９日に多臓器不全のため９５歳で亡くなった文化勲章受章者で女優の山田五十鈴さんの葬儀・告別式が１２日、東京都内で営まれ、西郷輝彦、平幹二朗、司葉子、池上季実子、榎木孝明、高嶋政伸ら、約４００人が参列し、最後の別れを惜しんだ。
　弔辞で東宝名誉会長の松岡功氏が山田さんの業績を紹介しながら「女優業を芸術から文化へと昇華させた」とたたえた。
　西郷は弔辞で、舞台での共演を振り返りながら「とても優しく接してくださった。山田先生と誕生日が同じ（２月５日）だったことが誇りだった」と語り掛けた。
　また西郷は会見で、自身が山田さんが「子どもにふさわしい」と認めた「養子会」のメンバーだったことに触れ、「先生のお人柄からか、自然に人数が増えていった。先生との共演は本当に楽しかった。自分にとっては森繁久彌先生が父で、山田先生が母のようなものだった」と思い出を語った。
　出棺の際は「養子会」のメンバーの高嶋、榎木らが棺を持って霊柩車に運び入れた。

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