2026/11/04 09:00
ドミニク・ファイクが、通算3作目となるスタジオ・アルバム『ハウ・トゥ・クイット・スモーキング』をリリースした。
北米ツアー【Comedy Tragedy Parody】で各地を巡りながら、約8週間にわたって制作したアルバムで、今年8月に発売日をわずか2か月後に設定した全15曲のアルバムを各配信サービスに登録し、ツアーと並行してリアルタイムで制作を進めることを発表。テクノロジーによって「完璧」な表現が追求される時代に、あえてその流れとは逆のアプローチを選び、制作の妨げとなる自身の一面を手放すことに挑戦した。
制作の舞台となったのは、ヴァージニア・ビーチのホテルの一室や、アルバカーキからラスベガスへ向かうツアーバス、バンクーバー上空を飛ぶ水上飛行機、さらにはシアトル郊外にあるドラマ『ツイン・ピークス』のダイナーなど、移動の合間を縫って楽曲や映像を制作し、旅先での景色や出会い、何気ない瞬間から得たインスピレーションを、「Wallflower」「Small Town」「Pangea」といった楽曲に落とし込んでいった。
本作の制作を支えたのは、各地で合流した多彩なアーティストたちだ。完成間際に急きょ飛行機で駆けつけたアーティストもいれば、数日から数週間にわたってツアーに同行し、ともにサウンドを作り上げたアーティストもいた。ラヴ・スペルズ、エマ・オジェ、グレース・アイヴス、ゲイブリエル・ジャコビー、ケヴィン・アブストラクト、レジー、ジョージアナ、ダニー・ブラウン、ヘザーが名を連ね、Tay-Kも電話を通じて参加している。
当初は10月上旬の発売を予定していたが、ドミニクは米ロサンゼルス公演で、アルバムが「想像していた以上に大きなものになった」と語り、リリースを3週間の延期を発表する。その後、テキサス州トーニロにあるソニック・ランチで収録曲を絞り込み、ニューヨークへ移動。エレクトリック・レディ・スタジオでレコーディング、ミキシング、マスタリングを仕上げた。その完成からわずか数日後となる10月30日、満を持してアルバムは世界へと届けられた。
アルバムのラストには、テキサスでの制作終盤に、ラッパーのTay-Kが刑務所からかけてきた電話での会話を収録。「WHITE KEYS」の制作にも携わったジョン・カニンガムのもとにかかってきたこの電話を通じて、ドミニクはTay-Kと知り合い、自ら築いてきた生活や、そのなかで抱える葛藤を打ち明けた。Tay-Kはそんな彼に、「自分の中の子どもの心を大切に。すべてが学びになる。すべてが素晴らしいんだ」と語りかけている。
さらに、アルバム発売に先駆け、ドミニクは自身の公式サイトで24時間配信のストリーミング・チャンネル「Separate Street Network」を開設。ツアー中に記録した映像をもとに、ドミニクと仲間たちが制作した番組やコンサート・フィルムなど、さまざまなコンテンツを展開している。
来年2月から3月には、観客との距離の近さを意識した単独公演シリーズ【Comedy Tragedy Parody - Dominic Fike in Europe】を開催予定。2月9日のデュッセルドルフ公演を皮切りに、ベルギー、フランス、スイス、イタリア、デンマーク、オランダなどヨーロッパ各地と英国を巡り、3月6日に英国マンチェスターのCo-op Liveで最終公演を迎える。
◎リリース情報
アルバム『ハウ・トゥ・クイット・スモーキング』
発売中
https://dominicfikejp.lnk.to/HowToQuitSmokingAW
Photo: Nathan Nguyen
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