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<インタビュー>The Biscats「みんなの喜怒哀楽に寄り添えたら」最新アルバム『BLACK or PINK?』、国内ロカビリー史上初の武道館を目指す理由語る



<インタビュー>The Biscats「みんなの喜怒哀楽に寄り添えたら」最新アルバム『BLACK or PINK?』、国内ロカビリー史上初の武道館を目指す理由語る

 2025年末、渋谷公会堂の次なる目標として「日本武道館を目指します!」と宣言したハイブリッド・ロカビリーバンド、The Biscats。このロカビリー史上前人未到の夢を目指す理由~シーンを牽引すべき存在となってきたバンドを取り巻く状況~そして「よそ見はNO!」「ざけんな!」の裏話から最新アルバム『BLACK or PINK?』についてインタビューを敢行した。

 日本の音楽史に名を残す存在になるかもしれない未来を前にメンバー3人は何を思うのか──つい笑ってしまうようなシーンも多々出てくるので、その様子も含め最後までご覧いただきたい。なお、この記事の公開後日、YouTubeのThe Biscats Channelでも連動したインタビュー映像がアップされる予定なので、そちらもお楽しみに! 

The Biscatsメンバー
Misaki(Vocal)
Kenji(Guiter)
Suke(W.Bass)

Interviewer:平賀哲雄

日本武道館~本当の意味で「日本一のロカビリーバンド」へ

--渋谷公会堂ワンマンライブという目標を達成してから2年。今、自分たちでは、The Biscatsはどんなバンドになっているなと感じていますか?

▼The Biscats「夢を叶えることができて嬉しい」念願の渋谷公会堂ワンマンライブ大成功! 30年越しの久米浩司(MAGIC)との親子ロカビリー共演も
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Misaki:渋公という、あの当時の自分たちにとっては大きすぎる目標を皆様のおかげで成功させられたことで、バンド自体がパワーアップした感覚はあります。多少のことでは動じなくなった。自分たちはThe Biscatsをライブバンドだと思っているんですけど、特にライブでのバンドの底力みたいなものは上がったんじゃないかな。

--The Biscatsの渋公は「本当に実現したんだな」と、久しぶりにひとつのバンドが革命を起こす瞬間に立ち会えた喜びがありました。

Suke:渋公はデカかったっすね。自分でライブしているときは、普段のライブと感覚的にはそんなに変わらなかったんですけど、改めて映像で観返したときに「こんなにテンション高かったんやな」って(笑)。ロカビリーバンドとしてこんなにデカいところでライブができてよかったなって思いました。

--Sukeさんの「今晩だけはウチが日本一のロカビリーバンドだと思うんですよ!」というMCもすごく印象に残っています。

Suke:だったら、よかった! あの言葉は、前の日の夜から布団の中で「これは言おう」って用意していたので。

一同:(笑)。

Suke:実はストーンズのパクりなんですけど(笑)。The Biscatsバージョンにアレンジさせてもらいました。

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▲Suke

Misaki:渋公は、実際にライブをやる前は緊張して半泣き状態だったんですけど(笑)、いざステージに出て行ったら「ここまでやっと来ることができたんだな」って。あの日のMCでも話したんですけど、私がまだKenjiやSukeと出逢う前にひとりで活動しているときに、渋公の前を通る度に「こんなところでライブができるアーティストさん、羨ましいな」とずっと思っていたので、そこに自分が立てたということは人生の大きなターニングポイントになりました。でも、そこで大満足するかなと思っていたら、達成感もあったけど、それ以上に「もっともっと頑張ろう」という気持ちのほうが大きかったので、それに自分自身もビックリしたというか。「まだまだ自分は上を目指したいんだな」と気付けた日でもありましたね。

Kenji:まだまだ力不足ではあるんですけど、渋公でロカビリーを知らない人に知ってもらえるようになった実感はあって。The Biscatsは知っているけど、ライブには来たことがない人たちが「渋公でやるんなら行ってみよう」と思って来てくれたので、今はなおさら、自分たちなりにロカビリーというジャンルを絶やさないように、The Biscatsが頑張ってお茶の間に行くことによってロカビリーがもっと広まればいいなと思っています。

--そして、2025年末のライブで「日本武道館を目指します!」宣言。そこに至るまでの約1年間の中には、どういった気持ちの変遷があったんでしょう?

▼<ライブレポート>The Biscats「日本武道館を目指します!」2025年の締め括りに開催した「がんばロカビリー」ツアー千秋楽で宣言
https://www.billboard-japan.com/d_news/detail/157094

Misaki:渋公ワンマンをやったことで、皆さんからの期待がより一層大きくなっていて。自分たちも「渋公やりましたもんね」って言ってもらうことが多くなって、そうなると「もっと進んでいかなきゃいけない」というプレッシャーも出てきますし、自らのおしりを叩くみたいな感じで鼓舞するようになるし、応援してくださっている方々の気持ちもすごく伝わってきていたので、次の目標を発表したほうがみんなで次へ向かいやすいと思ったんですよね。自分たちの首を絞める意味でも……

Kenji:首を絞めるは、ダメな状態を表しちゃっている(笑)。

Misaki:そっか! おしりを叩く!

Kenji:背中を押す。

Misaki:自分たちで自分を追い込む!

Suke:全然、定まらへん(笑)。

一同:(爆笑)

Misaki:とにかく良い意味で自分たちを追い込んだほうが、人ってパワーを発揮できるんだなということを渋公で学んでいたので。あのときも「現状、厳しいぞ」という中で発表して、みんなで苦楽を共にしながら進んだことで強くなれたという経験をしていて、1回そこで成功体験をしているんですよね。なので、武道館も大変だと思うし、かなりの茨の道だと思うけど、みんなで一丸となって死に物狂いでやったほうが夢は叶えられるんじゃないかなと思い、次なる目標として発表しました。

--日本武道館は、バンドシーンにおいても、ヒップホップシーンにおいても、アイドルシーンにおいてもよく目標に掲げられる会場ですし、それは各ジャンルの偉大なる先人が立ってきた象徴的な場所ゆえだと思うんですけど、日本のロカビリーバンドで武道館ワンマンライブを実現した人たちっておそらくいないですよね?

Kenji:いないですね。

--となると、前人未到の目標になるし、他のジャンルにおける武道館とは意味合いが違ってくる。そういう意味でも、この決断はかなり勇気が要ったと思うんですけど。

Misaki:そうですね。渋公は、私の父(久米浩司)が30年前にライブをした会場で、私たちもその30年後に同じステージに立たせてもらったんですけど、武道館で単独となるとそれを実現したロカビリーバンドはいないので。でも、それを成し遂げたら、本当の意味で「日本一のロカビリーバンド」と言えるなって。だから、不安よりワクワクのほうが大きいんですよね。だって、本当にそれを実現したら凄いことじゃないですか。

--音楽史に残る偉業ですよ。

Misaki:自分たちがやがていなくなったあとも、それは残り続けるものですもんね。

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「ライブハウスに行ったことがない」人も来てくれる

--ちなみに、言いだしっぺはMisakiさんだったんですか? それともチーム全体的にそういうムードだったんでしょうか?

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▲Misaki

Misaki:The Biscatsを始めたときからみんな、そういう高みを見て活動していたところはあって。

Suke:その中で「渋公の次は、どのデカい会場を目指す?」という会議になったとき、いろいろピックアップしていって。そこで「やっぱり武道館じゃない?」って。

Misaki:いろんなバンドのスタイルがあると思うんですけど、自分たちは「これ!」といった明確な目標があったほうが頑張れるもんね。

Suke:シンプルなほうがいい。

Misaki:だから、武道館なら武道館で「あそこを目指すぞ!」と言ったほうが合っているのかなって。

--Kenjiさんは、武道館を目指すと決まったときはどんな心境だったんですか?

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▲Kenji

Kenji:現実的な話、武道館に至るまでにいろいろ乗り越えていかなきゃいけない課題もあって。なので、自分たちの現状を考えると、もちろん「武道館に立つ」という強い気持ちはあるんですけど、本当に行けるのか。自分たちの思い描いている通りに武道館までテンポよく突き進んでいくことができるのか。そういう不安はあるっちゃあるんですけど……でも、言わないと何も始まらないし、今のところ目標は武道館なんですけど、その先。ロカビリーバンドとして初めてアリーナに立ったり、そういうこともできたらめっちゃすげぇなと思っているので、Misakiちゃんがライブで発表するときは、僕も腹くくって「言っちゃえ、言っちゃえ! やろうぜ!」みたいな感じでした!

--あの発表の瞬間はシビれました。でも、ロカビリーバンドとして武道館を目指すのであれば、The Biscatsだよなとも思って。今日までリリースしてきた数多のオリジナル曲もそうですけど、毎週公開してたカバー動画も含めると、これだけの数のロカビリー楽曲を手掛けてきたバンドって他にいないじゃないですか。言うならば、これからロカビリーを始めようとする後続にとっての教材を膨大に残し続けているし、そういう意味でもロカビリーシーンを牽引する存在になっているので。

Misaki:たしかに! 見方を変えたらそうかもしれない。

Kenji:それを参考にしてもらって、そこから自分たちが思うロカビリーでさらにリアレンジしてくれたら、それは嬉しいことこのうえないですね。

Misaki:高校生ロカビリーバンドとかいっぱい出てきてほしいよね!

Kenji:ロカビリーって今あるいろんな音楽のルーツでもあるわけじゃないですか。結局はスリーコードを主体にいろんなコードが重なっていって、今のポップスとかもあったりするわけで。ゆえにいろんな可能性がある音楽だなと思っていて。例えば、80年代のロカビリーだと、80年代のニューウェイブの要素も取り入れていたり。そういう風な感覚で聴いていくと、今、トレンドになっている有名な楽曲とかも「これ、ロカビリーにできるんじゃない?」となってくるんですよ。だから、やりようはいくらでもある。

--それを体現してきたバンドがThe Biscatsだし、その影響を受けてそれこそ高校生ロカビリーバンドじゃないですけど、ロカビリーやその要素を取り入れたバンドがこの先出てくるかもしれないし、その世代のロカビリーファンも増えてくるかもしれないですよね。

Suke:自分たちはあくまでロカビリーに拘ってやってきているんですけど、「ロカビリーってこんなに格好良いんだ」と思われたい気持ちもありつつ、そんなにロカビリー云々を拘らず聴いてほしい気持ちもあるんですよね。拘るのは自分たちだけでいいから、もっとラクに聴いて。あとから「これがロカビリーだったんだな」ぐらいの感じで楽しんでもらいたいなと最近は思います。

Misaki:今、応援してくれている皆さんは、元々ロカビリーが好きで、どんどん新しいことをやっていくThe Biscatsを楽しんで応援してくれている人もいれば、まったくロカビリーを知らない中でThe Biscatsの音楽に触れて「何、この音楽? 楽しいね!」と言ってくれている人もたくさんいる状況だから、すごく理想的だよね。最初の頃はロカビリーファンしかライブには来ていなかったんですけど、そこからどんどん広がっていっているので。

Kenji:そもそも「ライブハウスに行ったことがない」という人も来てくれているので。

Misaki:そう! 人生初がThe Biscats! そういう人もビックリするぐらいたくさんいるんですよ。ロカビリーをあんまり聴いていなかった人たちが「何、この音楽?」と思ってライブハウスに来てくれるって相当凄いことだから。それもすごくうれしいです!

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▲The Biscats

--Kenjiさんが話していた通り、それだけロカビリーが根源的な音楽なんでしょうね。そこへの間口をThe Biscatsがあらゆる手法で広げてきた結果、そういう新規ファンも増え続けているという。

Misaki:50代の方で「初めてライブハウスへ来ました」って言ってくれる人もいるんですよ。

Suke:ビックリ。初めてを奪いました(笑)。

--そういう出逢いの積み重ねが日々の音楽活動、それこそ「日本武道館を目指します!」宣言への糧にもなってきたんでしょうね。そんなThe Biscatsの最新アルバム『BLACK or PINK?』についても話を伺っていきたいのですが、まず本作より先行配信された「よそ見はNO!」「ざけんな!」。この両極のインパクトあるナンバーを制作した経緯から聞かせてください。

Misaki:今、やりたいことをやりました! 今、こういう曲がやりたいと思った曲を純粋に表現した感じですね。

Kenji:去年のいつだったかは忘れたんですけど、Misakiちゃんから「分かりやすくて、かわいい楽曲がやりたい」と言われて、そこからつくったのが「よそ見はNO!」。で、パッと聴いたときに耳に残るメロディ、フレーズ。今、世の中的にそういう楽曲が多いじゃないですか。そこを意識して。なので、小難しくいろいろ考えずにMisakiちゃんの気分というか、求めるものをそのまま形にしたんです。

--個人的には、この曲を聴いてMisakiさんがアイドルだったことを思い出しました。そのうえで、TikTokでバズっているアイドルソングとか、そういう今のトレンドにThe Biscatsが自分たちらしく挑戦してみたら、こういう曲が生まれるんだろうなって。

Misaki:応援してくれている皆さんから「「かわいい」もできて「格好良い」もできる。そこが魅力だよね。だから、唯一無二のロカビリーバンドなんだよね」みたいなことを言ってもらえることが多かったので、だったら「よそ見はNO!」ぐらい振り切っちゃった「かわいい」をやってみたら面白いんじゃないかなと思ったんですよね。その代わり、その真逆をいく「ざけんな!」みたいな曲もつくって、全然違う両面を見せたらもっと面白いなと思って。それがこの2曲になり、アルバム『BLACK or PINK?』のコンセプトにも繋がっていきました。

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「逆にもっとアイドルっぽいことをしてやる」という反骨

--「よそ見はNO!」「ざけんな!」の両極性。その世界観を描くうえでアートワークやMV、そして、Misakiさんの衣装を含めたビジュアルイメージも重要だったと思うんですけど、The Biscatsのロカビリーファッションにも毎回魅了されている身としては、そっち方面でもトレンドになりそうな作品を仕上げてきたなと感じました。


▲【MV】The Biscats「よそ見はNO!」(モグライダー芝も出演!)

Misaki:衣装は毎回かなり拘っていて、自分でデザインしたものを着させてもらっていて。コンセプト的にはロカビリーファッションなんですけど、私はそれをそのまま表現するんじゃなくて、元々ギャルモデルをやっていたこともあって、自分が好きなスタイル=自分らしさをロカビリーファッションに融合させる。それはデビュー当時からずっと意識しているんです。そんな中で、私はアイドルが好きでリスペクトしているんですけど、たまに「こんなアイドル、ロカビリーじゃねぇ」って私に対して言ってくる人がいて。まず「それはアイドルに失礼」という部分で私は怒りつつ、でも「だったら、逆にもっとアイドルっぽいことをしてやる」という反骨の意味での「よそ見はNO!」。

--あのかわいい楽曲や衣装は、反骨から生まれていた(笑)。

Suke:パンクです(笑)。

--そして、タイトルからして明らかに反骨から生まれている「ざけんな!」。


▲【MV】The Biscats「ざけんな!」

Kenji:アルバムを制作するにあたり「よそ見はNO!」の正反対の曲をつくりたいなと。ロカビリーのイメージもそうですけど、わりとThe Biscatsは楽しくてハッピーな曲のほうが今まで多かったんです。でも、自分たちもいろんな経験をさせてもらってきたので、ここらへんでひとつ怒りの曲をつくってみたかったんですよね。怒りって何かをするうえで大きな原動力になるから、怒りをみんながぶちまけられる曲にしたいと思ったときに「ざけんな!」というワードが思いついたんです。で、それに見合ったよりロックなサウンドにしたくて、メタルとかにも使われるドロップDチューニングで思いついたフレーズを組み上げて完成させました。

Misaki:その曲の「どいつもこいつもざけんな!」というデモを聴いたときに「私は世の中に怒っているぞ。いろんなことに私だって怒るぞ!」と思って。The Biscatsに今まで怒りをテーマにした曲はなかったから「これはチャンスだ」と、日々「ムカつくな」と思っていることを全部歌詞に書いてやりました(笑)。私は自分が感じたことをメモに残しているんですけど、怒りって今まで歌に昇華する機会がなかったから、何年分もの怒りのメモが溜まっていたんですよ!

Suke:もはや呪物。

一同:(笑)

Misaki:だから「この曲なら、ついにそれを全部入れられる!」と思って歌詞を書いていきました。やっぱりこういう表に出る活動をしていると、いろんな人に出会うじゃないですか。で、上から目線でイヤなことを言われたりしてすごくムカついていたので、素直に全部入れてやろうと。だから「ごちゃごちゃ言ってるアイツは一体なんなの?」とかストレートに表現してたいへんスッキリしました(笑)。あと、ファンの皆さんとは「楽しい」はもちろん、皆さんがいつも抱えている「怒り」にも寄り添っていっしょに怒ったりできるバンドになりたいと思っていて。私が怒っていたときに「Misakiちゃんが怒ったらなだめるんじゃなく、一緒に怒りますよ」といつも応援してくれている方が言ってくれたんですよ。その言葉がすごく嬉しかったので、自分たちもみんなの喜怒哀楽に寄り添えたらなって。なので、呪いだけじゃない(笑)。

--そんな新たな代表曲になるであろう「よそ見はNO!」「ざけんな!」も収録されるアルバム『BLACK or PINK?』。仕上がりにどんな印象や感想を持たれていますか?

<インタビュー>The Biscats「みんなの喜怒哀楽に寄り添えたら」最新アルバム『BLACK or PINK?』、国内ロカビリー史上初の武道館を目指す理由語る

▲アルバム『BLACK or PINK?』

Suke:本当に全曲格好良い。ベースを弾いていても飽きないし、このバンドのメンバーでよかったなと思いました。自分はロカビリーの中でもダークとポップが好きなんですよ。なので、今回のアルバムはめっちゃ好きな曲しかない。

Misaki:自分で言うのもアレなんですけど、ぜんぶ最高! 今回、ボーナストラックの「恋をとめないで」カバー以外は、ぜんぶの歌詞を私が書いていて。まさに喜怒哀楽のすべてが入っているアルバムで、等身大の自分を歌詞にすることができたので、自分でもずっと聴いています。先行以外の4曲「BAD CAT」「Hi-Hi」「きゅるるんSummer」「もう一度会いたくて」も本当にすべてタイプが違うので、感情の変化が忙しいジェットコースターみたいな一枚になってる。例えば「BAD CAT」は今までのThe Biscatsになかった洋楽っぽい曲で、歌もフェイクを入れていたりして。今回のアルバムは、全曲の歌い分けも相当意識してレコーディングしたんですよね。「よそ見はNO!」「きゅるるんSummer」はめちゃくちゃぶりっこ。かわいい、あざとい。だから、ライブになると大変なんです(笑)。で、今回はBLACKサイドとPINKサイドに分かれているんですけど、BLACKサイドはクールに。私は声質がクール系じゃないから苦戦したんですけど、その分、良いものになったんじゃないかなと。そして「もう一度会いたくて」は、飼っていたネコちゃんが今年亡くなっちゃって、その想いをぜんぶ詰め込んだ曲になっているので、本当に喜怒哀楽が詰まっている。

Kenji:僕は「よそ見はNO!」「ざけんな!」と「Hi-Hi」、そして「もう一度会いたくて」の4曲を作曲させてもらったんですけど、今まで自分が形にしたかったことをようやく表現できたアルバムだなと思っています。Misakiちゃんに関わらせてもらってからずっと曲はつくっていたんですけど、自分が思い描いた通りの楽曲をなかなかつくれなくて。最初にMisakiちゃんソロ名義の楽曲として制作した「sweet drive」、あれが僕の中で完成形だったんですよね。それと肩を並べられる、自分がロカビリーを聴いたときに受けた衝撃そのままの曲をつくることができるのか、ずっと悩んでいたんです。でも、それが今回ようやく身を結んで、自分の表現したい通りに表現できた楽曲。そのうえでアルバムのコンセプトにも合った楽曲たちをつくれたので、めっちゃ満足しています。

--そんな3人とも大満足のアルバム『BLACK or PINK?』。ファンやリスナーにとってはどんな作品になってほしいなと思いますか?

Misaki:さっきも言っちゃったんですけど、楽しいことはもちろん共有したいけど、喜怒哀楽のすべてに寄り添えるバンドでいたいなと思っているので、皆さんがムカついたときには「ざけんな!」を聴いてもらって。長く生きていると大切なものを失ったりすることもあるので、そういうときは「もう一度会いたくて」とか「Hi-Hi」とか聴いてほしいし、ハッピーになりたいときは「よそ見はNO!」や「きゅるるんSummer」を聴いてもらって……「BAD CAT」は勢いつけたいとき?

Suke:がんばりたいとき! 或いは、ナチュラルハイになってはしゃぎたいときに「BAD CAT」は聴きたいな。

Misaki:そんな感じで、いろんな感情に寄り添えるアルバムになっていると思うので、皆さんの日常に欠かせない一枚になってくれたらいいなと思います。あと、このアルバムを妥協なく表現したいと思っているツアー【The Biscats TOUR 2026「BLACK or PINK?」】が9月からスタートするんですよ。それこそ「日本武道館を目指します!」宣言をした次のツアーなので、各地で「本当に武道館でやれそうだな」と思ってもらえるようなライブをして、もっと未来に期待感を持ってもらえるようなツアーにしたいと思っていますし、そちらもぜひ楽しみにしていてください!

Interviewer:平賀哲雄

The Biscats 2nd Album『BLACK or PINK?』情報解禁!

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