2018/12/27 12:35
12月24日、クリスマス・イブの夜、ビルボードライブ大阪にてBONNIE PINKのワンマンライブが開催された。
2015年の渋谷公会堂で開催されたデビュー20周年ライブで結婚を発表し、同年開催された全国ツアーで活動休止2017年の出産を経て、今年4月にステージに復活したBONNIE PINK 。2018年の締めくくりとなる12月、東京・大阪でのワンマンライブは実に3年ぶり。しかも今回はクリスマスをテーマにしたスペシャルライブということで、今回の公演だけの特別なセットリストとなっていた。
開場後、席に着くとそこには彼女からのクリスマスメッセージと小さなチョコレートが置かれており、それを見つけて小さく歓声を上げる観客の姿が。またこの時期は全席シャンパン付となり、サービスエリアには特別なクリスマス・プレートも用意されていた。クリスマス・イブの特別な日の公演に訪れた観客は、料理や飲み物を楽しみつつ開演を待ちわびていた。
会場の照明が暗くなり、「もろびとこぞりて」が流れ、サンタ帽を被ったBONNIE PINKとトナカイの角を頭に付けたメンバーがステージに登場。そのチャーミングな姿に歓声と拍手が沸き起こる。
オープニングは「Gimme A Beat」。艶やかかつしなやかで甘いトーンはそのままに、より力強さを帯びた歌声に、一気に会場が魅了されていく。この日のバンドメンバーは、鈴木正人(Bass/LITTLE CREATURES)、奥田健介(Guitar/NONA REEVES)、渡辺シュンスケ(Keyboards/Schroeder-Headz)、白根賢一(Drums/GREAT3)と、日本のポップスの最前線で活躍するミュージシャンが揃った、正に鉄壁の布陣。沢山の蝶があしらわれた白いレースガウンをまとい、鮮やかなバンドサウンドにのせて歌う姿は実に軽やか。
「今日はクリスマス・イブなので、いつも演奏している曲は殆どやりません。クリスマス・イブの夜を楽しんでもらえたら」という言葉通り、この日のセットリストはクリスマス・ムード満点のラインナップとなっており、曲が始まる毎、会場から驚きの声と拍手が沸き起こる。
2008年に発表されたミニ・アルバム『CHAIN』に収録されたクリスマスソング「CHAIN ~The Birth Cry~」や、クリスマスのスタンダードナンバーのカバーをはじめ、ファンクラブ限定でリリースされた「Heartbeat」、そしてBONNIE PINKのことを知ってもらう契機になったと話す「A Perfect Sky」、更にはボニー自身がピアノを弾きながら歌う「Rope Dancer」、「Evil And Flowers」などが演奏された。ピアノの前に座り、「ピアノが最初に触った楽器。自分と向き合う厳かな気持ちになる」と語り歌う姿に、改めて歌に向き合う彼女の強い意志を感じた。
アンコールでクリスマス・イブの情景を描いた「オレンジ」を歌い、手を振りながらステージを去るBONNIE PINK。BONNIE PINKというアーティストの存在感を示しつつ、2019年の活動への期待が高まるステージだった。
Text by 杉本ゆかり
Photo by Kenju Uyama
◎公演情報
【BONNIE PINK Special LIVE
~もろびとこぞりて~】
≪ビルボードライブ東京≫
2018年12月8日(土)※終了
≪ビルボードライブ大阪≫
2018年12月24日(月・祝)※終了
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