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<インタビュー>Weverseが切り拓く、日本発アーティストのグローバルな可能性――Weverse Japan ムン・ジス代表取締役社長×アソビシステム 中川悠介代表取締役

インタビューバナー

Text:Sakika Kumagai



 6月7日に韓国・ソウル市内で、Weverse Japan代表取締役社長のムン・ジス氏とアソビシステム代表取締役の中川悠介氏の合同インタビューが行われた。アソビシステムに所属するCUTIE STREETは、3月28日と29日に初の韓国でのワンマンライブをソウル・YES24 WANDERLOCH HALLにて開催したほか、公演に先駆けて、3月26日には韓国の音楽番組『M COUNTDOWN』に出演し、デビュー曲「かわいいだけじゃだめですか?」を韓国語で披露。そして、6月6日と7日に韓国・ソウルのKSPOドームおよび88芝生広場で開催されたグローバルミュージックフェスティバル【2026 Weverse Con Festival】に初出演するなど、韓国市場での活動を展開し注目を集めている。そんなCUTIE STREETの韓国進出についてやWeverseの取り組みなど、日韓のメディアからの質問に対し、両者が思いを語った。

*写真左から、Weverse Japan代表取締役社長 ムン・ジス氏、アソビシステム代表取締役社長 中川悠介氏


――まずムン代表は、日本の多くのアーティストとレーベルがWeverseを選択する理由について教えていただけますか。中川代表は、日本のレーベルの立場から、Weverseに加入された理由と期待されているポイントについてお聞かせください。

ムン:Weverseは、アーティストとファンが親密にコミュニケーションを取れる環境を提供するサービスです。リアルタイムでのやり取りを可能にし、世界中どこからでもアクセスできます。なかでも言語の壁を取り除いている点が、大きな特徴といえるでしょう。ファンはどこにいてもアーティストの発言をリアルタイムで確認でき、アーティスト側もファンの反応をすぐに把握できる点が大きな強みです。現在、Weverseは245の国と地域でアーティストとファンをつなぐプラットフォームとして機能しており、190か国に広がる物流網を活かしたEC発送にも対応しています。こうした充実した機能を通じて世界中のファンと繋がれることが、日本のアーティストにもWeverseが選ばれる理由だと考えています。


中川:Weverseと組むことによってファンダムの作り方が変わってきて、よりグローバルにより進出しやすくなると思い、始めさせていただきました。日本のシステムとして、ファンクラブビジネスはとても大きいものになっており、アーティストマネジメントをする上で、ファンクラブがビジネスの基盤にあるのが現状の日本です。また近年は、SNSを通じたグローバルな発信も活発になってきています。そうした背景の中で、Weverseは多言語対応や使いやすさの面で非常に優れており、アーティストはもちろん、マネジメントスタッフも気軽に活用できる点が大きな魅力だと感じています。


――Weverseは、CUTIE STREETのグローバル展開に関してどのような面でサポートしているのでしょうか。

中川:韓国で起こっているCUTIE STREETのバズは、まさにWeverseとの取り組みから生まれたものだと感じています。Weverseを使用する以前は、韓国へ行き、ライブをしてお客さんに見てもらうだけで終わっていたと思うのですが、様々な情報やサポートをいただきながら、ライブ開催が決まった段階からプロモーション戦略を一緒に考え、『M COUNTDOWN』への出演も実現しました。

また、各国にはそれぞれのローカル文化があり、日本のやり方しか知らなかった自分たちにとって、大きな学びもあります。特にキッチンカーでファンにプレゼントするカルチャーは日本にはないもので、実際にやってみてよかったと感じています。また、言語翻訳のサポートを受けながら、現地のファンが何を求めているかをリアルタイムで共有し、次の施策に活かせる点も非常に心強いです。CUTIE STREETのワンマンライブは3月に開催し、7月にも予定していますが、規模も着実に拡大しており、結果としても表れています。日本で育てたアイドルですが、グローバルに展開していく上で、ファンダムを構築するためにWeverseは必要な存在だと、改めて実感しています。


――CUTIE STREET以外の日本アーティストに関してもサポート事例はありますか。

ムン:昨年5月に、香取慎吾さんが韓国アーティスト以外で初めてWeverseアルバムをWeverse内で発売しました。グローバルファンに対してWeverseの物流網を駆使して配送をするという部分でも特別ではありますが、新環境型アルバムを発売したという部分でも新鮮な事例だと思います。また、今年の5月にはL’Arc-en-CielのHYDEさんが新しいアルバムをグローバル配送を使ってWeverseショップで発売されました。また違う事例としては、YOASOBIのボーカルである幾田りらさんも10月に個人コミュニティをオープンされ、継続的にグローバル活動をサポートしております。このようにWeverseとしては、グローバルアーティストとグローバルのファンのアクセスポイントを増やしています。



――中川代表は、CUTIE STREETの韓国活動を含めて、グローバル活動の成果と反応をどう感じていらっしゃいますか。また、今後CUTIE STREETを含めた所属アーティストの海外活動の計画はありますか。

中川:KAWAII LAB.としてWeverseのメンバーシップを開始してから、海外ファンの熱量を直接感じるようになりました。韓国のファンも着実に増えており、コンサートチケットの先行販売なども活用することで、韓国在住のファンともしっかり向き合えると考えています。今後は、KAWAII LAB.にとどまらず、アソビシステム全体として多くのアーティストが韓国に進出できる機会をどんどん作っていきたいと思っています。


――CUTIE STREETのどのような部分が韓国の方にはまったと思いますか。

中川:僕たちは、日本の“かわいいカルチャー”を追求し、「原宿から世界へ」というテーマのもとで活動しています。そういう中で今回起きている現象は、すごくポジティブに捉えています。楽曲には韓国語を取り入れつつも、サビは日本語のまま、日本のアイデンティティは突出していきたいと考えています。また、番組での韓国語バージョンがすごく反響があったので、そこから曲のリリースとMVを作るまでを日本で最短期間で行ったのですが、韓国語バージョンのMVに関しては、K-POPらしい演出にすべきか、日本らしさを残すべきかを社内で議論しました。その結果、やはりあの曲は日本で生まれた曲であって、日本の“かわいいカルチャー”の中にあるため、日本のカルチャーのままMVを作るべきだという結論に至りました。MVを出したことによってまたすごく反響をいただいたので、自分たちのクリエイティビティは貫き通すべきだと改めて確信しています。

そして、今日の【Weverse Con】への参加でさらに新たなファンを獲得できると感じていますし、7月にワンマンを行う会場は3月の3~4倍の規模になります。日本発のアイドルをグローバルに展開していくにあたって、Weverseのようなプラットフォームは不可欠だと実感しています。



【韓国版MV】CUTIE STREET『かわいいだけじゃだめですか?(귀엽기만 하면 안 되나요?)』


――韓国での活動の中で気づいたK-POPの強みはありますか。

中川:日本は音楽の権利を守ることがすごく主だと思うのですが、韓国は音楽の権利を使うということが積極的に行われていると感じました。例えば、日本の音楽番組はテレビで放送されたものが即時でYouTubeにアップされることはあまりないのですが、韓国では音楽番組のYouTubeを切り抜いて、ファンがどんどん応援してくれているようなことがあり、これは韓国のファンダムが強いと感じました。


――ムン代表は、日本のアーティストの特徴的な点で、K-POPにも取り入れるべきだと感じた点はありますか。

ムン:KAWAII LAB.の活動を見て感じたのは、アーティストのディテールへのこだわりです。衣装やヘアスタイルはもちろん、使用する小物の細部に至るまで気を配っている姿勢から、長い歴史の中で培われてきた日本のアイドル文化の奥深さを改めて実感しました。これは私たちが日本から学ぶべき部分だと感じています。また、KAWAII LAB.のメンバーがWeverse DMを活用する方法がとてもユニークで印象的でした。DM内で特定のハッシュタグを指定し「今から確認しに行くよ」と発信することで、コアなファンからライトなファンまで広がりながらそのハッシュタグがリアルタイムでトレンド入りするという現象が生まれていました。そうした細部にまで気を配った発信の工夫にこだわりを感じました。



――アソビシステムは髪型やファッションにおいて、アーティストの自由性を重要視していますが、そういったアイデンティティや主体性を重要視することがアーティストの生命力の延長にとって重要になるのでしょうか。また、「PEAK SPOT」に関して、これまでの経歴を認める形で持続可能なアーティスト活動をサポートすると聞いておりますが、それについてもお聞かせください。

中川:髪型やファッションなど全て自由にしています。それは自分たちのアイデンティティや考え、自分たちで発信する力を強くしていきたいと考えているからです。楽しみながら仕事をしていき、その発信がまたグループを強くするという掛け算をしていきたいというのが僕たちの考え方です。

また、「PEAK SPOT」はセカンドキャリア、サードキャリア、フォースキャリアを支援する取り組みです。日本のアイドルシーンは今まさに変化しており、同性ファンの増加はその象徴といえます。そうした流れの中で、年齢に関係なく活動し続けられる環境を作りたいと考えており、新人発掘とセカンドキャリア支援の両軸で会社を成長させていきたいと思っています。



――Weverseが日本市場において、今後強化していこうとしている事業の領域や戦略があれば教えてください。

ムン:Weverse Japanとしては、日本アーティストがWeverseを通じてファンたちとの経験や成果を増やしていくことを重要にしています。日本市場向けには新しく二つの戦略を考えており、まず、今までWeverseはファンダムに目を向けて、そのファンダムの方々が使う利便性を一番に重要視してきたのですが、これからはアーティストを中心として、Weverseの中にある30個以上の機能をそのファンダムの特性と個性に合わせてローカライズできるようにしていきたいと思っております。もう一つの軸としては、日本にすでにある成熟な公演文化とデジタル機能を掛け合わせる戦略です。オフライン公演会場で活用できる機能に関して、オンラインの機能やサービスとも結びつける形で、シームレスに利便性を高めていきたいと思っております。一部に関してはデータサービスですでに公開している部分もありますが、下半期には公式的にアナウンス予定です。


――Weverseのシステムを各国のファンダムに合わせてローカライズをしていくということをおっしゃいましたが、日本ファンダムで具体的にどういうニーズがあるのか、またレーベルからの要請は具体的にどういうものがありましたか。

ムン:国や地域によって一律に特徴が異なるとは考えていません。アーティストやレーベルごと、また成長の段階によって違いが生まれるものだと思っています。ローカライズやカスタマイズに関して具体的に説明をさせていただきますと、もちろんグローバル配送に対応しているという部分もありますが、もうすでに自社で作っているツールがある例も多いんです。その場合は、Weverse内の機能から使いたいものを選んでいただき、必要な部分だけ使っていただける、それがローカライズでありカスタマイズの意味するところです。熱量あるファンはどの国・地域にも共通しております。レーベルの皆さんにはそうしたファンのニーズをぜひ私たちに届けていただき、私たちも継続的に改善を重ねていきたいと考えています。



2026 Weverse Con Festival - Official Trailer


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