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<インタビュー>Da-iCE、何度も書き直して完成させた「アンリミテッド」 制限をかけずもっと上へ

Text & Interview: 高橋梓
Photos: 堀内彩香
結成15周年を迎えても、夢を現実に変えても、彼らは立ち止まらない。2027年2月、東京ドームと京セラドーム大阪にて【Da-iCE DAY DOME PHASE 2027】を開催するDa-iCE。満を持しての単独ドーム公演が決定した発表は、大きな反響を呼んだ。そして、その発表後初となる新曲「アンリミテッド」が7月15日に配信される。同曲はメンバー自身も出演する『キリン のどごし<生>』のCMソングである一方、向上心や野心を映し出した歌詞と、フルバンド&ホーンセクションによるダイナミックなサウンドがDa-iCEらしさを感じさせる。そんな同曲についてメンバー全員にインタビューを実施。さらに、ドーム公演の先に見据える景色についても話を聞いた。〈もっといける〉、そう思わせてくれた5人の話をお届けする。
左から:岩岡徹、花村想太、和田颯、大野雄大、工藤大輝
──まずは、少し振り返りをさせてください。4月26日に【Da-iCE ARENA TOUR 2026 -TERMiNaL-】を完走されましたが、皆さんにとってどんなツアーでしたか?
岩岡徹:コンセプトに則ったいいツアーだったと思います。アルバム『TERMiNaL』を引っ提げて、パフォーマーだけの楽曲やユニット曲があって、Da-iCEのまた違う一面が見せられたと思います。昨年の【Da-iCE ARENA TOUR 2025 -EntranCE-】を経たからこそですが、“Da-iCEの深堀り”ができたツアーでした。だからこそ、たくさんの方に観ていただきたくて、相当大きな規模でやらせてもらって。Da-iCEを一番知ってもらえるのはライブだと思っているので、すごくいいツアーになったと思います。
大野雄大:それに個人的な気づきもあって。たとえば発声。毎日歌っているはずなのに、ライブでお客さんを目の前にして100%、120%を出している時だからこそ得るものってあるんだなと感じました。
花村想太:それはありますよね。レコーディングの時はギリギリだったところでも、お客さんがいると余裕で出せちゃうというか。いつもよりもキーが1〜2個上がる感覚があります。あとは、リハーサルだと「ちょっと喉が疲れたからやめておこう」、「傷めないために無理しないでおこう」と思って歌うのをやめることもあるのですが、本番だと当たり前にそんなことはできないので。
和田颯:「明日もライブあるし、疲れたからやめときます!」とは言えないですもんね(笑)。
花村:そう、それはできない(笑)。ただ、本番だとお客さんに観ていただいていることもあって、アドレナリンが出て歌い切れるんですよね。しかも、バシッとかませる部分も増えてきました。

──ツアーを経て、新曲「アンリミテッド」がリリースされます。制作経緯からお伺いしてもよろしいでしょうか。
工藤大輝:まず、僕と想太が書くのが決まって、一緒にやるなら誰だろうねというところで佐伯ユウスケくんの名前を挙げました。そこからどういう方向性にするのかを話し合いました。僕と想太、佐伯くんでスタジオに入って、ラフのラフのラフのラフみたいなものを作っていきました。
──佐伯さんのお名前が挙がったのは、どんな理由からだったのですか?
工藤:ジャンル的にブレイクビーツとファンクというのはざっくり決めていたので、そういう音を作れる人、かつJ-POPの視点を持っている人と考えた結果です。海外の方だとループものが多くなるので、アレンジの幅が狭まってしまうな、と。それに生音を録る時に譜面を書くなどの細かい作業が必要になってくるのですが、僕らが思い描いているJ-POP感を言語化して伝えるのってかなり難しいんです。佐伯くんは、それをわかってくれる人。僕らの成り立ちも知っていて、渋谷VUENOSでライブをしていた時代から知り合いなので、僕らの“ふざけ方”もわかるという。楽曲もグループもひっくるめてわかってくれて、信頼できる人ということで、佐伯くんにお願いしました。
花村:今回、【第67回日本レコード大賞】で〈作曲賞〉をいただいた僕と大輝くんで曲も含めて書いてほしいというご依頼だったんです。楽曲を僕たち自身が作っていることが浸透して、こういった依頼をいただけたのはすごくうれしいです。もちろん2人だけで書くこともできましたが、今年は2人だけで書くところに重点を置くのではなく、バラエティに富んだ、面白くてかっこいい曲を制作したいと思っているんです。それならば佐伯さんにお願いするのがぴったりだよね、ということになりました。
──花村さん、工藤さん、佐伯さんというメンツを見ると、3人での制作もスムーズに進んでいそうですね。
花村:本当にあれよあれよという間に出来上がりました。笑いながら曲が作られていく感じ。メイキングも撮っていたのですが、たぶん僕と大輝くんしか映っていないかも。それくらい佐伯さんのボケがぶっ飛んでいました(笑)。
工藤:佐伯くんがやるモノマネが似てるし、面白いのですが、全部許可がいるやつなんです。
花村:僕は初めて佐伯さんと一緒に曲を作らせていただいたのですが、雄大くんと仕事しているみたいな感覚でした。恐縮しながらスタジオに入ったのですが、出る頃には「仲間」という気持ちになっていました。
大野:ちょっと○○中学校(大野の出身中学)のニオイがするもんね。
工藤:地元の話はわからんのよ!
花村:佐伯さんも、こんなテンションです(笑)。クライアントからご指名でオファーをいただいて、CMに出演するだけではなく音楽も依頼されて、本当は心配も大きかったんですね。でも、蓋を開けると楽しく制作ができたのでよかったなと感じました。
──しかも、個人的に歌詞もすごくいいなと感じまして。ドーム公演発表後の最初の楽曲でこの歌詞なのがDa-iCEらしいというか。
工藤:実はこれ、1度書いたものを書き直ししていて。サビも最初はタイアップにすごく寄せていて、まったく違うものでした。想太がドームに向けた意思表示を年代別で書いてくれていて、細かなギミックがたくさん入っていたのですが、紆余曲折あって書き直すことになって。でも、立ち向かっていく意思みたいなものは無くしたくなかったので、ふざけている要素は入れつつも、「我々の意志的にここが限界ではないよね」という軸はブラさず書きました。
花村:ボーカルが歌う部分は僕、3人が歌う部分は大輝くんが書くというスタイルだったんです。でも、あの……全とっかえになりました(笑)。これは、「全とっかえしろ」と言われたわけではなく、改善してほしいと言われたところを変えると、こっちが意味なくなっちゃうから変えるということをやっていったら、全とっかえになったという。
こうしなきゃ、ああしなきゃと考えていたら、全然納得のいかない歌詞ができたんです。大輝くんは考えが柔軟なので、発注の中で言われている「ダメなこと」だけを確定させて書き直してくれました。ただ、それでも僕は「これじゃOK出ないんじゃないですか?」と言っていたんですよ。それがOKになって……! ありがとうって(笑)。
工藤:想太は高得点を出すためロジカルに考えるタイプ、僕は別の競技に変えてでも結果を出すタイプ。そもそもの生き方の違いが出ました。その頃の想太のLINEには文字の後ろにずっと「(´д`|||)」という顔文字が見えていて。「これでいいのでしょうか……」みたいなメッセージがずっと来ていました(笑)。
大野:1個聞いてもいいですか?
工藤:1個だけだよ?
大野:〈ゴーズオネノー〉って、「because on and on」じゃないですか。
工藤:違う。「goes on and on」だよ。
大野:……あー! 「goes on and on」か!
岩岡:「ゴーズ」って書いてあるじゃん。
大野:僕、ずっと「ビコーズ」だと思ってた! なんで「ゴ」になってるのかなって思ってた。
工藤:歌ってるパートなのに(笑)。ここはテレビで歌詞を出した時におもしろいかなと、カタカナ表記にしてみました。KICK THE CAN CREWさんリスペクトです。「イツナロウバ」と同じ感じ。
──ちなみに岩岡さん、大野さん、和田さんは楽曲を聴いた時はどう感じましたか?
和田:レコーディングの当日にやっと聴かせてもらえて。だから気が気じゃなかったです(笑)。
工藤:構成や音像、メロは伝えていたので、そこはわかっていたと思うのですが、歌詞や譜割りが確定したのがレコーディング当日だったんです。
花村:しかも、2人で作った曲っていつも僕が仮歌を入れるのですが、仮歌を入れる時間もなくて今回は大輝くんの仮歌でした。
和田:本当にギリギリでヤバかったです。僕、前日にスタッフさんに連絡しましたもん。「これ、どういう状況ですか?」って。
工藤:スケジュールにレコーディングの日時は確定で入っているのに、モノがないっていう(笑)。


岩岡:僕は苦労してんだな〜って思っていました。
工藤:【TERMiNaL】ツアーの最中に書き直す作業をやっていたんです。その日も会場に入った瞬間に修正が来て、想太がまた「(´д`|||)」となっていたのを見て、僕が書き直そうと(笑)。リハの後のマッサージの時間で書き直しました。
花村:その期間のタスクがとにかく多くて、「俺、全とっかえはもう無理やって(泣)!」という状態になってしまっていたのですが、大輝くんがずっと穏やかに対応してくれていました。改めてすごいなと思いましたね。
──本当に。岩岡さんと和田さんは『TERMiNaL』でたくさん歌っていらっしゃったので、レコーディングで今までとは違った感覚があったのでは?
和田:大輝くんが全部「オッケー、いいよ。いい感じ!」と言ってくれたので、なんとかしてくれるだろうと思っていました。なにせ聴き込めていないので(笑)。
工藤:プリプロを飛ばして本RECだったので、大変だったと思います。
岩岡:僕はフレーズごとにその都度聴いて、ちょっと練習して、録るというタイプなので、デモが当日になろうが、プリプロがなかろうが、すべて対応できますね。
和田:言い方、かっけぇ(笑)!

──さすがです! そして、ワクワクするブレイクビーツとファンクのサウンドもいいですよね。これはどのようにして方向性を決めたのでしょうか。
工藤:「明るくなれるテンション感のDa-iCEさんでお願いします」というオーダーをいただいていたので、バラードではなくアップテンポにしようと決めて。最近、オールドスクールっぽいことをやる男性ボーカルグループが少ないので、狙ったという側面もありますね。テレビでほかのグループと出演する時に明らかに異質に映るのもいいな、と。
──なるほど。個人的にすごく好みで、出だしの部分はロックダンスを踊りたくなりました。
工藤:まさにロックを踊ります。その部分は僕と颯、avex ROYALBRATSのayahaで振りを作っています。僕の頭の中では最初4×8あったのですが、気づいたら2×8になっていて、そこはロックパートにしました。ボーカル2人が歌い出しでぶちかました後、ファンクなビートでロックダンスが始まったら「何、このグループ!?」となるかなと。

花村:最初のデモのときは踊らない想定だったんですよ。
工藤:そう、そう。この曲はダンスパートがないんですね。大体ダンスパートは2サビの後にくるのですが、テレビサイズになった時のことを考えるとイントロのほうがいいだろう、と。
和田:全体的なコレオは僕とgash!くんが担当しているのですが、こっちもいい感じです。
工藤:熱量も然りですが、消費カロリーも高い振りだよね。
和田:サビの〈もっといける〉は歌っている人を絶対に動かさないと決めていたのですが、ロングトーンだし、2人とも交互で歌うから、「どのタイミングでチェンジする!?」みたいな。最初は8拍目で歌っている人がセンターから移動すれば大丈夫だろうと思っていたのですが、音源を聴いてみたらもっと伸びていたので「あ、まだ移動させちゃダメだ」と。また作り直して、という作業をしながら固めていきました。
花村:踊りながら〈たっかいとこ目指して〉と歌うのは大変だろうなと思う振り付け。それに、ダンスって歌っていない時に踊るのが一番疲れるんですよ。その後に自分が歌うパートが来ると息が切れて本当に大変。1サビは雄大くんが大変だと思います。
大野:まあ、決して良くはない流れですね。体に悪いなと思いながらやることになると思います。

──ちなみに、激しい振りの曲でもいつも岩岡さんから余裕を感じるのですが、今回はいかがですか?
岩岡:いえいえ、全然……まあ、余裕です!
一同:さすが(笑)!
岩岡:でも、今回はエグいですよ。
花村:僕、ステップに苦手意識があって。たくさん練習したのですが、練習しすぎて前ももが痛くなりました。
和田:そうなんですよ。この振り、前ももにくるんです。

──皆さんのパフォーマンスを見るのを楽しみにしています! そして、ドーム公演についても少し聞かせてください。ドーム公演が決定したことがわかった瞬間、皆さんどんな反応だったのでしょうか。
花村:昔、日本武道館公演が決まった時はサプライズ発表で、ステージの上でお客さんと一緒に知ったんです。なので感情が爆発したんですよ。今回は楽屋で聞いて。現実がすごく押し寄せてくる感覚でした。喜びよりも「大丈夫かな」、「どう戦うんだろう」という気持ちが大きくて、逆に引き締まった気がしました。
──なるほど。
花村:でも、お客さんと一緒にドーム公演決定の映像を見て、ステージに出て行く瞬間はまったく違う感情でした。知っているのに知らなかったみたいな気持ちで喜べたんですね。それはすごいなって。現実や不安を忘れさせてくれるお客さんのパワーの偉大さ、エンターテインメントの世界のすごさを感じました。
岩岡:うん、それは僕も感じていました。
花村:それに、大輝くんが「ドーム、決まったぞ!」と言うと思っていなかったです。いつも颯が「イエーイ!」と言っているイメージだったので、大輝くんがそういう言葉を言いながら出ていく画は想像していなくて。想像していないことが起こるのは、やっぱりお客さんの力なんだなと思いましたね。
──ドーム公演は皆さんがずっと見据えていた一つの到達点だと思います。もちろんまずはドームに全力で向き合っていくと思いますが、その後のDa-iCEはどこに向かっていくのでしょうか。
花村:ツアーはやりたいよね。
工藤:あとは、海外。グラミー賞に「最優秀アジアン・ポップ・ミュージック・パフォーマンス」ができるじゃないですか。そう考えると、僕らはまだJ-POPの土壌を広げるということをしていなくて。たとえば若い子が多いフィリピンのほうが、自分たちがやりたいことができそうと思ったことは正直あります。言語の壁はもちろんありますが、そうも言っていられない時代になったのかなと。僕らはアジアにも行ったことがないのでワールドツアー、せめてアジアツアーができたらいいですよね。まずは行ってみないとわからない、とは個人的に思っています。
花村:本当にそうなのかも。たとえば来年のドーム公演の後にすぐドームツアーができるかと言われたら、難しいと思うんです。かと言ってアリーナでたくさんの会場を回るかというと、「もうやったしなぁ」と思う部分があって。ここからどう広げたらいいのかめちゃくちゃ悩んでいます。
工藤:やれることはやってきた説はある。音楽の質を変えるのではなく、僕ららしくありながら、まだ行っていないところに広めていく動きをしたいんですよね。それはフェスに出始めたのも同じ理由です。僕らが【SUMMER SONIC】のようなフェスに出始めた時って、まだダンスボーカルグループがそこまでフェスに出ていなくて。ここ数年でダンスボーカルグループがフェスに出ることが普通になってきましたが、普通になってきたからこそ僕はやりたくなくなっちゃう(笑)。なので、違う場所を探しに行きたいなと思っています。
──ドーム公演はもちろん、皆さんが次に目指す場所にも注目しておきます。では最後に、「アンリミテッド」を聴く方にひと言お願いします!
工藤:のどごし<生>、飲んでください!
花村:“アンリミテッド”していきましょう!
工藤:アラサー、アラフォーの僕らが言うんだから、皆さんもできます。
大野:(しみじみと)歳だなぁ……。
和田:言い方にリミットが出てますって(笑)。
花村:来年パフォーマーの2人は40歳ですからね。
大野:怖いですよね。中身はしっかり40歳になっていくじゃないですか。僕、22歳で止まってます。精神年齢は5歳ですけど。
工藤:だいぶ若いね(笑)。
花村:僕もいろんなこと忘れちゃうようになって、怖いですもん。
大野:もし想太が俺の身体に入ったら、何も覚えてなさすぎてびっくりすると思うよ。昨日の晩御飯すら覚えてないから。でも、逆に何も覚えてないからいろんなことをアンリミテッドで楽しめると思う!
花村:それはそれでいいのかも(笑)。今後もいろいろと考えて頑張っていきますので、まずは「アンリミテッド」、よろしくお願いします!
リリース情報

「アンリミテッド」
2026/7/15 DIGITAL RELEASE
再生・ダウンロードはこちら
公演情報
【Da-iCE DAY DOME PHASE 2027】
2月4日(木)東京ドーム
2月13日(土)、14日(日)京セラドーム大阪
詳細はこちら
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