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<インタビュー>chayが語る、20代最後のアルバムに詰まった“良質なポップス”と“無意識下の変化”



Chay インタビュー

 映画『ダンスウィズミー』に出演、自身初の単行本『chay's BEAUTY BOOK』の発売など、活動の幅を広げているchayから、前作『chayTEA』以来、約2年5か月ぶりとなるフルアルバム『Lavender』が届けられた。シングル「大切な色彩」「あなたの知らない私たち」を含む本作は、武部聡志のプロデュースによる良質なポップスがたっぷり。“少し大人になった私たちの心の中にあるもの”をテーマにしたこのアルバムについて、彼女自身に語ってもらった。

20代最後のアルバムがこういうテーマになったのは必然だった

――3rdアルバム『Lavender』が完成しました。今回は武部聡志さんのプロデュースですね。

chay:はい。アルバムを視野に入れて制作を始めたのが約2年前で、その頃から武部さんとずっとご一緒させていただいています。

――そもそもどんなアルバムにしようと思ったのでしょうか?

chay:今作は20代最後のアルバムになるということもあって、華やかでゴージャズな作品にしたくて、なおかつ良質なポップスを体現したいという気持ちがあったんです。なので、ここはぜひ武部さんにお願いしたいなと。特に武部さんが作曲、私が作詞した「ブーケの行方」「Girl Friends」はメロディもサウンド面もちょっと懐かしい雰囲気があって、まさに良質なポップスになったと思っています。武部さんにお願いして本当に良かったです。


chay

――生楽器を中心にしたサウンド・メイクもそうですが、すごく贅沢で豊かな作品ですよね。

chay:武部さんも生楽器にこだわる方なんです。レコーディングの現場にも何度も立ち会わせてもらったんですけど、その度に「幸せだな」と痛感しました。「小さな手」という曲には、12人編成のストリングス隊に参加してもらいました。このご時世、そんなことはなかなかできないと思うので、本当に幸せでした。

――リード曲の一つ「伝えたいこと」は、洋楽テイストのナンバーであり、現代的なポップスを体現した楽曲ですね。

chay:もともと私がメロディを書いた時点ではそういうアイデアはなくて。武部さんから「洋楽っぽいサウンドはどう?」と提案していただいた時も、自分の中ではあまりイメージできなかったんですよ。でも、時間をかけて考えていく中で「確かにそうかも」と思って、Yaffleさん(柴咲コウ、水曜日のカンパネラ、iriなどの楽曲を手掛けるクリエイター)にアレンジをお願いしたんです。Yaffleさんは私と同い年で、前作の『chayTEA』でも2曲アレンジしていただいたんですけど、今の洋楽をしっかり研究されている方で、「伝えたいこと」も素晴らしいサウンドにしていただきました。


▲chay「伝えたいこと」 MUSIC VIDEO

――“当たり前なんて 何処にもないのに/言えなかった”という歌詞も印象的でした。

chay:この曲を書いたきっかけは、去年、大切なスタッフの方を亡くしたことなんです。ただ、ネガティブな曲にはしたくなかったので、あえて具体的なことは書かず、聴き手の方がそれぞれの受け取り方をできるように意識しました。聴いてくださる方にとっての大切な人、たとえば家族、親友、恋人だったり、ペットもそうだと思うんですけど、そういう存在との当たり前だと思っていた大切な時間って、いつ失うことになるか分からないし、“伝えたいことは、いま言わないと届かない”ということを歌いたくて。

――実際の経験がもとになりつつ、普遍性を持った曲になっていますね。

chay:この年齢になると、そういう経験も少しずつ増えていきますよね。そんなことも含めて、今の等身大の気持ちが出ているアルバムになったと思っていて。前作からの2年5か月は、自分の27才から29才までと重なっているんですけど、女性にとってはちょっと立ち止まって、何かを考える時期ではないかと思うんです。漠然とした焦り、迷い、不安を感じる人もいらっしゃるだろうし、今回のアルバムの歌詞も、そういうテーマが中心になっています。


chay

――制作を始めた時点からそういったテーマを歌おうと思っていたのですか?

chay:最初から意図して書いたわけではないんですが、収録曲を並べてみたら、共通するテーマが見えてきたんですよね。その時に初めて「そうか、私は今、こういう気持ちなんだな」ということが分かりました。

――曲を通して、今の自分のモードに気づいた?

chay:そうなんです。それを「自分らしい言葉で表現するとしたら、どうなるだろう?」と模索していく中で、“Lavender(ラベンダー)”という言葉にたどり着いたんです。ラベンダーの花言葉には、疑い、繊細、期待、沈黙、優美、許し合う愛とか、すごく広い意味があるんです。それはアルバムで表現していることにもリンクしているし、chayらしさもあるなと思いました。

――特にchayさんと同世代の女性は共感できる部分が多そうですね。

chay:そうだと思います。同級生の友達とたまに集まって話をすると、仕事や結婚のことで悩んでいる子も多くて。ただ、それは女性だけではなくて、男性にも共通していると思うんです。20代最後のアルバムがこういうテーマになったのは必然だったと思うし、同じ思いを持っている人に少しでも多く届けばいいなって思います。


chay

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――アルバムには大人の恋愛を描いた曲もありますね。松尾潔さんが作詞、川口大輔さんが作曲した「砂漠の花」はまさにそうだなと。このコンビはJUJUやCHEMISTRYなど、数多くの名曲を生み出してきましたよね。

chay:以前から松尾さん、川口さんの楽曲のファンで、いつかお二人に曲を書いていただきたいなと思っていたんです。いい意味でchayらしくないというか、今までになかった曲にしていただきたかったし、松尾さんも同じことを仰っていて、「どんな曲が来るんだろう?」と楽しみで、最初に聴いた時「こう来たか!?」とビックリしました。

――それはどんな部分に?

chay:特に“愛とは許すこと”という歌詞。これまで自分が書いてきた歌詞には“恋”という言葉が多いんです。恋が始まる瞬間の胸の高まりとか、“運命を感じた”みたいなガーリーな曲が中心だったんですよ。この「砂漠の花」を聴いた時、その恋と愛の違いが表現されていると感じて、ハッとしたんです。まさに今までのchayにはなかった曲だなと。今ならこの歌詞の意味が分かるし、こういう曲が歌えるようになったのはすごく嬉しいことです。

――「ブーケの行方」はタイトル通り、友達の結婚式をテーマにした曲ですよね。実際にこういったシチュエーションも増えてきた?

chay:そうですね。結婚の第一次ブームが27才くらいで、そろそろ第二次が来るんじゃないかなって。もちろん“おめでとう”という気持ちもあるんですが、この曲では“自分はいつ…?”という焦りだったり、女の子の本音の部分にフォーカスを当てているんです。

――ある意味で生々しいリアルだと思いました。

chay:結婚式の後で友達と集まった時の会話がもとになってるんですが、かなりセンシティブな感情だし、そこに踏み込んで表現するのにはちょっと抵抗もあった。でも、スタッフの皆さんや武部さんに相談したら、「大丈夫」と言ってくださったので形にしてみました。

――シリアスな雰囲気はなくて、むしろポップな仕上がりですよね。

chay:作曲は武部さんなんですが、この明るいメロディを聴いた時に「これだったら表現できるな」と思ったんです。ブラスも入っていて、ゴージャズな曲になりました。


chay

――そして「To Shining Shining Days」は尾崎亜美さんの提供曲です。尾崎さんらしい、洗練されたポップ・ナンバーになっていますね。

chay:もともと尾崎亜美さんの楽曲が大好きで、コラボレーション・アルバム(『Life Begins at 60』)に参加させていただいたり、ライブでご一緒させていただいたこともあったんですけど、念願が叶って、楽曲を提供していただけることになりました。

――手応えとしてはいかがですか?

chay:実際に尾崎さんに改めてお会いして、今の自分の気持ちをお話しさせてもらったうえで曲を書いていただいて、今の私の等身大の感情が表現されていると思います。すごく前向きでキラキラしていて、自分で聴いても元気が出るし、このアルバムを表わす1曲になりました。私の両親も尾崎さんの音楽が大好きなので感激していました(笑)。

――アルバムの最後に収録されている「小さな手」は、大きくて深い愛情を表現したバラードでした。

chay:歌詞はjamさんにお願いしました。作曲は多保孝一さんで、すごく壮大なメロディだったので、それにふさわしい歌詞にするために、私じゃなくてjamさんに書いてもらったほうがいいなと。「こういうテーマで書いてほしいです」とお伝えして、何度かもやり取りしながら、お互いに納得できる歌詞になったと思います。母親から子供に向けられた無償の愛がテーマになっていて、この曲もアルバムの核となる1曲ですね。

――大人のアーティストへの変化も感じられるアルバムですよね。さきほど「20代最後のアルバム」という話もありましたが、chayさん自身も節目を感じているんでしょうか?

chay:節目という意識はないんですが、自然な気持ちの変化は感じています。自分自身の考え方や価値観もそうだし「好きだな」とか「いいな」と感じることも無意識のうちに変わってきていて。「29才だから、どうする?」ということはないですけど、自分の中の変化は楽曲にも出ていると思います。

――このアルバムを引っ提げたツアーなので、「みんなでジャンプして!」みたいな雰囲気ではないかもしれないですね(笑)。ただ、これまで掲げてきた“耳だけではなく、目でも楽しめる、非日常を感じてもらえるライブ”も続けていきたいし……まだ模索中です。アルバムの中には「ライブでどうやって表現すればいいんだろう?」という曲もあって、そういうことを考えるのも楽しくて。やっぱり、今までとはちょっと違うツアーになりそうです。


▲chay 3rd ALBUM「Lavender」全曲視聴 Trailer


chay「Lavender」

Lavender

2019/11/13 RELEASE
WPCL-13117 ¥ 4,620(税込)

詳細・購入はこちら

Disc01
  1. 01.伝えたいこと
  2. 02.大切な色彩
  3. 03.私が私になるために
  4. 04.砂漠の花
  5. 05.Snowflake
  6. 06.ブーケの行方
  7. 07.To Shining Shining Days
  8. 08.ずっと きっと 叶う
  9. 09.My Fairy Tale
  10. 10.あなたの知らない私たち (feat.Crystal Kay)
  11. 11.Girl Friends
  12. 12.HIKARI
  13. 13.With
  14. 14.小さな手

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