2026/06/19 13:20
ロック史上最も象徴的な楽器のひとつが、新たな収蔵先を見つけた。ザ・クラッシュの名盤『ロンドン・コーリング』のジャケット写真で破壊されている、ポール・シムノンのベースが、新設されるロンドン博物館の新拠点に展示されることになった。
現地時間2026年6月18日、新たな拠点となるスミスフィールド・マーケット施設を11月28日に一般公開すると発表した。歴史的建造物であるスミスフィールド・マーケットの再開発計画は数年にわたって進められており、2016年に正式発表されていた。
シムノンが使用していたフェンダー・プレシジョン・ベースは、この新施設に貸与展示される。このベースは、1979年9月20日に米ニューヨークのパラディアムで行われたザ・クラッシュの公演中にシムノン自身によって破壊され、その瞬間を伝説的な写真家ペニー・スミスが撮影した。長年にわたり、この楽器はクリーブランドのロックの殿堂ミュージアムで展示されていた。
ベースが破壊される原因となったのは、観客が立ち上がることを会場の警備員が許可しなかったことへの苛立ちだった。シムノンは、2011年にフェンダーとのインタビューで、「観客が立ち上がれないようにしていた警備員たちへの不満が募り、このベースを壊してしまったんだ」と振り返り、「不思議なことに、人はたいてい自分が愛しているものを壊してしまうものなんだよ」と続けた。
このベースは、新施設に展示される数多くの音楽関連資料のひとつに過ぎない。ほかにも、カルト的人気を誇るアルバム『パンジャビ・ディスコ』で知られる、ブリティッシュ・バングラの先駆者クルジット・バムラが所有していたタブラなども展示される予定だ。
さらに館内には、1649年に処刑されたチャールズ1世の処刑時のベスト、バンクシーの『ピラニアンズ』、ホワイトチャペル・ファットバーグの一部をはじめ、多数のロンドンゆかりの歴史的遺物も収蔵される。
ロンドン博物館は1976年に開館し、これまではロンドン・ウォールに位置していた。その後、ファリンドンのスミスフィールド・マーケットへ移転する計画が発表された。スミスフィールド・マーケットは約1000年にわたりロンドン市民の生活の一部を担ってきた場所で、当初は家畜市場として機能し、近年までは食肉の卸売市場として利用されていた。
また、博物館では音楽とカルチャーが重要な役割を担う予定で、ロンドンを代表するクラブのファブリックがキュレーションを担当し、毎月定期的にハウス・パーティーを開催することも計画されている。
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