2023年2月15日公開（集計期間：2023年2月6日～2023年2月12日）のBillboard JAPAN”ニコニコ VOCALOID SONGS TOP20”でKanariaの「酔いどれ知らず」が4週連続で首位を獲得した。

　「酔いどれ知らず」はKanariaの8作目となるボカロ曲で、2022年11月30日にニコニコ動画において自身7曲目となるミリオンを達成曲だ。前週と比べ、二次創作動画の動画総数が増加傾向にあり首位をキープし続けている。また、2月15日公開の“Billboard Japan Hot 100”では42位に、YouTubeのUGCを指標としている、“Top User Generated Songs”では首位を獲得しておりニコニコ動画、YouTube共に二次創作動画が多いことがうかがえる。

　続く2位には、ツミキ「フォニイ」が前週の4位からランクアップ。前週と比べオリジナル動画の動画再生数とマイリスト数が伸び続けており、二次創作動画に関しては動画総数が増加傾向にある。前週2位であったwowaka「ローリンガール」は4位へランクダウンした。順位は下がったが、二次創作動画の動画総数、動画再生数、いいね数が前週と比べると格段に伸び続けており、特に動画再生数は18パーセントほど増加している。

　6位には南ノ南「星界ちゃんと可不ちゃんのおつかい合騒曲」がTOP10入り。本楽曲がチャートインするのはこれが4回目となっており、2月6日にスマホゲーム『プロジェクトセカイ カラフルステージ！』に実装されたことがチャートインの原因だと考えられる。

　そして、バルーン「花に風」が初登場で8位にチャートインした。バルーンは2013年4月に「造形街」でボカロPデビュー。代表曲に「シャルル」、「雨とペトラ」、「パメラ」などがあり、セルフカバーした「シャルル」は2月15日時点のYouTubeでの再生数は約8700万再生を記録している。当週8位にチャートインした「花に風」は、バルーンが手がけたボカロ楽曲としては「朝を呑む」以来、約7年ぶりに初音ミクを起用した楽曲となっており、ニコニコ動画に2月10日に投稿されてから僅か5日で約17万再生を記録している。また、初音ミク×ソニーストア 『360 Reality Audio』のイメージソングにも起用されており、今後の伸びにも期待が高まる。

　さらに9位には、初音ミクの代表曲とも言える黒うさ「千本桜」がTOP10入りを果たした。2011年にニコニコ動画に投稿されてから未だに絶大な人気を誇っており、2月15日時点でのニコニコ動画での再生回数は約1600万、YouTubeでは約4600万再生を記録している大ヒットソングだ。さらに、和楽器バンドやAdoなどのアーティストもカバーしており、YouTubeに公開されている、和楽器バンドの「千本桜」は約1.5億再生を記録している。本楽曲は前週と比べ、オリジナルの動画再生数が格段に伸びている。これはニコニコ動画が公式で出している、ボーカロイド好きのための音楽アプリ『ボカコレ』の広告に起用されていることが原因と考えられる。今後本チャートでどこまで順位が伸びていくのか楽しみである。

　また、17位になきそ「お呪い」、19位にDECO*27「ヒバナ」が初登場しており、こちらの楽曲の来週のチャートアクションにも注目していきたい。

◎ニコニコ VOCALOID SONGS TOP20
1位「酔いどれ知らず」Kanaria
2位「フォニイ」ツミキ
3位「ラヴィ(Lavie)」すりぃ
4位「ローリンガール」wowaka
5位「神っぽいな」ピノキオピー
6位「星界ちゃんと可不ちゃんのおつかい合騒曲」南ノ南
7位「ロウワー」ぬゆり
8位「花に風」バルーン
9位「千本桜」黒うさ
10位「グッバイ宣言」Chinozo