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2026/08/07 18:00

【Book Insight】東野圭吾、19作が100位以内にチャート入り 昭和・平成・令和を超えて愛された作家の"読まれ続ける力"

 7月23日未明、東野圭吾が68歳で逝去した。1985年、『放課後』で江戸川乱歩賞を受賞してデビューし、2006年『容疑者Xの献身』で直木賞を受賞。著作は106冊にのぼる。死去の報を受け、全国の書店には追悼コーナーが設けられた。

 その週の総合書籍チャート"JAPAN Book Hot 100"には、東野作品が19作チャートイン。またBillboard JAPANの書籍チャートには、刊行時代別に集計する"Hot Showa"(昭和)・"Hot Heisei"(平成)・"Hot Reiwa"(令和)がある。東野作品はこの3チャートすべてにチャートインし、昭和・平成・令和の3時代にわたって愛された作家であることを証明した。

 昭和チャート"Hot Showa"の20位以内には、デビュー作『放課後』(1985年/3位)と『卒業』(1986年/4位)の2作。平成チャート"Hot Heisei"には13作がチャートインし、1位はTVドラマになった代表作『白夜行』(1999年)、2位には映画化された『容疑者Xの献身』(2005年)とトップ2を独占。トップ10には東野作品が7作登場した。令和チャート"Hot Reiwa"にも6月に文庫化を果たした『魔女と過ごした七日間』(2023年/7位)と『白鳥とコウモリ』上巻(2021年/14位)の2作が入った。昭和・平成・令和と、三つの時代を通じて途切れず読まれてきたことが、チャートの上にそのまま刻まれている。

 また、急上昇チャート"Hot Shot"にも東野作品の12作が同時チャートイン。訃報をきっかけに、東野作品が注目されたことを証明する形となった。

 総合書籍チャート"JAPAN Book Hot 100"を指標別に見ると、上位に立つ作品は指標ごとに違う顔を見せる。書店で読まれているのは6月に文庫化された『魔女と過ごした七日間』(2023年/総合7位/書店指標9位)や『白鳥とコウモリ』上・下巻(2021年/総合順位16位(上巻)・23位(下巻)/書店指標10位(上巻)・11位(下巻))と、比較的新しい令和の作品(【図1】を参照)。図書館指標では1月にアニメ映画化された『クスノキの番人』(2020年/総合46位/図書館指標3位)や『架空犯』(2024年/総合6位/図書館指標10位)が最も強く、書店指標の上位とは重ならない(【図2】を参照)。SNS指標の1位は、8月3日刊行の新作『永遠の記憶』(2026年/総合87位/SNS指標2位)で、2位には『白夜行』(1999年/総合11位/SNS指標12位)が続いた(【図3】を参照)。まだ刊行されていない新刊への期待と、20年以上前の代表作への言及が、同じ週に並んでいたことになる。

 その『永遠の記憶』は発売直後で、次週以降のチャートがどう動くかが注目される。さらに9月4日には映画『白鳥とコウモリ』、2027年2月19日には映画『殺人の門』の公開も控えている。原作を読み返す動きが、これからも続いていくはずだ。


Text by 張ヶ谷 碧