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2026/09/05 20:00

Sundae May Club、全国ツアー【なみなみならぬツアー】のオフィシャルレポート到着

 Sundae May Clubが、全国ツアー【なみなみならぬツアー】を完走した。

 Sundae May Clubは、4月にメジャー1stフルアルバム『なみなみならぬ』をリリース。バンダイナムコミュージックライブ内の音楽レーベル・MoooD Recordsよりメジャーデビューした。同作のリリースを記念して開催した今回のツアーでは、自身最多となる全11公演を実施。ツアーの最終日には、バンド結成の地である長崎・ホンダ楽器に凱旋し、華々しく幕を下ろした。

 この記事では、8月29日に開催された東京・渋谷CLUB QUATTRO公演をレポートする。新たなフィールドへ踏み出した彼らのステージは、ここからさらに広い世界へ飛び出していこうとする意志と剥き出しの衝動を感じさせた。

 この日のチケットはソールドアウト。満員の観客の期待がフロアに充満するなか、浦小雪(Gt./Vo.)、みやはら(Gt.)、ヒロト(Dr.)、サポートメンバーのとものしん(Ba.)が姿を見せた。浦がギターを弾きながら歌い始めた1曲目は「月が出た!」。<今夜!わたし変わると思う>――そんな決意を掲げながら、ライブは始まった。

 最初のブロックでは、『なみなみならぬ』の収録曲が3曲続けて披露された。笑顔でタイトなビートを刻み、バンド全体を前進させるヒロト。豊かな表情とともに、痛快なリードフレーズを弾きまくるみやはら。腹の底から、芯のある歌声を響かせる浦。メンバーそれぞれが好きに音を鳴らしているようで、演奏は不思議なほど同じ方向を向いている。ひとたび曲が走り出せば、どこまででも行ってしまいそうなみずみずしい勢い。その音に誘われて、フロアからは拳や手のひらが次々と上がり、曲が終わるたびに、メンバーを呼ぶ声があちこちから飛んだ。

 MCに入ると、メンバーはフロアを見渡しながら「うわー、みっちみち! すごい!」「ソールドアウトです、ありがとうございます!」と笑う。浦は「私たち、4月に出した1stフルアルバムでメジャーデビューしました」とファンに改めて報告し、「おかげさまで音楽が本当に、本当に楽しくて。今が一番カッコいいと思うので、最後まで楽しんでいってください」と呼びかけた。

 これまでの浦は、MCになるとノートを開き、あらかじめ考えておいた言葉を観客に届けていた。しかしこの日はノートを持たずにステージへ。あれほど慎重に言葉を準備していた彼女が、この日は目の前の観客だけを見ながら、その場で浮かんだことを話していた。

 浦は「みんなのおかげでどんどんでっかい夢を持つことができてます。みんなにも、夢を見てほしいなって思う。バンドを始めた頃の“なんでもできるぞ”って気持ちを忘れずに、今後もやっていこうと思ってます」と語る。一方で、「普段生活してて、“何かが足りない!”って感じがずっとしてて。私はもっとカッコよくなれるのに、もっといろんな歌を歌えるのに、と思います。だけどライブをしている時は、ただただ歌うのが楽しくて、本当に幸せなんですよ。受け取ってくれて、ありがとうございます」と打ち明ける。自分の心をそのまま差し出しながら、とにかく今が楽しくてしょうがないと伝える姿が印象的だった。

 浦の言葉を裏付けるように、バンドの演奏は自由で伸びやかだった。ギターのささくれだった音色が印象的な「しとろんの週末」「PLAY!」といったオルタナナンバーでは、4人の音が整列するのではなく、ぶつかり合うことで、猛々しいグルーヴが生まれた。その音に引っ張られるように観客の身体も揺れるなか、みやはらの「せーの!」に続き、みんなで「ワンツースリー!」と声を合わせて、ドラマティックなミドルナンバー「夜を延ばして」が始まる。その余韻をヒロトのビートが受け取り、次の曲「フロム・ヘル」へ繋げると、満ち足りない気持ちのまま叫ぶ浦のボーカル、バンドのアグレッシブなプレイに、フロアから大きな歓声が上がった。

 「晴れるな」「やまない」「少年漫画」と、Sundae May Clubを代表する曲が続く。その後の「目黒シネマロマンス」では、少年キッズボウイのきもす(Tp.)がステージに登場。レコーディングにも参加したきもすのトランペットが加わることで、バンドの音に軽やかさと温かさが生まれた。さらに「せっかくなのでもう1曲」と、続く「渦中ロック」もトランペット入りのアレンジで披露。互いを盟友と呼ぶ2組らしく、演奏は息ぴったりだ。曲が終わると、フロアから「最高!」と声が飛び、みやはらも「ずっといてほしいね」と頷いた。

 クロマチックランから始まる王道サーフロック「また夏日」に「キッズ・イン・スコール」を重ね、ライブは終盤へ向かっていく。本編ラストは「だって眩しくて」。メンバーが向き合ってエネルギッシュなサウンドを炸裂させると、観客も堪らない様子で拳を掲げた。会場に笑顔が広がるなか、浦がマイクをフロアへ向けると、大きな歌声が返ってくる。それを受けて、バンドの熱量がもう一段階上がる。そんなやりとりとともに、本編を駆け抜けた。

 アンコールでは、新曲「爆音モノローグ」を初披露。9月2日に配信リリースされたこの曲は、ダウ90000の単独ライブ【40000】の主題歌として制作されたものだ。かねてよりSundae May Clubに注目していたダウ90000の主宰者・蓮見翔の熱烈なオファーによって、今回のタイアップが実現したという。創作に向き合う人の情熱を歌ったこの曲は、今まさに新しい場所へ進もうとしているSundae May Clubの姿とも重なり、一際力強く響いた。演奏を終えた浦が「どうですか?」と尋ねると、観客は拍手と歓声を返した。

 その後は、浦が「長崎から東京に出てきて、こんなにたくさんの人に見てもらえると思ってなかった……とは言わないけど。やってやるぞって思ってたからね」と微笑みつつ、「いざみんなの顔を見ると、やってきてよかったなと思います」と、目の前の光景を噛みしめるように語った。そして、今では大好きになったというこの街の歌「東京」を披露。最後は「春」で締めくくった。

 10月10日からは、新たなツアー【爆音モノローグツアー】がスタートする。この日のステージで何度も口にしていた「楽しい」という気持ちを抱えたまま、Sundae May Clubはまた次の場所へ向かっていく。


◎公演情報
【なみなみならぬツアー】
2026年8月29日(土)
東京・渋谷CLUB QUATTRO
<セットリスト>
01.月が出た!
02.ハッピーバースデイ
03.幽霊まぼろし
04.しとろんの週末
05.PLAY!
06.Teenager
07.サボン・セシボン
08.ひとり・ゆくえ
09.夜を延ばして
10.フロム・ヘル
11.晴れるな
12.やまない
13.少年漫画
14.目黒シネマロマンス
15.渦中ロック
16.また夏日
17.キッズ・イン・スコール
18.だって眩しくて
EN1.爆音モノローグ
EN2.東京
EN3.春

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