2014/08/06 14:30
今週のBillboard JAPAN Top Classical Albumsは、ヴァイオリニスト川井郁子のニュー・アルバム『The Melody ~100年の音楽~』が1位を獲得した。テレビ東京系『100年の音楽』で演奏した誰もが知るスタンダード曲を、このアルバムの為に新しくアレンジした。「ツィゴイネルワイゼン」「G線上のアリア」などのクラシック曲だけでなく、「黒いオルフェ」「ニュー・シネマ・パラダイス」などの映画音楽や、「アメイジング・グレイス」「ふるさと」など、普段親しんでいる楽曲が収録されている。
また、デイヴィッド・ギャレットは旧盤含め3枚同時チャートインを果たした。現在公開中の主演映画『パガニーニ~愛と狂気のヴァイオリニスト』からインスピレーションを得た自身の新譜『愛と狂気のヴァイオリニスト』が2位。また7位には、クラシックとロックをクロスオーヴァーさせた斬新なサウンドが話題を呼んだ『ロック・シンフォニー』 、20位にはロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラとの共演が収録された『レガシー』がチャートイン。モデル・俳優としても活躍するデイヴィッド・ギャレットらしく、どのタイトルもDVD付きスペシャル・エディションのセールスが大きく伸びている。
8位にはピアニスト金子三勇士による『ショパン、リスト、ドビュッシー、バッハ:ピアノ作品集2』がチャートイン。若きピアニストの18番であるレパートリーが、圧倒的な高音質を追求して録音された。録音上の特筆すべき点として、通常の客席側マイクアレンジ以外に、ピアニストの位置でも音声を収録。ピアニスト自身にはどのように音楽がきこえているのか、どのような楽曲表現を求めて演奏しているのか…という興味に応えてくれる1枚となっている。
11位には高橋悠治が2010年にリリースした『サティ:ピアノ作品集(1)』がチャートインした。このアルバムにはサティの「ジムノペディ」「グノシエンヌ」「ノクテュルヌ」など有名曲が収められており、透明なガラスを通して、ほの暖かく見えてくるような、硬質にキラキラと輝く高橋悠治独特の音色が、サティの淡々として、かつ甘く美しい旋律を一層際立たせる必聴の1枚となっている。7月2日には2012年に高橋悠治が日本初演したエリック・サティ「星たちの息子」全曲版の生演奏にのせて、山田うん のソロダンス公演が青山円形劇場にて行われた。
text:yokano
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