Special
<インタビュー>VOLTACTIONが語る“進化”の軌跡――1stフルアルバム完成で「大きな“やり遂げた”感がある」

Interview & Text:ヒガキユウカ
にじさんじ発のダンスボーカルユニット、VOLTACTIONが10月28日に1st Full Album『EVOLVE』をリリースする。
メンバーも「どこに持って行っても恥ずかしくない、新しい名刺になる一枚ができた」と語るとおり、彼らの持ち味であるダンスポップやEDMを主軸にライブ映えするナンバーが勢ぞろい。2027年1月24日には神奈川・ぴあアリーナMMで【2nd LIVE "EVOLVE"】を予定しており、このアルバムを中心としたセットリストになることが予想される。
リリースを記念し、今回はメンバー全員による座談会が実現。制作を通して実感したダンス、歌唱面の成長や収録時のエピソード、さらに2ndライブに向けた今の率直な思いを語ってもらった。
大きな“やり遂げた”感があります
――まずは今回のアルバム『EVOLVE』のテーマやコンセプトを教えてください。
セラフ:直訳のとおりで、まさに“進化”ですね。音楽性の広がりもそうだし、ダンスやボーカルも各々がやったことのなかったジャンルに挑戦して、そのうえで今までよりもレベルの高いことに取り組んでいます。
風楽:いろんな方向に足を伸ばしてるよね~。
セラフ:そうね。あと、今まで(のミニアルバム)とはちょっと雰囲気変わったよね。
四季凪:確かに、変わりましたね。
セラフ:VOLTACTIONのアーティスティックな面とバラエティな面がしっかり分かれて表現されていると思う。
渡会:これ一枚でVOLTACTIONの隅々まで楽しんでもらえると思います。そういう意味ではこのアルバムが完成したことで、ひとつ大きな“やり遂げた”感がありますね。
セラフ:VOLTACTIONは5年目に入ったんですが、新レギュラー番組『超!VOLTACTION』が始まるなど活動の幅も広がっていて。個人的には、今回の制作は「ユニットがいろいろな挑戦をしているのに、自分個人が何もしないわけにいかないよな」と思うきっかけにもなりました。
渡会:なるほど! ユニットの活動が自分自身の活動の活力にもなっているということですね。
セラフ:インタビュアーの方?(笑)
――今回のアルバム制作を通して、それぞれ「自分はここが進化した」と思うポイントはありますか?
風楽:ダンスの振り覚えが早くなったのと、一度覚えた振りを忘れなくなったことですね。体が勝手に動くようになってきたから、「ここはもうちょっとこうしたほうがいいかな」と自分で考えられるようになりました。歌も同じで、今までは大まかな四つ打ちのリズムぐらいしか取れなかったのが、一音の中の子音側と母音側を意識して取れるようになってきて。
セラフ:奏斗はよりR&Bの雰囲気を自分の中に落とし込もうとし始めたのかなって、見ていて思いますね。自己流だけじゃなく、ジャンルのベース部分をしっかり取り入れているのかなって。
渡会:あと進化といえば、奏斗は腹筋割れたよね。
一同:(笑)。
セラフ:俺の成長も奏斗と似てるんですけど、音がどういうふうに構成されているかを意識しながら音楽を聴くようになりましたし、歌うときも「後ろでドラムがこう鳴っているから、ここで言葉を切ったほうがいいな」とかを考えられるようになって。声の出し方にもいろいろ種類があるんですけど、そのパッセージに合った歌い方や呼吸を意識するようになりましたね。
渡会:彼のダンスは、横で見ていても「あ、俺が取れないリズムを取っているな」って分かるんですよ。歌も、ミックスボイスからヘッドまで綺麗につながるようになっていてすごい。背中もでかくなったしね!
VOLTACTION - 【Performance Video】Seven Days
【Performance Video】愛 罠 Get U #VOLTACTION
四季凪:私は進化というより頑張っていることになってしまうんですが、あらためて基礎固めを重視しています。うまくやろうとしすぎずに、地力を培うというか。たとえばボイトレでは、以前は「とりあえず音域を広げよう」みたいなことを思いがちでしたが、今はそもそもの発声を大切にしています。
渡会:足にも進化を感じます。四季凪アキラは足。
セラフ:彼が基礎固めをしっかりやろうとしているのはひしひしと感じますし、実際RECでは音域が増えたなとも思います。ダンスも、今までは振りを入れてついていくのに精一杯な面もあったのが、最近は自分のやりたいジャンルの方向性を見据えている感じがありますね。
四季凪:うれしいですね。
渡会:俺は、自分自身をより俯瞰して見られるようになってきたと思います。今までは「このリズムに乗ってこの振りをする」で止まっていたのが、「今、自分がどう見えているのか」を考えるようになりました。振り入れに慣れてきたことで、そういうことを考える余裕が出てきたというか。歌に関しても、目指すニュアンスを自分の中で決められるようになったんですよね。そのおかげで、ディレクションをしてくれる人にも「俺はこっちが良いと思うんですけど、どうですか?」と自分から提案できるようになりました。
風楽:見え方を気にしてそうだなっていうのは僕も感じていましたね。ダンスレッスンの最後にいつも、後で自分たちで見返すために動画を撮っているんですよ。それで雲雀のダンスを見たときに「あれ? うまいじゃん」と思って。
渡会:逆に今までが意識しなすぎてたからねえ。
進化具合が見えやすい
――みなさんにとって印象的な曲をそれぞれ教えてください。
四季凪:私は「逆に的な I LOVE YOU」ですね。今までやったことのないタイプの楽曲だったこともあって、初めて聴いたときは割とびっくりしたんですよ。でも、すごくキャッチーだし、私たちも楽しく歌えましたし、これからのヴォルタを代表する楽曲のひとつになってくれたらいいなと思います。
セラフ:自分は「ELEVATE」ですね。アルバムでも1曲目だし、自分たちも最初にデモを聴いた曲だったんですよ。だから、アルバム全体の指針にもなった感じです。
風楽:僕も「ELEVATE」かな、デモを聴いたときの記憶が一番残ってる。シンプルにかっこいいのはもちろん、僕は洋楽をよく聴くんですけど、「こんなに海外楽曲な感じでやっていくんだ」と思って。あとは「英語めっちゃあるけど大丈夫かな」って(笑)。
渡会:みんなが言ってくれている曲ももちろんなんですけど、「Seven Days」も良いんですよね。これまでVOLTACTIONがやってきたことと同じジャンルで、正統派進化というか。従来と近いことをやっているからこそ、比べたときに進化具合が見えやすいんじゃないかなと思いますね。「Our Universe」もめちゃめちゃ良いと思います。「愛 罠 Get U」と「泣いていたんだ」も良いし、デュオ曲の「Small Revolution」、俺らの「Dream Action!!」もいいよね。「マジ!Magic!PEACH!」もやっぱりいいし、「Spacecraft」はチルなんですよねえ。からの「Growing Together」、もう全部良いです! はい!
VOLTACTION ”ELEVATE” Official MV
――ありがとうございます(笑)。制作にあたっては、みなさんの意見も反映されているのでしょうか?
風楽:曲調や歌詞は、僕たちのほうでもちょこちょこ決めさせてもらったよね。
渡会:特にデュオ曲はプロデューサーと深く詰めたよね。そのあたりも話す?
――渡会さん、四季凪さんは「Dream Action!!」、セラフさん、風楽さんは「Small Revolution」ですね。ぜひそれぞれの制作を振り返っていただけますか?
四季凪:歌いたい方向性はパッと決まったけど、歌詞は結構話し合ったよね。アイデアをいくつかいただいて。
渡会:「もう少し明るい言い回しにしたい」とか、漠然としたイメージをしっかり落とし込んでいただきました。
四季凪:おかげで素敵な楽曲ができました。
風楽:「Dream Action!!」を初めて聴いたとき、ちょっと意外だったんだよな。もうちょっとしっとり系で来るのかなって予想していたから、結構元気でノリノリな曲で。
セラフ:確かに、おしゃれで明るい感じ。こっちの「Small Revolution」も意見が一致することは多かったよね。歌詞も早く固まった気がする。
風楽:ダンスを見据えて考えるから決めやすかったかも。その結果、ザ・ダンスナンバーになったんだけど、聴かせていただいたときは「あ、もうこの曲じゃん!」と思えた。
渡会:確かに、初めて聴いたとき「バチバチに踊るんだろうな~!」って思ったわ。
四季凪:ヴォルタの中でもダンスが得意な二人なので、彼らがこの曲をどういうふうに仕上げてくるのか楽しみですね。
――収録時のエピソードを教えてください。
風楽:セラフさ、「Small Revolution」のラップみたいなところ苦戦してなかった?
セラフ:〈Something comes into my heart〉の“Something”がね。でもこれ、ちょうど今日解決したの。RECのときは頑張って録った感じだったんだけど、今日のボイトレでだいぶ楽になった。
――他の方がどこで苦戦されたかって分かるものなんですか?
セラフ:RECは基本、別録りなので録っている最中のことは分からないんですけど、録った音源を後から聴けるので、うっすらと「ここ大変だったんだろうなあ」というのは伝わってきますね。
渡会:それでいうと俺、RECの順番が一番最後になることが多いんですよ。他の3人が歌ったものを聴きながら自分の分を録るので、一番最初に完成形を聴けてうれしいですね。MIXをする前の状態ですけど、「めっちゃ良い音源になりそうだな」って。
――セラフさんは何か覚えているエピソードはありますか?
セラフ:RECに行ったら、ブースの中と外に飲みかけのペットボトルが1本ずつ置いてあったんですよ。前に録っていたのが風楽奏斗だったので、「お前、飲みかけだらけじゃねえか」って言ってたら、バッグからもう1本飲みかけのコーヒーが出てきたときは衝撃でしたね。
風楽:いやあれ、普通に間違えたんだよ。まずブースの中で水を飲んでいたんですけど、出たときに「さっきの水飲もう」と思ったら間違えて新しいのを開けてしまって。コーヒーは朝起きて現場来るまでに飲んでいたやつなので、それはセーフです。
――ちなみにみなさん、レコーディング中はいつも決まった飲み物を飲むんでしょうか?
風楽:僕は普通に水ですね。コーヒーとかお茶は良くないって聞くんですけど、コーヒーも飲みます。
セラフ:自分も水ですけど、なるべく常温の水にはしています。冷たいと喉が冷えて、調子が下がる感覚があって。
四季凪:飲み物とはちょっと違いますけど、粉の龍角散はいつも飲んでますね。スッとして、喉が開く感じがします。
渡会:俺は毎回、念慈菴のシロップを舐めながら録っていますね。それでもやばいときは、コンビニのホットスナックのチキンで油を摂取しながらやるときもあります。
――ありがとうございます。話を戻しまして、他にエピソードはありますか?
四季凪:「めっちゃチャラく歌ってみて」というディレクションを受けて、自分が思うチャラさを表現していたら、“チャラ凪”という言葉が生まれました。どの曲だったか忘れてしまったので、ぜひアルバムを聴いて当ててくれたらうれしいですね。
風楽:アキラはこないだ4人ボイトレのときにノートにすごい量のメモを書いていて、「やるねぇ」って思ったね。
四季凪:一応、記録をね。その日にやったこともそうだし、いろんなことを書いています。
ダンスは高いレベルにしていきたい
――1stに比べて、2ndライブに対する心持ちはいかがでしょうか?
セラフ:いつの間にか感はあるよね。「もうそんな時期か」と思いつつ、でも1stライブのときよりじっくり詰めている気がする。
風楽:何をすればいいのかが分かっているしね。
四季凪:うん。逆に言えば考えることが増えたかな。
――ライブまであと4か月ほどですね(取材時点)。逆に1stライブのとき、4か月前は何を?
セラフ:ダンスレッスンに明け暮れていたよね。でも、振りを覚えるのに必死だった気がする。
――当時と比べて成長していると感じる点は?
風楽:分かりやすいのはダンスかなあ。
渡会:たとえば今まで振り入れのレッスンに何度も時間がかかっていたけど、今回は少ない時間でも振りが入るようになったよね。それで本当に入るから不思議。
四季凪:ダンスレッスン中に「ここの振り、あなたはこういう感じで踊っていると思うけどどうする?」「こういう感じで揃えようか」といった会話も増えましたね。
――ファンの前でパフォーマンスするのが楽しみな曲を教えてください。
セラフ:やっぱり「逆に的な I LOVE YOU」になっちゃうなあ。
渡会:俺もそれ!
四季凪:そうだねえ。
風楽:そうなっちゃう。
セラフ:あとは「マジ!Magic!PEACH!」とかもね。今回はコールアンドレスポンスでみんなと声を重ねられる曲も多いので、会場で歌えたら楽しそうだなと思います。
渡会:みんなにも練習してきてほしいね。
風楽:「Growing Together」は“一緒に成長しよう”というメッセージの曲だから、ぜひライブで直接届けたいですね。
セラフ:振り付けで言うと俺、「Small Revolution」が特に好きかも。ムズくておもろい。
渡会:“ムズくておもろい”って、すごいド変態発言じゃない!?
セラフ:ムズかしい振り付けを攻略していく楽しさがあるんですよね。
VOLTACTION ”マジ!Magic!PEACH!” Official MV
――他のみなさんは難しい振り付けが来たとき、どう感じるんでしょうか?
渡会:「え、俺らにこれできるの?」って。
四季凪:毎回「ほんとか?」って思いながら踊って、「ああ、一応今回もなんとかなった」って感じ。
風楽:ギリギリを生きてるよね。
――2ndライブに向けて注力していることを教えてください。
セラフ:やっぱりダンスは高いレベルにしていきたいので、基礎的な部分から振り付けへの応用をしっかりと仕上げていきたいと思っています。あとは基礎体力、心肺機能や筋力といった体づくりですね。ライブ中にパフォーマンスが落ちていかないように、引き続き頑張ってやっていきたいと思います。
渡会:俺は健康かな。体を壊しちゃ終わりなので、気を付けてます。
風楽:声かけ合ってるもんね。マジで風邪とか骨折とか絶対しないようにって。
四季凪:日常生活でも「怪我したら詰む!」と思ってます。
渡会:ウインタースポーツもライブ後までおあずけだし……そういえばライブが終わったら、スタッフのみなさんも交えてゴルフに行こうって話が出てますね。
――『EVOLVE』の特典映像でも、みなさんでゴルフに挑戦されていましたね。最後に読者に向けて、このアルバムとともに届けたいメッセージをお願いします。
風楽:(※かしこまった声で)何か、気に入る曲はありましたか? 元気とか出てくれると、すごくうれしいです。
渡会:うん。
四季凪:そうだね。
風楽:……です!
セラフ:終わりなんだ(笑)。じゃあ自分いこうかな。11曲の中にもさまざまな顔があるし、コールアンドレスポンスができる曲やノリの良い曲も多いので、ぜひたくさん聴いてもらって、ライブで一緒に同じテンションで盛り上がりたいです。いや、むしろ僕らを超えていっちゃうぐらいのテンションで、盛り上がっていただけたらなと思います。
四季凪:今までのVOLTACTIONにはなかったような楽曲もあれば、正統進化と言えるような楽曲もたくさんあって、みなさんを飽きさせないアルバムになっていると思います。今回は3形態(初回生産限定盤A、初回生産限定盤B、通常盤)の展開で、セルフソロカバーなどの特典もありますので、そういったものも楽しんでいただけたらと思います。
渡会:(※かしこまった声で)今回のアルバムは、どのシチュエーションにもぴったり合う曲があるのかなと思っております。自分たちが視聴者の日常に溶け込んで、みんなを支えたい、そんな思いを持ってアルバムを作らせていただきました。(中略)ライブ当日は、みんなで忘れられない思い出を作れればと思っております。
四季凪:長い……
セラフ:中略、にしてもらって大丈夫です(笑)
関連商品







































