Special
<特集記事>【BORN TO BREAK -Asian Girls Dance Group Audition-】最終審査レポート「みんなにオーラがあってすごく引き込まれ感動しました」

ホリプログループ会社・HT Entertaiment主催の【BORN TO BREAK -Asian Girls Dance Group Audition-】は、80's~90'sのヒップホップをメインコンセプトとし、ダンス、ミュージック、ファッションにフォーカスしたアジア発女性ダンス&ボーカルグループオーディション。既成概念や価値観に縛られず、個性を貫き、リアルとヴァーチャルを越えて世界に向けて発信し、新たな価値を生み出すことを象徴するグローバルプロジェクトとして開催された。
日本、中国、インドネシアの3か国から募集し、2次:リモート審査、3次:上海予選、4次:香港合宿審査を経て、東京都内某ライブ会場にて最終オーディションを実施。これまでの審査を勝ち抜いてきた上位8人がこの決戦に挑んだ。この特集記事では、そのレポートを掲載する。
取材&テキスト:平賀哲雄
最終オーディション進出者8人の自己PR&特技披露

最終オーディション参加メンバー
Hiyori(ヒヨリ)
Weilina(ウェイリーナ)
Yui(ユイ)
Mei(メイ)
Kay(カイ)
Kano(カノ)
Zihan(ズゥーハン)
Shuyan(シューイェン)
審査員
AKI(ダンスディレクター)
森中崇之(Styrism Inc. CEO)
Steez(メンタルディレクター)
KATSU ONE(メンタルディレクター)
Yui Mugino(ボーカルディレクター)
Kyo-ka(ダンスディレクター/振付)
矢田部行庸(HT Entertaiment Inc. CEO&COO/審査員長)
審査員たちが見つめる最終オーディションのステージに登場した8人は、まずは自己PRとしてそれぞれに胸の内の想いを真剣に語り、特技を披露した。

▲Hiyori
トップバッターのHiyori(ヒヨリ)は「私は母子家庭で育ちましたが、ずっとダンスを続けられる環境にいました。当時は気付かなかったけど、今振り返ると、どれだけ母が私の為にお金や時間をかけてくれていたのかが、すごく理解できます。弟にもたくさん我慢させてきたんだろうなって思います。今回のオーディションでは、そんな母や弟が何の見返りもなく私のことをずっと支えてくれたことが、何ひとつ無駄になっていないということをしっかりと伝えたい。そんな想いで歌やダンスを通して表現したいと思っています。そして、そんな想いを込めて表現する私のパフォーマンスは、必ずたくさんの人の心を動かし、たくさんの人の迷いに手を差し伸べ、観てくれた人たちの脳裏に刻む自信があります。歌やダンスで誰かの人生を救うことはできないけど、誰かを前向きにすることは必ずできます。そんなアーティストに私はなります。よろしくお願いします!」と語り、最近始めてハマっているというゴルフの腕前を見せるべく、大好きなアイアン8番を持参して見事なスイングを披露すると、審査員席からの「おぉー!」という歓声と拍手を巻き起こしてみせた。

▲Weilina
2番手のWeilina(ウェイリーナ)は、中国語で「この貴重な機会をいただいて、自分の人生において豊かなステージの場をいただいたことに関して、非常に感謝しております。皆様に印象深いステージをお届けできれば幸いです。自分の個性を思い存分にアピールできればと思いますので、よろしくお願いします。特技披露のコーナーは、自分のルーツであるウイグル民族のダンスをチョイスしましたので、ぜひ楽しんでください」と語り、自国のヒップホップナンバーに乗せて艶やかでオリエンタルなダンスパフォーマンスを舞い、前述した通りに他の誰のようでもない個性を発揮してみせる。

▲Yui
3番手のYui(ユイ)は「3月7日に高校を卒業して、4月から大学生になります。7歳からダンスを始めて、自分はずっと世界で活躍することを夢見てきました。最近では、アーティストさんのバックアップ、振付、ミュージックビデオへの出演などたくさんの仕事を行ってきています。そんな経験が豊富だからこそ、咄嗟の対応力には自信があります。歌は今回、このオーディションで初めて実際に習ったり、頑張って磨いてみたんですけど、とにかく歌っていて楽しいなという気持ちになりました。このオーディションは、自分がダンサーの枠だけに捕らわれず、たくさんの形で音楽を表現したいということで参加させていただいています。今回はソロパフォーマンスや全員でのグループパフォーマンスなどいろいろあると思うのですが、全部違う自分の一面を見せられるように頑張りたいと思います」と語り、多くの特技の中から編み物(自分の体にフィットさせるように編んだキャミソールやポニョのバッグ、猫の手アームウォーマー)を紹介しつつ、左目を二重にするという想定外のアプローチで笑いを誘いながら「座右の銘にしている感謝の気持ちを忘れずに何事にも取り組んでいきたいと思います。絶対にビッグなアーティストになります!」と宣言してみせた。

▲Mei
4番手のMei(メイ)は「私の人生の中でこのオーディションは、必ず達成すべきことだと思っています。私はこのグループのメンバーに必要な存在です。今日は今までお世話になった方々に感謝の気持ちを込めてパフォーマンスしたいと思います。よろしくお願いします。私の特技はおしり歩きなんですけど、それは動画で紹介したので、今日は違うものを持ってきました。私は音楽をつくるのが好きで、今日は一芸披露用にトラックをつくったので、それに合わせて、昔から趣味で描いているグラフィティを1分以内で完成させたいと思います」と、おそらくこのオーディションに合わせてアジアをイメージして手掛けたのであろうトラックを流しながら、スケッチブックに見事なヒップホップグラフィティを描き上げ、その多彩ぶりを短時間で体現してみせた。

▲Kay
5番手のKay(カイ)は、出身であるインドネシアのプンチャック・シラット(舞踊のような優雅さと実戦的な護身術を兼ね揃えた伝統武術)を舞いつつ「なぜこちらを披露させていただいたかと言うと、実は私は中学生時代に3年間ほどシラットの選手をやっていて、インドネシアの文化を皆さんにお届けできればと思ったからです。また、私は三か国語を習得しているのですが、これから韓国語と英語のラップの曲を披露させていただきます。皆さんを全力で魅了してみます!」と断言し、それぞれのバージョンを完璧な言語力と表現力でお届けしてみせる。そして「今はインドネシア語、英語、韓国語の三か国語ですが、これから日本語や中国語も勉強して、それらの言葉でも歌えるようにします。ありがとうございました!」と、さらにグローバルな表現者になることを約束した。

▲Kano
6番手のKano(カノ)は「ツヅラカノです。よろしくお願いします。ツヅラという名字は、初見だと見たことない、読めないと言われることが多いのですが、ツヅラは漢数字の二十に楽しいという字を書きます。この名字の由来は、雅楽という中国から日本に伝わってきた伝統的な音楽を奏でたり、舞う、朝廷に仕えた二十人の雅楽集団であったと言われています。また、先祖代々家族仲が良く、踊りや歌などに長けている血筋だとも言われています。実際に叔父は舞台の仕事を経て、現在は演劇指導を行っており、叔母はピアノの先生をしています。父は子役を経てCMへの出演だったり、テレビ関係の仕事を主に続けてきて、音楽の仕事もしていました。私はこのように才能に恵まれた環境で育ち、舞台だったり、楽器に幼い頃からたくさん触れさせてもらえる機会がありました。ダンスはもちろんなんですが、他のこともたくさんやらせてもらって育ってきました。そんな私が日を重ねるごとにできることが増えていく中で、私のしたいことは自分が前に立って自分にしかできないことで、自分を見てもらえる場所で輝くことでした。私はこのオーディションに出逢って、初めて運命を感じました。そして、このオーディションを通して、世界で戦っていく準備ができています。これからはここで出逢った皆さんと手を取り合って、世界で戦っていくことを誓います。努力を惜しまずに、これからもたくさん挑戦をして立ち向かっていこうと思っています!」と語り、昔から好きだというアクロバットを披露。側転とロンダートを軽やかにやりきり、身体能力の高さもアピールしてみせた。

▲Zihan
7番手のZihan(ズゥーハン)は、中国語で「私は中国広州から来ました。私は皆さんと違って芸術系のお勉強をしてきたことがなくて完全にアマチュアなんですけれども、皆さんに楽しんでもらえるステージができるよう、全力で良いパフォーマンスを披露できるように頑張ります。私は趣味がすごく多くて、歌だったり、映画だったり、ゲームも好きで、今までのオーディションでは自分の明るい元気な一面を披露できたんじゃないかと思っているんですけど、今日はそれとは一味違う、中国の武術を披露して、自分の落ち着いた格好良い一面も皆様に見せられたらなと思います!」と語ると、アマチュアとは思えない、まるで中国の大作映画のワンシーンのような芸術性が高いパフォーマンスを繰り広げ、審査員たちを魅了してみせる。

▲Shuyan
そして、最後の出番となったShuyan(シューイェン)も中国語で「私は中国の江西省から来ました。大好きなスポーツがありまして、それはバトミントンとスケートボードです。あと、私は普段、口数は少ないほうなんですけど、そんな性格と相反して実は極限運動(エクストリームスポーツ)が大好きで、バンジージャンプやロッククライミングも好きです。ただ、ダンスはそんなに得意じゃなかったんです。でも、今回のオーディション【BORN TO BREAK】のロゴを拝見した瞬間、あまりの格好良さに心惹かれてしまって「どうしても出たい」と思って参加させてもらいました。こんな貴重な機会をいただいて非常に感謝しております。自分の人生にとってもすごく大事な経験なんじゃないかなと思っています。元々格好良いものが大好きなので、この【BORN TO BREAK】で新しい格好良い一面を表現して生まれ変われたらなと思っています!」と、この日の為に練習してきたヒューマンビートボックスを披露。マイク1本で多種多様なサウンドアプローチを繰り広げ、そこに中国語の歌も重ねていくというテクニカルなパフォーマンスを届けてみせた。
8人8様の個性と特技を目の当たりにした審査員の中から、司会進行役のZiNEZにコメントを求められたKATSU ONE(メンタルディレクター)は「こういった場所で自分のPRと特技を披露するのはすごく緊張すると思うんですけど、その中でふたり「おっ!」と思ったのはYuiさんとKayさんでした。Yuiさんのやりたいことがいっぱいある中で、その全部を見せちゃう度胸と言いますか、堂々とやりきる流れがすごく印象的でした。Kayさんはもうすでに経験者のような、出てきただけで堂々としていることが伝わって「自分をしっかり持っているな」と思いました。皆さん、とても素晴らしいPRをしていただいて、その中で選ぶのは難しいなと思いつつ、次の演目も観ていきたいと思っています!」と語った。
- ソロダンス/歌唱~グループパフォーマンスを経て──
- Next >
ソロダンス/歌唱~グループパフォーマンスを経て──
その後のソロダンスパフォーマンス審査でも、8者8様の選曲でそれぞれに今日まで磨き上げてきた個性豊かなダンスを披露。これにSteez(メンタルディレクター)は「このグループのコンセプトを意識して皆さん選曲からダンス披露まで出来ていて、本当に格好良かったと思います。その中でも最初のHiyoriちゃんはスキル、表現力とか表情もズバ抜けていたなという印象でした。あとは、Kanoちゃん、Meiちゃんは普段とのギャップがあって印象に残りましたので、すごくよかったなと思いました。この限られた時間の中でそれぞれ自分の得意なものはしっかり表現できていたなという全体的な印象もあったので、引き続き楽しみにしています。頑張ってください」とコメント。

また、AKI(ダンスディレクター)は「私はみんなのダンスを観るのが、3次の上海予選ぶりだったので、ひとりひとりのダンス力がすごくレベルアップしたなって実感して。まずそこにすごく感動しました。これまでたくさんの合宿審査だったりとか、個々での練習を積んできたんだろうなと思ったので、そのひとりひとりの努力を感じられて、そういう姿が見れて楽しかったです。個人的には、今回のコンセプトに合ったメンバーというところでダンスだけを観たときにKanoちゃんの踊りと雰囲気が合っていて、すごく惹きつけられたなという印象だったんですけど、まだここから歌だったり、グループパフォーマンスもあるので、総合的にみんなの可能性を見たいなと思います」と語った。
さらに、歌唱審査では「Say You Love Me」なるメロウなナンバーを課題曲として8人それぞれに歌い届けていったのだが、これに対して森中崇之(Styrism Inc. CEO)は「すごく難しい音域の広い楽曲で、歌うの大変だったんだと思うんですけど、個人的にはMei(メイ)がリズムだったり、音程も含めていちばん素敵だなと思いました。」と評価。そして、ここまで名前が挙がった者もそうでない者もおり、緊張感がマックスまで高まったタイミングでのグループパフォーマンス審査へ。最終オーディションでソロでの戦いを続けてきた8人がひとつとなり、約半年にわたり続いてきたオーディションの集大成と言える歌とダンスを課題曲「New Cyle」に乗せていく。その結果、本オーディションのテーマをASOBOiSMが全編英語で詰め込んだメッセージ性溢れるリリックが審査員の心を釘付けにした。

これがかなり高い完成度だったこともあり、そのパフォーマンスについてKyo-ka(ダンスディレクター/振付)は「ずっと見続けてきたんですけど、ひとりひとりの意識が高くなったなってすごく感じて。出だしからみんなにオーラがあってすごく引き込まれたので、感動しました。素敵でした」と絶賛。Yui Mugino(ボーカルディレクター)も「みんながそれぞれいろんな形で自分と向き合って、今日までにひとりひとりがたくさん自分と対話して成長してきたんだなというのが、とても分かりやすく見えたステージだったと思います。成長がこんなに短期間で見えるのはすごいことだと思いますし、見応えのあるステージだったと思います。感動しました!」と褒め称えた。
それだけのパフォーマンスを届けてみせた8人。誰が合格してもおかしくないほど実力差は拮抗していたのだが、果たしてどの候補生が見事合格し、かつてないアジア発多国籍ガールズダンスグループでのデビューへの切符を手に入れるのか。今後の発表にもぜひ注目してもらいたい。

取材&テキスト:平賀哲雄



























