2020/09/28 13:00
「香水」で大ブレイクした瑛人を筆頭に、Rin音、りりあ。、Tani YuukiなどTikTok等のSNSきっかけで注目を集めるアーティストが続々と登場している。多数いる中で、瑛人に続くと考えられているのが、今週のHot 100で「ぎゅっと。」が44位にランクインされている、もさを。だ(【表1】)。もさを。は3年ほど前から弾き語りのカヴァー動画などをYouTubeで公開しているシンガー・ソングライターで、顔もプロフィールの公開していない謎の多いアーティスト。カヴァーに交じって少しずつオリジナル楽曲も発表している中での一曲が、「ぎゅっと。」だ。
「ぎゅっと。」は5月頭に弾き語りの動画がYouTubeで公開され、その後話題になったこともあって7月27日にダウンロード、ストリーミングサービス、YouTubeで一斉にリリース。Hot 100で初登場47位を記録し、多少の上下はあるがほぼ横ばいのまま8週連続でチャートインし続けている。当初はストリーミングとダウンロードのポイントが高かったが、9月に入ってから動画再生数が一気に上昇しているのは、おそらくTikTokでの盛り上がりともリンクしているのだろう。いずれにせよストリーミングを主軸にヒットしている楽曲は様々な要素を取り込みながら長くヒットし続ける傾向がある。
そのもさを。が、9月7日に新曲「きらきら」をリリースし、こちらもHot 100にチャートインしている(【表2】)。先週9/21付で初登場62位、今週も同じく62位とそれほど目立った動きをしているわけではない。しかし、TikTokをはじめとするSNSでの今後の展開によってはさらに上昇するだろう。また、それによってYouTubeの再生回数、さらにはカラオケのポイントなども加算されていく可能性も高い。さらには9月28日に新曲「好きが溢れていたの」も発表されており、こちらの動きも気になるところだ。
瑛人の「香水」もそうだが、SNS発のロングヒットは、もさを。のようにありふれた日常における出来事や幸せなどを歌った親しみやすい楽曲が多い。こういったタイプの楽曲は、ストリーミング以外だと動画再生数、カラオケなどのポイントがヒットのカギだ。逆に言えばこれらをうまく伸ばせる施策をとれば、ヒットにつながっていく。今後、もさを。が瑛人に続くビッグヒットになるには、このあたりをうまくコントロールしていくべきだと言えるだろう。Text:栗本斉
◎栗本斉:旅&音楽ライター、選曲家。レコード会社勤務の傍ら、音楽ライターやDJとして活動を開始。退社後、2年間中南米を放浪し、現地の音楽を浴びる。その後フリーランスとして活動した後、2008年から2013年までビルボードライブのブッキングマネージャーに就任。フリーランスに戻り、雑誌やライナーノーツなどの執筆や音楽評論、ラジオやストリーミングサービスにおける構成選曲などを行っている。
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