2012/02/21 00:00
アレサ・フランクリンは生きていることに感謝し、ホイットニー・ヒューストンなど亡くなった友人たちのことを思った。
足のけいれんでヒューストンの葬儀出席をキャンセルした数時間後、「ソウルの女王」はすっかり元気になって、土曜夜のラジオ・シティ・ミュージック・ホールにおいて生き生きした声で、ときにセンチメンタルに、ときに快活にパフォーマンスをこなした。これは古いお気に入りの歌をフィーチャーした「グレイテスト・ヒッツ」ツアーの最新公演だが、一週間前にヒューストンが死亡するという衝撃的事件があったため、亡きシンガーに対するトリビュートの意味もあった。フランクリンはヒューストンの家族と親密で、ヒューストンは彼女のことを「リーおばさん」と呼んでいた。
フランクリン自身1年前に致命的な病気にかかっていると噂され、病名を隠して入院し、世界中のファンに自分の健康を祈ってくれと頼んだことがある。土曜日、69歳の彼女は自分のことを50代だと勘違いした男性について冗談を言うほど若々しく見えた。彼女は踊ったり、足を蹴り上げたり、裸足でステージを歩き回ったり、得意げな笑みを浮かべて自分の尻を叩いたりしてみせた。50年にわたるキャリアや自分を支えてくれた人々のことを振り返ったりもした。
亡きルーサー・ヴァンドロスが彼女のために共作したR&Bヒット「ゲット・イット・ライト」を歌い始めるときは、ヴァンドロスのことを讃えた。もっとも悲痛なバラード「エイント・ノー・ウェイ」を紹介するとき、彼女は1988年に亡くなった自分の姉妹でこの歌の作曲家、キャロライン・フランクリンについて短く語った。クラシックなモータウンの熱愛アンセム「ユーアー・オール・アイ・ニード」を歌ったときには、ステージの向かい側の2つの巨大フラット・スクリーンに作曲家のひとりで昨夏亡くなったニック・アシュフォードが映し出された。フランクリンは客席にいるアシュフォードの未亡人であり作曲パートナーのヴァレリー・シンプソンの名前を呼んで讃えた。
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