SEX PISTOLSの元マネージャーとして知られたロックンロールの有名な多弁家、MALCOLM MCLARENが4/8、ニューヨークで亡くなった。享年64歳。

スポークスマンによると、MCLARENはしばらく癌で闘病していたが、最近はきわめて健康で、突然の病変による死だったという。遺体はロンドンのハ
イゲート墓地に埋葬されることになっている。

MCLARENはロンドンの労働階級の家庭に生まれ、アート・カレッジに通った後、1971年にデザイナーのVIVIENNE WESTWOODとキングス・ロードにLET IT ROCKという衣料品店をオープン、のちにTOO FAST TO LIVE, TOO YOUNG TO DIEに改名した。1972年にニューヨークに旅してNEW YORK DOLLSの衣装デザインを始めたのをきっかけにマネージメント業に手を染める。

1975年にロンドンの店をSEXと改名し、S&Mっぽい衣料品を売り始め、イギリスのアンダーグラウンド・ロックの中心に身を置くようになる。
「ロックンロールはバンドを意味しているわけではない。シンガーや歌詞を意味しているのでもない。不朽になろうとしているかどうかって問題なんだ」

THE PRETENDERSのCHRISSIE HYNDEは「MALCOLMがやったのは、人々に行動を起こさせることだった。彼のアイデア、彼がやろうとしたことは決してあからさまじゃなかったし、他の誰もやろうとしないことだった」と語っている。

SEXでJOHNNY “ROTTEN” LYDONに出会ったMCLARENは自分のマネージするバンドのフロントマンに採用、SEX PISTOLSを始動させる。グループは1977年に「GOD SAVE THE QUEEN」で英国のパンク・シーンを開き、MCLARENは次々に国中をあっと言わせる仕掛けを展開して話題を盛り上げた。

1978年にバンドが解散すると、彼はBOW WOW WOWなどを売り出すかたわら、自分自身もアーティストとして「BUFFALO GALS」などのヒットを放った。

近年はドキュメンタリー『FAST FOOD NATION』の共同プロデュースをし、2008年には『SHADOW』というサウンド・ペインティング・シリーズを制作してタイムズ・スクエアにあるMTVのHDスクリーンで初上映した。