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SuG 『sweeToxic』 インタビュー

SuG 『sweeToxic』 インタビュー

 自己最高傑作『Lollipop Kingdom』を曲順通りに披露する全国ツアー、少年カミカゼ、ZORO、撃鉄、JOKER、たむらぱん、BABYMETAL、(赤・ω・飯)との異種格闘技戦、ファンクの要素を取り入れた新機軸ナンバー「sweeToxic」制作など、ひたすら挑戦の日々を送っているSuG。

 今回のインタビューではそれらの真意や裏話はもちろん、時に周囲が肝を冷やす攻撃的な発言をしたり、某有名バンドのオフ会に勝手に参加したり、ヴィジュアル系シーンの異端児ぶりを発揮している武瑠(vo)がなぜ怒られないのか。SuGはこの先どこへ向かうのか。次なるライブバトルでは誰と戦いたいのか。
 さらには、かねてより敬愛している銀杏BOYZ、アイドルシーンの異端児 BiS、完璧超人化の進むBIGBANGなど、SuGとの対戦が実現したら伝説になるであろうカードについても、語ってもらった。

某有名バンドオフ会乱入~雅-MIYAVI-が長男、武瑠は次男!?

インタビュー写真

--まず某有名バンドのファンコミュニティのオフ会に行った話。先日のライブで話していましたけど、面白いからここでも聞かせて下さい。そもそもなんで行こうと思ったんですか?

武瑠:偶然、某所でそういうイベントがあることを知って行ってみたんですけど、会場に入った瞬間に「すげぇーな!」と思って。とある有名バンドのライブDVDを流していたんですけど、めっちゃテンション高いんですよ。そこであそこまで人が盛り上がっている光景を見たことなくて。で、楽しそうだなと思いながら見ていたら、知らない女の子に腕引っ張られて、その盛り上がりの渦中で大はしゃぎすることになり……普通に楽しんできました。

--(笑)

武瑠:たまにやるんですよね。capsuleさんのライブの最前も行ったり、地方のクラブにいきなり行ったり。それをやるとお客さんの楽しさが分かるから。俺、中高生のときに体験してないんですよ、ライブ行って客席ではしゃいだりする感じを。中途半端な田舎だったし、ライブに行くという発想が全くなかった。ギターをやっている人すらいなかったんですよ。

--じゃあ、ステージに立つ方が先だったんだ?

武瑠:そうなんですよ。だから別のアーティストのライブとかでたまにはしゃげると、嬉しくて。

--それにしてもオフ会のイベントに参加って凄いよね。分かり易く例えると、ももクロのメンバーがAKB48ファンのオフ会に参加して、一緒にはしゃいでいるようなもんですよ。まず有り得ない。

武瑠:いや、ももクロというより、でんぱ組.inc。

--(笑)。前から思っていたんですけど、武瑠さんって結構リスキーな発言もするし、勝手にオフ会行っちゃうし、端から見たら不安にさせる言動だらけじゃないですか。怒られたりしないの?

武瑠:昔は怒られていたんですけど、今はないですね。それは雅-MIYAVI-さんがいたことも大きいのかも。あの先輩が散々好き勝手やった後だったんで、次男的な扱い。もう怒ってもしょうがない的な(笑)。あとは、事務所と理念が一番ズレているバンドというか、“ヴィジュアル系はこういうものだよ”という思想から外れちゃっているバンドなので、最初から「めちゃくちゃ特殊なのは分かっているし、すべてを理解することはできないから、ある程度は任せる」って言ってもらっていて。実際、ディレクションを相当任されているという意味では、変わった立ち位置のバンドだと思います。

--縦社会と言われていたり、規律の厳しいヴィジュアル系シーンの世界にいるにも関わらず、結果として武瑠さんの言動を尊重してくれている訳ですよね。ウチのインタビューの内容なんて、普通は「これ、カット。これもカットして」って言われていいはずだし。

武瑠:ライブとかでも好き勝手言ってきちゃっているので、だんだん許容範囲は広がっているんだと思います。それはファンもそうで、最初はいちいちいちいち叩いてきていたんですけど、だんだんそういう人は居なくなっていった。そこが削ぎ落とされても成立させる、本物のところで勝負するべき時期なんだろうなって。ヴィジュアル系バンドの特殊なところは、ある程度自分を殺して、相手が望むキャラを演じることで人気を出す。だって、メンバー同士でキスをするパフォーマンスなんて本当にやりたいと思っている訳ではない気がするし……まぁ本当にやりたい人もいるかもしれないけど(笑)。

--まぁそれはそれとして。

武瑠:今の例はともかく、実際に「これはやりたくない、この格好はしたくない」って言っているバンドがすごく多かった。意外とやりたくないことをやっている。それによって現実感を見たくないファンとかが集まるとは思うんですけど、でも嫌われてもいいから素直な言動で人気を集めた方がラク。ずっとキャラを作っていくのは無理だし。だからどんどんどんどん自分らしくなってきているところはあります。元々そうありたかった自分に戻ってきている。

--SuGの場合はそれに比例して人気や注目度も高まってます。やりたくないことをやって上手くいかないバンドもいる中で、SuGのスタンスは同業者にとってひとつの指針になっていくかもしれないですよね。

武瑠:「よくそれで大丈夫だね?」とは言われます(笑)。バランス取りながらやってるんですけどね。絶対無理なことはしないし、何をやるにしても準備はしてるし、半分は計画。もう半分は感情で動いている。

--ちなみにSuGの言動に対し、外部から「武瑠の野郎、何を生意気なこと言ってんだ?」的な攻撃を受けることはないんですか?

武瑠:あんまり味わったことないです。せいぜいネットで叩かれるぐらいだし、それも“興味がある”の裏返しでしかないと思うので。先輩にキレられたこと? ないですね。「俺はこうやってぶつかっていくことが、一番のリスペクトだと思うんです」って言うと理解してくれるし、むしろ「最近のバンドは大人しすぎる」と共感してくれる。それに、俺は先輩をバカにしたい訳じゃなく、否定したい訳じゃなく、自分がやりたいことをやりたいだけで。それは伝わっているみたいです。先輩で活躍している人はやっぱりアンテナを張っているし、無駄に偉そうにする人はあんまりいない。相手が後輩でも吸収してやろうっていう部分を垣間見るのが好きなんですけど、そういう人じゃないと高い位置にはいられないんだろうなって思います。

--では、今日も自由に語って頂きたいんですが、今回のインタビューはアルバム『Lollipop Kingdom』リリース時以来。5ヵ月ぐらいしか経ってないんですが、SuGにとっては濃厚な時間だったと思います。何もかもが次にステップアップする為に重要なトピックだったというか。自分ではいかがですか?

武瑠:あのアルバムが自己最高ベストと言える内容になって、自信になったんですよ。今ここまでやれたんなら、もっと行けるだろうなと。このやり方は間違ってないと思えた。一昨年、去年と、いろいろ挑戦したことがいっぱいあったんですけど、とりあえずやってみたもののフィットしてない挑戦もあったんです。でも挑戦の取捨選択が上手くできるようになったというか、「これからはこういう得意なところを伸ばしていこう」って腹が決まりましたね。

--では、最近の挑戦について伺っていきます。まず全国ツアーでアルバム『Lollipop Kingdom』を完全再現。曲順通りに聴かせるコンセプチュアルなステージを日本各地で行いました。そもそもあれをやろうと思ったのは?

武瑠:やらない理由がなかった。アルバム『Lollipop Kingdom』がコンセプチュアルで、ストーリーも小説に沿っていて、曲の流れも良かったので、今までやったことはなかったんですけど、今回のセットリストは曲順通りでいこうと。それで実際にやってみて、すごく良かったと思います。あれだけ難しい曲たちを引っ提げてのツアーで、リハが2日間しかなかったのは酷いと思いましたけど(笑)。そのわりには挫けず頑張ったなって。

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SuGにとっての最重要人物~銀杏BOYZの敷居は跨げない

--中野サンプラザで行ったツアーファイナルでは、2009年のMITSURU(dr)脱退後、苦悩していたSuGを支えてくれた大切なスタッフと別離したと、泣きながら語りました。どれほどSuGの活動において重要な方だったんでしょうか?

武瑠:簡単に言えば、その人がいなかったら解散してました。インディーズ時代、ドラムのみっちゃんもマネージャーも居なくなっちゃって、困っている時期。メジャーデビューできるかも?的な話は出ていたんですけど、当時のポニーキャニオンはヴィジュアル系を新たにやる気はなかったんです。でもそのスタッフさんは「SuGはヴィジュアル系に留まらず、もっともっと広がる可能性があるバンドだから、どうしてもやりたい」って言ってくれていて。ライブの後にテンション上がっちゃって「俺、SuG、絶対やるから」って言って、上司に怒られていたんですよ(笑)。でもその熱意で話進めちゃって、SuGのメジャーデビューを決めてくれたんです。あのタイミングで決まってなかったら、多分バンドは終わってました。

--SuGにとって最重要人物じゃないですか。

武瑠:小説も読んでるし、歌詞も読み込んでるし、曲も聴き込んでるし、ライブにもすごく来てくれるし、ほとんどメンバーに近かった。物理的に言うと、俺にとっては一番近い存在でした。ボーカルディレクションをやる人だったんで、歌詞の意味も一番理解していて、なんでこの曲順にしてるか、なんでこういうデザインにしているのか、なんでこういう歌い方をしているのか、すべて同期している人だったんです。一番会話も多かったし、一緒に作っている人。そういう人がいなくなるというのを経験して、心が止まるに近い状態になっちゃって。今までで一番虚しさを感じた。その別れによって人間的に成長したんだよ、チャンチャン。前向きましょう、みたいな感じで終われるものじゃなくて。納得するしかないんだけど、いっぱいムカついて悩んで納得したかった。元カレを忘れられない女の子の気持ちってこんな感じなのかな、と思いました(笑)。

--それを何故あそこで話したんでしょうね。個人的には、人の不完全さを全肯定する為のツアーだったからかなと思いました。

武瑠:アルバム『Lollipop Kingdom』には、無理しすぎて破裂しちゃうな……みたいな、自分のSOS的な歌詞が結構あって。そういうことをドライに流せるようになっちゃったら他の仕事をした方がいいから、とりあえずぶつけてみたかったんですよね。曲でも言葉でも。小手先でステージに立つんじゃなく、嫌われてもいいからちゃんと心を解放して、ちゃんと自分も感動して、ちゃんと自分を好きな自分でいたいなと思って。それですね。

--そして、この夏、SuGは全4回にわたって異種格闘技戦とも言えるライブバトルを敢行。まず実現しようと思った経緯を教えてください。

武瑠:さっき話したインディーズ時代の最後、何も活動ができなかった中で「他ジャンルのアーティストとライブをしたい」って言っていたんですけど、そのときは「今のSuGの力では絶対無理」と言われて。その昔からやりたかったことを、今だったら出来るんじゃないかなと思って動き出したんです。そしたら快く出演してくれる人たちがいて。おそらく小説書いたりしていたことも大きかったと思います。そういうアクティブなところを良く捉えてくれて、「ヴィジュアル系バンドだけど、こういうのならいいかな」と思ってくれたというか。メイクも落とす時は落とす。したいときはしますけど、メイクがデフォルトになったらそれはもう表現じゃないから。そこを勘違いしている人たちは本当におかしいと思う。これ書いておいてください。本当におかしいし、ダサい。話がズレましたけど、SuGはそういう自由な立ち位置で表現しているので、今回のライブバトルは実現したんじゃないかなって。

--SuGの表現、言動を面白がってもらえた結果ですよね。で、まず第1弾では、少年カミカゼ、ZORO、撃鉄とバトル。それぞれに個性的なライブをしていましたが、撃鉄のアクションは常識を逸していました。ホワイトタイガーのぬいぐるみに乗って客席に突進。女の子に担がれて中央まで辿り着くと「これがヴィジュアル系じゃい!!!!」。いかがでした?

武瑠:最高に面白かったです。また、女の子が担いでくれたのがよかった。あのギャンブルが良いですよね。最後の「これがヴィジュアル系じゃい!!!!」は謎でしたけど(笑)。あと、普通にベースがすげぇ格好良かった! あそこまで弾く人は久しぶりに見たな。

--以前、武瑠さんは銀杏BOYZのことも好きと言っていましたが、対バンのオファーとかしたことあるの?

武瑠:好きすぎて頼めない。好きすぎて峯田(和伸)さんは会いたくないレベル(笑)。近付いて嫌われたくもないし……悩ましいところです。対バンしている人たちがそこまで好きじゃないという意味ではないんですけど、峯田さんは、自分が15,6才のときにガッツリ魅了された人だったりするんで、恐れ多い。あと、今の自分たちのレベルでは銀杏BOYZさんの敷居は跨げない、という感覚もあります。そこへ行くまでにまだ挑戦していかなきゃいけないことがたくさんあるので。

--続いて、第2弾、JOKERとの競演。フェロモン対決、実際にやってみていかがでした?

武瑠:フェロモン対決(笑)。今回のイベントは適当にブッキングされたものじゃなくて、友達がいる楽しさがあったんですよ。ZOROもそうだし、JOKERもそうなんですけど、高校生がバンド組んで夏休みを利用してライブやるような感覚。文化祭ノリというか、純粋な楽しさがあった。加藤和樹くんとはご飯食べながら、お酒飲みながら、「いつか絶対やろうよ」と2年ぐらい前から言っていたんですけど、今回実現することができて。やっと自分たち発信でそういうことが出来てくるようになったんだなって。

--最後にMONGOL800「小さな恋のうた」を加藤和樹さんとデュエットしたのは、どのような経緯で?

武瑠:「何か1曲やる?」っていう話になったんですけど、お互いの音楽のバックボーンが違いすぎて、他になかったんですよ(笑)。和樹くんがカラオケでいつも歌っている曲です。

--続いて、第3弾ウチで対談して頂いたたむらぱん、メタルアイドルユニット BABYMETALとの完全異種格闘技戦。SuGのファンがたむらぱんに感動していたり、BABYMETALのファンがSuGで踊っていたり、理想的な場面も多く見受けられました。

武瑠:すごく面白かったです。BABYMETALのファンが結構帰っちゃったのは寂しかったですけど(笑)、それは異種格闘技戦における最大のリスクだから。みんながやらない一番の理由だと思うんですよ。しかもトリだと観てもらえない可能性が高いから、そこらへんは今回凄い挑戦だったんですよ。SuGは全部トリだったから、イベント組む上で損と言えば損。そういう戦いもあったんですけど、それはそれとしてアイドルファンの熱さは半端ないなと思いました。本気で楽しもうとするから、こっちも素直に楽しい。あと、これは自分たちの課題でもあるんですけど、初見の人の方が楽しそうだったんですよ。ファンはSuGのライブに慣れちゃってるから。だから何回観てももっともっと熱狂できるようなバンドにならなきゃダメなんだなと思いました。

--でもその点を強化するにおいても、異種格闘技戦で刺激を得るというのはプラスですよね。

武瑠:たしかに。だからワンマンだけやっているのはよくないなと思う。もっとこういうイベントをやりたいし、みんなもやればいいのにと思いますね。

--今回の異種格闘技戦に出演した人は、その重要さを知ってますよね。BABYMETALはあのライブの前日にサマソニ出てたり、たむらぱんはたむらぱんで先日Shing02と新曲を制作したり、SuGと通ずる活動をしているなって。新しい場所や音楽を掴むべく挑戦している。

武瑠:そうなんですよね。だから、たむらぱんさんもすごく堂々としていたじゃないですか。ヴィジュアル系とアイドルと並んでライブすることなんてないと思うんですけど、全然気圧されてなかった。むしろ楽しんでいたから「強いな」って思いましたね。

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異常な新曲~BiS、BIGBANGと対バン!?~最大の賭け

--また、第4弾の対戦相手、(赤・ω・飯)も新しい世界を感じさせてくれました。七色の声でもってメタラーからアイドルまで変身しまくりで。

武瑠:自分たちよりヴィジュアル系でしたね(笑)。だから逆に新鮮で。今回はヴィジュアル系とのカードはなかったんですけど、もう音楽セオリー的にはヴィジュアル系と言っても過言ではないと思うんですよね。で、声色がいくらでも変えられるという面白さがある。

--ライブの合間に「Pastel Horror Yum Yum Show」のフレーズを歌ってSuGファンの心を開かせるという、武瑠さん的なアプローチもしていましたよね。

武瑠:そうですね(笑)。ああいうのは面白いので、どんどんやってもらったら嬉しいです。今回は“女の子の日”“ニコ動の日”みたいな感じで、その回その回にそれぞれコンセプトがあったんですけど、ニコ動の世界に入っていく試みも有意義でした。

--以上全4戦。SuGは各対戦でセットリスト、戦い方を変えているように映りました。実際のところはどう?

武瑠:その通りです。すごく考えました。(赤・ω・飯)さんが一番ヴィジュアル系に近いと思ったから「Pastel Horror Yum Yum Show」をやったり、そういう合わせていく戦い方はしましたね。結果、狙い通りの反応が来たりして面白かった。

--そんなライブバトルの中でも存在感を示していたニューシングル『sweeToxic』。今作はどんなイメージや発想から生まれたんでしょうか?

武瑠:すでにストーリーもデザインも構築してあるシングル候補があったんですけど、最後の選曲会の日に「sweeToxic」が出てきて、今までにないファンクっぽいギターがすごく良いなと思って。ただのファンクだったら採用してないんですけど、サビもめっちゃ良かったし、こっちの方が自分はドキドキするから急遽シングルに決めたんです。そこから速攻でデザインも仕上げて、もっと「sweeToxic」っぽくする為にダブステップを取り入れたり、ファンクに歪んだギターとツーバスを入れてもっとエモーショナルにしたりして、そしたらサビ以外は“異常”という言葉がピッタリの曲になった。

--新機軸と言っていいんですかね、この楽曲は。

武瑠:そうですね。同時に恐ろしくSuGっぽい。SuGが恋愛の曲を作るとしたらこれだろうなって思う。今のメジャーシーンの中で、こういう服着て、こういう恋愛の歌詞を書けば売れるっていうのは分かっていたんですけど、それをやるのは“負け”みたいで嫌だったんですよね。で、ずっと避けてきたんですけど、アルバム『Lollipop Kingdom』で「Howling Magic」を作ったときに、恋愛をテーマにしても格好良くできるなと思って。こういう風にバンド感をミックスしたら格好良くなるって自信がついた。それで「シングルでも恋愛で格好良い曲を作ろうと。そんなこともできないようじゃ通用しない」って開き直ったら、この曲ができて。すごく好きです。

--また、ライブバトル企画と同じ発想がありますよね、きっとこの曲には。ひとつのシングルであらゆるフィールドを行き来するような面白さがある。

武瑠:たしかに。有り得ないぐらい、いろんな音楽性が詰め込まれていますからね。ミクスチャーってよく言うけど、これは酷いなって(笑)。でもその異常な感じをサビとデザインが支えることで成り立っている。だからSuGは適当に合わせたようなデザインではダメなんです。亀甲縛りされているハート柄の熊を見た時点で、なんとなく「sweeToxic」って思えてしまう。そこを分かり易くすることでマニアックさをカバーしている感じはありますね。

--さて、時間も迫ってきていると思うので、未来の話をしたいんですけど、次なるライブバトルは誰と戦ってみたいですか?

武瑠:ギルガメッシュさん、TOTALFATさん、0.8秒と衝撃さん。、FLiPさん、オズさん……いっぱいいますよ。

--個人的には、BiSというアイドルとのバトルを観てみたいんですが。

武瑠:BiS、知ってます。全裸PV、超面白かった!

--ライブも面白いんですよ。スクール水着姿で客席にダイブしたり、ももクロの振り付けパクった曲がキラーチューンになったり、サマソニで後藤まりこみたいにイントレよじ登ったりお客さんをステージに上げてサークルモッシュしたり、めちゃくちゃなんですけど、SuGとの共通点も多いので、ぜひ。

武瑠:どんなところが似てるんですか?

--例えば、同じ曲3連発しちゃうとか、お客さんが左右へ集団大移動したりとか、ひたすらヘドバンし続けたりとか、奇しくもSuGとリンクする部分が多い。で、何よりも叩かれることを恐れない。むしろ肥やしにする。気になりませんか?

武瑠:たしかに被ってるわ。名前の真ん中、小文字だし(笑)。ライブ観てみたいな。(※ノートパソコンで、BiSのライブスケジュールやプロフィールを調べ始める)

--ぜひご検討ください。あと、いつか韓国発アーティストとの対バンも観てみたいです。先日【a-nation】でライブ観たんですが、東方神起やBIGBANGは楽曲的にもパフォーマンス的にもストーリー的にも人気的にも文句のつけどころがない。パーフェクト超人でした。

武瑠:本当にパーフェクト超人だと思う。凄いとしか言いようがない。友達にもK-POPやっている人いますけど、訓練に費やしている時間が違うんですよね。で、やっとの想いでデビューしているから、それは凄いパフォーマンスができるようになる。俺が初めてK-POPに触れたのは、3年ぐらい前かな? G-DRAGON(BIGBANG)さんがソロで出した曲だったんですけど、「こんなにオシャレな人がいるんだ?すげぇな」って驚いて。しかもヒップホップベースっていうのが面白かったんですよ。レディー・ガガとか、みんなエレクトロに行っているにも関わらず、ヒップホップでここまでやっているのは凄いなと思って。ファッション面で観てもそうですけど。さっき話した友達も言っていたことなんですけど、K-POPの唯一の弱点はディレクターがみんな同じだったり、ボイトレが一緒だから歌唱法もみんな同じだったりするところ。その中で個性を兼ね揃えたBIGBANGって凄いなって。しかも自分たちで詞曲も作ってるんですよ。

--よし、対バンしましょう。

武瑠:したいですけど(笑)!

--ただ、BIGBANGとの対バンはまだまだ現実的じゃないですけど、今回のライブバトル自体はSuGの存在を大きくする為、世間をギョッとさせるようなアクションを将来的に起こす為の大きな一歩になったんじゃないですか?

武瑠:そう思います。まず動き出せたことが大きいし、ここから継続することで見えてくるものもあるだろうし。本当に大変なのは分かったけど、本数減らしてでもやっていきたいです。規模もデカくしたいし。……そう言えば、韓国の雑誌のインタビューでも「K-POPアーティストの中で誰と共演したいですか?」って聞かれて、BIGBANGって答えたんですよ。そしたら、それがBIGBANGのファンクラブサイトで取り上げられてて。「SuGっていうやつがそう言ったらしい」みたいな感じで。

--伏線敷いてるじゃないですか。

武瑠:ハハハハハ! そうですね(笑)。

--また、今作『sweeToxic』からどんなストーリーを作っていくのか、どんなアルバムに辿り着くのかも楽しみなところなんですが。

武瑠:「どの手法がベストかな?」と考えているところです。今までは世界観だけ考えていればよかったんですけど、次は根こそぎヴィジュアル系バンドという概念から外れたことをやると思うんで。……もう今までで最大の賭けをやろうとしています。

--おぉ~! ヤバそうですね。

武瑠:ヤバイです。怖いです(笑)。人生懸かってるんですよ。0になるか、100になるか。今までの非じゃないヒリヒリさですよ。そこらへん、バンドっぽくないなと思う。BiSもそうかもしれないけど、ダメになったらダメになったで、とりあえずヤバイと思ったらやってしまうんです。

Music Video

SuG「sweeToxic」

sweeToxic

2012/09/19 RELEASE
PCCA-3673 ¥ 1,234(税込)

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2012/09/19

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2012/09/19

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Toy Soldier
SuG「Toy Soldier」

2011/10/26

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2010/06/30

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gr8 story
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2010/01/27

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