2016/03/23 09:00
リアーナの8thアルバム『アンチ』が、7週ぶりに返り咲きの首位獲得を果たした、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。
先行シングル「ワーク」の5週目の首位獲得と共に、初登場週の2月20日付アルバム・チャート以来、7週ぶりとなる返り咲きの首位獲得を果たした、リアーナの『アンチ』。週間セールスは54,000枚に達したが、内訳の実売は2万枚弱で、半分以上の売上が、単曲「ワーク」のセールスや、ストリーミング・ポイントからなる。昨年からアルバム・チャートの編成が行われたことにより、リアーナのようなシングル曲が強いア―ティストには有利になったが、ソング・チャートで上位にランクインできないアーティストには、当然不利だ。
今週のチャートでみると、3位にランクアップしたジャスティン・ビーバーの『パーパス』は、発売から18週にわたりTOP10に居座り続けている理由として、3曲のNo.1ヒットが挙げられる。リアーナ同様、ほぼ単曲(シングル曲)でのポイントが、アルバム・チャートに反映しているといってもいい。8位のトゥエンティ・ワン・パイロッツも、「ストレスド・アウト」がソング・チャートで大ヒット中(今週4位)。TOP10以下でも、フロー・ライダ―やセレーナ・ゴメスが上位にいるのは、シングル曲のヒットによるものだろう。
6位に初登場したのは、メタル・バンド、キルスウィッチ・エンゲイジの7thアルバム『インカーネート』。2013年リリースの6thアルバム『ディスアーム・ザ・ディセント』以来3年ぶりとなる新作で、2009年リリースの5thアルバム『キルスウィッチ・エンゲイジ』から3作連続のTOP10デビューを果たした。アメリカに続き、オーストラリア(5位)、UK(10位)、ドイツ(10位)でもTOP10入りを果たしている。
続いて、10位にはラップ界の新星フラットブッシュ・ゾンビーズのデビュー・アルバム『3001:ア・レースド・オデッセイ』が初登場、デビュー作にして初のTOP10入りを果たした。ミーチー、ゾンビー、エリックの3人で結成されたトリオ・ヒップホップ・ユニットで、2013年にはミーチー・ダーコがソロ曲を、翌年にはグループでミニ・アルバムをリリースしているが、フル・アルバムとしてのリリースは本作が初となる。
TOP10以下には、12位にベテル・ミュージックの新作『ハヴ・イット・オール』が、14位には「クリプトナイト」(2000年)や「ホエン・アイム・ゴーン 」(2002年)などの大ヒット曲をもつ、3ドアーズ・ダウンの6thアルバム『アス・アンド・ザ・ナイト』がデビューした。これまで、全アルバムがTOP10入りしていた彼らだが、今作で初の圏外に。プロモーションやシングル曲が弱かったこともあるが、その内容はクオリティ・ダウンしていない。
15位には、カントリーシンガーのランディー・ハウス、3年ぶりの新作『ファイヤード・アップ』が初登場。スタジオ・アルバムとしては3年ぶり、通算3枚目のアルバムで、本作からはエアプレイ・チャートで首位を獲得した「ウィー・ウェント」がヒットを記録している。
Text: 本家 一成
※関連リンク先の米ビルボード・チャートの掲載は、23日22時以降となります。
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