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AOR AGE×Billboard JAPAN PLAYBACK INTERVIEW: Shakatak



ボビー・コールドウェルインタビュー

 中田利樹氏執筆・監修による、入魂の1冊丸ごとAORのムック・シリーズ『AOR AGE』。 2015年6月のVol.1の刊行からビルボードライブに来日アーティストへのインタビューやライブレポートを掲載し、昨年はAOR誕生40周年ということもあり、AORファンの読者の心をはがっちり掴んでいる。先日発売となったVol.7は、表紙のスティーヴン・ビショップをはじめ、アル・ジャロウ、レヴェル42、ネイザン・イースト、クリストファー・クロスなど、ビルボードライブゆかりのアーティストのインタビューなどが多数掲載されている。

 今回はAOR AGE協力のもと、Vol.5に掲載されたシャカタクのインタビューを特別に掲載。中心メンバーのビル・シャープ(Key)とロジャー・オデルの2人に、「ナイト・バーズ」で一世を風靡するまでの背景を語っている。7月に来日公演を前に是非チェックして頂きたい。

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(Brit Funkは)クラブから起こったんだ。

CD
▲Shakatak『Night Birds』

――『Night Birds』の頃のイギリスではどんな音楽が流行っていましたか?

ビル・シャープ(以下、ビル):エレクトロニクスを使った音楽が流行っていたね。

ロジャー・オデル(以下、ロジャー):そうだね。シンセサイザーを使った。プレイヤーたちがより良い演奏を、ってレヴェルを高めだした時期だったよ。それで違った音楽に取り組んだり。

ビル:スパンダー・バレエ、デュラン・デュランのようなニュー・ロマンティック、と呼ばれる音楽も出て来たね。それからJazz Funk…いろんな音楽がミックスされていたね。

――British Jazz Funkムーヴメントは、ご当人もやはり感じられましたか?

ロジャー:うん。Brit Funk、という呼び方をしていたけれど。ライト・オブ・ザ・ワールド、レヴェル42、セントラル・ライン…10以上のバンドがあちこちのクラブでギグを行っていたよ。シャカタクほどレコード・セールスでは成功していないバンドも多かったからアンダーグラウンドなイメージもあったけれどね。「Easier Said Than Done」がそういったシーンの中で最初のクラシック曲になって広がっていったんだ。


▲ Shakatak「Easier Said Than Done」


――アメリカとイギリスのファンクの違いを敢えて言葉にするとどうなりますか?

ロジャー:(イギリスの方が)Less Funky!!(笑)。

――(笑)。

ロジャー:よりファンキーにって思ってはいるんだけれどね(笑)。あとは、イギリスの方がよりメロディックで品のある感じかな?

――Brit Funkのことをもう少し教えてください。どういった流れで発生したのでしょうか?

CD
▲Dave Grusin
『Mountain Dance』

ロジャー:最初はクラブから起こったんだ。それまではクラブというより、ディスコティックだった店のDJがデイヴ・グルーシンの「Mountain Dance」やハーヴィー・メイソンといったアメリカのジャズやファンクをプレイするようになった。それからブラジル音楽もかかっていたね。とても面白いと思ったよ。やがて、シャカタクのデビュー曲「Steppin’」もクラブでかかるようになったんだ。

ビル:そうだね。ボブ・ジェームス、デイヴ・グルーシン、ジョージ・ベンソン……僕の作曲はそういったアメリカのアーティストから影響を受けているんだ。初期の僕らはクラブでライヴをやっていたけれど、最初はお客さんが10人とかのところから徐々にファンを広げていったんだ。丁度それとJazz Funkのムーヴメントが一緒になって、ある意味、僕らはラッキーだったと思っているよ。

――Brit Funkの一番最初のアーティストというと?

ビル:ハイ・テンション…?ライト・ザ・ワールド?

CD
▲Lee Ritenour
『In Rio』

ロジャー:あとはアフリカ系のオシビサもいるね。それからラテン音楽に関して言えば、オリジナルのラテン音楽ではなくリー・リトナーの『In Rio』(1979年)に影響されて僕らもそういったサウンドを取り入れるようになったんだ。それからジム・マレンとディック・モリッシーのモリッシー&マレンも良いバンドだったね。ジム・マレンはウェス・モンゴメリー系の素晴らしいギターを弾くんだ。

ビル:「Pick Up The Pieces」のアヴェレイジ・ホワイト・バンドも重要だね。スコットランドのドラマー、ロビー・マッキントッシュは本当に素晴らしくて、フェイスブックでも「Pick Up The Pieces」のドラム・トラックだけを上げている人がいたよ。

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サウンドが確立された2作目

――シャカタクの2作目『Night Birds』ではベーシストが変わっていますが、それが直接音に現れていますか?

ビル:そうだね、それはあるね。1stの『Driving Home』はセッション・プレイヤーを使ったんだけれど、2作目から(今なおプレイしている)ジョージ・アンダーソンが参加してまとまりが増したんだ。1枚目はよりフリーな感じでインストが多く、『Night Birds』で僕らのサウンドが確立された。

CD
▲Shakatak
『Invitations』

ロジャー:そうだね、当時はインストとヴォーカルを上手く融合させた曲はほとんどなかった。「Night Birds」でピアノで始まりサビでコーラスが出る、それがシャカタクのサウンドだっ!っていうのを提示出来たからね。『Invitations』もコンセプトやアイデアは同じだね。

――ジルとジャッキー、2人の女性ヴォーカリストはどうやって見つけたんですか?

ロジャー:ジル(・セイワード)とはシャカタク結成以前から仕事をしていたんだ。ダンス・ホールのバイトで。彼女はそれ以前、ティナ・チャールズのバックで歌っていたんだけれど、そこを抜けて一緒にやるようになったんだ。ジャッキー(・ロウ)は確かジルの友人で彼女が連れてきた。最初のアルバムを作っている時「Brazilian Dawn」で女性の声が欲しくなりジルに声を掛け、彼女とジャッキーが参加するようになったんだ。

――シャカタクの楽曲にとって、歌詞はどのような意味を持つのでしょうか?歌詞はやはり歌詞、なのか、それとも、サウンドの一部、という扱いなのか?

ロジャー:う~ん、1曲まるまる歌詞、というほうがストーリーの組み立て、展開を表現出来るから実は楽だったりするんだ。サビの2行、3行の歌詞ですべてを語る、っていうのは本当に難しい。それがそのまま曲のタイトルになることも多いからとても重要だしね。それとライヴにおけるお客さんとの触れ合いという意味でもやはり重要で、「Down On The Street」であったり、シャカタク・サウンドに載せてヴァイブを高める曲もたくさんあるよ。逆に僕らは政治的な歌詞は付けたりしないし。曲の持つメロディのフィーリングを失うことなく歌詞を付ける、そこがポイントだね。

――2人の女性がユニゾンで歌う、というスタイルはセルジオ・メンデスの影響とかあるのでしょうか?

ロジャー:それは後になって気が付いたよ(笑)。

ビル:うん、偶然だね。

ロジャー:ただ、セルジオ・メンデスの音楽そのものからは影響を受けているよ。

――最後に、最新作『Times And Places』に関して質問させてください。サウンド的に何かこれまでの作品と違う部分はありますか?

CD
▲Shakatak
『Times And Places』

ビル:そうだね、今回はベースのジョージ・アンダーソンが4曲書いているんだ。彼が書く曲はいつもの僕らと違ったテイストなのでそこが違いといえば違いだね。

ロジャー:インストよりもヴォーカル曲の比重がかなり高くなっているね。あとはライヴでやるのが楽しい曲が多い。

――この新作には現在のアメリカのマーケットにぴったりはまる曲も数曲あると思うのですが、その辺りは多少意識したのですか?

ビル:ノー!

ロジャー:それは全然ないね。というかその感想はとても興味深いものだよ。

――「Coralie」辺りはSmooth JazzでもACでも行けそうな感じがしました……。

ビル:なるほど。僕らはアメリカの音楽から大きな影響を受けているからそういったものが自然に顔を出しているんだろうね。とにかく良い曲、良いアルバムを作ることに専念するだけで、アメリカのマーケットを意識する、といった計算は特にしてないんだ。

――では、アルバムを作るときはある程度バランスを考えたりしますか?アップ・テンポを4曲、ミディアムを4曲、バラードを4曲、みたいに最初からある程度計算する、とか?

ビル:バランスよりもやはり、1曲1曲のクオリティ優先だね。例えば30曲候補があってそこからベストな曲を12~15曲選び、とか。

ロジャー:インストと歌もののバランスも特に考えないよ。昔はインストを3曲入れよう、バラードを2曲入れよう、そういうのもあったけれど、今はそういうことには拘っていない。良い曲を作ればラジオで掛かる可能性がそれだけ高くなるわけだから。

ビル:僕はピアニストだからまずメロディを優先する。そしてそこに載せるグルーヴはロジャーとジョージを信頼して彼らに任せる。だから、特に流行りのリズムだから取り入れよう、とかそういったことは全くないね。ジャズだと延々とソロをやる、というスタイルもよくあるけれど、シャカタクはそれよりもグルーヴとアンサンブルを重視しているから。


▲ Shakatak「Night Birds」

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