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角松敏生~Kadomatsu Plays The Guitar Vol.2~インタビュー

角松敏生 インタビュー「Kadomatsu Plays The Guitar」の帰還

インストゥルメンタルの意味。弾き続ける理由。

 シンガー・ソングライターでありギタリスト、そして音楽プロデューサー。音楽性だけではなく、活動形態も多彩な角松敏生が、あえてテーマをギターに絞り込み、インストゥルメンタルを中心としたステージを見せる「Kadomatsu Plays The Guitar」が帰って来る。6月に行われるビルボードライブ東京・大阪での公演を前に、角松自身が語るセットリストの一端とニューアルバムの構想。そしてインタビューは、演奏をし続ける根源的な理由にまで話が及んだ。

「Vol.2」のスペシャルは新曲披露

--今回のビルボードライブでの公演は「Kadomatsu Plays The Guitar Vol.2」と題されていますが、2年前の「Vol.1」を振り返っていただけますか。

2011年公演の模様1

角松敏生:ビルボードライブのステージに立つことが決まって、いつもとは違うスペシャルな感じが出せればと思い、インストゥルメンタル中心のライブにしたのですが、まずステージで演奏している僕らが楽しかったですね。演奏し終わった後は「えっ…もう終わっちゃったの?」というのが正直な気持ちで、メンバーも皆「またやりたいね」と口々に言っていました。そして、観に来てくれた皆さんにも、大変喜んでもらえましたね。もともと特に男性のファンの間では、インストゥルメンタル中心のライブをやって欲しいという声がありましたので、「待ってました!」という雰囲気もありましたし。  でも、裏を返せば、一度やった「スペシャル」を、今年もやるとなると「またか」と言われてしまう危険性もあるんです(笑)。先日リリースされたDVD(初のオフィシャル・クリップ集『SOUND MOVIES 1998-2012』)もそうですが、僕は何かを発表する時も、ライブをやる時も、僕の音楽を聴いてくれる方々を常に手を替え品を替え楽しませたいという気持ちを持っていますので、今回の「Vol.2」はさあ、どうしようという部分がありますね。

--「いいライブだったからもう一度」のアンコール公演というだけでは、角松さん自身が納得しないわけですね。さあ、どうしましょう(笑)。

角松敏生:現時点ではまだ何も進んでいませんが、実は今年、久しぶりにオリジナル・アルバムをリリースしようと思っているんです。おそらくライブが行われる頃には、レコーディングの真っ最中じゃないでしょうか。それでアルバム用の新曲、まさにレコーディング中の未発表曲をライブで何曲かご披露しようと思っています。ちなみにレコーディングもライブと同じメンバーでやりますので、スタジオで切磋琢磨して磨き上げた音をビルボードライブに届けられると思います。

今だからこそ「プログレッシブ・ポップ」

--そのニューアルバムの構想は、すでに固まっているのでしょうか。

角松敏生:漠然とした言い方ですが、インストと歌ものをコンパイルしたような内容にしようと思っています。といっても、インストと歌ものの曲が交互に収録されているわけではなく……大丈夫かな、お話ししちゃって……まあ、あくまで構想だと思って聞いてください(笑)。ひと言でいうとプログレです。1曲20分くらいあって、さまざま要素が複合的に組み合わさっているという意味で。ただし、プログレといっても、「プログレッシブ・ロック」ではなく「プログレッシブ・ポップ」。ポップなテイストも、ちゃんと感じられる組曲になると思います。もともとプログレと呼ばれるジャンルの多くの作品では、例えばイエスの曲などもそうですが、難解な変拍子などが含まれていても、ポップだし、楽曲も美しいんですよね。ただ、60?70年代のプログレ・バンドは主にクラシックをバックボーンとする傾向がありますが、僕の音楽の背景にはJAZZ、FUSION、ダンスミュージック、AOR、さらには様々な民族音楽とのアプローチなどがあるという点が特色になると思います。

--音楽配信が定着して以降、楽曲は短くキャッチーにつくることが、より重要視されていますが、そんな時代に逆らうようなコンセプトですね。

角松敏生:いまどき、20分の曲を集中して聴いてもらうのは、確かに難しくなっているでしょうね。でも、そんな時代だからこそ、プログレくらい重厚な曲があってもいいじゃないですか。僕にとってはそのほうが面白いですし、僕のファンもCDプレイヤーの前で音楽と真剣に対峙してくれる方々なので、ついてきてくれると思っています。  それと音楽をじっくり聴ける会場である、ビルボードライブで初披露するのに向いていますよね。1曲の中にバンド全体のテクニカルなアンサンブルがあったり、ソロのパートがあったり……色々な展開が含まれていると、ライブでも曲が始まったら、ずっと聴いていなくてはいけない、目が離せないものになります。しかも、初めて聴く曲になるわけですから、集中して楽しんでもらえるのではないかと。僕は約30年のキャリアの中で、過去2回だけオール新曲のライブをやったことがありますが、こちらも緊張感がありますし、オーディエンスも集中して耳を傾けてくれます。そういう緊張感はライブの場では大事だと思いますね。

満足しないから弾き続ける

--近年は打ち込みで作られた楽曲が主流ですし、ライブでも事前に録音されたトラックが使われることもあります。そんな中で角松さんがギターを手にし、演奏を続ける理由は何でしょう。

2011年公演の模様1

角松敏生:単純に楽しいからですよ。生で演奏しないと、自分自身が盛り上がらないですから。いつまでたっても自分の演奏に満足できないからという面もあると思います。あんな演奏もしたい、こんなアイディアもやってみたいという思いがずっとあって、それが完全にやり切れたためしがないんです。やっぱり弾いてないと、下手になりますし、演奏をやめちゃったら、そこでおしまいになっちゃうと思うんですよね。進化が止まってしまうのがイヤなんです。海外のミュージシャンでも、キャリアを重ねて、現在はプロデューサー的立場になっていたとしても、プレイヤーとして一流であり続けている人もいます。そういうミュージシャンは信用できる気がするんです。

音楽の楽しみ方の継承

--ヴォーカリストとしては、ご自身のスキルに変化はありますか。

角松敏生:僕は自分を本当の意味でのヴォーカリストだとは思っていませんが、若い頃より上手くなっていると思います。ヴォーカルに専念してきた方は、長く歌っていてもそんなに声質は変わらないでしょう。でも、僕の声は若い頃と今では全然違います。デビュー時は、本当に自分の歌が恥ずかしかったですね。一人のリスナーとしては、ヴォーカルのレベルに対して確固たる基準があるんですが、実際に歌ってみるとその基準に全く追いつかない時期が続きました。発声法を知らなかったし、自分の身体を楽器として鳴らすことができなかった。30歳すぎてから少しずつそれが分かってきて、アルバムでいえば6?7枚目くらいから、ようやく今の声に近づいてきたと思います。(1998年に)活動を再開して以降のアルバムは、自分でも納得できるようになりました。

--最後に改めてビルボードライブでの公演に向けて、意気込みを聞かせてください。

角松敏生:「Vol.1」には、二世代にわたったファンの方が、親子で一緒に来てくれたそうです。音楽の聴き方が若い世代に継承されるようで、そういった話を聞くとうれしいですね。ホール・ライブでは感じることができない、演奏の細かいニュアンス楽しむ音楽の聴き方が継承されるといいと思います。それと……ちょっとサプライズ的な選曲も考えていますので、楽しみにしていただければ。

角松敏生「SOUND MOVIES 1998-2012」

SOUND MOVIES 1998-2012

2013/03/06 RELEASE
BVXL-31 ¥ 5,060(税込)

詳細・購入はこちら

Disc01
  1. 01.Realize
  2. 02.風のあやぐ
  3. 03.You’re My Only Shinin’ Star
  4. 04.君という名の僕におしえたい
  5. 05.愛と修羅
  6. 06.心配
  7. 07.Always Be With You
  8. 08.風車
  9. 09.君のためにできること
  10. 10.Startin’
  11. 11.Smile
  12. 12.We’re Together (Long ver.)
  13. 13.REMINISCING
  14. 14.Mrs. Moonlight
  15. 15.Tokyo Tower

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