Billboard JAPAN


Special

<ライブレポート>Dragon Pony、日本初ライブで魅せたハイクオリティなパフォーマンスと輝く未来「僕たちは世界に行きたいです!」

インタビューバナー

Text: 岡本貴之
Photo: YOSHIHITO KOBA


 Dragon Ponyが、2026年6月17日渋谷WWWにて、ワンマンライブ【DRAGON PONY 2026 Run To Run JAPAN TOUR】の東京公演を開催。アジア各国から集まった大勢のファンを最高に熱いパフォーマンスで魅了した。

 Dragon Ponyは、アン・テギュ(Vo.Gt)、クォン・セヒョク(Gt)、ピョン・ソンヒョン(Ba)、コ・ガンフン(Dr)の4⼈で結成され、2024年9月に韓国の音楽事務所AntennaからデビューしたK-ロック/K-ポップシーン注⽬の新人バンド。今回のツアーは、6月10日にJapan 1st EP『Run to Run』をリリースして日本デビューを果たしたことを記念して、東京・大阪にて行われたもの。記念すべき日本での初ワンマンライブで、メンバー全員が楽曲制作に参加、日本オリジナル曲を収録したEPがどのように披露されるのか? 東京公演の会場・渋谷WWWの入場口には、大勢のファンが列をなしており、期待感の大きさを感じさせた。


 暗転してメンバーがステージに姿を現すと、ものすごい大歓声で迎えられた。ソンヒョンがノイジーに5弦ベースを鳴らすと、ガンフンのドラム、セヒョクのギターが加わり、テギュがギターを弾きながら「TOKYO~!」と叫んで「Zombie」からライブがスタート。思わずたじろぐほど、予想外にラウドな出音に圧倒されていると、キャッチーなサビで「Hey!」と会場中からコールが入り、オープニングにして早くも観客の心を掴んだ。曲の最後にスピードアップすると、ガンフンにスポットライトがあたり、超絶技巧なドラムソロを披露。そのまま「Summerless Dream」へ。オリエンタルなリフとUKロックを思わせるサウンドと曲の展開、幻想的な照明が4人を包み込みカオティックな空間を創り上げた。



 「東京いけますか!? Let's go!」と煽るテギュにクラップで応えるオーディエンス。「Morse Code」ではサビで「Oh You」と歌うとすかさず「You!」とコールが返ってきたり、「1、2、3、4!」とコールが起こったりと、ひたすら沸きっぱなしだ。テギュはギターを置きマイクを握ると、「こんばんはDragon Ponyです!楽しんでますか? もっといきましょうか! Hey! Hey!」と煽りさらに熱量がアップ。どこか懐かしさを感じさせる旋律の「Waste」を疾走感豊かに聴かせて、コール&レスポンスで一体となった。



 MCではテギュが、「元気ですか? 思ったより人が多くて少し緊張しています」と挨拶。メンバーそれぞれの自己紹介に大歓声が上がる。「アルバム(EP)を発売して初めてのライブでめっちゃ緊張してるんですけど、頑張ります!」(テギュ)


 この曲は一緒に歌えたらいいと思います」と呼び掛けた「Rehearsal」では、冒頭から観客もコーラスで声を重ね、バンドと共に曲を創り上げていく。「Radio Silence」では息の合った演奏と歌でシリアスに緊張感漂う世界を構築した。



 「STUPID」は曲の始まりでドラム、ベース、ギターが順番に加わり、躍動感たっぷりなリズムで盛り上げる。曲をブレイクさせると嬌声が上がり、曲を止めたり歓声を求めたりと、観客を掌に乗せる余裕のステージングを見せた。


 MCでは、日本以外にも韓国、台湾、シンガポール、インドネシアなど海外からも集まったファンに感謝。Japan 1st EP『Run to Run』をリリースしたことに触れると、「僕たちも日本での活動がめっちゃしたかったんですけど、こんなにも早くこの日が来るとは全然思わなかったので、本当にうれしいです。ありがとうございます。今から披露する曲は日本のアルバムの曲です」(テギュ)



 「一緒に歌ってください!」と求めて大合唱となった「Stand Together」、小気味良いギターリフとポップで親しみやすいメロディの「One Light, One Time」、真っ赤なライティングの中で「Break the Chain」では情熱的にアティチュードを歌う。どの曲も流暢な日本語が何の違和感もなくすんなりと心に入ってきた。曲を終えるとソンヒョンがセヒョクの通訳を通して「Break the Chain」について、「この曲は、2022年に僕たちが練習生のときに作った曲です。僕たちにとって大事な曲で、世界にすごく聴かせたくて、心の中に炎を持って作業して作った曲です」と熱く語った。その後、「日本語を勉強しないといけないなと思っています。教えたい単語とかありますか?」と呼び掛けるソンヒョン。客席から「大好き!」と声が飛んですぐに復唱して喝采を受ける微笑ましい場面も。



 『Run to Run』の1曲目を飾る「Run to Win」は、レコーディングバージョンよりも何倍にもブーストされている印象。客席から一斉に拳が上がり、セヒョクがコードワークを交えたエモーショナルなソロを聴かせた。ソンヒョンが前に出てスラップソロへ。ガンフンのドラムがセッションに加わり、セヒョクのフィードバックから3人の音が1つになりハイスピードな「Ouroboros」へ。テギュは身振り手振りを交えて歌い、会場は興奮の坩堝に。16ビートのダンスチューン「Oh Perfect!」ではテギュが「行くぞ! 叫べ!」と煽ると「Hey! Hey!」と全力で返すオーディエンス。サビのコール&レスポンスでさらに過熱して、会場中がグルーヴに包まれた。その熱は「POP UP」へと続き、「一緒に歌ってくれますか!?」と呼び掛けると、ものすごい大合唱に。客電がつき、腕を振り上げて歌う人々の光景が広がった。テギュがギターを弾きながら歌う「Not Out」 でさらに一体となった。


 「次は、「Look Back」という曲です。この曲は背中を見てる感じの視線を考えながら作った曲なんですけど、自分があげた愛が戻らなくてもいいから、僕はずっと愛してるっていうメッセージです」との言葉から、セヒョクがキーボードを弾いたバラード「Look Back」から、「Palm lines」をノスタルジックにしっとりと聴かせて本編を締めくくった。



 すかさず起こったアンコールの声に応えた4人は、揃いのTシャツに赤いタオルとグッズを身に纏いステージへ。まずはお客さんと共に「せーの! ドラゴン、ポニー」で記念撮影。


 「今日は日本での初めての単独公演、初めてのお客さんで、僕らにとって永遠に忘れない瞬間でした。すごくうれしかったです。ありがとうございました。今日、僕たちがライブをするために、たくさん感謝したい方たちがいます。今まで制作を一緒に頑張ってくださったスタッフさんたち、プロデューサーさん、ありがとうございます。今日のことをずっと忘れずに、明日に向かいます。この感謝を持って最後の曲を歌います。この曲も僕たちがステージに立つことを望みながら作った曲なんですけど、今になってFor young(ファンダムネーム)さんたちと僕たちをつなげてくれる、大事な曲になりました」(テギュ)。最後の曲は、「On Air」。シンプルでソリッドな演奏に乗せてまっすぐに思いを歌い、曲がブレイクするととてつもなく大きな歓声が沸き上がった。「また会いましょう。ありがとうございました!」と、4人は手を繋いで客席に感謝の一礼。ピックやドラムスティックを配るファンサービスで名残惜しそうにステージを後にした。



 卓越した演奏力による分厚いサウンド、圧倒的な歌唱力、キャッチーなメロディと、親しみやすいキャラクターによる約2時間のステージは、日本初ライブにして素晴らしく完成されていた。ライブ終盤、テギュがMCで伝えた「今日のライブが良かったら覚えておいてください。僕たちは日本での活動も頑張って、世界に行きたいです!」とのメッセージに、とてもリアルな説得力が感じられたライブだった。


関連キーワード

TAG

関連商品