2017/10/09 13:00
コロンビア出身のレゲトン・シンガー=J.バルヴィンと、フランスの音楽プロデューサー、ウィリー・ウィリアムによるコラボソング「ミ・ヘンテ」に、女王・ビヨンセが加わったリミックスがリリースされた。
J.バルヴィンは、母国コロンビアで5曲のNo,1ヒットをもつ人気シンガー。米ラテン・チャートでも3曲が首位に輝き、ファレル・ウィリアムスやジャスティン・ビーバー、ピットブルなどトップシンガーとの共演も話題となった。コロンビアのみならず、世界での知名度も高まってきたタイミングでリリースされたのが、この「ミ・ヘンテ」。メキシコやスペイン、イタリアでNo,1に輝き、全米ソング・チャートでも最高19位(2017年10月14日付現在)まで上昇している。
曲の制作・プロデュースを担当しているのは、J・バルヴィンのデュエット・パートナーとして参加したウィリー・ウィリアム。今年リリースした自身のシングル曲「ブードゥー・ソング」をサンプリングするという斬新なアイデアが功を奏し、見事ヒットに繋げた。その他には、日本でも高い人気を誇るオースティン・マホーンの他、BIGBANGやKARAといったK-POPアーティストなどにも楽曲を提供してきた、スウェーデン・ストックホルム出身のDJ=モホンビが、制作陣にクレジットされている。
全編スペイン語で歌われているこの曲。スペイン語といえば、通算16週の全米ソング・チャート首位をマークした、ルイス・フォンシとダディー・ヤンキーによる「デスパシート」の大ヒットが記憶に新しい。リリース日(6月30日)が「デスパシート」のブーム真っただ中ということもあり、ヒットに便乗した二番煎じ感は否めないが、楽曲は全くの別モノ。誰もが口ずさめるメロディアスな「デスパシート」とは対照的に、ラップのように早口で歌い流す「ミ・ヘンテ」は、バックサウンドとリズムが耳に残る真のダンス・トラックだ。
ビヨンセとの掛け合いが見事に調和したリミックスには、世界中から反響が寄せられている。特に高く評価されているのが、ビヨンセのリズミカルで流暢なスペイン語。以前にも、「イレプレイスル」や「ビューティフル・ライアー」など、自身のヒット曲をスペイン語で披露し話題となった。リミックスの歌詞には、ビヨンセの出身地である「ヒューストン」が付け加えられている。
ビヨンセは自身が参加した「ミ・ヘンテ」のリミックスの収益を、米テキサスを襲ったハリケーンや、メキシコ地震の被災者を支援するチャリティに寄付すると発表した。リミックスがリリースされた9月28日には、ラスタカラー(風)のワンピースを着た写真と音源を自身のインスタグラムに投稿し、寄付の呼び掛けをコメントしている。この動画は、公開1週間で650万回の再生回数を記録し、SNSで拡散中。また、原曲のミュージックビデオは既に視聴回数が9億5000万回を突破していて、今月中には10億回を超えるのではないかと思われる。
ジャスティン・ビーバーが参加した「デスパシート」の大ヒットに続き、「ミ・ヘンテ」もメガヒットとなるか。ビヨンセ効果とラテンブームがどこまで数字を伸ばすか、今後の動向に注目したい。Text:本家一成
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