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日本音楽の世界シェアが上昇 韓国が過去最高、成長を牽引

2026年上半期の全世界における日本楽曲のシェアは昨年の2.84%から2.90%へ、0.06ポイント上昇した(ルミネイト調べ)。
地域別に見ると、東アジアが成長を牽引し、北米・南米・ヨーロッパは微増傾向を見せた。アーティスト別では、世界の100を超える国と地域で公開された劇場版『チェンソーマン レゼ篇』の主題歌「IRIS OUT」を手がけた米津玄師と、TVアニメ『呪術廻戦』第3期「死滅回游 前編」OPテーマ「AIZO」を手がけたKing Gnuが成長を引っ張った。グローバルにおけるアニメタイアップの強さは2026年上半期も健在だった。
上半期の成長を特に牽引したのは韓国だ。韓国での日本楽曲シェアは2025年の6.11%から2026年上半期は7.35%へ1.24ポイント上昇し、過去最高を記録した。なかでもback numberは、現地アーティストによるカバーをきっかけに急上昇し、上半期だけで昨年の韓国内の年間再生数の倍以上を記録。シェア拡大に大きく貢献した。さらに、韓国の国民的ヒップホップ・アーティストZICOとのコラボ曲をリリースした幾田りら、音楽番組出演で注目を集めたCUTIE STREET、ショート動画でダンスが流行したサカナクション、Netflix映画『超かぐや姫!』の劇中歌など、多様なジャンルのアーティストが躍進を果たした。
また台湾も、昨年の8.26%から8.37%へ0.11ポイント上昇した。2024年から2025年にかけては0.04ポイントの微減を見せていたが、今年は盛り返している。現地でライブを開催したONE OK ROCK、tuki.、アイナ・ジ・エンドらが昨年を上回る勢いで再生数を伸ばした。韓国・台湾では、人気アニメタイアップによる押し上げだけでなく、さまざまなアーティストがローカルな露出を得ることで、中小規模のファンダムが着実に形成されつつある。それが全体的な再生数のベースアップにつながったと考えられる。
一方、東南アジア諸国の多くは減少傾向が続いている。インドネシアは「もう恋なんてしない」MV撮影時の槇原敬之が元大統領ジョコ・ウィドド氏に似ていると注目を集めたものの、単一アーティストだけでは全体を押し上げるには至らず、前年から0.08ポイントの減少となった。
タイは昨年から0.06ポイント減少したが、シェアは1.80%と比較的高い水準をキープ。昨年アルバムをリリースした藤井 風の勢いが落ち着いたことが大きく響いたものの、なとり、XGら藤井以外のトップ層は微増減にとどまり、安定した人気を維持している。
東南アジアで唯一上昇を見せているのがシンガポールだ。YOASOBI、Adoら上位アーティストのラインナップは2025年とほぼ変わらず、特定の流行に左右されることなく、着実に日本音楽が市場に根付いている様子がうかがえる。
欧米ではアメリカが昨年の0.63%から0.66%へ微増。イギリス・ドイツでも似た傾向が見られる。共通するのは、人気アニメの劇伴を手がける照井順政(『呪術廻戦』)、牛尾憲輔(『チェンソーマン』)といったアーティストの上昇トレンド。このトレンドは、アジア諸国では欧米・南米ほど広がっておらず、これらの地域特有の動きとなっている。また、今春にアメリカ・イギリス・オーストラリアを回るワールドツアーを行った高中正義も、開催国やその周辺で急上昇を見せており、ライブがストリーミング数に直結した好例となった。
ブラジルは昨年の0.40%から横ばいの推移を見せている。ただしアーティストごとの動きは活発だ。ブラジルの日本アーティスト別1位のAdoは、昨年8月のブラジル公演以降、週間再生数が底上げされファンダムの拡大がうかがえる。また2位のXGは、1月にリリースした1stフルアルバム『THE CORE - 核』が再生数のベースを押し上げ、3位のBABYMETALは、11月からのラテンアメリカツアー発表時に再生数が急増した。シェアは横ばいでも、各アーティストの再生数にそれぞれ動きが見られており、熱心なファンダムが根付いているだけに、今後さらなる成長の余地もありそうだ。
なお、2026年上半期の全世界における韓国楽曲のシェアは2.89%で、日本の2.90%とほぼ並ぶ水準だ。ただし自国を除いたシェア(Excl. KR)で見ると2.13%となり、日本の0.86%を大きく上回っている。韓国楽曲は自国外での再生において、日本を依然として上回る強さを持っている。
しかしそのExcl. KRも、2025年の2.90%から0.77ポイントの大幅減となった。韓国楽曲の累計再生数自体は増えているものの、各地域のストリーミング市場がそれを上回る勢いで拡大したことがシェア低下の要因だ。アーティスト別では、2025年はBLACKPINKのロゼ(「APT.」)や『KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ』関連アーティストが牽引したが、2026年上半期は約4年ぶりに完全体で活動を再開したBTSおよびメンバーのソロ作に再生数が集中した。
自国外でのシェアでは韓国が依然優位に立つものの、その差は縮まりつつある。日本音楽が今後どこまで海外での存在感を高めていけるか、下半期の動向に注目したい。
集計方法:ルミネイトの音楽データ分析ツール「CONNECT」にて各国・地域の楽曲チャート全順位の再生数(オーディオ+ビデオ)を抽出し、日本および韓国のアーティストによる楽曲の割合をそれぞれ算出
※2025年のグローバルレポートとは算出方法が異なります。
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