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<インタビュー>Ayumu Imazu 自身過去最大のヒット「結び」に込めた、音楽は“人と人をつなぐもの”だという想い【MONTHLY FEATURE】

インタビューバナー

Interview:Takuto Ueda


 Billboard JAPANが注目するアーティスト・作品をマンスリーでピックアップするシリーズ“MONTHLY FEATURE”。今月は、10月2日にデジタル・リリースされた最新曲「結び」が自身最大のヒットを記録しているアーティスト、Ayumu Imazuのインタビューをお届けする。

 10月2日にデジタル・リリースされた最新曲「結び」は、人と人との縁を“赤い糸”のモチーフで描いたラブソング。8月末、ワンコーラスのみの段階でTikTokに投稿されたデモ音源が広がり、“緊急リリース”に至った。配信直後から各サービスのチャートを席巻し、Billboard JAPANのストリーミング・ソング・チャート“Streaming Songs”で自身初の首位[2026年10月14日公開チャート]を獲得。キャリア最大規模のヒットとなっている。

 また彼にとって2026年は、メジャーデビュー5周年、2月にはSKY-HI率いるBMSGとのパートナーシップ締結を発表、5月には4年ぶりのアルバム『CLASSIC』をリリースと、大きな節目の年でもあった。そして2027年1月31日には、“目標”と掲げていた初の日本武道館公演【Ayumu Imazu LIVE 2027 at 日本武道館】を控えている。

 『CLASSIC』で“自分”を出し切ったあと、自らの音楽の原点である“人と人をつなぐこと”に立ち返って生まれたという「結び」。その制作の裏側から、BMSGという新たな環境で受けた刺激、そして武道館とその先に見据える景色まで、話を聞いた。

音楽をやるうえでいちばんの目的は、
人と人をつないでいくこと

――大きな反響を呼んでいる「結び」ですが、制作に着手したのはいつ頃でしょうか?

Ayumu Imazu:2か月前の8月中旬あたりです。ワンコーラス完成したのが8月末で、その2日後とかにはTikTokに投稿していました。


@ayumu_imazu

――タイトルも象徴的ですが、この「結び」は人と人を結ぶ縁をテーマにしたラブソング。このあたりの着想はどんなところから得たのでしょう?

Ayumu Imazu:5月に4年ぶりのアルバム『CLASSIC』を出したのですが、ほとんどが海外プロデューサーとコライトした新曲で、めちゃめちゃ気合いを入れて作ったので、制作後は結構空っぽだったというか。ツアーを回りながら少しずつインプットしたり、エネルギーを溜めていたんですが、次はどんなものを作ろうか考えたときに、音楽をやるうえでいちばんの目的は、人と人をつないでいくことだと思っているので、漠然とそういうことができたらいいなと思って。そこを大きなゴールにして作り始めました。


――音楽を通じて他者とのつながりを持つ。それはAyumuさんがずっと持ち続けてきたモチベーションのひとつ?

Ayumu Imazu:ずっとではないかもしれないですが、時代の流れとかもあって……今は、それぞれの“好き”の世界がいろんなところに散りばめられている気がして。ひとつの音楽でみんなが盛り上がるとか、同じ気持ちになるという現象が難しくなってきていると思うんです。だからこそ、この「結び」みたいな曲を作れたらいいなと思っていました。


――Ayumuさんは今年2月にBMSGとのパートナーシップ締結を発表。4月にはご結婚されたことも報告されていました。そういった活動環境やライフステージの変化も影響している実感はありますか?

Ayumu Imazu:そこはあまり意識していなくて。やっぱりアルバムの流れから作りたいという気持ちが強くありました。『CLASSIC』はBMSGとパートナーシップを結んで、あらためて「これがAyumu Imazuだ」みたいな、“自分”の最大限を見せたいという気持ちで世に出したので、同じことをするのも違うなと思ったりして。そこで次は、“音楽”の大事なところ、人と人をつなげるというテーマにフォーカスしようという意識が生まれてきましたね。



CLASSIC / Ayumu Imazu


――『CLASSIC』の制作過程で生まれて、お蔵入りになったデモも多数あったんですよね? アルバムの流れという意味では、それらのストックから選曲してブラッシュアップしてみる、みたいな選択肢もあったのではないかと思うんですが、そういうモードでもなく?

Ayumu Imazu:それはもう全く考えていなくて。一区切りついたというのも違いますし、自分の中で『CLASSIC』のフェーズはずっと続いているんですが、次の曲は違った方向性になるんだろうなという感覚はありました。


――『CLASSIC』はまさしく「これぞAyumu Imazu」といったような、パワフルかつ洗練されたダンスナンバーを中心としたアルバムでした。一方で「あなたといたい」や「結び」のような日本語の響きを大切にした歌モノの存在感も、Ayumuさんのディスコグラフィを語るうえでは欠かせません。それらの両立や融合についてはどのように考えていますか?

Ayumu Imazu:活動を始めた当初は「Ayumu Imazuってどんなアーティストなんだろう?」というのを見せていくときに、ダンス曲でいくのか、でもバラードも好きだし、みたいな葛藤がすごくありました。でも、(どれかひとつを)「選びたくない」という気持ちがいちばん強かったので、いろんな曲を出していくなかで、今はダンス曲もAyumu Imazuっぽいと感じるし、「結び」みたいなスローテンポの曲もやっぱり自分っぽいな、とすごく思います。曲調の振れ幅は大きいですが、自分の気持ちとかパーソナリティという軸を変えている感覚はあまりないです。


――具体的な制作手法は曲調によって変わりますか?

Ayumu Imazu:変わります。ダンス曲はトラック先行が多いですし、こういうバラード調はアコギとかピアノでコード感を決めて、ある程度メロディを作ってから打ち込んでいくことが多いです。


――後者の場合、歌詞は弾き語りで同時進行みたいな考え方?

Ayumu Imazu:そうですね。大きくどういうことを歌いたいかは先に決めておくんですが、そこから歌詞を考えながらメロディをつけていく感じです。


――「結び」の編曲はShin Sakiuraさん。「MAGICAL」や「あなたといたい」に続くタッグですが、今回はどんなコミュニケーションを取りながら制作を進めていきましたか?

Ayumu Imazu:「あなたといたい」のときと似ていて、まず自分でフル尺のデモを作って、いわゆる最後の仕上げ、音の厚みだったりを一緒にスタジオに入って付け加えていった感じです。今回はリリースまでのスピード感がとにかく速かったので、特に信頼している方にお願いしたいなと思って。あまり説明しなくても分かってくれる方というか。


――何かしらのリファレンスやキーワードを共有したりは?

Ayumu Imazu:本当になかったかもしれないです。デモを聴いて「こういうことをしたいんだね」というのが分かってくれる方だと思っていたので。一応、アレンジの作業を一緒にするときは会話しながら進めていきましたが、「こういうふうにしたいです」というイメージはデモの時点で分かりやすくなっていたので、本当に最後の肉付けという感じでした。


――レコーディングはいかがでしたか? 歌唱面でこだわった部分があれば教えてください。

Ayumu Imazu:先にデモが世に出ていて、みんなが聴き慣れてしまっている状態ですので、本チャン録りをするときに似たような感じにするか、それを超えなきゃいけない。特にサビ直前からサビ前半までは自分も聴き慣れてしまっているので、そこがいちばん苦戦しましたし、こだわったパートかもしれないです。



結び / Ayumu Imazu


――どんなところに「超えられた」という手応えを感じますか?

Ayumu Imazu:どちらかといえば“違う”良さだと思います。デモはデモなりの、家で何気なく歌うときの力が抜けた良さがありましたし。リリースされている音源は、もっと気持ちを込めているというか、ちゃんとエモーショナルに聴こえる。その違いは自分的にすごく感じます。


――デモ公開時点でTikTokでは「タイトル迷い中」と投稿されていましたね。

Ayumu Imazu:いろんなコメントやアイデアを拝見しました。「結婚式で使いたい」という声も多かったので、フル尺を完成させるときに「もうちょっとウェディングソングっぽくしてもいいかな」とか考えたりして。とても参考になりましたし助かりましたね。


@ayumu_imazu

――この曲と連動した『Ayumu Imazu 結婚式に「結び」歌いにいきます企画』の実施も発表されています。これも「結婚式で使いたい」という声が多かったから?

Ayumu Imazu:それもありますし、人と人をつなぐ曲にしたかったので、SNS上だけで終わらせたくなかったんです。ちゃんと人と人を目の前にして届ける場を作りたいなという思いから企画を考えました。


――曲作りは日々されていると思いますが、最近インスピレーションを受けた音楽やカルチャー、人との出会いなどがあれば教えてください。

Ayumu Imazu:最近は自分の中の心境の変化が大きくて。2026年は環境も変わりましたし、自分の立場や立ち位置が変わったタイミングでもある。大人になっていくというか、人として成長していく時期なんだなというのは感じていて、そこは曲作りにも紐付いている気がします。


――立場や立ち位置の変化というのは?

Ayumu Imazu:新しいチームになったことで、自分がより一層引っ張っていく立場にはなったと思いますし、アルバムを作って出して、ツアーを回って、みたいなことも半年以内のスピード感でやっていたりするので、そういう意味でも引っ張っていく立ち位置にいるなと思います。


――先頭に立つ者としての責任みたいなものが大きくなってきた?

Ayumu Imazu:そうですね。あと、いちばん考えるのは、ずっと応援してきてくれているファンの人たちのこと。アルバムのタイミングとか、方向転換というわけではないですが「こういうことをしたらどう思うだろうか」みたいなことは、それまで以上に深く考えた一年でした。


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BMSGはあらためて
音楽ファーストな会社だなと思った

――環境の変化についても聞かせてください。パートナーシップを締結したBMSGには「才能を殺さないために。」というスローガンのもと、個性豊かな所属アーティストたちが集っています。そのような環境下で、Ayumuさんはどんな刺激や影響を受けていますか?

Ayumu Imazu:最初は自分のことでいっぱいいっぱいでしたが、このあいだ【BMSG FES】にも初参加させていただいて、ほかのBMSGアーティストのライブも拝見して、すごく刺激を受けました。個人的にはトロッコに乗るのが初めてだったので、それもいい経験でした(笑)。あとは、あらためて音楽ファーストな会社だなと思いましたし、それぞれ表現していることも結構バラバラだったりするので、形にとらわれず、どのグループ、どのアーティストも自分たちの色が前面に出ていてめちゃめちゃいいなと思いました。


――BMSGは東京から世界へ発信する『TYOISM』(トウキョウイズム)というビジョンも掲げています。14歳のときに渡米し、現在も日本とアメリカの2拠点で活動するAyumuさんがジョインすることで、新たに生まれる化学反応もありそうですね。

Ayumu Imazu:海外の感覚はかなり分かっているほうだと思うので、グローバルな挑戦の扉を開いていくことに関しては、絶対にBMSGと一緒にやっていきたいなと思っています。もともと日高さん(SKY-HI)ともそういう話をしていました。



結び [Live Performance @ BMSG FES'26] / Ayumu Imazu


――アーティスト同士が刺激を与え合い、自然発生的にコラボレーションが生まれる“コミュニティ”としての側面も、BMSGの大きな特徴だと思います。Ayumuさんが今後コラボしてみたいアーティストを1組挙げるとしたら?

Ayumu Imazu:まだ【BMSG FES】も初参加したばかりで、そこまで馴染めてない感じはあるかもしれないですが(笑)、HANAのステージは本当に素晴らしくて。あんなにぶちかまされるとは思っていなかったので、もうめちゃめちゃファンになりました。


――どんな部分が刺さりました?

Ayumu Imazu:パフォーマンスのクオリティや楽曲のかっこよさはもちろん、その場にいるお客さんを楽しませるという気持ちをすごく感じたというか。自分たちのためにパフォーマンスしているのではなく、目の前にいる人たちのためにパフォーマンスしている感じ。そこは本当にリスペクトしています。


――その感じはAyumuさんのライブにも共通しているような気がします。

Ayumu Imazu:そうですね。自分自身も共感するところがあったと思います。


――【BMSG FES】でのご自身のステージについて印象に残っていることはありますか?

Ayumu Imazu:自分がソロで出たライブとしては、間違いなく今までいちばん大きいステージでしたので、初めてモニターの映り方を気にしたなと思います。後ろのほうの席のお客さんは、きっと実物ではなくモニターで見る方も多いと思ったので。たとえばフェスだと、どれだけ大きく踊れるか、動きを大きく見せられるかを考えるんですが、【BMSG FES】では逆に繊細な動きを取り入れてもしっかり伝わるんだ、見えるんだという感覚がすごくありました。



Photo:ヨシモリユウナ

――2021年のメジャーデビューから5年が経った現在、ご自身のアーティストとしてのフェーズをどのように捉えていますか?

Ayumu Imazu:今は本当に自由に、あまり考えず音楽を作っていこうかな、というフェーズかもしれないです。たぶん去年とかは「こういう曲を出して、こういうアーティストになりたい」みたいなことを結構考えていたんですが、最近は考え抜いた感もあるので、流れに身を任せるような感覚です。


――やはり『CLASSIC』というアルバムを作り上げたことは大きい?

Ayumu Imazu:そうだと思います。


――あらためて今、『CLASSIC』は俯瞰してどんな作品に見えますか?

Ayumu Imazu:本当に“クラシック”だと思います。きっと5年後に聴いてもかっこいいなと思える作品だと思う。よくライブでも表題曲の「CLASSIC」は1発目として使うんですが、Ayumu Imazuの名刺となるような曲というか。めちゃめちゃ自信をくれる曲でもあるので。すごく大事な作品です。


――今は自由にいろんな曲を作っている最中?

Ayumu Imazu:まさにそのフェーズです。曲作りのモチベはめちゃ高いです。


――リスナーとして最近よく聴いているアーティストは?

Ayumu Imazu:最近だとレミ・ウルフが出したアルバム(『Mud』)はヘビロテしています。


――Ayumuさんはリスナーとしても幅広く聴いていますよね。

Ayumu Imazu:そうですね。インディーロック系とかもすごく好きです。


――2027年1月には日本武道館でワンマン公演が決まっています。ぜひ意気込みを聞かせてください。

Ayumu Imazu:武道館は本当に目標にしているステージなので、ド派手なショーになるんじゃないかなと思っています(笑)。


――おお(笑)。ほかのアーティストさんの武道館公演を見に行ったことは?

Ayumu Imazu:何度か。それこそ、この前の日高さんのライブ(【SKY-HI TOUR 2026 -Success Is The Best Revenge-】)も観に行きました。日高さんだからかもしれないですが、武道館ってすごく大きくも感じますし、いい意味でアーティストとの距離を近く感じる会場でもあるなと思っていて。それが印象に残りました。


――もちろん武道館以降も活動は続いていくと思うので、その先に見据えている景色、未来の活動の青写真についてなど、最後に聞かせてください。

Ayumu Imazu:今まででいちばん多くの人が僕の音楽を聴いてくれて、今まででいちばん大きい会場でライブも決まってめちゃめちゃうれしいですし、そうやって今までやってきたことを続けていくだけだなと思っています。もっともっと大きい会場で、みんながひとつになって音楽を楽しめる場を作っていきたいです。



Photo:ヨシモリユウナ

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