映画『シャニダールの花』完成披露試写会が１８日、東京都内で行われ、出演者の綾野剛、黒木華、刈谷友衣子、伊藤歩、石井岳龍監督が登壇した。
　同作は、石井監督のオリジナル脚本によるファンタジー作品。選ばれた女性の胸に咲く不思議な花“シャニダール”が、画期的な新薬開発の成分として重宝されるという幻想的な世界を舞台に、花の成長をケアする特殊な施設で働く研究者の大瀧（綾野）やアシスタントの響子（黒木）たちの姿を描く。
　綾野は「監督の演出が本当にすごかった。『ここはどう演じたらいいですか？』と聞いても『俺、大瀧じゃないから分からない』みたいな感じで、翻弄（ほんろう）されました」と笑いながらも「役者のやろうとすることを真摯（しんし）に受け止めて世界を作ってくれた」と撮影を振り返った。
　一方黒木は綾野について「すごく変。すごく魅力的という意味ですが。『監督に翻弄された』と言っていますが、自分からそこに落ちていった感じ」と分析。「そういう綾野さんだからこそ、不思議な花の生えた世界に大瀧さんとして存在できたのだと思う」と称賛した。
　それに対して綾野は「ここに立っている人はみんな変態」と反撃。自身については「（現場で）変態と言われ過ぎて、そっか俺、変態なんだ…という感じ」と納得しきれていない様子。黒木からは「変態じゃないと思ってる？」と聞かれ、伊藤からも「綾野さんは変態だと思います」と、とどめを刺され「もう、変態でいいです」と苦笑いを浮かべていた。
　映画は７月２０日から、テアトル新宿ほかでロードショー。

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