Special
<イベントレポート>【Billboard Global Power Players 2026】、初のアジア開催——東京で世界の音楽業界リーダーを表彰

Text: Haruki Saito / Photo: Viola Kam (V'z Twinkle)
【Billboard Global Power Players 2026】が6月12日、東京・渋谷のセルリアンタワー東急ホテルにて開催された。同アワードがリアルイベントとして実施されるのは昨年のロンドンに続き今回が2回目。今回は初のアジア開催として、【MUSIC AWARDS JAPAN 2026 WEEK】の一環に位置づけられた。
MCを務めたのは、英語・ドイツ語・韓国語・日本語の4言語を操るクワドリンガルのmikako (Nagie Lane)。日英バイリンガルの進行のもと、約30分にわたり世界の音楽業界を牽引するエグゼクティブたちを称えた。
.jpg)
セレモニー冒頭では、Billboard CEOのマイク・ヴァンがステージに立ち、【Global Power Players】の歴史と意義を紹介。約10年にわたり世界の音楽業界を牽引するエグゼクティブたちを顕彰してきた同アワードは、現在5大陸16のインターナショナル版を持つBillboard自体と同様に、グローバルな広がりを見せており、Billboard JAPANおよびCEIPA(一般社団法人カルチャー&エンタテインメント産業振興会)とのパートナーシップのもと、今回初めて東京での開催が実現したことに触れた。
.jpg)
続いてBillboardのCo-Chief Content Officerのジェイソン・リプシュッツが登壇し、3つの特別賞を紹介。世界の音楽業界への多大な貢献を称える授賞式が幕を開けた。
最初の特別賞<Artist Advocate Award>は、アーティスト・オーディエンス・そして国境を越えた機会をつなぎ、クライアントを支え続けてきたエグゼクティブに贈られる賞。プレゼンターとして登壇したのは、世界的に活躍するハウスダンサーであり、<TikTok 2022 Dance Creator of the Year>にも選ばれたMiyuだ。
Miyuは、「マリーン・ツチイは私の人生を変えた方です。彼女の支えがあったからこそ、私は日本人ダンサーとして初めてCAAと契約することができました」と、受賞者との個人的な縁を語った。

受賞したのは、Creative Artists Agency(CAA)で音楽エージェント・共同国際ツアリング責任者を務めるマリーン・ツチイ。アリアナ・グランデ、サブリナ・カーペンター、デュア・リパといった世界的アーティストを担当する一方、YOASOBI、MIYAVI、BABYMETALなど日本のアーティストが国際市場へ羽ばたくための橋渡し役を担ってきた。
壇上でツチイは、CAAでの25年近いキャリアを振り返りながら、アーティストたちの成長を間近で見てきた喜びを語った。また、88risingやSM Entertainmentとのプロジェクトを通じたアジア系アーティストの国際展開への貢献にも触れ、「母が東京生まれ、父方の家族が広島出身である。日本の音楽や才能を世界へ届けることには特別な思いがある」と述べた。

2つ目の特別賞<Global Growth Award>は、大胆な国際的ビジョンとコラボレーションを通じ、音楽のグローバルな存在感と影響力を拡大してきたリーダーに贈られる。プレゼンターとして登壇したのは、日本発のグループONE OR EIGHT。ONE OR EIGHTはスピーチで、「エイベックスの黒岩さんとシルバースタインさんは、私たちが夢を追い続けられるよう常に支え、応援してくれた」と、両名への感謝を述べた。
受賞したのは、エイベックス株式会社代表取締役CEOの黒岩克巳と、Avex Music Group CEOのブランドン・シルバースタイン。ブルーノ・マーズとのグローバル出版パートナーシップをはじめとする革新的な取り組みを通じ、日本発インディペンデント音楽とクリエイティブ人材の国際的な価値を高めてきた2人の功績が評価された。
.jpg)
黒岩は、「小さなレンタルレコード店から始まり、一歩ずつ進んできた。グローバルという大きな舞台で見れば、私たちはまだまだこれからの会社だ。単独でアメリカに臨んでも、きっと成功はできなかったと思う。今日この場所に立てているのは、ブランドンとの出会いがあったから」と語り、パートナーシップの意義を強調した。
シルバースタインは、「私はよく、エイベックスにはパートナーとして入社したと言うが、時が経つにつれ、それ以上の存在になった」と述べ、今後の展望について「私たちは単に海外で野心を持っているだけの日本の音楽会社ではない。東京に本社を置きながらグローバルな音楽会社を目指している」と力強く語った。さらに、ブルーノ・マーズの出版参加や1億ドル規模のカタログ投資戦略の第一段階を発表したことにも言及した。
最後の特別賞<Impact Award>は、音楽の発見・体験・共有のあり方をプラットフォームや国境・文化を越えて変革してきたエグゼクティブに贈られる賞。クリエイター、音楽評論家、ミュージシャン、作家として幅広く活躍し、さらにApple Musicの『Tokyo Highway Radio』のパーソナリティを務めるみのがプレゼンターとして登壇した。

受賞したのは、Apple MusicのCo-Head of Musicであるレイチェル・ニューマン。オーストラリアで音楽ジャーナリストとしてキャリアをスタートし、同国の主要テレビネットワークのプログラミング・ディレクターを経て、Appleに転じて16年以上にわたりサービスの発展を牽引してきた。160を超える国と地域で展開するApple Musicにおいて、新進アーティストへの支援とクリエイティブな独立性・ビジネス成長の両立に取り組んできた。また、音楽業界をリードする不正対策プログラムの創設を主導したことでも知られる。
ニューマンは、「音楽とは、私たちを変える力を持つ、魔法のような何かだと信じてきた。アーティストとファン、そして音楽そのものの間にある繋がりをより深めることが、私たちのあらゆる活動の核心にある」と受賞スピーチで語った。
3つの特別賞の授与に続き、今年の【Global Power Players 2026】にリストアップされた全Honoreeがステージに集結し、会場からは大きな拍手が送られた。今回、東京の会場に出席したHonoreesは以下の通り(※アルファベット順):
アリカ・ン(Warner Chapell Music APAC社長)
カルロス・スーフロント(Rimas Publishing社長)
ディッコン・ステイナー(Universal Music Group UK & Ireland会長兼CEO)
藤倉尚(Universal Music Japan 社長兼CEO)
ガディ・オロン(CISAC事務局長)
ジャスミン・ヤング(Warner Music/ハワード大学 Blavatnik音楽ビジネスセンター ディレクター)
ジェイ・メタ(Warner Music South Asia マネージング・ディレクター)
林香里(Live Nation H.I.P. 代表取締役社長)
伊澤一雅(JASRAC理事長)
ロ・ティンフェイ(Warner Music APAC社長)
メモ・パラ(OCESAインターナショナル・イベント・ディレクター)
村松俊亮(ソニー・ミュージックエンタテインメント代表取締役会長)
岡田武士(Warner Music Japan 代表取締役社長兼CEO)
ポール・スミス(YouTube Music APAC マネージング・ディレクター)
清水直樹(クリエイティブマンプロダクション代表取締役)
シルヴァン・デュランジ(Believe APAC社長)
田中聡(SPACE SHOWER FUGA 代表取締役社長)
イェナ・キム(Universal Music Publishing Korea シニア・クリエイティブ・マネージャー)
.jpg)
セレモニーの最後には、【MUSIC AWARDS JAPAN 2026】を代表し、CEIPA理事長・村松俊亮がクロージング・スピーチを行った。
村松理事長は、近年日本の音楽がアニメやゲームなど様々なカルチャーとともに世界に届くようになってきた現状に触れ、「このアワードは、日本の音楽業界で多くの人が長年にわたり思い描いてきた夢でもある」と語った。【MUSIC AWARDS JAPAN】が国際的な音楽賞として世界に認知されるためには、「5年、10年と続けていくことが必要」と展望を述べ、「5年後、10年後に振り返ったとき、ここが始まりだったと思えるように、挑戦を続けていきたい」と締めくくった。
.jpg)
.jpg)
.jpg)
.jpg)
.jpg)
.jpg)
.jpg)
.jpg)
 and Team.jpg)
.jpg)
.jpg)
.jpg)
.jpg)
関連リンク
- ・<インタビュー>Billboard Global Power Players 村松俊亮 ソニー・ミュージックエンタテインメント代表取締役会長
- ・<インタビュー>Billboard Global Power Players エイベックス株式会社代表取締役社長CEO 黒岩克巳
- ・<インタビュー>Billboard Global Power Players 藤倉尚 ユニバーサル ミュージック合同会社 社長兼CEO
- ・<インタビュー>Billboard Global Power Players 伊澤一雅 一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)理事長
- ・<インタビュー>Billboard Global Power Players 岡田武士 ワーナーミュージック・ジャパン代表取締役社長兼CEO
- ・<インタビュー>Billboard Global Power Players 清水直樹 クリエイティブマンプロダクション代表取締役
- ・<インタビュー>Billboard Global Power Players ハン・ヒョンロック 株式会社HYBE JAPAN 代表取締役兼CEO




























