2023/12/06 18:00
チルなビートと優しい声で言葉を紡ぐ次世代チル系シンガー・Mel。代表作『彗星と街』がストリーミング総再生回1,000万回再生突破のロングヒットとなっている中、2023年もアルバム『FANTASY』やシングル『ため息とコーヒー』『甘いお話』と話題作を次々と発表してきたが、そんな年の締め括りに新作『夜のマジック』を12月6日にリリースした。
大恋愛して大失恋した淡く切ない心情を綴ったリリックと、優しくそばで語りかけるような包容力のある歌声が重なった、聴く人全ての心に沁み入るこの秋の夜を彩る本作。アレンジは、Rin音、空音、クボタカイと大注目の新世代ラッパーのトラックメイクを行い、Melもリスペクトしてやまない注目のサウンドプロデューサー・Shun Marunoとの初タッグを実現している。
そんなMelとShun Marunoにそれぞれ本作についてのオフィシャルインタビューをアンケート形式で実施。ふたりは互いの音楽のどんなところに惹かれ、どんなイメージで『夜のマジック』を完成させ、この先どんなアーティストであろうと思っているのか。楽曲と合わせてぜひチェックしてみてほしい。
◎Mel×Shun Maruno『夜のマジック』オフィシャルインタビュー
--MelさんとShun Marunoさん。本作で共作する以前は、それぞれお互いの音楽やアーティスト性にどんな印象を持たれていましたか?
Shun:勝手な想像ですが、僕と同じインドアで日常的に音楽と触れ合っているタイプなのかなって思ってました。
Mel:Shunさんには、幻想的な音作りで世界観を作るのがとても上手な方という印象を持っていました。今回「夜のマジック」では、孤独感だったり、湿っぽい空間を表現したかったのですが、demoが送られてきたときに想像以上にイメージと完全一致していて、とても驚きました。
--それぞれが今まで発表してきた作品の中で、互いに特に好きな楽曲がありましたらその魅力も含めて教えてください。
Mel:shunさんの楽曲の中で「アウトライン」という楽曲をリリース当初からとても大好きで聴いていました。散りばめられた無音すらも音楽にしてしまうような、音数が少ない中でのサウンド面での表現の仕方がとても魅力的だなと思いました。生活感のある歌詞やサウンドが好きな自分にとってはドンピシャな1曲で、当時も今もずっと聴き続けている名曲です。
Shun:「彗星と街」が一番のお気に入りです。レイドバックするメロディと、抽象的ですが、日常を切り取ったような歌詞がとても綺麗です。
--今回、Melさんが「夜のマジック」のアレンジをShunさんにお願いしたいと思った要因は何だったんでしょう?
Mel:自分は前々から「いつか音楽でご一緒できたらいいな」と思っていたのもありますし、「夜のマジック」のdemoを作ったときに、最終的な完成形をイメージしたとき「shunさんじゃなきゃ出来上がらない作品だな」と思ったからですね。
--Shunさんはそのご依頼を受けて、どんなイメージを膨らませながら本作のアレンジを手掛けていきましたか?
Shun:視覚的にいうと、グレートーンのミニマムな空間を想像して制作しました。
--共作時の印象に残っているエピソードがありましたら教えてください。
Mel:アレンジのdemoが上がってきたときは。とっても興奮したのを覚えてますね。今までリスナーとして聴いてきたshunさんの世界観に自分の作品が歌として入っていることにとても感動しました。
Shun:曲が完成したタイミングでキャベツを丸齧りしたことです。
--そうして完成した「夜のマジック」。仕上がりを聴いてお互いにどんな感想を持たれましたか?
Mel:1人でいるときにふと聴きたくなるような、良い意味で分かりやすくエモーショナルを感じられるような作品になったのではないかなと思います。
Shun:自分が思い描いていたMel君の理想系を表現できたかなと思っています。完璧に僕の好みな曲なので、是非聴いてみてください。
--本作「夜のマジック」がリスナーにとってどんな作用や役割を果たしてくれたらと思いますか?
Shun:孤独と優しさと情熱といろんな感情が混ざり合った曲なので、皆さんが抱える悩みの一つにでも寄り添ってくれたらいいなと考えています。
Mel:今回「夜のマジック」は「失恋」をテーマにした楽曲になっているのですが、失恋したときに得られる感情って、少なからず負の感情だけではないと思っていて。愛し合っていたという事実だったり、片思いにしろ、1人の人を愛していたという事実は消えないわけで、だからこそ「未来の自分がいつか、どこかで幸せになって笑えるように、立ち止まった現状から前進しよう、その事実すらも愛せるように生きよう」みたいなポジティブな感情もどこかに少しはあると思うんですよ。なので「止まない雨はない」という言葉があるように、誰かにとっての晴れた慰めの唄になってくれたら嬉しいです。
--またお二人で何かご一緒するとしたら、どんな曲をつくってみたい。どんなことをしてみたいと思いますか?
Mel:次はボーカルとしてもshunさんに入っていただくような作品をつくりたいなと思います。トラックメイクだけにとどまらず、ボーカルとしての魅力がとてもあるとずっと思っているので、一緒に歌えるような作品がいいですね。
Shun:今回、曲のイメージが夜だったりするので、次やるとしたら朝方とか昼に似合うゆったりとした曲を作りたいです。まだ実際に会ったことないので、2人集まって公園とかでフィールドレコーディングとかやってみたいです。
--それでは、最後に、それぞれ今後の音楽シーンにおいてどんな存在でありたいか聞かせてください。
Shun:いつまでも自由で生き続けたいです。そして、僕の音楽が皆さんと長く寄り添えるように願ってます。
Mel:メジャーな音楽というよりは、誰かにとっての確かな救いの歌になってくれたら、それだけで充分だな思っています。なので、音楽シーンの中でのふらっと立ち寄れて、一息つける休憩所のような感覚で聴いてくださると嬉しいです。
Interviewer:平賀哲雄
◎リリース情報
シングル『夜のマジック』
2023/12/6 RELEASE
作詞:Mel
作曲:Mel
編曲:Shun Maruno
Photographer:Kyoka Hanazawa
Model:Reno Suzuta
発売元:HPI Records
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