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BiSH『FAKE METAL JACKET』インタビュー



BiSH 『FAKE METAL JACKET』 インタビュー

 元BiSマネージャーの渡辺淳之介が「BiSをもう一度始める」と始動させた新生クソアイドルグループ BiSH。エイベックスからのメジャーデビューを発表したばかりの彼女たちは、よくもここまでてんでバラバラなメンバーを選んだものだなと思うぐらいの個性派集団。その中で頭角を表すのは簡単なことではないが、今回のインタビューでは自分のポジションについて悩んでいるというハグ・ミィをフィーチャーした。

 大のハロヲタ(ハロー!プロジェクト大好き)でありながら、下ネタやDiET or DiEやブラジリアンワックスなどクソアイドル仕事を率先して請け負い、先代BiSイズムを誰より踏襲している(?)危ない熟女の本音と愛とエロス。ここに解禁!

ハグ・ミィの苦悩~BiSらしさっていうのは一番出していきたい

--avexからのメジャーデビューも決まりまして、今年は一般層に認知を拡大していきたいと覗っていますので、まずは一般向きの質問をさせてください。年明けから熱愛関係のスクープが絶えない芸能界ですけれども、ハグ・ミィさんも誰かとスクープされたいと思っていたりするんでしょうか?

※BiSH/MONSTERS[OFFICIAL VIDEO]
※BiSH/MONSTERS[OFFICIAL VIDEO]

ハグ・ミィ:(笑)。芸能人は怖いので……ファンの人が怖いじゃないですか。ジャニーズとか。だからベンチャー企業の社長とかが良いですね。ただ、不倫はダメだなって思います。本当に良くないと思います。あれは男性側が悪いと思います。身近に不倫して離婚した人がいるので、他人事じゃない気がします。

--掘り下げても載せられない話になりそうなので、次行きます。波乱万丈なデビューイヤー2015年を経たBiSHは、ハグ・ミィ的にはどんなグループになっているなと感じていますか?

ハグ・ミィ:BiSHとしてのまとまりが出てきたかな? 面白いグループにはなってると思います。メンバー各々に個性が出てきた。結成当初に渡辺さん(BiSHマネージャー/WACK代表取締役)から「クソアイドルでいくから。クソって言っておいた方がハードル下がるから」って説明されたんですけど、その意味が分かってきたというか、クソアイドルと銘打つ事によって「あれをしちゃいけない、これをしちゃいけない」っていう縛りがなくなるので個性も出しやすいし、すごく自由に活動が出来てるなって思います。

--では、ハグ・ミィはどんなメンバーになっているなと感じていますか?

ハグ・ミィ:……分からない。自分のポジションについては悩んでます。

--どう悩んでるの?

ハグ・ミィ:チッチとアイナちゃんのツートップ。その2人の存在は本当に揺るがないと思うんですけど、私は…………自分から辞める気はもちろんないし、BiSHに尽くそうとも思っているけど、でもお客さんから見たときにどうなのかな?って。

--『IDOL AND READ 005』掲載のチッチ生い立ちインタビューで、BiSHはチッチとアイナの2本柱が軸になっているというくだりを読んで「私は必要ないのか」と落ち込んでいたみたいですね。

ハグ・ミィ:知ってたんですね(笑)。

--悔しかった?

※BiSH/ALL YOU NEED IS LOVE [OFFICIAL VIDEO]
※BiSH/ALL YOU NEED IS LOVE [OFFICIAL VIDEO]

ハグ・ミィ:悔しいというか、悲しかった。BiSHが好きだから「BiSHの役に立ててないのかな? コミットできてないのかな?」と思ったら悲しくなりました。自分は自分なりにBiSHのハグ・ミィとして頑張ってきたつもりだけど、うーん……「必要ないんじゃないか?」って思ってしまった。チッチとアイナちゃんが歌もダンスも上手だから、それに置いていかれないようについていこうとは思っていて、だから2人がツートップでBiSHを張っているのはその通りだと思うんですけど……でも「この2人がいればいいじゃん」みたいになっちゃうのがイヤだったんですよね。BiSHには私もモモコもリンリンもハシヤスメもいてみんな頑張ってるのに、蚊帳の外にされている気がして……。

--でも最近のハグ・ミィは2人に負けないぐらい、メキメキと頭角を表してます。何かと過激な印象だった先代BiSらしさを実は最も踏襲している。自分ではどう思います?

ハグ・ミィ:そういう部分を引き受けるなら自分しかいないなとは思ってます。やっぱり私はBiSの売り方が好きで、それでBiSHに入ったので、BiSらしさっていうのは一番出していきたい。元BiSメンバーと年齢が近いというのもあるし、他のメンバーは若くて可愛いから過激なことをしなくてもいいと思うんですけど、私はちょっとイレギュラーなメンバーだと思うので。

BiSH『FAKE METAL JACKET』インタビュー

--それは年齢的に?

ハグ・ミィ:社会人をやってて退職してきた経歴もそうだし……まぁ歳ですね(笑)。でもだからこそ出来ることがある。ハシヤスメは私と歳が近いんですけど、超ピュアなんですよ。もう何も知らない。だから彼女にそういう役目をやらせる訳にはいかないんです。

--ハグ・ミィは、運動神経は良くないけど毎回必死にパフォーマンスしてるし、メンバーの中で一番ハイトーンだし、誰よりも下ネタキャラだし、「痩せろ」ってダイエットを強いられていたり、ハロプロが大好きだったり、BiS時代のプー・ルイと通ずる部分がたくさんあると思いませんか?

ハグ・ミィ:たしかに似てるなと思います。

--BiS時代からのファンは、キャプテンのチッチにリーダーだったプー・ルイを重ねる人は多いと思うんですけど、実はハグ・ミィのほうが重なる部分は多いという。

ハグ・ミィ:私もチッチがプー・ルイさんだとは思っていなくて、自分の印象としてはユフさんがキャプテンになった感じなんじゃないかなって。そう考えるとしっくり来る。すごくマジメだし、頑固なところがあるし、すぐ悩んじゃうところもあるし、BiSで例えるならプー・ルイさんよりユフさんなのかなって思います。

--では、私がプー・ルイ的なポジションを担っていこうと思っている?


※Primitive

ハグ・ミィ:プー・ルイさんになろうとは思ってないです。似てるところはあると思うんですけど、下ネタばんばん言ったり(笑)。なので、あくまでBiSで例えるならっていう話で、別にBiSの誰かを目指そうっていう感覚はないです。やっぱりBiSHのメンバーはBiSHのメンバーだし、自分は自分なので。BiSが好きだったファンや関係者の方は「モモコはコショージっぽいな」とかそういう話をしがちで、最初はそれをすごく気にしていたんですよ。「そのイメージ通りにしなきゃいけないのかな?」って。でも今は全然気にしてないですね。

--ハグ・ミィって元々どんな女の子だったの?

ハグ・ミィ:今と全然変わらないです。1回だけ2ちゃんねるでBiSHのスレッドを見ちゃったんですけど、そこに「ハグ・ミィも渡辺に洗脳されて下ネタを言ってしまってる。可哀想に」って書いてあって。「私はBiSHに入る前からこうだから! まことに遺憾だ!」って思いました(笑)。でもBiSHに入ってからのほうがマジメになったんですよ。

--その普段はマジメなハグ・ミィと、ツイッター上で下ネタばんばんのハグ・ミィが一致しなくて、しばらく多重人格者なんだなと思ってました。

ハグ・ミィ:(笑)。私、中学生の頃からインターネット上のほうが自分の人格を出しやすくて、今もそれが残ってるんだと思います。リアルでは引っ込み思案だったし、すごく大人しい女の子だったので、とにかくインターネットですべてを発散させてる子供だったんですよ。

--子供の頃からネットに下ネタ書いて楽しんでいた?

ハグ・ミィ:そうですね(笑)。

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ハグ・ミィのハロヲタ物語「鞘師里保の卒業は今も受け入れてない」

--ハグ・ミィの下ネタツイートとか見て家族は何にも言わない?

BiSH『FAKE METAL JACKET』インタビュー

ハグ・ミィ:両親ともインターネットには弱いので多分見てないと思うんですけど、甥っ子にフォローされてるんですよ(笑)。大学1年生なんですけど……

渡辺淳之介:ヤバイじゃん。エロスを感じてしまってるじゃん。

ハグ・ミィ:オナニーしてるかも……

--親戚でオナニーって相当ですよ(笑)。

ハグ・ミィ:私はオナニーしてないです。

--聞いてないよ!

ハグ・ミィ:(笑)

--でも実際にエロスを感じさせる写真とか投稿して、異性からエロい目で見られたりすることには抵抗ないの?

BiSH『FAKE METAL JACKET』インタビュー

ハグ・ミィ:ないですね。というか、ファンの人は実際に会うと「エロい」とか言ってこないので。ツイッターではすごく言ってくるけど、会って言われたのは……ニコ生で水着姿になった直後ぐらいですね。

--なんて言われたの?

ハグ・ミィ:「すごいスケベだったよ……」って。

--(笑)……楽しい?

ハグ・ミィ:楽しい!

--ならいいか(笑)。そんなエロい女の子アピールもしているハグ・ミィですが、ハロプロ好きであることもツイッターなどでよく知られています。


※DEAR...

ハグ・ミィ:子供の頃にモーニング娘。の黄金期を見てハマってて、それからずっとハロプロが好きで。『ASAYAN』とか『モー。たいへんでした』とかずっと観てました。なんでそこまでハマったかと言うと、流行っていたのもあるんですけど、辻ちゃん、加護ちゃんを筆頭にみんなキャラクターみたいだったんですよ。なんだろう? アイドルっていうよりアニメにハマっているような感覚。

--そこからどんなハロヲタストーリーを歩んでいったんですか?

ハグ・ミィ:ずっと好きだったんですけど、中1ぐらいのときにれいなちゃん(田中れいな)とかさゆ(道重さゆみ)が加入して、その頃に周りのモーニング娘。が好きだった友達がハロプロから離れちゃって。「ゴマキがいたときのほうが良かった」みたいな。でも私はれいなちゃんやさゆが好きだったので、大々的にアピールすることはないけど細々とハロプロを追い掛け続けていて。でも高校に上がってからAKB48が流行り始めたんですよ。それはモーニング娘。がプラチナ期と呼ばれていた時代と重なるんですけど、私も周りの影響でAKB48に流れてしまって、そのことは今になってすごく後悔しているんです。だけどAKB48もその時代は面白くて、私もチッチと同じでえれぴょん(小野恵令奈)がすごく好きで、アイドルで一番最初に接触したのもえれぴょんで。ハロプロは手の届かない憧れなんですけど、えれぴょんは「こんなに近くていいんだ!?」みたいな。それでいわゆる本当のオタクになっていくんですけど……

--アイドルとの接触に夢中になっていく訳ですね。

BiSH『FAKE METAL JACKET』インタビュー

ハグ・ミィ:ただ、えれぴょんが卒業しちゃったら興味を無くしてしまって(笑)。その頃に友達から「今のモーニング娘。はヤバい」って言われて、それが9期メンバーが入ったぐらいの時期。「可愛い娘たちが入ってきてヤバい」と。私は「いやいや、えれぴょんより可愛い娘なんていないでしょ?」って内心思っていたんですけど、実際に見てみたら超可愛かったんですよ! それからまたモーニング娘。がすっごい気になりだしちゃって……握手会とか行くようになりました(笑)。

--じゃあ、会ったことあるんですね。

ハグ・ミィ:めっちゃあります! オタクとして。

--誰推しとかあるの?

ハグ・ミィ:ずっと箱推しです。モーニング娘。ってすごく長く続いていて、そこに熱いストーリーがあるじゃないですか。歴史がある。そして各メンバーごとに焦点を当てても、その娘自身のストーリーも本当によく見えるから「誰が好き」とかあんまり言えないんですよ。……くどぅー(工藤遥)寄りの箱推しなんですけど。

--言っちゃいましたね(笑)。

ハグ・ミィ:だからさゆが卒業したときも、れいなちゃんが卒業したときも悲しかったんですけど、でも2人は10年以上活動してからの卒業だから「新しい場所へ行くときが来たんだな」って。さゆは卒業コンサートで足が動かなくなっちゃったじゃないですか。観ててすごくヒヤヒヤしたんですけど、それでも後輩の娘たちがパフォーマンスにすごく集中していて「さゆが居なくなってもモーニング娘。は大丈夫だな」って思わせてくれた。だからちゃんと送り出せたんですけど、りほりほ(※鞘師里保。2015年12月31日に17歳という若さで卒業)の場合は違って。「おめでとう」とか言う人いるけど、私はただただ悲しいです。

--受け入れられなかった?


※デパーチャーズ

ハグ・ミィ:今も受け入れてないです。だから今のモーニング娘。'16は見れてない。私はりほりほが牽引しているモーニング娘。を見ていたかったから……ただただ悲しい。ビルボードさんの卒業インタビューも読んだんですけど、りほりほが前向きなのに自分がすごく取り残されてる気がして……読んでて泣いちゃいました。

--「なんで私は一緒に前を向いてあげられないんだ?」と。

ハグ・ミィ:そう! 最後の日本武道館は生で観て、12月31日の卒業公演はライブビューイングで観たんですけど、やっぱりそれでも受け入れられなかったです。だから今はカントリー・ガールズに流れてます(笑)。今のモーニング娘。'16が観れなくて!

--でも今のモーニング娘。を観たら「鞘師がいたモーニング娘。」をもっと好きになれると思いますよ。そう思わせてくれた今のモーニング娘。'16も追いかけたくなる。それこそハグ・ミィの大好きなストーリーをパフォーマンスで見せてくれますよ。

ハグ・ミィ:……やっぱり観にいかなきゃ!

--(笑)。そんなモーニング娘。に負けないぐらいのストーリーをBiSHにも期待しています。

ハグ・ミィ:あぁ~、でもBiSHは1年足らずの期間で結構なストーリーを生んだと思いますよ(笑)。怒涛でした。例えば、TIFの2日目に出れなくなったり……あのときは「ファンの人に申し訳ない」って気持ちと「ウチらは何もしてないのに」って気持ちで、本当に悲しくて。でもそこからZepp Tokyoで代替公演をやるまでの流れは凄かったなって。「マジかよ?」って思ったし、「お客さんは楽しんでくれるかな? 驚いてくれるかな?」って思って、そこに光が見えて嬉しかったです。

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ハグ・ミィとエロス「気付いたら自然とAVとか見てたんですよね」

--大好きなハロプロと同じ「アイドル」という職業に就けていること自体には、どんな感慨を持たれていますか?

BiSH『FAKE METAL JACKET』インタビュー

ハグ・ミィ:実感は全然湧かないです。私にとってハロプロは雲の上の存在ですし、すべてが確立されてるじゃないですか。あの……天使なんですよね。神に近い(笑)。同じアイドルというか、そもそも同じ人間だと思ってない。

--ハグ・ミィのことを「天使」と思っている人も今はいる訳ですよね?

ハグ・ミィ:それは奇特な方です。

--でもちゃんといますよね? ハグ・ミィがハロプロを見ているような気持ちでハグ・ミィを見ている人が。

ハグ・ミィ:いますね。「姫」って言われてます(笑)。

--その位置に自分が居れちゃっているのはどんな気分なの?

ハグ・ミィ:ミラクルだなって。

--そこにプレッシャーはない?

ハグ・ミィ:あります。同じ土俵にアイドルさんがたくさん立っていて、その中でもっと上に行かなきゃいけないのに、自分の実力が全然ついていかない。「どうすればいいんだろう?」って思うときはあります。

--ハグ・ミィの言う実力、足りないと思ってる部分ってどんなところ?

BiSH『FAKE METAL JACKET』インタビュー

ハグ・ミィ:歌とかダンスとか基本的な部分ですね。ステージ上での見せ方、パフォーマンス。ハロプロの娘たちってどこをどう抜かれてもバッチリじゃないですか。一瞬たりとも表情を崩さない。いつカメラに抜かれてもキメ顔ができる。自分がライブ中に気を抜いているかと言ったら、そんなことはないんですけど、カメラに抜かれたときにちゃんとした顔を……

--ハグ・ミィの場合は後半顔が疲れちゃうからね(笑)。

ハグ・ミィ:そうなんですよ(笑)。でもそういう部分のプロ意識はもっと持たなきゃいけないなって。

--ハロプロみたいにもっと凄いパフォーマンスを見せたいとか、もっと女の子からも憧れられるアイドルになりたいとか、そういう想いはあるんですか?

ハグ・ミィ:最近出てきました。パフォーマンスが凄い人たちってやっぱり目を引くから、自分たちもそうなっていかなきゃって。そこを今はチッチとアイナちゃんに任せっきりにしてしまっている部分があるんですけど、全員で勝負できるようにならなきゃなって思いますね。

--では、最終的にはパフォーマンスで魅せるグループになる?

ハグ・ミィ:BiSは無骨なパフォーマンスが良かったと思うし、私もそれが好きだったんですけど、BiSHはそこを変えていかなきゃいけないと思ってます。「BiSHって変なことばかりやってるけど、パフォーマンス凄いじゃん」って思われたい。そこのギャップを生み出すことが出来たら他にない凄いグループになれるんじゃないかなって。

--そうなれたらハグ・ミィのヨゴレキャラも強烈なフリになりますよね。ブラジリアンワックス体験レポートの価値も上がります。

BiSH『FAKE METAL JACKET』インタビュー

ハグ・ミィ:あれは単純に読む人が読んだら面白いかなと思ってやったんですけどね(笑)。自分の中ではただブラジリアンワックスをやって体験レポートを書いただけ、みたいな。ネイルとか美容院と同じ感覚。

--そうなの(笑)? 自分ではスゴいことをやったとは思ってない?

ハグ・ミィ:全然思ってない。

--受け手からすると相当凄いことですけどね(笑)。アイドルがアレをツルッツルにして、しかもその工程をコラムとして記すって。あそこまで振り切ったことをやれる人ってそうそういないですよ。

ハグ・ミィ:ありがとうございます(笑)。

--今後もああいうことはやっていくんですか?

ハグ・ミィ:やりたいですね。でもブラジリアンワックスぐらい印象的なネタって、もうタトゥーを入れるぐらいしかないのかなって。今、考え中です。

--その線のキャラクターはずっとやっていくつもり?

ハグ・ミィ:ファンの人がイヤじゃなければやりたいです。

--あんなに痛くて恥ずかしい想いをしても面白がってくれるならやりたいと。

BiSH『FAKE METAL JACKET』インタビュー

ハグ・ミィ:純粋に「もうやめてよー」って言ってくる人がいなければ。今のところ、みんな面白がってくれるし、私推しの人は同じ店にブラジリアンワックスをやってもらいに行っているぐらいなので。

--それは女の子?

ハグ・ミィ:男です。

一同:(笑)

ハグ・ミィ:そんな感じで今のところ嫌がっている人はいないし、私もそれを面白がってくれるほうがラクなので。私は別にやらされてるとかじゃなくて、自分が好きでやっているだけだから(笑)、それを受け入れてもらえなかったら逆にツラい。

--では、仮にBiSのように全裸になることになっても抵抗はない?

ハグ・ミィ:はい、ブラジリアンワックスさえしておけば。

--ハグ・ミィさん、想像以上の逸材でした(笑)。

ハグ・ミィ:エロには夢がありますからね。

--名言、出ましたね。

BiSH『FAKE METAL JACKET』インタビュー

ハグ・ミィ:AVとかその象徴だと思うんですよ。3秒で挿入とか時間が止まったりとか絶対に現実では有り得ないじゃないですか。そういう世界を大人が考えて、企画を練って、真剣にやっているっていうのは、すごく夢があるなって思うんです。エロマンガひとつ取っても、実在するアイドルグループを題材にしたりとか、現実ではやっちゃいけないものが描かれている。そこには夢があるじゃないですか。絶対出来ないことをしてるから。

--何がきっかけで「エロには夢がある」って思うようになったんですか?

ハグ・ミィ:なんだろう? 気付いたら自然とAVとか見てたんですよね。

--「物心ついたら自然と音楽聴いてました」みたいな感じで言いましたね。

ハグ・ミィ:ガラケーのときから見てました。小さい画面で必死に。

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ハグ・ミィとは?「エロと歌とダンス、この3つを磨いていきたい」

--それって男と同じ感覚で観てたの?「あー、エロい動画見たい」って。


※beautifulさ

ハグ・ミィ:そういうときもありました(笑)。あとはバカバカしさとかも含めて単純に面白いし、世の男性はAV女優の人たちのお世話になっているはずなのに、そのAV女優を叩いたりもするじゃないですか。それでセンチメンタルな気持ちになったり。でもやっぱり希望があるなって思います。先生とか、スチュワーデスとか、いろんなシチュエーションがあるし、現実では飛行機でセックスなんて絶対にしないけど、そういうものを平気でやっちゃうし、もうファンタジーなんですよね。私にとってAVはファンタジー。

--ずっと聞いていたい話ではあるんですが、このまま行くと何のインタビューなのか分からなくなるので(笑)。まぁでもハグ・ミィはただのエロキャラで終わるつもりはないんですよね?

ハグ・ミィ:もちろん。

--アイドルとして、人前に立って表現する者として、どんな存在になっていきたい?

ハグ・ミィ:「意外とスゴいな」って言われたい。

--今の話の流れで聞くと下ネタにしか聞こえないです。

ハグ・ミィ:(笑)

--具体的に言うと?

ハグ・ミィ:ツイッターで私のそういうキャラを知って、いざライブを観てみたら「ハグ・ミィってスゴいな、意外と」みたいな。「意外と歌上手いじゃん」とかそういう意外性を持ったキャラクターになりたいです。ギャップ。だからパフォーマンスのレベルも上げていきたい。

--ハグ・ミィさんは20代中頃との噂ですけど、それが事実だとしたらアイドルとしては決して若くはないですよね。そこは自分の中でどう受け止めているんでしょう?

BiSH『FAKE METAL JACKET』インタビュー

ハグ・ミィ:でんぱ組.incさんやprediaさんに勇気をもらってます。あと、ハロプロのOGの方々もドリームモーニング娘。をやったりしていたじゃないですか。だから、私、アイドルって結局年齢じゃないと思ってるんですよ。体力はトレーニングとかでどうにかすればいいと思うし。あと、ミキティ(藤本美貴/モーニング娘。OG)の動画を見ていたときに「これは!」って思うコメントが書き込まれていて。「庄司が客席から「ミキティ~!」って叫んだ事とか、ミキティが出産した事とかも全部含めてミキティはミキティだから!」みたいな。年齢とかじゃなくて、アイドルとかじゃなくて、ハグ・ミィっていうジャンルを確立できれば、そこはあんまり気にしなくていいのかなって思うんです。

--ハグ・ミィというジャンルとは?

ハグ・ミィ:何でもやる、意外性のある、NGがない人。平賀さんも仰ってくれましたけど、ブラジリアンワックスのレポート書くアイドルなんていないと思うんですよ。そういうところかな。繰り返すようですけど、そんなこともしちゃうのに「ちゃんとパフォーマンス出来てるじゃん!」っていう。

--そこが重要ですよね。パフォーマンスがちゃんとしてなかったら、ただのブラジリアンワックスの人になっちゃう。

BiSH『FAKE METAL JACKET』インタビュー

ハグ・ミィ:ただのスケベになっちゃう。

--いろいろ頑張ってきた結果が「ただのスケベ」はイヤですよね(笑)。面白いけど。

ハグ・ミィ:一般ウケしていきたいので(笑)。

--以前、BiSHの中では「みんなのお母さん」的な存在になれたらとは言ってましたけど、ハグ・ミィも前に出たい人ではあるんですよね?

ハグ・ミィ:そうですね。でも誰かを差し置いてまでって感じではない。自分としてじゃなくBiSHとして前に出れればそれでいい。

--話を戻しますが、BiSHはチッチとアイナの2本柱が軸になっているという『IDOL AND READ 005』の記事の件。あのインタビューでハグ・ミィが「私は必要ないのか」と落ち込んだのは意外でした。ハグ・ミィは「みんなを支えていければ、BiSH全体が盛り上がればそれでいい」という立ち位置だと思っていたので。

ハグ・ミィ:自分が前に出ていきたいからモヤモヤした訳じゃなくて、力になれてないことがイヤだったんです。2人に頼りすぎてるなとも思っていたし、凄いプレッシャーとかもあって苦しんでいるのに、それに対して自分は何も出来てないのかな……?っていうところで悩んでましたね。

--ちょうど「力になれてないのかな?」と思っているときにあのインタビュー記事を読んだと?

ハグ・ミィ:そうです。なので、刺さりましたね。「どういうポジションで動いていけばいいんだろう?」って考えているときに読んで……「あ、やっぱり何にもなれてないのかな?」って。

--でも今回のハグ・ミィのインタビュー読んだら、そんな風に思う人はひとりもいなくなると思いますよ。「なんだ? このアイドル!」って。

BiSH『FAKE METAL JACKET』インタビュー

ハグ・ミィ:有難いです(笑)。

--さっき「多重人格者」と言いましたけど、ハグ・ミィっていろんな面を持っているから「どれが本当で、どれがフェイクなんだろう?」って思われることもあると思うんですけど、今日話した感じだとどれもフェイクではないのかなって。

ハグ・ミィ:ツイッター上とかだけじゃ何も分からないですもんね。

--ツイッターはネタ見せの場みたいな感じなの?

ハグ・ミィ:それが大部分かな。別にツイッターで「私はこういうキャラなんだよ」って主張したい訳ではなくて、吐き出している感じ。あとは「ファンの人が喜ぶかな?」みたいな。「エッチなの上げたら喜ぶかな?」って(笑)。

--発想が真性のエロ。

ハグ・ミィ:そうかもしれない(笑)。

--これからの、2016年のハグ・ミィはどうなっていくんでしょう?


※BUDOKANかもしくはTAMANEGI

ハグ・ミィ:どうなっていくんでしょうね~? まだまだ先は見えないですけど、成長はしていきたい。もっとBiSHのことをいろんな人に知ってもらいたいから、その為に自分は何が出来るか?っていうところを模索しながら吐き出していく1年にしたいです。あとは個人仕事が増えてほしい。何でも話してOKの深夜ラジオとか、グラビアとか。BiSとはもう切れたかなって自分的には思うんですけど、やっぱり観ている人にとってはそうじゃないと思うので、そのBiSっぽいことを私ひとりで率先してやっていきたいです。

--では、最後に、読者の皆さんにメッセージをお願いします。

ハグ・ミィ:2016年、BiSH、メジャーデビューも決まって、このまま勢いに乗って駆け抜けていきたいんですけど、私個人としては、エロと歌とダンス。この3つを磨いて、加齢に逆らって頑張っていきたいと思いますので、見守ってて下さい。よろしくお願いします!

Interviewer&Photo:平賀哲雄

BiSH 『FAKE METAL JACKET』 インタビュー

Music Video

BiSH「FAKE METAL JACKET」

FAKE METAL JACKET

2016/01/20 RELEASE
DDCZ-2069 ¥ 2,200(税込)

詳細・購入はこちら

Disc01
  1. 01.スパーク
  2. 02.BiSH-星が瞬く夜に-
  3. 03.MONSTERS
  4. 04.Primitive
  5. 05.beautifulさ
  6. 06.OTNK
  7. 07.身勝手あいにーじゅー
  8. 08.デパーチャーズ
  9. 09.ウォント
  10. 10.サラバかな
  11. 11.ALL YOU NEED IS LOVE
  12. 12.DEAR…
  13. 13.BUDOKANかもしくはTAMANEGI

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