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2017/09/28 15:55

中谷美紀、舞台主演も“本番”に及び腰 「お稽古だけして本番は別の女優さんに…」

 舞台「黒蜥蜴」制作発表会見が28日、東京都内で行われ、出演者の中谷美紀、井上芳雄、相楽樹、朝海ひかる、成河と演出のデヴィッド・ルヴォ-氏が出席した。
 江戸川乱歩の傑作を三島由紀夫が戯曲化した本作は、美に執着する女盗賊・黒蜥蜴(中谷)と名探偵・明智小五郎(井上)による耽美と闇の世界を描く。会見前には、ルヴォ-氏によるワ-クショップに参加したばかりのキャスト陣がランウェイを歩き、“グロテスクビュ-ティ-”な作品の世界観をパフォ-マンスした。
 ルヴォ-氏とはミュ-ジカル「ルドルフ~ザ・ラスト・キス~」以来5年ぶりとなる井上は「鮮烈で忘れられなくて、魔法にかけられたような稽古期間だった。もう一度魔法にかけられたいと思ってずっと過ごしてきた」と演出の魅力について語った。「ミュ-ジカル界ではプリンスと呼ばれて王子の役もたくさんしてきたけど、僕ももう38」と語り、今回、ルヴォ-氏から「お前はもうプリンスじゃないだろう」と言われたことを明かして笑いを誘る場面も。「ハ-ドボイルドな明智小五郎をやったらいいと言ってもらったので、精一杯のハ-ドボイルドを頑張ります」と誓った。
 オファ-を受け、スケジュ-ルを調整してまで出演を望んだという井上に対し、中谷は「つくづく自分は舞台に向いていない、舞台に立つべきではないと思ってきました。お話をいただいたときもうれしい半面、恐れのほうが大きくて。尻込みしている自分がいました」と素直な心境を明かした。
 中谷は数日間のワ-クショップを通じて「実際、ルヴォ-さんに会うと温かい眼差しで、私の自信のなさを懐深く受け入れてくださった」と信頼関係を築いているという。さらに、「私は本番が恐ろしくて大嫌い。お稽古だけして本番は別の女優さんに演じてもらいたいと毎作品思っています。先ほど、それでもいいと言ってくださったので稽古を頑張りたい」と先手を打ってルヴォ-氏を困らせていた。
 舞台は来年1月9日~28日に東京・日生劇場で、2月1日~5日に大阪・梅田芸術劇場メインホ-ルでそれぞれ上演。