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<インタビュー>ジャズは、スタイルではなくスピリット──デビュー25年を迎えるakikoが、谷中敦と紡ぐ自由な音楽

Interview & Text:佐藤英輔
私が考えるジャズ〜自由を携えたヴォーカル表現を。――そんな姿勢で様々な音楽を俯瞰し、国内外の様々な逸材たちともコラボレーションしてきたシンガーのakikoはデビュー25周年を迎える。ビルボードライブ東京と大阪で開催する節目を祝う公演で、東京スカパラダイスオーケストラのバリトン・サックス奏者である谷中敦を重要協調者として迎えるショーは、どのようなものになるのか。そして、そこに彼女はどんな現在を投影するのだろう。
――この25年を振り返ると、どう感じていますか。
akiko:私にとってはあっという間ですが、この25年の間にジャズの世界はすごく変わったなと思います。10代の頃はスタンディングのライブやDJイベントに行って踊っていた私にとっては、デビュー当時は窮屈に思う部分がありました。ですが、ジャズがもっと自由になり、それが指すスタイルももっと広がってきていると思います。

――偏狭なジャズ・シンガーという殻をいかに破るか。そんな25年間だったのかとも思いますが。
akiko:そうですね。5月末に「What's Jazz」っていうデジタルシングルを出したんです。それは〈ジャズってスタイルじゃなくてスピリットのことなんじゃないの〉というテーマを掲げた曲なんです。
――過去に発表したものを再録音した曲をまとめた配信アルバム『Revisited!』も出しましたが(会場では、同作収録抜粋曲の7インチのアナログレコードが3作販売される)、選曲の意図は?
akiko:まず、私のオリジナルの中から選びました。あと、新たな可能性があると思っていた曲だったりとか。ジャマイカン・ルーツの音楽って私のなかで大きな割合を占めているんですけど、そういうスタイルではなかなか作品を発表してなかったので、そういうアレンジにしやすい曲とか。
――そして、デビュー25周年を掲げたライブを6月にやります。〈ジャズといっても、生き方はいろいろ。そして、私が歌えば自分のジャズになる〉という内容になるのではないかと期待してしまいます。
akiko:そうですね。昔から、ライブとアルバムは別っていう考え方をしているんですよね。アルバムではこんなふうにやってるけど、今日はこういう編成でこのメンバーなのでこうなりますという感じで。今度も、今回としてのライブをやります。

――谷中さんとやるわけだから、それだけでも変わりますよね。彼は、どんなところが素敵ですか?
akiko:谷中さんって本当に音楽ラヴァーで、ジャズや古い映画音楽とかブラジル音楽とかもう自分が好きな音楽を貪欲に求めてるんです。谷中さんはいろんな大きなステージもこなされてるけど、ビルボードライブでやる時も毎回すごい気合いを入れて、フレッシュな気持ちで向かっているんですよ。そういう心持ちでステージに立っている人が横にいるというのは、私にとってすごく大きな事ですね。
――ビルボードライブ東京の方には、早見優さんがゲストで入ります。
akiko:去年のライブに、早見さんがいらしてくださっているのを発見して、久しぶりにお話しました。時々私のライブを見に来てくださっていたようで。早見さんって実はお父様がジャズ・シンガーなんですよ。私は早見さんと出会う前にお父様にお会いしていたんですけど、2002年に山下洋輔さんのビッグ・バンドのツアーに参加した時、早見さんは司会をなさり、アンコールで一曲一緒に歌ったこともあったんです。そういった経緯もあって、また一緒に歌いたいなと思いお声がけしました。

――両日、谷中さんとともにピアノ・トリオがつきますね。
akiko:はい。キーボードも少し使いつつ、ピアノをメインに弾いてもらうつもりです。ベースもウッド・ベースがメインになります。コモブチさんも笹井さんもエレキベースも上手なので、ものによっては弾いてもらうかもしれません。とにかくライヴをする時に、場所とか空間というのをすごく大切にしています。ですので、ビルボードライブの空間に合った音楽を提供したいです。
――衣装については、もう考えていますか。
akiko:考えています。最近、arthという帽子のブランドとコラボレーションをしていて、ちょうど東京公演当日の6月21日に発売されます。なので、その帽子とともにステージ衣装のスタイリングをしたいです。

――ところで、この25年間で歌い方が変わったなとか感じたりはしますか?
akiko:歌い方というよりは、もう完全に加齢ですね。外見の変化と同じように、声帯もまた加齢による影響を受けるものです。昔はこの音が出てたのになあ、ということもあります。ただ若い時にできていた事ができなくなったからこそ、違う表現方法を見つけられてもいます。ジョニ・ミッチェルの曲「ボース・サイズ・ナウ」じゃないですけど、<何かを失うんだけど、何かを得る>。それが齢を重ねるということで、音楽に関してもそうだと私は思っています。
公演情報
【akiko 25th Anniversary
featuring 谷中敦(東京スカパラダイスオーケストラ)
Guest 早見優】
2026年6月21日(日)
東京・ビルボードライブ東京
1st stage open 14:00 start 15:00
2nd stage open 17:00 start 18:00
公演詳細>>
【akiko 25th Anniversary
featuring 谷中敦(東京スカパラダイスオーケストラ)】
2026年6月29日(月)
大阪・ビルボードライブ大阪
1st stage open 16:30 start 17:30
2nd stage open 19:30 start 20:30
公演詳細>>
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