2014/05/30 17:34
現在、アメリカでは1972年2月15日以前にレコーディングされた楽曲が連邦法で保護されていないため、デジタル・ラジオ・サービスがそれら楽曲を使用する際に著作権使用料を支払っていない実情がある。これが米音楽業界で争点になっているのだが、米デジタル著作権料徴収機関のSoundExchange(サウンド・エクスチェンジ)が5月29日、古い楽曲の扱われ方を変えようと連邦法改定のキャンペーンを開始した。
同“プロジェクト72”では、1972年2月15日を境に録音された楽曲の扱いが異なる米著作権法のねじれを軸におき、小規模サイトの立ち上げや、29日付の政治新聞ポリティコに広告を掲載するなどの運動をしている。“プレイする曲すべてに支払いを”とデジタル・ラジオ・サービスへ向け呼びかける同広告は、B.B.キング、スプリームス、スティーリー・ダンのメンバー、ザ・ビーチ・ボーイズ、ロザンヌ・キャッシュ、マーサ・リーヴス、シンディ・ローパー、アル・グリーンなど、アーティスト70組以上からの公開レターという形をとっている。
インターネット・ラジオ、サテライト・ラジオ、ケーブル・ラジオのように法定免許を要するサービスは、SoundExchangeに著作権使用料を支払わなければならない。しかし、1972年以前に録音したものをデジタル演奏する場合、現在は州法のみが対象となるため、ネット上で展開するラジオ・サービスのPandora(パンドラ)やSiriusXM(シリウスXM)などは1972年以前の曲に対し著作権使用料を支払っていないのだ。
この新しいRESPECT法案が通過すれば、1972年以前の曲も連邦著作権法の対象となる。Pandoraでは5%、SiriusXMでは15%の曲が該当することから、かなりの金額が関わってくるのだ。SoundExchangeは、昨年使用された1972年以前の曲は6000万ドル(約60億円)相当だと推定。2013年に28%増加するなど、その成長率は毎年倍増しており、問題の著作権使用料が年間1億ドル(約102億円)になるのも近いとしている。
関連記事
最新News
関連商品
アクセスランキング
1
【ビルボード 2025年 年間Top Lyricists】大森元貴が史上初となる3年連続1位 前年に続き5指標を制する(コメントあり)
2
【ビルボード 2025年 年間Artist 100】Mrs. GREEN APPLEが史上初の2連覇を達成(コメントあり)
3
<年間チャート首位記念インタビュー>Mrs. GREEN APPLEと振り返る、感謝と愛に溢れた濃厚な2025年 「ライラック」から始まった“思い出の宝庫”
4
【ビルボード 2025年 年間Top Albums Sales】Snow Manがミリオンを2作叩き出し、1位&2位を独占(コメントあり)
5
Billboard JAPAN 2025年年間チャート発表、Mrs. GREEN APPLE/Snow Manが首位
インタビュー・タイムマシン







注目の画像


1Dにテイラーからファレルまで魅了 トップスターへの道を駆け上がるエド・シーランの新作、その出来は?
米ビルボード、新たなチャートの公開に合わせ、音楽ニュースを振り返るビデオ・ショーを毎週公開
今年最高初動枚数を獲得し、コールドプレイが全米アルバム・チャート堂々の1位に
ビートルズ以来の快挙! イギー・アザリアが全米シングル・チャート1&2位にチャートイン
ワン・ダイレクション、車中でマリファナ吸う映像が流出か!?










