2026/11/02 09:50
マイ・ケミカル・ロマンスは、記念碑的な3rdアルバム『ザ・ブラック・パレード』の20周年を祝うため、あらゆる手を尽くしている。先週ボーナス・トラックを追加した拡張版がリリースされたのに加え、このエモ・ロック・バンドは現地時間2026年10月29日に、ビジュアル・アーティストのローレン・サイが監督を務め、豪華な声優陣を迎えた7分間の見事なショート・フィルム『Prelude to the End』を公開した。
コンセプト・アルバム『ザ・ブラック・パレード』の荒々しいオープニング・トラック「The End」に乗せて展開される、ストップモーションと手描きによるこのアニメーション映画では、米ニューイングランド地方にある抑圧的な寄宿学校ペーパー・アカデミーの生徒アストリッド(声:サイ)の物語を描かれている。厳格な校長に大切なスケッチブックを没収された彼女は、それを探してゴミ用シュートの中へと転がり落ちていく。
アストリッドは姉妹(フィービー・ブリジャーズ)や友人(ビリー・アイリッシュ)に支えられる一方、厳しい日本人教師(小島秀夫)と学校の冷酷な学部長(ジョン・C・マッギンリー)に叱責される。
映像美にあふれたこの短編は、同じ大きな瞳の主人公アストリッドが登場し、昨年6月に【アヌシー国際アニメーション映画祭】で初公開された、サイによる2025年の短編アニメーション『The Dying World Part One: Forgetting』の続編的な位置づけとなっている。映画『レギオン』やドラマ『ルースター/パパと娘のキャンパスライフ』などの番組に出演してきたアーティスト兼俳優の彼女は、ブリジャーズ、ルーシー・デイカス、ジュリアン・ベイカーによるオールスター・トリオ、ボーイジーニアスの2023年の楽曲「Cool About It」のアニメーションMVも手がけた。
学部長から学校の3つの規則、"怪我をしないこと"、”妄想を抱かないこと"、"ゴミはすべて処理されること"を改めて言い渡されたアストリッドは、自身が”病気"であるため、もし怪我をすれば決して治ることはないと警告される。落胆したアストリッドは苛立ちから自らの手に穴を開け、スケッチブックを探してゴミ用シュートへと飛び込む。たどり着いたゴミの世界で彼女は巨大なカラスとつながれて空へ舞い上がるが、暴走したぬいぐるみに撃ち落とされ、学校という陰鬱な現実へと引き戻されてしまう。
プレス・リリースにはこの短編映画について、「私たちが自らの創作物や若さと結ぶ関係、そして自分の真実を体現し表現しようとする揺るぎない決意を探求しており、とりわけ後者はマイ・ケミカル・ロマンスの作品群を通じて繰り返し描かれてきた重要なテーマである」と記されている。 この作品は、米ロサンゼルスのハリウッド・ボウルで行われたバンドの5夜にわたるレジデンシー公演のうち、10月30日と10月31日の最終2公演の開演前に上映された。
サイは子どもの頃にマイ・ケミカル・ロマンスの楽曲のオリジナル・ファン・アニメーション・ビデオを制作しており、この短編映画はバンドと仕事をするという生涯の夢を実現したものだと声明で語っている。「"ザ・ブラック・パレード"と"The Dying World"のためのこのプロジェクトに携われたことは、まさに夢のようでした。私はマイ・ケミカル・ロマンスとジェラルドの創造的な功績を深く尊敬しています。私が彼のキャリアを通じて築き上げてきた世界にずっと憧れてきたのと同じように、彼が私の創り出した世界にインスピレーションを見出してくれたことを光栄に思います」と彼女はコメントしている。この短編には、フォンダシオン ルイ・ヴィトンでユートピア・オーケストラが演奏したパスカル・デュサパンの「Flying River, Violin Concerto」のライブ録音も使用されている。
『ザ・ブラック・パレード』を祝う2年間にわたるソールドアウトのスタジアム公演により、2001年から2013年までの第1期の活動時以上の勢いに乗っているマイ・ケミカル・ロマンスは、11月7日付の米ビルボード・アルバム・チャート"Billboard 200"で上位にランクインする有力候補と見られていたが、初の首位アルバムを獲得するという快挙を成し遂げた。2006年発表の同アルバムは20周年記念デラックス再発盤のリリースを受け、11月7日付チャートで139位から1位へと急上昇した。同作は発売当時2位で初登場し、それが最高位となっており、今週まではバンドにとって最も高いチャート順位を記録したアルバムだった。
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