2018/10/29 13:05
2018年10月27日、トロピカル・ハウスのパイオニアとして人気を集めるノルウェー/ベルゲン出身のDJ/プロデューサー、カイゴによる初の単独来日公演が開催。さいたまスーパーアリーナにて約15,000人を熱狂させた公演のライヴ・レポートが届いた。
“カイゴ・フェス”と呼びたいほど豪華なサポート・アクトが次々と登場したこのライヴ。日本が拠点のTJO、カイゴの「スターゲイジグ」のシンガーのジャスティン・ジェッソ、フューチャー・ハウスのドン・ディアブロが、会場をしっかり温めた上で、主役のカイゴが登場。ステージ中央のやぐら上のDJブースに現れると、イントロ映像に続いてイマジン・ドラゴンズとのコラボ曲「ボーン・トゥ・ビー・ユアーズ」でスタートした。ステージ後方・左右には大迫力の映像が映し出され、ひっきりなしに焚かれるスモークや火花、飛び交うレーザー光線などに圧倒される。ゲストや見せ場も多数。前述のジャスティンに加えてボニー・マッキーや、前日に公表された新曲「ハッピー・ナウ」ではサンドロ・カヴァッザ(故アヴィーチーのシンガーでもあり、カイゴもアヴィーチーについてMCで言及)がマイクを握り、さらに4人の弦楽奏者が伴奏を添えたり、彼自身もをピアノを弾くなど、様々なスタイルによるパフォーマンスを繰り広げた。
前半はやや速めのBPMで一気にオーディエンスを巻き込み、トロピカル王子としての本領発揮は、ゆったりめの中盤から。エリー・ゴールディングとのコラボ「ファースト・タイム」~「キャリー・ミー」~「セクシャル・ヒーリング」と続く流れは、至福の境地。ずっとこのまま曲が終わらないで、と願ったほどだ。その後も、ディスコやクラブ寄りに振り切るなど、トロピカル一本槍ではなく、じつに様々なサウンドスケープで楽しませてくれた。
終盤は、ロック的ダイナミズムの「キッズ・イン・ラヴ」、セレーナ・ゴメスとのコラボ「イット・エイント・ミー」などでだめ押し。アンコールの最後は、カイゴのピアノと弦楽演奏をバックに、ジャスティンの歌う感動的な「ファイアーストーン」でしっとり締め括られた。
終始、会場全体が和やかな笑顔に包まれた2時間。トロピカル・ハウスだけに留まらない、カイゴの多才な才能と魅力をたっぷりと知らしめてくれた。
(文: 村上ひさし)
LINE MUSICとAWAでは、本公演のセットリストをプレイリストでも公開中。
Photo by Masanori Naruse
◎公演情報
【KIDS IN LOVE TOUR KYGO】
2018年10月27日(土)開場15:00 / 開演16:00
埼玉・さいたまスーパーアリーナ
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