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サンボマスター 『君を守って 君を愛して』 インタビュー

サンボマスター 『君を守って 君を愛して』 インタビュー

 昨年はド頭に4枚目のアルバム『音楽の子供はみな歌う』をリリースし、その後は年末までとにかくライブ尽くし。それは、まるでロックバンド本来の在り方を取り戻そうとしているようにも映った。そして今年も下半期に差し掛かろうというこのタイミングで、満を持して彼らのニューシングル『君を守って 君を愛して』が僕らの耳に到着。今回のインタビューでは、その新作に辿り着くまでの1年半を、山口隆(vo,g)と木内泰史(dr)の2人にガッツリ語って頂いた。

軟弱こそロックだと君は思ってるんじゃないのか?

--昨年は1月にアルバムを出したら、もうその後はとにかくライブ!ライブ!ライブ!の1年でしたが。

木内泰史:ファーストアルバム『新しき日本語ロックの道と光』を発表した年が一番ライブをやって、去年はバンド史上2番目に多かった。

山口隆:ただ、ファーストの頃は30分ぐらいのライブを何本もやっていたんだけど、今回は凄い長丁場のライブを何本もやっていたので。中には3時間半のワンマンとかもあって。グレイトフル・デッドか!?って思うぐらいやってた。

--何故にそうした1年になったんでしょう?

山口隆:4枚目のアルバム『音楽の子供はみな歌う』は3枚目のアルバム『僕と君の全てをロックンロールと呼べ』の反射で作れたんですけど、もっと新しいことをやるにはライブが必要なんじゃないかって。まぁそれも今振り返ってみて思うことですけどね。とにかくライブをやりたかったんですよ、めちゃくちゃ。

--アルバム『音楽の子供はみな歌う』がそれだけ外に向けて開かれた、とにかくみんなに聴かせるために作ったアルバムだったから、あれだけライブをやっていたのかなと、僕は思っていたんですが。

山口隆:そう言われると、そうかなぁ(笑)。なんて言うのかな、もうちょっと動ける予感というか、やれる予感があったから、それをやってみたいと思ったんです。基本的には前向きな感じでしたよ。

--僕はまず4月にやった野音のワンマンを観て、その開きまくってる感じをすげぇ感じてですね、山口さんも「サンボマスターのライブは最低だって言ってくれ。でもその代わり、君が来てくれ」って今まで言ってたけど「でも今日は違う。友達にサンボマスターのライブのことを聞かれたら“サンボマスターのライブ最高”って言って、その友達を今度は連れてきてくれ」って言っていて。その変化って何だったんですかね?

山口隆:3枚目の頃の心持ちが「売れてるって俺らを言った奴、許さねぇ」みたいな感じだったから「サンボマスターのライブは最低だって言ってくれ」って言ってたんだと思うんですよね。「消費みたいなもんに取り込まれてたまるか!」みたいなところがあったんでしょうね。でもそういうテンションでめちゃくちゃやったら、どんどん自然な感じに戻ってきて。音楽をやることと、周りのあれこれは本来違うこととしてやればいいことだって気付いたんです。だから野音からまた何かが始まったんでしょうね。僕らが結成当時に思っていたような「純粋に音楽をやるんだ」って感覚が戻ってきたのかもしれないし。周りがどーのこーのはあの頃からないもんね。

木内泰史:全くないです。音楽とそこは切り離して考えるようになった。今はとにかく「曲をどれだけ格好良くするか」っていうところにしか目的意識は向いてない。

山口隆:うわぁ~!ってなってるときって、読まなくてもいい音楽評論とか読んじゃうんですよ。で、今なら「それはそれでいいじゃない、みんな商売なんだから」って思えるんだけど(笑)当時はイチイチ反応してて。でも今はそういうの無い。本当に純粋に音楽やって、ライブに来てくれる少年少女中年中女と同じ時間を過ごせたら良いなって思う。それは結成当時の感覚に似てますね。

--なんで戻れたんでしょうね?

山口隆:3枚目を作れたからじゃないですか。あれをやれるかどうか?っていうのは3人の人生の中で結構大きなポイントで。男として「一度はやらねばならぬときがある」じゃないけれども、そういう作品を僕らはケジメとして作っておかなきゃダメなんじゃないかと思って。

木内泰史:そのおかげで変な拘り、変なところに対する執着が無くなって、より曲に集中できるようになったのかなって思う。

山口隆:ライブでぶっ壊し尽くしたみたいなところもあるから。昔だったら「おまえ、もう帰れ」みたいなね。でも今はそんなの無い。まぁ人に迷惑掛けてたら「おまえ、もういい加減にしろ」って言いますけど。この前、岡山行ったときに「俺、山口に帰れって言われたんだけど!」って言ってた奴いましたけどね(笑)。謝りましたけど「ごめんな、また来てくれてありがとう」って。今はそんな気分だから、随分気持ちが良いですよ。

--3枚目の頃のライブの気持ち良さとは違うと?

山口隆:そうですね。ただひとつ言っておきたいのは、あの頃はあの頃で最強に楽しかったから。何故ならやりたいようにやってるから、すげぇ楽しかったです。

--で、その後、9月に横浜BLITZでTHE BACK HORNとの対バン【Hot Stuff 30th Anniversary“IT'S ONLY ROCK'N'ROLL”】を観たんですけど、サンボマスターは「ハードコアとソウルミュージックをくっつけたら、なぜかラブソングになっちゃった」と言って新曲(未発表曲)を披露したんです。すげぇ感動したんですけど、あの曲はどんな想いから生まれたんでしょう?

木内泰史:去年の夏前ぐらいに出来たんですけど、そこからいろいろ変わったような気がする。バンドとしていろいろ攻め込んでみようと思って作った曲なんです。

山口隆:いつも僕らのデモを聴いてもらってる人がいて。僕らをデビューさせてくれた人なんですけど。その人はいつも「よくわかんない」って言うんだけど、あの曲だけは「これ、良いね」と誉めてくれて。まぁ一番近場の人の意見ではあったんだけど「あ、そういうことなの!」って思ったんです。で、ライブでやっても、なかなか良いんですよ。あの曲のマインドでいると結構いろんなことが上手くいく。

まぁでも本当にあの曲から変わったかもしれない。当時はマイナースレッドを聴いたり、ソウルミュージックを聴き返したりしてて、そんなところからあの曲が出来たんだよな。あと憶えてるのは、木内に「ハイハット、思いっきり叩いてくれ」みたいなことを言ったんですよ。「それがハードコアだ」とか嘘付いて(笑)。それで出来たあの曲がえらい誉められたんだよね。お客さんも良いって言ってくれたし。

--で、12月に渋谷CLUB QUATTROで【「音楽の子供はみな歌う」ツアー2008 ファイナル】を観たんですけど、まず女の子が明らかに増えてるのにビックリして。

山口隆:俺も驚いたんですよ。だだ、女の子が増えたのは嬉しいんですけど、僕の前にはいないんですよ。それは、僕は全く望んでいないのに「山口の前は危ない」と女の子を来ないようにするからで。男性が特に暴れる場所だから。それで近ちゃん(近藤洋一(b))のところへ行くんだよな。あれはやめてほしい(笑)。でもビックリしました。昔は9割男だったからね。

--いろいろ考えたんですけど、僕はどんなに女の子がミーハーな生き物だからと言ってね、サンボマスターをそういう感覚で好きになる女の子っていないと思うんですよ。だからあそこに集まってた女の子っていうのは、例えば『I Love You』の「君はいた方がいいよ 死んではだめなのさ」が響いた人だったりすると思うんですよ。

山口隆:なるほど。僕は『I Love You』とか作ってるときに「これは軟弱なんじゃないか?」みたいなことを木内と近ちゃんに言ったんですよ。そしたら2人は「何で今更そんなことを君が言うんだ?」「軟弱こそロックだと君は思ってるんじゃないのか?」みたいな感じで。「そうだった!」と思って(笑)。ジョン・レノンとかストーンズとかそうだったと思って。で、そんな音楽で女の子がライブに来てくれるようになったんだとしたら、嬉しい。まぁ僕は聴き方はどんな聴き方でも良いと思ってるんです。真剣じゃなくてもいい。ミーハーでもいいし。ただ、来てくれる女性の方々は真剣な人が多いですね。逆に畏敬の念を持ったっていうか、変な話ですけど。「男より戦ってるな」って思った。

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ひんしゅくを買うぐらいのラブい歌を

--女の強い時代とかね、草食男子とかね、いろいろマスコミは言いますけど、今この瞬間も救われたいと思ってる女性は世の中にゴマンといる訳で。そうした人に『I Love You』とか『光のロック』が響いたんだとしたら、これは素敵な話だなと。

山口隆:そうですよね。まぁでも『I Love You』とか『光のロック』を出したときのご時世って本当に暗かったですからね。「こういう歌でも歌わないと、気勢が上がらないだろ」っていう気持ちもありましたから。それで3枚目が反転して4枚目が生まれて。変にロックぶる必要は元々無かった訳であってね。大体“ロックぶる”って時点でロックじゃないんだから。だったら軟弱でも良いから『I Love You』とか『光のロック』を歌いたい。そんな歌がね、女の子にも響いたんだったら、なおそう思うし。昨日もザ・フーの歌詞とか読みましたけど、ちっともマッチョじゃないですからね。

--その理屈で考えると、サンボマスターを“男前”として捉えてる女性が今は去年や一昨年より確実に増えてるということになるんです。でもそれでちょっとモテだしたりして、調子乗ってたら嫌だなとも思って(笑)。そこはどうなんですか?

山口隆:その辺は私のブログを読んで頂ければ、すべてが分かって頂けると思います。どれだけレコード屋に行ってるんだ!?っていうね。

木内泰史:レコード屋の店員の方に惚れてるんですよ。

山口隆:椿さんっていう男の方と、庄司くんがっていう銀杏BOYZの友達とね(笑)。いやいや、でもね、女性客が増えたわりにはモテないですね。上手くいかないよ、世の中は。モテたいですね!33才ですけど、なんとかモテたい。まだ間に合うはず。草食がモテるんだったら、草ばっか食おうかな!バクバク食うよ!

木内泰史:草食男子ってそういうことなの?

山口隆:違うの?ほうれん草とかバクバク……

木内泰史:あんまりがっついてない男子ってことでしょ。

山口隆:ダメだよ、俺。がっつくもん。難しいんだな、いろいろ。

--まぁでもそこに関しては何も変わってないのは、今回の新曲を聴いても感じました。あれから1年半経って、サンボマスターが歌うのはまた愛の歌だったってところで。『君を守って 君を愛して』、自身では仕上がりにどんな印象や感想を?

山口隆:音は良かったですね。この3曲でひとつの、木内がさっき言ってたんだけどアティチュードっていうか。大体ロックっていうのは突き詰めていくと、感情ってあんまり種類ないじゃないですか。だから「ラヴい」「ラヴい」「ムカつく」っていう順で今回曲を入れたんですけど、まず『君を守って 君を愛して』はね、あんまりマッチョにできないけど、マッチョじゃなくても言っていいでしょ?みたいな。今この部屋にいるすべての人たちが「アイツ、クビ」とか言えない人たちじゃないですか。そんな権力も金もない。けど、こういうマッチョなことを言ってはみたい。だから言ってみました(笑)。

木内泰史:まさに自分たちのことですよ。弱気ながらも……っていう。

山口隆:なんか「守って」とかってどうなんだろう?って思ったんだけど、言った方がいいかなと思って。そんなマッチョな奴だけに言わせておかなくていいだろ!みたいな。

木内泰史:まぁでも歌詞の世界は全く矛盾してるモノじゃないと思うから、サビに関しても自分たちのことをちゃんと歌ってるし。

山口隆:そうなんだよね!それは重要なんだよね。あと、なんかね、短編映画みたくならねぇかなと思って。だから今回PVがね、はんにゃの金田さんが出演してくれましたけど、夜を徹してね。良い人だったな。あのPVにもある「完璧にはできないけれど……」っていうところがね、歌いたくて。心意気だけは汲んでください、みたいな。

木内泰史:めちゃくちゃ弱気だもんね。

山口隆:弱気なんだ、これが。でもそこもいいじゃん、隠さなくて。っていう感じですかね。言葉にするとなかなか嘘って付けないもんで。言い回しとかどうしても自分になっちゃうんですよね。だから、権力ある会社の偉い人とかに「なんだ?こんなことで女を落とせると思ってんのか?」って言われそうな歌詞になってる(笑)。そのぐらいのひんしゅくを買うぐらいのラブい歌を作りたかったんです。「だけど僕は歌いたいんだっ!」みたいな。

--めっちゃ甲高い声で(笑)。

山口隆:怒りすぎて声高くなっちゃうような奴なんですよ(笑)。そういう歌が良いなと思って。というか、俺たちがそういう人なんですよ。あの、よく言うじゃないですか「おまえは中二病だよ」みたいな。俺ね、もう中二が最強だと思ってるから。すべての少年少女と、大人になりきれない中年中女に歌うというね、まぁ大人になりきれない中年中女なんて恥ずかしいところあると思うんだけど、だけどそれでいいじゃない!って思う。大人になって「ロックンロール!」とか言ってる時点で恥ずかしいんだから。

--そういう意味でも、僕はまだまだサンボマスターの光だったり愛だったり温もりにまだまだ伸びしろがあったことに驚いてるんです。

山口隆:それはやっぱり新曲(未発表曲)が出来たからかな。

木内泰史:あそこから曲に対する取り組み方、3人の意識が変わったと思う。

山口隆:前だって相当意欲的だったんですよ、木内も近ちゃんも。でも今の方が前より意欲的。一般的に考えたらドラムはそこまで分からなくてもいいんじゃないか?ってところまで今の木内は突っ込んでくる。歌詞の意味とか、アレンジの意味とかを理解してやりたいと思ってる。それがとにかく楽しかった。

木内泰史:その分、大変なこともすごく増えるんだけど、突き詰めていくとどんどん楽しくなる。今回は3曲ともそういう感じで出来たから、このシングルはすごく満足してます。

--その2曲目『あかし』も温かい音楽に包まれながら「僕が生きていく証にさせてくれ」と歌っていますが、今はそういう歌がうたいたくて仕方がない気分なんですかね?

山口隆:そうですね。それは何でかって言うと、木内が毎週持ってくるヤンマガとかのグラビアアイドルたちが、あまりにも女神に見えてしょうがない。この前、スタジオのお母さんに言われたんだけど「これ(グラビアアイドル)は山口さんのレイラですか?」って聞かれて。

--(笑)。

木内泰史:言ってたね~。良いこと言うなと思いました。ロックが好きじゃないとそこで「レイラ」って出てこないからね(笑)。

山口隆:で、元々『スローモーション』っていう曲を僕が作ってて。一回、岩手のライブでやってるんですよ。だけど、なんか納得いかなくて。で、それからちょっとして「カップリングを録ろう」ってなったときに近ちゃんがそれをやりたいって言ったんです。そのときにBメロとサビを変えたんですよ、その場で。なぜか浮かんできたから。最初は今回のシングルで「ラヴい」を2曲続けるつもりはなかったんだけど「愛しさそっと夜をこえろ 抱きしめてみたい」っていうフレーズがどうしても「歌え、歌え」みたいな空気を出してきて。呼び掛けてきたんですよね。だから歌おうと思って。

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奴もムカついてるし、俺もムカついてんだよ!

--個人的に『あかし』は「君と話す時に泣きそうになるのは さびしいワケじゃないんだよ」というフレーズにやられてしまったんですが、すげぇ分かったというか、そんな誰かと生きていくことが人にとっては一番の幸せなんだろうなって。

山口隆:そうですよ。ただ、僕はそのフレーズをグラビアアイドルのページを捲りながら想ってる訳ですからね(笑)。近ちゃんが言ってたんですけど「ってことは、木内が雑誌買ってこなかったらこの曲は出来なかったんですか?」って。その言葉に泣きそうになりましたけど。

木内泰史:俺の影響で出来た曲。

山口隆:木内の影響っていうか、講談社の影響。

--で、そんなサンボマスターが3曲目で『僕は自由』と歌っています。これはどんなイメージや想いから生まれたものなんでしょう?

木内泰史:これは4枚目のアルバムに入れようと思ってた曲なんですけど、上手くいかなかったから途中で止めてたんです。

山口隆:この形にするまでもう少し時間が欲しかったんです。つまり60年代や70年代の音をモダンにする手法が、もう散々やられて消費し尽くされちゃって格好良く出来なかったんです。どっかで聴いたことある感じになっちゃって。

木内泰史:そのままアメリカンな感じのフォーマットに乗るのが許せなくて、それで止めてた。で、違うやり方をずっと考えて、もっと前にガツガツ来る今の感じまで持ってきて。

山口隆:音はそういう感じで、歌詞は比喩的というか、まるでディランのごとくやんなければいけないと思って。

--あの、プライベートな部分の質問になってしまうかもしれないんですけど、2人が「僕をここから出してくれ」「心が消えちまう」って思う瞬間ってどんなときなの?

山口隆:これは僕もそうですけど、僕とか僕より下の世代の人もよく感じるんじゃないかなと思って。お客さんもすぐクビになっちゃったりとか、とにかく勝手に仕事を辞めさせるようなニュースも多かったじゃないですか。それでテントで暮らすようになったりして。で、なんか、政治家とかいろいろ言ってるんだけど、すげぇ余裕で言ってる感じが嫌で。起業家とかが「何とかしなきゃいけませんね」とか言う度に「ざけんな!」って思ってて。そういうのを見て「僕をここから出してくれ」っていうのは出てきた。君らが勝手に作ったところに勝手に置いてるんだから、そこから出させてくれよって。

木内泰史:「僕は自由」って言ってるじゃないですか。本当に自由な人は「僕は自由」って言わないんです。自由な人は自由を感じない。不自由だから自由を感じる。そこがこの歌の一番重要なところ。とんでもなく不自由な中で「俺は本当は自由なんだよ」って叫ぶ、そんな想いがある。

山口隆:あとこれは言っておきたいんだけど、この曲の歌詞を比喩にしてるのは直接的に言うと趣旨が変わるとかそういうことじゃなくてね、直接的に言うと長すぎちゃうんだよ。っていうか、比喩の方が物凄くドキュメントできる。

木内泰史:それもそうだし、直接的に社会情勢が云々っていうのは俺らがやることじゃないなと思う。

山口隆:音楽から離れてはイカンということでしょ? だからこの曲はそこのバランスは良かったんじゃないか。政治に絡め取られるのは嫌なんだけど、でもそこから逃げるつもりは全くない。歌うべきことを歌ってる。これは今ロックで一番足りないもんだからね。ただ「自由になりたい」って人は社会情勢が云々なんて考えてないもんね。とりあえず自分が自由になりたいのが一番なんだから。で、俺たちはそこに向かって歌いたいんですよ。政治とかでっかいモンに対してじゃなく。「奴もムカついてるし、俺もムカついてんだよ!」みたいな。

--今回のシングルの収録曲たちはすでにライブではやってるんですか?

山口隆:1曲目はやってますけど、2曲目と3曲目はとても難しくてやってない。これだったら他の曲をやりたい。

木内泰史:そこは練習しよう。

--(笑)。7月には今作を携えたツアーもありますけど、どんなツアーにしたい?

山口隆:新曲をいっぱいやりたい。今「コカ・コーラ社〈い・ろ・は・す〉」のCMで流れてる曲があるんですけど「世界を変えさせてくれよ」って言って、童貞が革命を起こす歌。あれとかもやれたら良いなと思ってて。そうすると皆さん、全貌が見えてくるんじゃないかな……って偉そうだけど、そんなこと気にしてないかもしんないけど。まぁでも今回のシングルが評判良いので新曲をいっぱいやったら、もっとみんな喜んでくれるかなと思って。

木内泰史:久々のワンマンツアーだし、シングルでツアー廻るのも初めてだし、いろいろやれそうな気もしているので楽しみです。

山口隆:「ライブをなんでやんないんだ!?」「ざけんな!」みたいなお叱りを受けましたんで、ライブやります。でもそういう方は新曲より『美しき人間の日々』を聴きたいんですよね(笑)。もちろんそれもおそらくやりますのでお越しください。

--そのツアー後にはどんな展開を考えていたりするんでしょう?

木内泰史:皆さんが今、絶賛考え中です。

--(笑)。

山口隆:アルバムを出したいね。だから今は「夏にアルバムのレコーディングができたらどんなに幸せだろう」ってみんな思ってます。近ちゃんが映画とか行っちゃって。だから今日は申し訳なんですけど。

--最後に、その今日ここにいない近藤さんの話をしたいんですけど、なんでも宮崎あおい主演の映画「ソラニン」に役者として出るとかで。メンバーの銀幕デビューに2人はどんな想いを抱いているのかなと。

木内泰史:俺は近ちゃんが映画デビュー決まってからずっと影でこっそり見守ってて。セリフの練習とかしてるのを見てて、すげぇ役を掴んだんだなと思ったんです。「みんな!オラに元気を!!」って。

山口隆:それは田村英里子が出てるやつだろ!しかもあれはハリウッド版だから言わねぇからな、元気玉のくだり。ふざけんなよ(笑)最後の質問なんだから。いや、近ちゃんの映画の話は嬉しかったですよ!近ちゃんは「2人がよければ」って言ってましたけど、あれは明らかに俺らがオッケー出さなくても行ってたからな。でもビックリしましたよ。映画の3分の2は出演してる準主役級らしくて。また上手いことにレコーディングが終わってこれからプロモーション期間ってときに、近ちゃんは映画へ。世の中、上手いことできてると思いました。

--(笑)。

山口隆:今日も撮影みたいで。でも僕らも完成を楽しみにしてますよ。

サンボマスター「君を守って 君を愛して」

君を守って 君を愛して

2009/06/10 RELEASE
SRCL-7049 ¥ 1,282(税込)

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Disc01
  1. 01.君を守って 君を愛して
  2. 02.あかし
  3. 03.僕は自由
  4. 04.君を守って 君を愛して (BLEACHヴァージョン)

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