2015/06/12
ジャズ界の巨匠、オーネット・コールマンが6月11日の朝、心不全のため亡くなった。85歳だった。ニューヨーク・タイムズ紙が伝えている。
同アルトサックス奏者は、ジャズの形を永遠に変えた数少ないうちの1人に挙げられる。そんな彼自身のことをまさしく表わした3rdアルバム『The Shape of Jazz to Come(1959)』は、その後数十年続く即興ジャズの方向性を決定づけたほか、そのちょうど1年後のアルバム『Free Jazz』では更に、文字通り“フリー・ジャズ”と命名されることになる実験的なジャズの方向を指し示した。
当時は物議をかもしたコールマンの作品だが、その後すぐにレジェンドとなるドン・チェリーをはじめ、フレディ・ハバード、エリック・ドルフィーなどの仲間たちと制作した彼のアルバムは、今聴いても刺激的なものだ。
『Free Jazz』は音楽的にも概念的にも指標となった作品で、同作には別々のカルテット2組がLPのステレオ・チャンネルそれぞれにフィーチャーされた。要するに、2つの異なるリズムセクションが37分の間、同時に即興ジャズを繰り広げるのだ。
コールマンは何年にも渡ってロック界のレジェンド達とも仕事をしており、ヨーコ・オノ版の1970年のLP『Plastic Ono Band』に参加したほか、ルー・リードの2003年のアルバム『The Raven』でも共演している。
また、2007年にはアルバム『Sound Grammar』にて【ピューリッツァー賞】を受賞。同作は米ビルボードのジャズ・アルバム・チャートで最高10位を記録した。
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