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2018/09/11

【米ビルボード・ソング・チャート】ドレイク9週目のNo.1、男性ソロ・アーティストとして首位獲得週最多に

 ドレイクの「イン・マイ・フィーリングズ」が9週連続の首位獲得を果たした、今週の米ビルボード・ソング・チャート。

 8週にわたって1位をキープしたストリーミング・チャートでは遂に3位までダウンし、セールス(3位)、エアプレイ(3位)でも首位獲得とはならなかったが、主要チャートそれぞれで安定したポイントを獲得し、9週目のNo.1を死守した「イン・マイ・フィーリングズ」。ラップ・チャート、R&B/ヒップホップ・チャートでも、同9週連続の首位をキープしている。

 これにより、ドレイクは2018年だけで「ゴッズ・プラン」(11週)、「ナイス・フォー・ホワット」(8週)、そして「イン・マイ・フィーリング」(9週)の計28週の首位獲得数を記録し、2004年にアッシャーが「YEAH!」(12週)、「バーン」(8週)、「コンフェッションズ Part II」(2週)、「マイ・ブー」(6週)で記録した28週に並び、1年間における首位獲得総数歴代1位タイに浮上した。

 また、アーティストの1位獲得週としては、通算48週(6曲)に記録を更新し、アッシャーが保有していた47週を上回る歴代5位に浮上した。男性ソロ・アーティストとしては歴代1位で、上位にはマライア・キャリー(18曲 / 79週)、リアーナ(14曲 / 60週)、ザ・ビートルズ(20曲 / 59週)、ボーイズIIメン(5曲 / 50週)がランクインしている。リアーナを除く上位3者とアッシャーは、1位を獲得した曲全てが自身のシングル(リード・アーティスト)だが、リアーナとドレイクは、フィーチャリング・アーティストとしての楽曲も記録に含まれている。

 今週、「イン・マイ・フィーリングズ」に代わって1位に浮上すると予想されていたマルーン5の「ガールズ・ライク・ユーfeat.カーディ・B」は、惜しくも2位に停滞。1億2760万回を記録し、エアプレイ・チャートでは6週目の1位を獲得。32,000ダウンロードを獲得して、セールス・チャートでも先週の3位から1位に浮上したが、ストリーミングが伸び悩み(2,890万視聴)、5位から9位にダウンしたことが痛手となった。とはいえ、両者のポイントは僅差まで縮まっている。まだ首位交代の可能性はありそうだ。

 今週のアルバム・チャートでNo.1デビューを果たしたエミネムの新作『カミカゼ』からは、TOP10に2曲、100位内に計11曲がランクインした。最高位を記録したのは、6位に初登場した「ラッキー・ユー」。9位にデビューした「ザ・リンガー」を含めると、エミネムにとっては通算19曲目、フィーチャリング・アーティストとして参加した、米マサチューセッツ州出身のラッパー=ジョイナー・ルーカスにとっては初のTOP10入りとなる。エミネムがTOP10入りしたのは、2013年に首位を獲得した「モンスターfeat.リアーナ」以来、およそ5年振りの快挙。

 TOP10入りした楽曲の総数としては、ジャスティン・ティンバーレイク、プリンスと並ぶ歴代12位に浮上。ラッパーの中では、ドレイク(31曲)、ジェイ・Z(21曲)、リル・ウェイン(20曲)に続く4番目の記録となった。同週に2曲以上をTOP10に初登場させたアーティストは、2018年だけでもドレイク(4曲)、J・コール(3曲)、トラヴィス・スコット(3曲)、そしてエミネムの4人がいる。ストリーミングがポイント化されるようになってからは、アルバムの発売週に多くみられる傾向だ。

 「ラッキー・ユー」 は、ドレイクの「イン・マイ・フィーリングズ」を破り、ストリーミング・チャートで1位に初登場(4,220万視聴)。9位の「ザ・リンガー」も、3,180万視聴を記録して同チャート5位にデビューしている。TOP10以下には、12位に「フォール」、16位に「カミカゼ」がランクインしていて、TOP20以内に4曲、50位内には9曲を送り込んでいる。エミネムのファンは比較的年齢層が高めだが、本作『カミカゼ』は、ストリーミング世代にもヒットしたことがこの結果からもうかがえる。

 エミネムの登場により、先週9位にTOP10入りした カリード&ノーマニ・コーディの「ラブ・ライズ」は11位にランクダウンしたが、各ポイントは上昇しているため、次週再びTOP10入りする可能性が高い。また、先週の15位から13位にランクアップした、ファイヴ・セカンズ・オブ・サマーの「ヤングブラッド」も、自身初のTOP10入り目前となっている。今週、エミネムがサプライズ・リリースしていなければ、繰り上げで10位にランクインしていたことになる。

 アルバム『スコーピオン』からの6thシングルとしてリリースされた、ドレイクの「ノンストップ」も18位にダウンしたが、ストリーミングは先週より上昇している。「イン・マイ・フィーリングズ」のように、何かのキッカケ次第では大ヒットするだろう。大ヒット作『エヴォルヴ』(2017年)に続く、4作目のスタジオ・アルバムから先行シングルとしてリリースされた、イマジン・ドラゴンズの新曲「ナチュラル」も、24位から20位にTP20入りし、好調。ロック・チャートでは首位獲得を果たしている。


Text:本家一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートの掲載は、9月14日予定となります。

◎【Hot100】トップ10
1位「イン・マイ・フィーリングズ」ドレイク
2位「ガールズ・ライク・ユー」マルーン5feat.カーディ・B
3位「アイ・ライク・イット」カーディ・B feat. J.バルヴィン&バッド・バニー
4位「FEFE」6ix9ine(シックスナイン)feat.ニッキー・ミナージュ&マーダ・ビーツ
5位「ベター・ナウ」ポスト・マローン
6位「ラッキー・ユー」エミネムfeat.ジョイナー・ルーカス
7位「ルーシッド・ドリームズ」ジュース・ワールド
8位「ザ・リンガー」エミネム
9位「シッコ・モード」トラヴィス・スコット
10位「テイスト」タイガfeat.オフセット

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