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2022/06/27

【米ビルボード・アルバム・チャート】ドレイク『オネストリー、ネヴァーマインド』で11作目の首位、ケヴィン・ゲイツTOP10デビュー

 ドレイクの新作『オネストリー、ネヴァーマインド』が1位に初登場した、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。

 今月6月16日に告知され、翌17日にサプライズ・リリースした『オネストリー、ネヴァーマインド』は、昨年9月に発表した『サーティファイド・ラヴァー・ボーイ』からわずか9か月で完成させた通算7作目のスタジオ・アルバムで、ドレイクはこれでコンピレーション・アルバム、ミックステープを含む通算11作目の首位を獲得した。

『サンク・ミー・レイター』(2010年)
『テイク・ケア』(2011年)
『ナッシング・ワズ・ザ・セイム』(2013年)
『イフ・ユーアー・リーディング・ディス・イッツ・トゥー・レイト』(2015年)
『ホワット・ア・タイム・トゥ・ビー・アライヴ』(2015年)
『ヴューズ』(2016年)
『モア・ライフ』(2017年)
『スコーピオン』(2018年)
『ケア・パッケージ』(2019年)
『サーティファイド・ラヴァー・ボーイ』(2021年)
『オネストリー、ネヴァーマインド』(2022年)

 Billboard 200の集計が始まった1956年以降、首位獲得数が11作を超えたのはザ・ビートルズ(19作)、ジェイ・Z(14作)、ブルース・スプリングスティーン(11作)、バーブラ・ストライサンド(11作)に続く5組目の快挙で、歴代3番目のタイ記録に並んだ。

 ドレイクが初めてBillboard 200にランクインしたのは、2009年に最高5位を記録したミックステープ『ソー・ファー・ゴーン』で、以降2022年までの13年間で計14作をTOP10入りさせている。その間、2012年と2014年以外は毎年TOP10にランクインしていて、2015年から8年連続でTOP10入りさせた唯一のアーティストという記録を打ち立てた。

 『オネストリー、ネヴァーマインド』の初動ユニットは204,000で、その内訳アルバム・ストリーミング(SEA)が191,000、アルバム・セールスが11,000、トラックによるユニット(TEA)が2,000だった。全体の94%を占めたアルバム・ストリーミングは、全14曲で2億5,023万回を記録している。

 2022年にリリースされたアルバムの週間ストリーミング数としては以下に続く4番目の記録だが、曲数としては最も少なく、1曲ごとのストリーミング数が高かったことがわかる。

5月21日 バッド・バニー『Un Verano Sin Ti』(全23曲 / 3億5,666万回)
5月28日 ケンドリック・ラマー 『ミスター・モラル&ザ・ビッグ・ステッパーズ』(全18曲 / 3億4,302万回)
5月14日 フューチャー『アイ・ネヴァー・ライクド・ユー』(全22曲 / 2億8,375万回)
7月2日 ドレイク『オネストリー、ネヴァーマインド』(全14曲 / 2億5,023万回)

 14曲中最もオンデマンドの公式ストリーミング数が高かったのが、アルバムの最後に収録された「Jimmy Cooks feat. 21サヴェージ」で、初週3,959万回を記録した。なお、本作には21サヴェージ以外のゲストはクレジットされていない。続いて高かったのが2曲目の「Falling Back」で、2,705万回を記録。同曲は、発売同日にミュージック・ビデオも公開されていて、303万回はそのビデオによるストリーミングだった。続いて人気が高かったの7曲目の「Sticky」で、2,616万回を記録している。「Falling Back」と「Sticky」はアルバムの中でもラップ・フォロワーに特に人気が高く、全体の26%(2億5,023万回のうち6,575万回)をこの2曲が占めた。なお、オンデマンドの公式オーディオ・ストリーミングでは「Falling Back」が3,793万回、「Sticky」が2,537万回を記録している。

 チャートに戻り、今週2位はバッド・バニーの『Un Verano Sin Ti』が同位をキープ。前週から8%減少したが、週間121,000を記録して初登場から7週連続で10万ユニットを突破した。デビューから7週間以上10万ユニットを維持したのは、2018年7月28日から8月25日付までの同7週を記録したドレイクの『スコーピオン』以来、約4年ぶりの快挙となる。

 続いて3位もハリー・スタイルズの『ハリーズ・ハウス』(79,000ユニット / 13%減少)が同位にランクインし、先週1位に初登場したBTSの『Proof』(75,000ユニット / 76%減少)は今週4位にダウンした。5位は、モーガン・ウォレンの『デンジャラス:ザ・ダブル・アルバム』 (52,000ユニット / 1%増加)が先週の6位からTOP5復帰し、代わって6位はフューチャーの『アイ・ネヴァー・ライクド・ユー』 (49,000ユニット / 11%減少)が先週の5位からダウン。ポスト・マローンの『トゥエルヴ・カラット・トゥースエイク』は、前週から26%減少の44,000ユニットまで落ち込み、先週の4位から7位に順位を下げた。

 今週8位には、米ルイジアナ州出身のラッパー=ケヴィン・ゲイツの新作『Khaza』が初登場し、自身5作目のTOP10入りを果たした。

2位『Islah』(2016年)
4位『By Any Means 2』(2017年)
4位『Luca Brasi 3』(2018年)
4位『I'm Him』(2019年)
8位『Khaza』(2022年)

 『Khaza』の初動ユニットは38,000で、その内訳 34,000がアルバム・ストリーミング(4,705万回)、3,000がアルバム・セールス、1,000弱がトラックによるユニットだった。

 9位は、ケンドリック・ラマー 『ミスター・モラル&ザ・ビッグ・ステッパーズ』(36.000ユニット / 14%減少)が先週の7位から、10位もオリヴィア・ロドリゴの『サワー』(32,000ユニット / 1%増加)が先週の8位からそれぞれ2ランクダウンしている。


Text: 本家 一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは7月1日以降掲載予定となります。

◎【Billboard 200】トップ10
1位『オネストリー、ネヴァーマインド』ドレイク
2位『Un Verano Sin Ti』バッド・バニー
3位『ハリーズ・ハウス』ハリー・スタイルズ
4位『Proof』BTS
5位『デンジャラス:ザ・ダブル・アルバム』モーガン・ウォレン
6位『アイ・ネヴァー・ライクド・ユー』フューチャー
7位『トゥエルヴ・カラット・トゥースエイク』ポスト・マローン
8位『Khaza』ケヴィン・ゲイツ
9位『ミスター・モラル&ザ・ビッグ・ステッパーズ』ケンドリック・ラマー
10位『サワー』オリヴィア・ロドリゴ

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