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2018/07/31

【米ビルボード・ソング・チャート】ドレイク3週目の首位、2010年代で最もNo.1を獲得したアーティストに

 ドレイクの「イン・マイ・フィーリングズ」が3週目の首位をキープした、今週の米ビルボード・ソング・チャート。

 SNSで拡散されている“ダンス・チャレンジ”効果により、ストリーミング・チャートでも3週目のNo.1獲得を果たした「イン・マイ・フィーリングズ」。先週は1億1,620万回視聴を記録し、週間ストリーミングの歴代記録の首位に立ったばかりだが、今週も1億620回を突破し、歴代2位にランクインしているバウアーの「ハーレム・シェイク」(1億310万回)を抜き、歴代記録のワンツーフィニッシュを飾った。

 今週「イン・マイ・フィーリングズ」が3週目の1位に輝いたことで、全米No.1獲得週を通算42週目に更新したドレイク。2010年代でみると、リアーナが保守していた41週を上回る最高記録となる。なお、ドレイクとリアーナがもつ記録の中には、「ホワッツ・マイ・ネーム」(2010年1週)や、「ワーク」(2016年9週)といった、両者のコラボ曲も含まれている。2010年代での記録としては、3位にブルーノ・マーズ、4位にケイティ・ペリー、5位にはアデルがランクインしている。

 男性ソロ・アーティストとしては、アッシャーがもつ47週が歴代最高。ドレイクは、あと5週キープすればこの記録と並ぶことになる。なお、歴代記録1位は、マライア・キャリーがもつ通算79週で、2位がリアーナの60週、3位がビートルズの59週、4位がボーイズIIメンの50週で、以下アッシャー、ドレイクと続く。アッシャーは、2000年代の10年間で41週を記録したが、ドレイクは今年2018年だけで22週もの首位獲得を果たしている。

 ストリーミングのみならず、セールスも強い。今週も104,000ダウンロードを獲得し、セールス・チャートでも3週目の首位獲得を果たした。ラジオも絶好調で、週間8,100万回を記録し、3週連続で<Airplay Gainer>を獲得。 エアプレイ・チャートでは、先週の14位から5位にランクアップし、TOP10入りを果たしている。エアプレイ・チャートでのTOP10入りは21曲目で、ラッパーの記録としてはリル・ウェインが記録した20曲を上回る、歴代最高記録を更新した。

 R&B/ヒップホップ・チャート、ラップ・チャートでも3週連続で1位をキープした 、「イン・マイ・フィーリングズ」。同曲が収録されたアルバム『スコーピオン』も、この曲の大ヒットも後押しし、18万ユニットを突破して今週のアルバム・チャートで4週目の首位獲得を果たした。少し気の早い話だが、シングル・アルバム両チャート共に、今年の年間首位はドレイクになりそうだ。

 2位にはカーディ・Bの「アイ・ライク・イットfeat. バッド・バニー&J.バルヴィン」、3位にはカーディがフィーチャリング・ゲストとして参加した、マルーン5の「ガールズ・ライク・ユー」が引き続きランクイン。TOP3に変動はなかったが、「ガールズ・ライク・ユー」は週間1億1640万回を記録し、先週1位だった「アイ・ライク・イット」に代わってエアプレイ・チャートNo.1獲得を果たしている。マルーン5のエアプレイ・チャート首位獲得は通算6曲目で、グループとしてはボーイズⅡメンの記録と並ぶ1位タイ。3位にはデスティニーズ・チャイルドの4曲が続く。同時に、ポップソング・エアプレイ・チャートでも1位に輝き、リアーナとケイティ・ペリーがもつ11曲に記録を近づけている。

 今週4位に初登場したのは、昨年末「GUMMO」(最高12位)で大ブレイクした、米ブルックリン出身の新人ラッパー=6ix9ine(シックスナイン)の新曲「FEFE」。週間 4,770視聴を記録し、「イン・マイ・フィーリングズ」に続いてストリーミング・チャートでは2位にランクインした。また、24,000ダウンロードを獲得し、セールス・チャートでも6位にTOP10入りしている。6ix9ineのTOP10入りは、同曲が初。

 この曲には、ニッキー・ミナージュとマーダー・ビーツの2人がフィーチャリング・アーティストとしてクレジットされていて、ニッキーにとっては通算17曲目のTOP10入りとなった。女性ラッパーとしてはミッシー・エリオットのもつ9曲を大きく上回る最多記録で、100位内にランクインした曲数も93曲に更新し、カニエ・ウェストがもつ92曲を上回る、歴代6位に記録を更新した。マーダー・ビーツにとっては初のTOP10入りとなったが、今週6位にランクインしているドレイクの「ナイス・フォー・ホワット」など、ソングライターとしてのランクインは多数ある。

 【FUJI ROCK FESTIVAL '18】初日でも披露された、ポスト・マローンの「ベター・ナウ」は、先週の7位から5位にランクアップし、TOP5入りを果たしている。それから、ラッパーのタイガとオフセットのコラボ曲「テイスト」も、週間3,020万視聴を記録し、先週の13位から10位にTOP10入りを果たした。同曲は、ストリーミング・チャートでも10位から6位に、エアプレイ・チャートでも20位から18位に、それぞれランクアップしている。オフセットの逮捕騒動は、売上にまったく影響がなかった。これが、アメリカと日本の大きな違いでもある。


Text:本家一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートの掲載は、8月3日予定となります。

◎【Hot100】トップ10
1位「イン・マイ・フィーリングズ」ドレイク
2位「アイ・ライク・イット」カーディ・B feat. J.バルヴィン&バッド・バニー
3位「ガールズ・ライク・ユー」マルーン5feat.カーディ・B
4位「FEFE」6ix9ine(シックスナイン)feat.ニッキー・ミナージュ&マーダー・ビーツ
5位「ベター・ナウ」ポスト・マローン
6位「ナイス・フォー・ホワット」ドレイク
7位「Boo’d Up」エラ・マイ
8位「Lucid Dreams」ジュース・ワールド
9位「サイコ」ポスト・マローンfeat.タイ・ダラー・サイン
10位「テイスト」タイガfeat.オフセット

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