2018/07/07 12:00
多少の波があるとはいえ、K-POPアーティストの勢いはチャート上でも無視できない存在になっている。最近ではBTS(防弾少年団)やTWICE(純粋なK-POPではないが)の大ブレイクがあるが、直近でもOH MY GIRL BANHANAやONFなどが日本デビューするなど、相変わらず注目度の高いアーティストが多い。
今週のHot100でも、2位まで急上昇しているのがジェジュンの「Sign」だ(【表1】)。彼はセールスポイントはもちろんだが、圧倒的にツイッターでのポイントが高い(水色のグラフ)。今回も6/4付で初登場9位となってから常に上位におり、6/25付と7/2付の2週に渡って首位を獲得している。これはコアなファンが多いことの証でもあり、日本のファンがいかに熱心にツイッターで拡散しているのかがよくわかる。また、今週初登場で12位となった100%の「SUMMER NIGHT」も同じ傾向がある(【表2】)。こちらもセールスポイントでは6位となっており、その他のポイントではツイッターの60位が加算されている。
ここで気になるのが、これだけセールスポイントが上位であるにも関わらず、ラジオのオンエア回数に関してはいずれも圏外であるということ。これは言い換えると、コアなファン層は相当いるが、マスコミの反応が薄いということでもある。このことからも、彼らの今後の課題が浮き彫りになってくる。
K-POPのアーティストは、来日しない限りは日本でのプロモーションは手薄となる。そうなると、BTSやTWICEのように話題性のある動画をアップして再生数を稼ぐか、ラジオでオンエアしやすいキャッチーな楽曲を発表してプロモーションに力を入れることが必要だ。これらをうまく組み合わせることで、さらなるチャート上位を狙えるし、そこから日本での大ブレイクも期待できる。
もちろん、ジェジュンなどはすでに日本での認知も高いといえるが、まだまだ上に行ける可能性もある。今後も続々と日本デビューするK-POPアーティストも含め、さらにK-POPの市場を広げるために、入念なチャート戦略に期待したい。Text:栗本斉
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