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<インタビュー>重音テト@ベストコンピ2026発売&テトソニ開催記念座談会(小山乃舞世×ベビタス×吉田夜世×サツキ)「テトは死なない、永遠の31歳」

2008年にエイプリルフールのジョークとして誕生し、今や1億回再生楽曲を連発するほどの存在となった大人気バーチャルシンガー・重音テト(かさねてと)。このたびリリースされた14年ぶりのベストコンピレーションアルバム『0401 - The Best Days of 重音テト 2026』のリリースと、2月15日(日)渋谷WOMBにて開催される【TETO SONIC 2026】の開催を記念して、重音テトをこよなく愛する4人の関係者による座談会インタビューを実現した。
今回のコンピやイベントについてはもちろん、4人から見た重音テトの魅力や独自性にその歴史まで。そして、永遠の31歳として生き続けるテトの未来予想図についても熱く語ってもらった。10000字超にわたる貴重なテキストとなっているので、ぜひ最後までじっくりとご覧いただきたい。
参加メンバー
・小山乃舞世
(プロデューサー兼運営(重音テトオフィシャルサークル・ツインドリル)代表)
・ベビタス
(運営(重音テトオフィシャルサークル・ツインドリル))
・吉田夜世
(音楽家/ボカロP)
・サツキ
(ボカロP/ディスクジョッキー)
Interviewer:平賀哲雄
お互いに支え合って二人三脚で歩んでいっている感覚
--まずは、4人それぞれの重音テトとの関係性について。自己紹介も兼ねて伺ってもよろしいでしょうか。
小山乃舞世:私はテトと関わるようになってから18年目になるんですけど、テトは家族みたいな。今はあんまり目にしないんですけど、テトが生まれたときってテトのファンのことを「テト親」と呼んでいて。親心があるから「テト親」。なので、私にとってもまさに子供みたいな存在なんです。
--重音テトは、2008年4月1日のエイプリルフールに2ちゃんねるで「架空のボーカロイドをつくろう」みたいなノリから生まれて、のちに歌声合成ツール・UTAUの音源になっていったと思うんですけど、そのテトに声をつけて、さらに重音テトオフィシャルサークル・ツインドリルを立ち上げて「運営をしていこう」と思ったきっかけは何だったんでしょう?
小山乃舞世:私がたまたま声をつけちゃったから、そこに権利が発生してしまって。そこから運営をすることになった流れなんですけど、続けているのはやってて面白いからなんですよね。あと、テトを使ってくれるクリエイターさんたちが常にいて、その人たちが素敵な作品をあげてくれたり、イラストとかも毎日のように上がっているのを見ていると、私たちも何か面白いことをやりたくなって。なので、私たちが「よし、まとめるぞー」みたいな感じでは全然なかったんですけど、そんな感じで気付いたら18年経っていました。
--気付いたらライフワークというか、テトが自分の人生になっていた感じだったんですね。
小山乃舞世:そうですね。もう人生の半分以上もテトに関わってきているので。
--続いて、ベビタスさん。
ベビタス:僕はテトが生まれてから1年ぐらいして、テトに出逢って。それでテトで作品をつくったことがきっかけで、今のツインドリルに参加する形にはなったんです。なので、自分も最初はテト親のひとりではあったので、そのテトの成長をずっと近くで見てきたっていう……やっぱり親心に近い感じですかね。
--なんでベビタスさんはそこまでテトに魅了されたんですかね?
ベビタス:僕が最初にテトを見つけたときって、ボーカロイドがちょうど流行っていた頃だったんです。それで「無料で触れるそういうものってないのかな?」と探したときにテトを見つけて。生まれた経緯とかを見ていったら「これはちょっと普通の子じゃないな」という魅力がそこに詰まっていたので、一気に引き寄せられたというか。エイプリルフールに生まれて、そこから実際に歌えるようになって……みたいなストーリーがすごく魅力的だったんですよね。それで、ずっと一緒にいるっていう感じですね。
--続いて、吉田さん。
吉田夜世:重音テトは、UTAUのときはひとりのリスナーとして、UTAUのテトを使ってつくられた曲をずっと聴いてきて。そういった曲たちが今、自分の作品づくりに繋がるインプットとしてそのときからあって。ボカロとかJ-POPとかをずっと聴いていた中で、いろいろ積み重なって今のアウトプットに繋がっているというところで、今の自分を形づくっている部品のひとつになっている。「テト親」という話がさっき出ましたけど、僕にとってはむしろ自分を成長させてくれたという意味で、逆に「テトが親」というべき存在かもしれないです。たとえば、亜沙さんのUTAUのテトでつくられている楽曲は、すごく刺さるメロディが多くて影響をかなり受けているので、そういった形で自分の中に大きな部品として入っているなという印象があります。
--続いて、サツキさん。
サツキ:吉田氏といっしょで、UTAUの頃はリスナーとしてテトが使われた楽曲を聴かせてもらっていたんですけど、SV(Synthesizer V AI仕様)になってから自分もテトを使って曲をつくるようになって、それこそ「メズマライザー」で数字上のとんでもない記録を達成させてもらったりとか(※2026年1月現在、YouTube再生回数1.8億回)、ポケミクの特別企画として制作した楽曲ではテトの誕生日を祝わせてもらったりとかして、いろんなところに自分を連れていってもらったり、逆に僕がテトをまだ見ぬところに連れて行ってあげたり。なんて言うんですかね。そういう相互関係みたいな、お互いに支え合って二人三脚で歩んでいっている感覚が僕の中にはありますね。それは初音ミクとかにも言えることなんですけど、特にテトに対してはそういう認識があります。
--今、話に出た「メズマライザー」もそうですし、吉田さんの「オーバーライド」もそうですけど、1億回再生規模のヒット曲が次々生まれていった現象を小山乃さんはどんな風に見ていたんでしょうか?
小山乃舞世:SVが出たときの反響が想像以上だったので、まずそれにビックリしちゃって、気持ちがついていけていなくて(笑)。そのあともいろんな方たちのテトを使った楽曲が次々とめまぐるしく出ていって、あっという間に再生数がボンっと跳ね上がっていくので、なんかもう全然自分ごとじゃなくて「えー、こんな楽曲があるんだ。凄いなぁ」みたいな(笑)。本当にひとりのリスナーとしてその状況を見ている感覚。ただ「この人たちといずれ一緒に面白いことができたらいいな」とは思っていました。なので、今回【TETO SONIC 2026】やテトコンピ(ベストコンピレーションアルバム『0401 - The Best Days of 重音テト 2026』)にお誘いできてすごく嬉しいなと思っています。
--ちなみに、初音ミクから始まって今やいろんなバーチャルシンガーソフトウェアが存在しますけど、その中で重音テトは何ゆえにここまで愛される存在になったんだと思いますか?
小山乃舞世:初音ミクはクリプトン社の製品で、会社でつくられたちゃんとしたキャラクターなんですけど、テトはミクの偽者みたいな形でエイプリルフールに有志でつくられたキャラクター。しかも嘘から生まれている。そういう意味で脇役みたいなところが「自分と似ている」みたいな共感性を生んだりしていて、「親近感がある」と感じている人も多いと思うんですよね。で、我々もぐいぐいテトを押していくというよりかは「みんなで」みたいな。我々の知らないところでいろんな楽曲が生まれて、どんどん再生数が上がっていっているので、それをみんなで、私とベビタスさんとあとふたりのテト公式メンバーも楽しむとか、その中で「こういうことをしたら楽しいよね」と思いついたらやっちゃうとか。そういう手作り感と、普通にリスナーみたいな感じで見てきたところは大きいのかなって。
- 勝手に自分も歴史の一部になる覚悟ができました
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リリース情報
アルバム『0401 - The Best Days of 重音テト 2026』
2026/2/11 RELEASE

公演情報
【TETO SONIC 2026】
2026年2月15日(日)
東京・渋谷WOMB(東京都渋谷区円山町2-16)
13:00開演 / 21:00終演(予定)
https://l-tike.com/kasaneteto/
<DJラインナップ>
サツキ
kamome sano
サノカモメ
椎乃味醂
長谷川迷子
原口沙輔
フロクロ
picco
読谷あかね
アボガド6
吉田夜世
Jamie Paige
<VJラインナップ>
オオウチアラタ(Philtz)
monoton(Philtz)
uotak(Philtz)
.+(Philtz)
石川ひびき(Philtz)


関連リンク
勝手に自分も歴史の一部になる覚悟ができました
--なるほど。
小山乃舞世:今日はいないんですけど、SNS担当というか、ツインドリルには広報担当がいて、その人は毎日のように気の利くツイートを上げているんですけど(笑)、まさに上がってきた作品に目を通しては「この楽曲、素敵だな」とか「このイラスト、かわいいな」ってリツイートしていて、みんなと一緒に楽しんでいるんですよ。そういう近い距離感みたいなところも、テトの魅力なんじゃないかなと思っています。
ベビタス:テトを最初に見つけたときに、声がすごく特徴的だと思ったんですよ。あれはUTAU独特のものでもあったんですけど、歌わせたときにすごく力強いし、ハッキリ聴こえてくるし、まずそれが魅力的だった。あとは、やっぱりエイプリルフールの嘘から生まれたというところが強烈だったし、外見も特徴的な髪型だとか、ぜんぶにすごくインパクトがあったんですよね。で、曲をつくる人によって、その人なりのテトが表現されていたり、イラストを描く人も、すごく可愛いらしく明るく描く人もいれば、ダークな雰囲気で描く人もいるし、そういう意味でいろいろ表現しやすいところも魅力だと思いますね。
吉田夜世:第一は声の特徴ですよね。UTAUのライブラリ、或いはSVのライブラリというところで、ソフト特有のクセというか、音質。「このソフトっぽいね」という声があったりするんですけど、重音テトってどっちでもソフト特有の癖みたいなものを貫通して、ぶち抜いて届くテトらしさがあるんですよ。特に色濃く出ていると思うので、そこが音としての魅力だと思います。
--声に強い個性がしっかりあると。
吉田夜世:あと、キャラクターとしての魅力としては、作り手目線でひとつ思うのは、自分が思う設定や性格の投影しやすさがあって。例えば、初音ミクとかのボーカロイドのソフトだと、設定って見た目以外にほとんど決まっていなくて、だからこそ好きな初音ミクをイメージして曲にできるんですけど、重音テトは公式設定が一応ちゃんと決まってはいて、それがやりたい放題している。「こんな設定ありえないだろ」と思うような設定をしているので(笑)、「じゃあ、こっちからもありえない設定や投影をしても、ある程度は許容してくれるだろう」という信頼感が個人的にはあると思うんですよ。もし中途半端にガチガチのそれらしい無難な公式設定がついていたら、そこから「これはテトじゃない」みたいな解釈違いが生まれやすくなっていたと思うんですけど、重音テトは足し算でいけちゃうところが魅力なのかなって思います。
--ちなみに「オーバーライド」は、どんな重音テトを描きたいと思って制作されたんでしょうか?
吉田夜世:あの曲は自分語りの側面が強いので、自分が思っていることをおちゃらけて代弁してくれる存在ですかね。おちゃらけながら毒とか闇とかを良い感じにぼかして、オブラートに包んでインターネットに放出してくれる存在として活用させてもらいました。
--もしあの曲を吉田さんが自ら歌っていたら重くなりすぎるところを重音テトに歌ってもらうことで、俯瞰的に表現することができるというか……
吉田夜世:そうですね。生々しさがなくなりますよね。
--サツキさんは、重音テトにどんな魅力や個性を感じていますか?
サツキ:声の面から言うと、UTAUでもSVでもやっぱり他のライブラリにない力強さみたいなものがあると感じていて。中性的という点は他のボカロ、ライブラリにもあったりするんですけど、それよりも女性でも男性でもどっちでもいけるというか。女性すぎないし、男性すぎないけど、声の力強さはしっかりあるし、メロウな歌声もちゃんと出してくれる。意外と合成音声になかったそういうところを上手くついたのかなと思いますね。あと、キャラ的な側面で言うと、ちょっと吉田氏と被っちゃうかもしれないんですけど、イジりしろがある。人によってどこをフォーカスしてファンアートだったり、曲だったりを描いていくか。その選択肢が公式設定だけでも結構あると思うんですよ。そのうえでUTAUっていう自由さもあって、他のUTAUとの絡みもあったりして。そういうちょっとコミカルな面もありつつも、ちゃんとシリアスなところもいける。
--その両面をしっかり持っていると。
サツキ:そもそもが偽者じゃないですか。で、初音ミクの対抗馬みたいな感じで出てきたりとか、嘘から始まったりとか。嘘ってテーマとしてめちゃめちゃ強いんで。なので、コミカルさばっかりフィーチャーされがちですけど、元々有志のものが製品版になったみたいなシリアスなストーリーもあるので、どっちもいけるんですよ。それが作り手の拡張性を広げているのかなっていう印象はありますね。
--ちなみに「メズマライザー」を制作したときは、どんなイメージでテトを活用された感じだったんでしょう?
サツキ:「メズマライザー」は、ミュージックビデオをchannel先生が担当しているんですけど、シンプルにchannel先生の描く動くテトが見たかったなっていうのもひとつあります。あと、自分が新社会人になったときに直面した状況に対しての迷いとかいうか、葛藤みたいな想いが「メズマライザー」の根幹にはあるんですけど、そこの補強というか説得力を持たせる為にテトを使ったところはあります。テトは年齢の設定が31歳で、ミクだけでは説得力に欠けるところを補ってくれるかなと思って。
--そんな「メズマライザー」や「オーバーライド」も収録されているベストコンピレーションアルバム『0401 - The Best Days of 重音テト 2026』。今回リリースできたことにはどんな感慨を持たれていますか?

▲ベストコンピレーションアルバム『0401 - The Best Days of 重音テト 2026』
小山乃舞世:武氏さん(徳間ジャパン担当A&R)と14年前につくった第1弾メジャーコンピレーションアルバム『0401 - The Best Days of 重音テト』のときも、その当時のテトを使って作品をつくって輝いている人たちの楽曲を集めた、その時代を切り取る記念品みたいなものをリリースして。それから14年経った今、もっと未来になって、当時はニコニコ動画が投稿される場として使われていたけど、今はYouTubeのほうが主流みたいな。それぐらい全然変わった世界でもまだテトは存在していて、しかも当時より凄い再生数を叩き出している。サツキさんや吉田さん、それ以外にもたくさんのクリエイターの人たちに今でも支えられているっていう状況をひとつ切り取れるものが出来たというのは、すごく嬉しいなと思っていますし、14年前と同じく武氏さんと一緒にやれているっていうのもエモいなって。あと、ベビタスさんも14年前に一緒にコンピをつくっていて、そのときは楽曲も収録していたんですけど、今回は裏方として関わっていて。そういう面でもいろんな人に聴いてもらいたいなと思っています。
--いろんな面で、重音テトの歴史を感じさせる作品になっているわけですね。
小山乃舞世:「14年前のCDをこのあいだ手に入れました」みたいな人がいたり、「小学生のときにテトのCDを買いました」みたいな人もいたりして。CDとして残るとずっと未来永劫残るんだなと思ったので、ここでまた重音テトの歴史を切り取るタイミングができてよかったし、今回のCDも小学生の子が買って14年後に「2026年のCD買いました」みたいなこともあるかもしれないから、良いことができたなって思っています。
--また14年後にその時代のクリエイターたちがテトで曲をつくっていて、そこでまた今回のような作品がリリースされるかもしれないですし、そう考えると重音テトはすごいプロジェクトですよね。ベビタスさんは今回のコンピにどんな印象を持たれていますか?
ベビタス:14年経っているので、ウケる音楽の方向性も今らしく変わっているんだなと感じました。14年前のコンピのときって1曲1曲がもっと長かったんですよね。今の音楽って2分前後だったりして短いじゃないですか。今回のコンピの収録曲たちも短いんだけど、すごく凝縮されていて聴き応えは変わらないんですよ。だから、小山乃がさっき言ったみたいに、今の時代を切り取ってまとめられたコンピになっているなと、全体を通して思いましたね。
--吉田さんとサツキさんは、今回のコンピに参加できたこと。ここに名前を並べられたこと。率直にどんな心境だったりしますか?
吉田夜世:素直に「光栄だな」と思います。前回のコンピアルバムって今となってはひとつの歴史なわけですよ。そして、今から14年後にさらにもしかしたら新しい『0401』があるかもしれないと。そうなったときに、今、自分がその前のコンピを聴いているような感覚で、2026年のコンピを聴いたりする人たちが2040年にいる可能性があると。そう考えたら事の重大さが分かったというか、勝手に自分も歴史の一部になる覚悟ができました。
サツキ:僕ももちろんめちゃくちゃ光栄だし、これからボカロを知る人とか、まだ生まれてないけど、10年後とかに「あの頃のボカロってどういう感じだったんだろう?」ってなったときに……公式から出ているアルバムってその時期の状態を保存されたものとして分かりやすい資料になると思うんですよね。そこに載れた喜びはあります。今、聴いてくれている人たちもそうですけど、未来に聴く人たち。僕で例えるなら、自分がボカロを聴く前からめちゃくちゃ人気があったryo(supercell)さんとかと同じ立ち位置……と言ったら厚かましいけど、まだボカロに触れていない子供たちからしたら、そういう立ち位置になれるのかなと思ったら……「この時期のテトはこれでした」という中のひとつになれたのは、かなり嬉しいですね。
リリース情報
アルバム『0401 - The Best Days of 重音テト 2026』
2026/2/11 RELEASE

公演情報
【TETO SONIC 2026】
2026年2月15日(日)
東京・渋谷WOMB(東京都渋谷区円山町2-16)
13:00開演 / 21:00終演(予定)
https://l-tike.com/kasaneteto/
<DJラインナップ>
サツキ
kamome sano
サノカモメ
椎乃味醂
長谷川迷子
原口沙輔
フロクロ
picco
読谷あかね
アボガド6
吉田夜世
Jamie Paige
<VJラインナップ>
オオウチアラタ(Philtz)
monoton(Philtz)
uotak(Philtz)
.+(Philtz)
石川ひびき(Philtz)


関連リンク
テトはどんなに時代が変わっても、永遠の31歳なので
--今の4人の話を聞いていて、ちょっと不謹慎な例えになるかもしれないですけど、ここにいる全員がやがてこの世からいなくなってもテトとその音楽は生き続けて、その時代時代のファンが聴き続けていく可能性もあるんだなと思いました。
小山乃舞世:そうなんですよ。テトは死なないので、逆に私が死んだらどうしようかなと思っているんですけど(笑)。死なないし、声もなくならないし、14年周期で『0401』のようなコンピを残していけたら、それを100年続けていくようなことができたら(笑)、ずっと聴き継いでいく人たちがいてくれるんじゃないかなと思うんです。テトはどんなに時代が変わっても、永遠の31歳なので。
--そんな『0401』2026年版のリリースを記念したDJイベント【TETO SONIC 2026】(以下テトソニ)が、2月15日(日)に渋谷WOMBにて開催されます。こちらはどんなイベントになりそうですか?

▲【TETO SONIC 2026】
小山乃舞世:それについてサツキさんと吉田さんのご意見を伺いたかったんですよ。お2人にも出演していただくんですけど、私はDJイベントをやったこともなければ、行ったこともあんまりなくて。なので、テトソニをどんなDJイベントにしたらいいと思うか聞きたいです!
サツキ:僕たちが普段出ているDJイベントって、ボカロ曲とか楽曲にフィーチャーしたものが多いんですけど、キャラにフィーチャーした公式のDJイベントってそんなにないんですよね。なので、僕たちDJも出ますけど、主役は絶対にテトだからテトを全面に押し出したほうがいいと思いますね。で、今回はDJがたくさん出るから、お客さんが知らない楽曲も多くなると思うんですけど、「テトの曲だったらたくさん聴きたい」みたいな人は多いだろうし、そういう新たなテト曲との出逢いを僕らはサポートしつつ、カタルシスを全面に押し出していけたらいいのかなと思います。
吉田夜世:僕もキャラにフォーカスを当てたい、キャラの魅力を立たせたいというのはいっしょで。「じゃあ、どうすればいいのか?」と考えつつ出演者リストを見ると、あまりにもメンツが濃すぎるわけですよ(笑)。なので、これはもう「テトを魅力的に見せる。テトを主人公にして楽しませる」という共通の目的は全員変わらない中で、自分のやるべきことを探っていくゲームになるのかなと思っています。自分がこのテトソニで何をすればいいのかアイデアはあるんですけど、それでいいのかギリギリまで吟味しつつ、その目的を実現できればいいなと思っています。
小山乃舞世:貴重なご意見ありがとうございます。私たちとしては、テトを使って曲を生み出したのはクリエイターの皆さんなので、それを「テトの曲」と言われるのが申し訳ないなと思っていて。「素晴らしいのはクリエイターの皆さんなんですよ」と言いたくて、何か恩返しがしたいなと思ってこのイベントをやることにしたんですよ。なので、私はどちらかと言うとキャラクターよりクリエイターの皆さんがつくった楽曲、その人がオススメする楽曲やセンスみたいなものをみんなに伝えたいと思っていたんです。なので、今、お2人から「テトを立たせたい」と言ってもらえて「そうなんだ!」と思いました。
サツキ:僕らボカロPはそもそもは確実に合成音声キャラクターにかなりの下駄を履かせてもらっている立場だと思っているので、クリエイターが前に出すぎるのはいかがなものなのかなという想いが自分の中にあって。だから、良いところは合成音声キャラクターに持っていってもらって、悪いところはこっちが引き受ける……と言ったらアレですけど、例えばボカロPが炎上してしまったときなんかはその人ひとりで炎上するべきだと思っているんですよ。そこに合成音声を巻き込まないで欲しいというか、便利な盾にしないでほしいみたいな。自分はそういう考えがあるタイプだし、やっぱりどうしても主役はキャラクターであるべきだなって思うんですよね。僕は使わせてもらっている、歌ってもらっている立場なので。ボカロPの“P”は“プロデューサー”のPですから。
--双方の意見も取り入れたら、テトとクリエイターの相思相愛なイベントになりそうですね。
小山乃舞世:そうですね。テトソニは間違いなく良いイベントにしたいと思っているので、こういう皆さんの意見を取り入れながら、今後継続的にやるとしたら進化させていきたいなと思います。クリエイターの皆さんと一緒に考えながら、テトを介して楽しいテトソニをやっていきたいですね。
ベビタス:僕は、今回のテトソニはお客さん側なので、単純にすごく楽しみにしているんですよ。DJイベントっていろんなDJの人が出るから、当然曲が被ることもあると思うんですけど、それもその人のチョイスや繋ぎ方やミックスの仕方で個性は出るんですよね。だから、テトソニもテトという共通のテーマはあるけど、ひとりひとりのクリエイターさんの個性が出てくると思うので、それが今からすごく楽しみですね。
--今日ここまでの話を聞いて、重音テトは本当に愛されているんだなと実感しました。
小山乃舞世:本当に子供だと思っています。クリエイターの皆さんには自由に使ってほしいし、皆さんの家にそれぞれのテトがいてほしいと思うし、自分の知名度を上げる為に使ってもらっても、そこからどんな作品が生まれるのか楽しみだと思えるんですけど、最近は企業さんからの話もたくさんあって。もちろんファンの皆さんに喜んでもらえるような良い話もあるんですけど、たまに「これは搾取されるんじゃ?」みたいな話もあって、そういうときは「私たちがテトを守らなきゃ!」「ウチの娘にそんなことさせられません!」って愛情が爆発しますね(笑)。

▲重音テト
--では、最後に『0401 - The Best Days of 重音テト 2026』を聴いてほしい皆さん、テトソニに来てほしい皆さんへのメッセージをひとりずつお願いします。
サツキ:今かなりテトが流行っていて、流行ったボーカルの宿命なんですけど、「もうテトはいいよ」みたいなことを言っちゃっている人もいて。自分もその一因になっちゃっているのかなと思いつつも、よくわからん外野にガチャガチャ言われたからって俺はテトを使うのをやめるわけじゃないし、そんな声は無視して真摯にテトと一緒に良いものをつくり続けていれば、納得する人がたくさん増えて後世にもテトが続いていくと思うんで、この先も変わらずテトと一緒に進んでいきたいなって。外野に何か言われたからって自分のクリエイティブの芯を曲げるほどヤワではないですから。なので、今回の『0401』とテトソニ含め、楽しみたいと思ってくれている人は何も気にせず全力で楽しんでくれたらなと思います。
吉田夜世:流行ったボーカルのマンネリ化は避けられない宿命なんですけど、14年ぶりに『0401』がリリースされて、新たな試みとしてテトソニもやることになるので、ここまで流行った重音テトというボーカルにさらなる新たな価値を与えられるかもしれないという期待を僕は抱いています。なので、大げさに言っちゃうと、その瞬間を見届けにぜひ『0401』を手に取ってテトソニに来てください。
ベビタス:さっきも言ったんですけど、やっぱり『0401』は今を切り取った作品になっていると思うので、本当にたくさん聴いてほしいですし、テトソニも今活躍している人たちがDJプレイをしてくれるので、そこを楽しみに観に来てほしいです。
小山乃舞世:サツキさんも仰っていた通り「テトはもういいよ」と言っている人もいらっしゃるみたいなんですけど、ウチら側からすると「そんなに言われるほど?」と思っているところはあって。もっと流行っているキャラクターはいるし、まだテトはそこまで流行っていないと私は思っていて(笑)。ただ、たくさん聴いてくれる人口が増えたのは確かなので、その人たちと一緒に集まって、それこそ共通のCDを買って「テトの2023年から2026年まで凄かったよなぁ」と振り返るツールにしていただきつつ、テトソニに関しては「とにかくテトを浴びてぇ!」みたいな人たちと同じ空間に集まって「盛り上がろうぜ!」という気持ちしかないです。「テトはもういいよ」みたいな人は来なくていいんで。過激な言い方しちゃったけど(笑)、私は本当にまだ全然流行ってないと思っているから。だって、私のまわりの人たちはテトなんて知らないですもん。だから、全然まだまだこれからだと思っているし、もっともっと盛り上げたいので、まずみんなでテトソニに集まって一緒に盛り上がりましょう!
Interviewer:平賀哲雄
【XFD】0401 - The Best Days of 重音テト2026
リリース情報
アルバム『0401 - The Best Days of 重音テト 2026』
2026/2/11 RELEASE

公演情報
【TETO SONIC 2026】
2026年2月15日(日)
東京・渋谷WOMB(東京都渋谷区円山町2-16)
13:00開演 / 21:00終演(予定)
https://l-tike.com/kasaneteto/
<DJラインナップ>
サツキ
kamome sano
サノカモメ
椎乃味醂
長谷川迷子
原口沙輔
フロクロ
picco
読谷あかね
アボガド6
吉田夜世
Jamie Paige
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.+(Philtz)
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