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モーニング娘。 『Only you』インタビュー

モーニング娘。 『Only you』 インタビュー

 モーニング娘。が『Only you』なる強烈なニューシングルをリリースする。今作は9期メンバー加入後の重要楽曲になると察したhotexpressは、このタイミングでのインタビューを敢行。新曲についてはもちろん、昨年卒業した亀井絵里、ジュンジュン、リンリンへの想い~鞘師、デビューまでの物語~卒業する高橋愛の10年間~満身創痍の全国ツアー~田中れいなとの関係~これからの娘。打倒×××等々、今語ってほしいことを漏らすことなく聞いてきた。最後には愛ちゃんによるサプライズも!

亀井絵里、ジュンジュン、リンリン卒業~鞘師の物語

インタビュー写真
▲高橋愛

--モーニング娘。にこうしてインタビューさせて頂くのは1年3か月ぶりになるので、聞きたい話がめちゃくちゃ貯まっています。それを今日は全部ぶつけさせてください。

高橋愛、道重さゆみ:はい!

--まずは2010年12月15日、亀井絵里、ジュンジュン、リンリン卒業公演について。高橋愛がリーダーになってからのモーニング娘。がある意味、ひとつの終焉を迎えた日。どんな気持ちで過ごしていましたか?

高橋愛:まだ半年しか経ってないんですけど、すごく前の出来事のような気がしますね……。3人の卒業は今までの卒業とはちょっと違いました。一気に3人が抜けたっていうのもあるし、一緒に活動している期間が長かったこともあって。自分的には「ずっとこのメンバーでやっていくんだろうな」という気持ちがどこかにあったので、一気に3人抜ける発表があっても当日まで全然実感がなかったです。でも初めてパーティーみたいなこと、いっぱいやったよね?

道重さゆみ:やりました!

高橋愛:卒業する前に誕生会やったりとか、打ち上げみたいなことをやったりとか、すごく……何て言うんだろ?

道重さゆみ:仲良かった。すごく仲良しでした。

高橋愛:うん。毎回卒業はすごく印象的ではあるんですけど、達成感がありましたね。横浜アリーナでの卒業公演は1回限りで、本当の最後の最後にやったコンサートで、すごく達成感のある公演になって。あれをもう一度やるのは無理ですね。1曲1曲を大事に、そんな気持ちでやった卒業公演でした。

道重さゆみ:モーニング娘。は卒業が発表されても卒業する日までみんな涙を見せないんですよ。卒業する人も、周りのメンバーも。でも絵里、ジュンジュン、リンリンの場合は横アリの前、ツアーのリハーサルからすごく泣いてて。メンバー愛が深かった分、寂しかったんですけど、横アリで3人が今出せるものを出し切ってる姿は凄かったし、あの8人で出せるものはすべて出したなと思いました。だから気持ち良かったです。絵里は今までと表情が違って、すごく格好良いと思いました。同期で8年間一緒にやってきたとは思えないぐらい、すごく前を歩いているみたいな(笑)。

高橋愛:絵里に引っ張られた感じもありました。絵里が涙を必死にこらえているから「私たちもちゃんとしなきゃ。こんな泣いてちゃダメだ」みたいな。すごく格好良かったです。

インタビュー写真
▲道重さゆみ

--そんな亀井絵里、ジュンジュン、リンリンは2人にとってそれぞれどんなメンバーだったんでしょう?

高橋愛:さゆ(道重さゆみ)にとって絵里なんて相方みたいな感じだったんで。だからさゆも心配でした。「絵里がいなくなっちゃって、さゆは大丈夫かな?」って。

道重さゆみ:愛ちゃんもリンリンと姉妹みたいでしたよね? 超仲良かった。

高橋愛:だから心に穴が開いた感じだよね。ジュンジュンとリンリンは日本に出てきた最初の頃から見ているわけじゃないですか。日本語を覚えるところ、全く文化の違うところからスタートして、やっぱり怒ったこともあったんですよ。「ここは日本でやっている以上、日本に合わせてもらわないと」みたいなことを話したら、泣きながら聞いてくれて、まぁ自分も泣いてるんですけど、でもそれを嫌な顔しないでついてきてくれたんですよ。どっちも頑固だったし、自分が「こうだ」って思って生きてきたものを「違うんだよ」って言われてもなかなか飲み込めないじゃないですか。なのに、ちゃんとついてきてくれたし「モーニング娘。に入って良かった」って言ってくれたことがすごく嬉しくて。

--嬉しいね、それは。

高橋愛:家族から離れて、国の言葉が全く通用しない外国で4年も生活するって、心細いじゃないですか。だから2人はすごくいっぱい乗り越えてきたと思うんですよ。それなのに「モーニング娘。に入って良かった」って笑顔で言ってくれたこと、泣いてくれたことがすごく嬉しかったです。

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▲鞘師里保

--で、その3人が卒業して半月後には第9期メンバー4人が加入。お待たせしました、鞘師さんの出番です! まずモーニング娘。への加入が決まったときはどんな気持ちになりましたか?

鞘師里保:モーニング娘。に憧れてオーディションには応募していて「入りたい」と思って受けていたんですけど、合格しても本当に受かったとは思えなくて、真っ白になりました。不思議なところにいる感じで。

--モーニング娘。って、鞘師さんにとってどんな存在だったんだろう?

鞘師里保:私はダンスを習っていたんですけど、そのきっかけがモーニング娘。で。印象的なダンスが多かったので「こういうの、踊ってみたいな」と思ってダンスを始めたんです。6年間、ずーっと憧れて目標にしていました。

--6年前ってことは6才ぐらいか……。

鞘師里保:幼稚園の頃にお母さんに「ダンスがしたい」って言って、習わせてもらったんです。あと、ダンスと一緒に歌も習っていたんですけど、それはモーニング娘。の『Go Girl~恋のヴィクトリー~』が大好きで歌えるようになりたかったからで。

--そこからモーニング娘。のオーディションを受けることになるまでのストーリーを教えてもらえますか?

鞘師里保:ダンスや歌を習いながら「早くモーニング娘。になりたい」と思っていたんですけど、年齢制限とかあって。ただ、モーニング娘。と舞台で共演できるっていうオーディションは受けられたんですよ。それで合格できて一緒に舞台に立たせてもらったんですけど、舞台裏とかで結構話し掛けてもらったりとかして。私、すごく人見知りで、なかなか自分から話し掛けられなくて……。

高橋愛:全然喋らなかったよね?

道重さゆみ:嫌ってるのかと思いました(笑)。

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今秋卒業する高橋愛の10年間

高橋愛:だから今「モーニング娘。になりたいと思っていた」って聞いて、すごく嬉しい! その舞台には無邪気な子たちが多くて「道重さーん!一緒に写真撮ってください!」「すごーい!」みたいな感じだったんですけど、そこにひとりだけ「ふーん」みたいな大人びた子がいて。

--(笑)。

高橋愛:ひとりだけ違う感じで、逆に「あの子は何を考えてるんだろう?」って興味が湧きましたね。だから今の話は嬉しいです。

--ちなみに先輩の2人から見て、今の鞘師里保はどんなメンバーに映ってるの?

高橋愛:真面目です。鈴木香音っていう同じ年齢の子がいるんですけど、すごく無邪気って言葉が似合うんですよ。鞘師はその正反対で「そんなに気を遣わなくていいんだよ」って思っちゃうぐらい。まだちょっと猫かぶってるかなっていう。

--歴代のメンバー全員、最初は猫かぶってましたよ。

高橋愛:まぁそうですね(笑)。でも無邪気さを見たいんですよね~。今も今で可愛いんですけどね。

道重さゆみ:うん、可愛い。超可愛いです!

高橋愛:さゆはもう後輩に対しての可愛がり方じゃないんですよ。子供として可愛がってる。ペットみたいな感じ(笑)。

道重さゆみ:抱きしめたくなる可愛さ。超可愛い。ヤバイですね。新エースとして期待してます。もう可愛い。本当、可愛いしかないです。

--鞘師さん、完全に沈黙してますけど。他の新メンバーはいかがですか?

高橋愛:本当に個性豊か。あと、私はみんな年齢が10コ以上離れてるんで、すごくお姉さんなんです。干支が同じメンバーもいるし。だから4人が受かったときには、私もさゆみたいに「うわぁ~~!」って抱きしめたくなりました。

--高橋さんがモーニング娘。に入った頃、鞘師さんは2,3才ですもんね。

高橋愛:そうですね。だからモーニング娘。の好きな曲ってほとんどの子が『LOVEマシーン』とか『ザ☆ピ~ス!』とか選ぶんですけど、鞘師とかはその辺をあんまり知らないんですよ。最近の曲が好きなんです。

--もしかして『LOVEマシーン』の頃って生まれてない?

高橋愛:生まれたぐらい。同じ歳ぐらい(笑)。

--で、その第9期メンバー発表の1週間後には、高橋愛の卒業発表ですよ。なんで卒業しちゃうんですか?

高橋愛:ストレートですね(笑)。亀井絵里、ジュンジュン、リンリンの卒業があって、つんく♂さんから「おまえもそろそろ考えなきゃな」みたいなことを言われて。モーニング娘。を10年間やってきた中で演技とか新たにやりたいことを見つけ出して「これから、こういうことをやっていきたい」とつんく♂さんに伝えたんです。で、帝国劇場のミュージカルが決まったりしたので、会社の方と相談して卒業のタイミングを決めました。でも卒業がだんだん近付くにつれて、すごく寂しくなっちゃって。今日「MBSヤングタウン」の収録で、明石家さんまさんが「卒業やめちゃったとか言ってみれば? アリやで」って言ってくれたんですけど(笑)。私はモーニング娘。が大好きなんです。卒業決めてからもっと大好きになっているし。だから寂しいは寂しいんですけど「モーニング娘。にいれて良かったな」って思えるんですよね。

--高橋さんは在籍日数もリーダー就任期間も一番長いメンバーなんですよね。故にモーニング娘。への思い入れも人一倍だと思うんですけど、卒業を決めたときはやはり泣きましたか?

高橋愛:泣きそうでしたけど「ここで泣いちゃいけないな」と思いました。自分で決めたことだし。っていうのは発表のときも思って。ちゃんと自分の口から伝えなきゃいけないし、ちゃんと喋らなきゃと思って。あと、卒業はいつか来ることなんですよ、みんな。それは本人にとってもモーニング娘。にとっても次のステップアップに繋がることなんで、次の世代にバトンタッチしてあげなきゃいけない。10期も入りますし。

--2人は高橋愛 卒業発表を受けてどう思いましたか?

鞘師里保:私は『気まぐれプリンセス』とか好きな曲を歌って踊っている先輩たちに憧れてモーニング娘。に入ったので、卒業を聞いたときに泣いてしまって。私たちが入って「これからずっと一緒に活動してもらって、頑張っていこう」と思っていたので、今年の秋で卒業してしまうのはすごく悲しいし、寂しい気持ちになります。でも今はいろんなことをもっともっと教えてもらおうと思ってます。

道重さゆみ:私は「え!また?」って。ジュンジュン、リンリン、絵里から1ヶ月も経ってなかったから、さすがにこのタイミングで誰かが卒業することはないと思うじゃないですか。だから「みんな、どんどん卒業していくじゃん!なんで?」って。率直に言えば、寂しい。でも9期はラッキーだなって思います、愛ちゃんがリーダーで在籍している内にモーニング娘。に入ることができて。期間は短いけど、得るものはすごく多いと思う。だから10期にも愛ちゃんがいる内に入ってきてほしいんですよ。絵里のときも「9期に亀井絵里という先輩を見てほしかったな」ってすごく思ったんです。生き方とか、すごく尊敬できるので。なので、今は9期にもっともっと愛ちゃんを見ていてほしいと思いますね。

--2001年に加入してからの10年間は、高橋さんにとってどんな10年間だったと言えますか?

高橋愛:怒濤の10年でしたね。ずっと突っ走っていたから、あっと言う間でした。私も鞘師みたいなときがあって、新しい経験もいっぱいあって、辛いこともあって、苦しいこともあって。でもそれがあったから今があるし、私にとっては人生の財産だなと思います。

--これから夏を迎えて、秋になれば卒業する訳ですが、今はどんなモードでモーニング娘。と向き合っていますか?

高橋愛:今はちょっと葛藤してます。焦って教えなきゃいけないと思ったり「でもこの子たちには今はまだ言わない方がいいかもしれない」と思ったり。9期の新鮮さはみんなが見たいところかもしれないし、でもちょっと気になるところがあって、それを言うタイミングについて悩んでますね。だから相談しちゃったりしてます、ガキさん(新垣里沙)に。でも成長していく姿を見るのは嬉しいですね。9期だけじゃなく、後輩が出来たことによってみんなも成長してるし。(光井)愛佳も(田中)れいなもすごく変わったんですよ。それを見ながら「こうやって変わっていくんだな、モーニング娘。って」と思ったりして。

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満身創痍の全国ツアー「モーニング娘。最高じゃん!!」

--自分は5月8日、中野サンプラザでモーニング娘。のステージを観ていたんですけど、高橋さんの弾けっぷりが半端ないなと思って。『リゾナント ブルー』とか膝を落として頭振り回しながら歌い叫んでたじゃないですか。

高橋愛:(笑)。

道重さゆみ:あれ、大好きぃ~。

高橋愛:楽しんでますね! 前までは固定観念があって、曲に込められた気持ちとか全く無視して「私はこういう風に歌いたい」と思って歌っていたんです。でもそんなんじゃ伝わらないんですよ。だから今は1曲1曲、つんく♂さんが思い描いている女の子像とかあると思うんで、それを自分なりにしっかり捉えて楽しんでいます。というか、遊んでます(笑)。

--また、あの日のステージを観ていて、道重さんがすごく優しいムードを醸し出すようになったなと思って。新メンバーとパフォーマンスしているときも、同期の田中れいなさんとMCしているときも「私が!私が!」じゃなくて、優しくフォローしている印象を受けたんですが。

道重さゆみ:本当ですか? キャラ、死んでません(笑)? ただ、9期のことは多少意識していますね。さゆみは自分からガンガン前に出て行きたいタイプだからいいんですけど、9期のメンバーはどこか遠慮するし「ここは出ちゃダメなのかな?」とかきっと思うだろうから、さゆみがどんなに喋りたい日でも「ここはちょっと抑えておこう」って。ジュンジュン、リンリンとかは逆にガンガン前に出てくるから「負けてられるか!」ってなっていたんですけど(笑)。

--で、あの日は「モーニング娘。10期メンバー『元気印』オーディション」の開催が発表されました。少し時間経ちましたけど、鞘師さん、先輩になる覚悟は出来ましたか?

鞘師里保:まだ全然分かんない感じで、頭の中がこんがらがっちゃってます(笑)。先輩たちにいろいろ教えてもらって頑張っている状態なんですけど、10期が入ってきたら私たちが伝えなきゃいけないことも出てくると思うんですよ。だけど今の時点では何を伝えていいのか分からなくて。まだこの環境に完全に慣れている訳ではないので、何をどうしたらいいのか……。

--鞘師さんの年齢だと、後輩が年上ってこともあり得ますからね。

高橋愛:私が入ったとき、先輩の辻(希美)さん、加護(亜依)さんが年下だったんですよ。そんな感じもあり得ますよね。

--また、その中野サンプラザ公演も含む【モーニング娘。コンサートツアー2011春 新創世記 ファンタジーDX ~ 9期メンを迎えて ~】はハプニングもありました。光井愛佳 疲労骨折。それでもツアーに参加し続けると表明。実際、どういう状況だったんでしょう?

高橋愛:ゴールデンウィークにコンサートがずっと続いていて、その中で「痛い」とは言っていたんですけど、多分我慢しながらステージに立っていたんですよね。で、病院に行ったら疲労骨折と判断されたということで、それを受けた上でのパフォーマンスをすることになったんです。それでも彼女なりに上半身でのパフォーマンスを頑張ってて、この前のコンサートではさゆも足をつっちゃって。

--大阪公演は光井愛佳 疲労骨折、田中れいな 風邪、鞘師里保 両足にテーピング、そして道重さんは足をつるという、満身創痍の状態でのライブだったそうですね。

高橋愛:コンサート自体は楽しかったんですけど、体は嘘がつけないみたいで故障者がすごく増えちゃったんです。それに関しては先生に食のことを言われましたね。小魚でカルシウムを摂るとか、健康面でも注意しなきゃって。やっぱりプロなので、お客さんの前でコンサートをやっていく以上、十分に気を付けなきゃなと改めて思いました。

道重さゆみ:ただ、めちゃくちゃ良いライブだったんですよ! モーニング娘。のことを改めて「超好き!」って思いました。私が6期として加入したばかりの頃って新メンバー扱いで「私はいつ本当のモーニング娘。になれるんだろう?」「ファンの方はいつ正式なメンバーという目で見てくれるんだろう?」って思っていたんです。で、9期もそういう気持ちだったと思うんですけど、私はあの大阪公演で「新生モーニング娘。が出来上がった!」と感じて。やっぱりどこかで12月15日、亀井絵里、ジュンジュン、リンリン卒業公演での8人のモーニング娘。で止まっちゃっているファンの方もいたと思うんですよ。でもあの大阪公演を観た人なら、今の9人のモーニング娘。の良さを絶対に分かってくれたと思う。

高橋愛:本当にいろんなことがあったんだよね、本番中に。トラブルが起きてもパフォーマンスは始まっているからアイコンタクトで「誰がここ歌う?」「分かった。私が歌う!」みたいな。さゆが足をつって抜けても、れいながすかさず代わりに出ていって。あの素早さは凄かったよね!?

道重さゆみ:カラオケ好きが生きましたよね。

一同:(爆笑)

高橋愛:「私、行く!」みたいなね。

道重さゆみ:本当に助かったし、凄かった。

高橋愛:それに連なって9期もついてきてくれたことにすごく感動しちゃって! もう大号泣。「今日で誰か卒業すんの? なんだ?このコンサートは!」みたいな(笑)。

道重さゆみ:先輩メンバー4人が愛佳のいる方に集まってきたんですよ。で、9期はいつも通りやっていたからそれで終わるのかと思ったら、一緒にさゆみ達の方に集まってきて。いつの間にそんなアドリブに対応できるようになったのか。「成長したね~!」って思った。足、痛かったのにね。

高橋愛:ヤバかった。9期が来たとき「ウチら、モーニング娘。最高じゃん!!」と思って。自画自賛なんですけど(笑)。

道重さゆみ:愛ちゃん、ボロ泣きで! 最後「サンキュー!」とか言ってましたよね。

高橋愛:「サンキュー!」も言えてなかったけれどね(笑)。ボロボロで。

--その大阪公演、ぜひDVD化してほしいです。

高橋愛:それは愛佳も言ってました。私たちも欲しいよね!

--中野公演もそうだし、大阪公演もそうだけど、モーニング娘。は本当に格好良いと思います。どんなにボロボロでも全力で歌って踊って笑顔を振りまいて、その姿は見ていて涙が出るぐらいなんですけど、なんでそんなに頑張れるの?

高橋愛:何でだろう……? でも、今はみんなが同じ方向に向いている気がする。みんなでひとつのモーニング娘。を作り上げたい。そういう気持ちでひとつになっているから頑張れる。頑張れば何かをもらえるって訳でもないけど、そこには応援してくれる皆さんがいるし、私たちが笑顔になれば笑顔になってくれるし、それって凄いなと思うんです。今回、震災があって行けない場所があったり、振替公演になったり、そういうことが起きてからじゃ遅いのかもしれないんですけど「歌えることってこんなに幸せなんだ」と改めて思って。こうした日本の現状の中で、私たちが歌うことによって「元気になれる」って言ってくれる方々もいらっしゃるんですよ。それはもう一生懸命歌うし、頑張れますよね。ちょっとでもいいから「勇気を与えたいな」って思います。

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格好良い新曲『Only you』~これからの娘。打倒×××

--そんな格好良いモーニング娘。の格好良いニューシングル『Only you』なんですが、仕上がりにはそれぞれどんな印象や感想を持たれていますか?

高橋愛:好きです。初めて音源を頂いたとき、さゆと聴いたんですけど「格好良くない?」ってすぐ言いましたね。すごく拘って作っている曲だと思うんですけど、キャッチーだからどんどん入ってくるんですよ。サビも分かり易いし。で、サウンドも格好良いし、パンチがあるんですけど、振り付けに入ったときに「笑顔で」ってすごく言われたんですよ。曲調的にはシリアスな表情が似合うかなと思ったんですけど、歌詞にある「愛しの君へ」っていうのは恋人に対してだけじゃなく、不特定多数。誰にでも当てはまることだから、そのみんなへ私たちからのエールを届けられるように笑顔が必要なんだなって。

道重さゆみ:「不特定多数」って言葉初めて聞いた。

--どこに反応してるんですか(笑)? てか、初めて聞いたって……。

道重さゆみ:憶えておこう。使いたい! あと、PVの最後の愛ちゃんの笑顔、超良くないですか? 「君を守る」の後の微笑み!

高橋愛:さゆがブログでそのことについて触れてて、超恥ずかしかった。

道重さゆみ:あそこ、本当に好きなんですよね。「あそこまで使ってくれて、ありがとう!」と思いました。

--完全にファンですね。鞘師さんは『Only you』にどんな印象を持たれていますか?

鞘師里保:私も最初に曲をもらったときは「格好良い曲だ」と思ったんですけど、この曲のダンスレッスンのときに「笑顔で」って言われて少し戸惑ってしまって。でも「元気付けてあげたい」っていう気持ちが込められた曲なので、それを表情で表していこうと。

高橋愛:頑張って笑ってるよね?

--頑張って笑ってるって(笑)。

高橋愛:(笑)。いや、頑張って表情を作っているなと思って。

鞘師里保:キラキラの笑顔という訳でもなかったので、難しかったんですけど。

--また、そのミュージックビデオやステージでは、高橋さんと田中さんが2トップでセンターを務めています。僕の中で2人は先輩後輩関係でもあり、仲間でもあり、ライバルでもある印象なんですが、高橋愛にとって田中れいなはどんな存在なんでしょう?

高橋愛:5期と6期って先輩後輩なんですけど、私はあんまりれいなやさゆを後輩だと思っていなくて。一緒にいる時間が長すぎて、後輩よりもっと近しい存在なんですよね。恋人未満、何とか未満……。

--未満ばっかになっちゃいましたね(笑)。

高橋愛:分かるでしょ?なんとなく。

道重さゆみ:うーん……。分かりますよ(笑)。

高橋愛:後輩でも相談できるし「ここ、どう?」とか言える関係性なんです。あと、れいなとは歌のことでいろいろ話したりするんですけど、2人は声質が違うのに「合うな」って。だから2人だけで歌うことも多いのかなぁって。

道重さゆみ:れいなも言ってた。愛ちゃんのことをすごく信用しているから「卒業しちゃうの、嫌だ」って。愛ちゃんのいないところで言っていたから、本当の気持ちだと思う。

--では、そろそろ〆に入りますが、10期メンバーも入ってくるモーニング娘。。今後どんなグループにしていきたいか、1人ずつ聞かせて下さい。

鞘師里保:私は今、教えてもらってばっかりなんですけど、これからは自分でいろんなことを見つけていきたい。どうすればもっと格好良くダンスが踊れるのか、自分の歌はどんなところを直していった方がいいのか、そういうことを教えてもらう前に気付いていきたいですね。あと、これから先、10期だけじゃなく、いっぱいメンバーが入ってくる可能性もあるので、自分のことだけで精一杯にならずにチームワークについても考えて、結束力を高められるようにいていきたいなと思っています。

道重さゆみ:私が思うのは、愛ちゃんが卒業したら相当頑張らなきゃいけない、踏ん張らなきゃいけない。やっぱりリーダーが卒業っていうのはグループとしてすごく大きなことだし、今は愛ちゃんとれいなの2トップをメインに歌はやっているから、そこを残されたメンバーで補っていくのは大変なことだと思うんです。愛ちゃんがいたからこそ出来たことを、愛ちゃんがいなくてもやっていかなきゃいけない訳ですから。でも『Only you』にも「諦めないでね」っていう歌詞がありますけど、本当に私たちも諦めずに頑張っていって、今のモーニング娘。をもっともっと知ってもらえるようにしたいなって思います。

高橋愛:モーニング娘。っていろんな人に愛されているなってすごく思うんですよ。自分たちも頑張ってきたけど、周りの人に支えられたからこそ14年間も継続できたんだろうなって。だからコンサートも出来てるし、シングルやアルバムも出せてるし。で、その気持ちを忘れなければ、これからもずっと続けられると思うんですよ。だから私は卒業してもモーニング娘。を絶対応援する。メンバーがどんどん変わっていく中で「ついて行けない」「今、どんなメンバーがいるの?」ってなっている人もいると思うんですけど、それでも「今、私たちはこのモーニング娘。に自信を持っているんです」と思って活動しているので、さゆが言う通りにいろんな人に知ってもらいたい。それぞれのブログやラジオ番組に海外からもたくさんのコメントが届いたりするので、もっとワールドワイドな存在になってもらいたいし、K-POPなんかに負けていられないっ!

--おぉ~! 良いコメント、もらいました。

道重さゆみ:K-POP、大好きなくせにね!

一同:(爆笑)

高橋愛:大好きだけど(笑)、今の日本を総ナメしている訳じゃないですか。どんどん1位獲って。これじゃいけないなとは思いますよね、日本人として。

道重さゆみ:超金髪だけどね!

--ツッコミどころが……。

高橋愛:じゃあ、今日染めます!

一同:(爆笑)

※金髪に「さようなら~。」した高橋愛。

モーニング娘。「Only you」

Only you

2011/06/15 RELEASE
EPCE-5779/80 ¥ 1,728(税込)

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Disc01
  1. 01.Only you
  2. 02.やめてよ!シンドバッド
  3. 03.Only you (Instrumental)

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