Billboard JAPAN


Special Contents

モーニング娘。'15『青春小僧が泣いている/夕暮れは雨上がり/イマココカラ』インタビュー

モーニング娘。'15 『青春小僧が泣いている/夕暮れは雨上がり/イマココカラ』 インタビュー

参加メンバー:佐藤優樹、小田さくら、尾形春水、野中美希

 2014年11月26日、モーニング娘。においてはもちろん、アイドルシーンの歴史において最大級の感動と衝撃と愛を残した道重さゆみ卒業公演。あの日、完全燃焼してしまったモーニング娘。'14は、残された約1ヶ月をどんな想いで過ごしていたのか。そして新たに始動したモーニング娘。'15は今どんな状態になっているのか。

 “つんく♂さんからのメッセージ”だと云う新シングルで更なる覚醒を見せている佐藤優樹(10期)、小田さくら(11期)、そして今作がデビュー作となる尾形春水(12期)、野中美希(12期)の4人から話を訊いた。

道重さゆみ卒業公演で完全燃焼……モーニング娘。'14最後の1ヶ月。

--まずモーニング娘。'14の最後の話を聞きたいんですが、道重さゆみ卒業公演があった11月26日は、送り出すメンバーにとってはどんな1日になりましたか?

※モーニング娘。’15 DVD MAGAZINE Vol.69 ダイジェスト
※モーニング娘。’15 DVD MAGAZINE Vol.69 ダイジェスト

小田さくら:あの日は終演後に道重さんだけが楽屋にひとり残って、他のメンバーは先に帰ったんですよ。で、帰るときに道重さんに「おつかれさまでした!」って……何回ぐらい「おつかれさまでした!」って言ったんですかね?

佐藤優樹:何回も何回も言ってた。

小田さくら:みんな帰りたくなくて、何回も何回も「おつかれさまでした!」って言ってたら、道重さんが「明日も普通に会うみたいだねー」って言ってて。それで私たちも「明日も会えるみたいだなー」って思いながら……別れました。

佐藤優樹:だから次の日になっても「まだ道重さんがいる」みたいな感覚があって。

--どこか違うところでモーニング娘。の仕事をしてるんじゃないかっていう。

小田さくら:毎日全員揃って仕事している訳でもなかったので、私も翌日に3人でラジオの仕事とかやってて、道重さんも含めそれぞれ個々に仕事をしている感覚があって。でも気付いたら「あ、もう何ヶ月も会ってないのか……」って。

佐藤優樹:自然と幕がどんどん伸びて、閉じた。私たちの気持ちが切り替わらないから、幕をどんどん伸ばしていってしまって。実際にはもう幕は閉じて、新しい幕が開いているんですけど、優樹たちの気持ち的にはひとつ前の幕をずっと引き伸ばしてしまっている感じ。11月27日から12期(新メンバー)と一緒にお仕事って感じでもなかったので、すごく不思議な感覚のまま残りの2014年は過ごしてましたね。で、いつの間にかモーニング娘。'15になっていた。

--12期メンバーはどんな気持ちで道重さゆみ卒業公演を観ていたんでしょう?

モーニング娘。'15『青春小僧が泣いている/夕暮れは雨上がり/イマココカラ』インタビュー
▲尾形春水(12期)

尾形春水:私は道重さんのいるモーニング娘。は2ヶ月ぐらいしか過ごしてないんですけど、すごく貴重な時間やなって思ってて。2ヶ月しかなくて、あんまり話したこともなくて、一緒に写真を撮って頂いたのも2,3回だったんですけど、道重さんの卒業公演を裏で観ながら12期全員で泣いていて。すごく格好良かったですし、「これから私はこのモーニング娘。の中でやっていけるかな?」って自信が無くなったりもしたんですけど、それ以上に「頑張ろう!」って思いました。

野中美希:すごく印象に残るコンサートで、私もずっと裏から観てたんですけど、譜久村(聖)さんの道重さんに向かってダッシュした場面とか、すごく泣いて。最後のメンバー1人ずつ道重さんにメッセージを届けていく場面も、私は長くモーニング娘。のメンバーとして活動してきた訳ではないんですけど、ずっとモーニング娘。を観ていた立場だったので、「本当に道重さんがいなくなっちゃうの? 嘘でしょ?」ってあのタイミングでも信じられなくて。終わった後も「明日から道重さんに会えない」って思ったら呆然とするしかなかったんですけど……でもここからモーニング娘。'15が新たに始まっていくんだなという実感も生まれました、そのときに。

--壮絶な卒業公演を終えてから、モーニング娘。'15が本格始動するまでの1ヶ月ちょっとってどんな気持ちで過ごしていたんでしょう?

※モーニング娘。’15 DVD MAGAZINE Vol.68 ダイジェスト
※モーニング娘。’15 DVD MAGAZINE Vol.68 ダイジェスト

佐藤優樹:「こんなんでいいのかな?」って思ってました。道重さんが卒業した後にメンバーが集まって話し合ったりすることもなく、「こういうモーニング娘。にしたい!」とかもなくって。「道重さんが卒業するまでの何ヶ月間でもっと何かやれたんじゃないかな?」とか、「あの時間ってもっと大事に過ごさなきゃいけなかったんじゃないのかな?」とか考えちゃって……でも自分も「こう動きたいけど、上手く動けない」みたいなところがあって…………ふぅー!

小田さくら:空気漏れましたよ(笑)

一同:(笑)

佐藤優樹:道重さんがここまで作ってくれたものを優樹たちがどんどん小さくしちゃってるなって。あの日のコンサートで例えるなら、道重さんがセンターステージまでステージを広げてくれたのに、ここまでモーニング娘。を連れてきてくれたのに、今はもうセンターステージまで行けない感じがすごくしてます。

--小田さんはあの1ヶ月ちょっとをどう過ごしていたんでしょう?

小田さくら:あの時期は14メンバーの9人で活動することが多かったんですよ。12期はもういたけど、最新シングルは14の作品だったので、自ずとそれに関するイベントは14にいたメンバーでやることが多くて。それで楽屋の前の廊下で集合したりすると、「あれ、1人少ない? ……あ、そっか」ってなることも多くて、なんか……ふわふわしてました。ずっとふわふわしてましたよね?

佐藤優樹:そう、本当にふわふわ~っていう感覚。12期と道重さんが一緒に仕事していた時期もあったんで、12期も道重さんも含めてモーニング娘。'15ってどこかで思っていたり。だから「道重さんはただ休んでるだけ」みたいな。本当に雲みたい。

--雲みたい?

小田さくら:重力を感じない感じ。

--個人的には、道重さゆみ卒業公演で一度完全燃焼してしまった印象もあったんですけど。

※モーニング娘。'14 『見返り美人』(Morning Musume。'14[A looking back beauty]) (Promotion Ver.)
※モーニング娘。'14 『見返り美人』(Morning Musume。'14[A looking back beauty]) (Promotion Ver.)

小田さくら:それはありました。

佐藤優樹:道が無くなっちゃったんです。

小田さくら:学校も通っているときはたまに「学校、イヤだなー」とか、朝眠いときとか「休みたいなー」って思うけど、卒業式になると「もっとやっておけばよかった!」って思うことがたくさんあって、その感覚に近いです。「14って幸せだったんだな」「道重さんがいる環境ってすごく楽しかったんだな」ってすごく実感してしまいました。

佐藤優樹:もちろん今も楽しいんですけど、なんか違う楽しさがあって。今のメンバーの関係性が“良い仕事仲間”だとしたら、14は“家族”。アットホームな感じ。12期と11期も活動期間は離れてるし、10期はもっと離れてるし、9期さんなんてもっともっと離れてるし、でも道重さんはその離れているメンバーをひとつにまとめていたんです。でも優樹たちがそれを12期に対してやろうと思っても、何をしたらいいのか分かんないし、道重さんがいたときみたいに全員でたこ焼きパーティーとかやれたらいいと思うんですけど、12期はまだ「すみません!」「はい!」っていう感じだからどう接していいのか分かんないんですよ!

--じゃあ、もういっそ12期から誘ったらいいんじゃないですか。「先輩、たこ焼きパーティーしたいッス」って。

尾形春水野中美希:えぇー(笑)!

小田さくら:12期は、例えばリーダーの譜久村さんから「明日こうしようね」って連絡があったら、9期10期11期が「わかりました」って答えている中で4人だけ「承知しました」って返してくるんですよ(笑)。

--カタい! まだ恐縮している訳ですね。

尾形春水:そうなんです。今まで普通の高校生で、そういうときになんて答えていいか分からなくて、そしたら12期の牧野真莉愛ちゃんが「こういうときは“承知しました”って送ったらいいんだよ」って教えてくれて、そこからは4人とも「承知しました」を連用しています(笑)。

佐藤優樹:なので、優樹たちが「普通に話してるだけなんだよ?」って思ってても、「はい、分かりました。すみませんでした」みたいな(笑)。道重さんはどうやって後輩たちを柔らかくしたんだろう?って思います。

NEXT PAGE
  1. < Prev
  2. まーちゃんの葛藤「私はモーニング娘。'15をまとめることしか考えてない」
  3. Next >
まーちゃんの葛藤「私はモーニング娘。'15をまとめることしか考えてない」

--田中れいなを筆頭に先輩との壁を次々壊してきたまーちゃんも、後輩相手だとどうしていいか分からないと?

佐藤優樹:年下だと難しい(笑)!

小田さくら:あと、同期の存在っていろんな意味で大きいんだなって感じます。私はひとりで入ってきたので、コミュニケーションを取る相手が先輩しかいなかったんですよね。だから自然と仲良くなれたと思うんですけど、12期は最初から同じ立ち位置の人がいるから、そっちに行けちゃうんですよね。どうしても同期の3人のところへ行っちゃうのかなって。

--ほとんどの歴代メンバーが通ってきた道ですよね。

佐藤優樹:そうなんですよ。10期も10期で最初は固まってたから何とも言えないけど、でもどうしても柔らかくしたい気持ちはすっごい大きいですね。15になってから。

--正月のモーニング娘。'15お披露目ライブ 、鈴木香音が靭帯断裂で不参加という事態に見舞われながらも、スケールアップしたフォーメーションダンスを展開。しっかり仕上げてきた印象だったんですが、自分たち的にはどうだったんでしょう?

※モーニング娘。'14 『TIKI BUN』(Promotion Ver.)
※モーニング娘。'14 『TIKI BUN』(Promotion Ver.)

小田さくら:「12期、凄いな」って思いました。

佐藤優樹:私たち10期は「ピョコピョコ ウルトラ」から入って、その後の「恋愛ハンター」からの繋がりで「One・Two・Three」「ワクテカ Take a chance」「Help me!!」って徐々にフォーメーションダンスのレベルが高くなっていったので、12期がすぐに出来るようになるとは思ってなかったんですよ。難しいんじゃないかなって。「まーでも出来ないときあるのに、絶対に無理だ」って。でも12期はずっと「大丈夫です」って言ってて、実際にお披露目ライブやったら本当に大丈夫だったんですよ。だから「天才か!」と思って。「TIKI BUN」とかよく出来たなって思いました。

野中美希:「TIKI BUN」は一番苦戦しました。フォーメーションがめちゃくちゃ難しくて、元々完成していたところに12期4人が新しく入る形だったので、どこをどう動けばいいのか分からなくなっちゃったりして。でもやっていくうちにだんだん慣れていった感じですね。

佐藤優樹:ただ、もっと個性は出したほうがいいかなって思います。優樹がケガしていたときに、客観的に今のモーニング娘。を見れる機会があって。9期10期11期もまだ道重さんの域までは達してないけど、12期は新メンバーなのに目立ててないというか、負けてるなって思って。まだ自分を隠してる。自分を全然出せてないから、もっと前にズカズカ出ていっていいのに、鞘師(里保)さんより前に出ていいのに、先輩後輩はあるけど、もっとオーラを出していいのにって思ったんですよね。「私はここにいるんだよ!」っていう気持ちで「TIKI BUN」とかももっと堂々とやっていいと思うし、「ファンの人、私を見てよ! ここにいるじゃん!」「私はスターなんだ!」っていう気持ちでやってほしいなってすごく思う。

--どうですか? 今のアドバイスを聞いて。

尾形春水:私はスターなんだ……か。

佐藤優樹:「私もモーニング娘。なんですけど!」「ここにいますけど、何か?」ぐらいの気持ちをもっと持ってほしいな。牧野ちゃんとか結構前に出てるけど、まだまだシュンってなってるときが多いんですよね。その点、小田ちゃんは「私はここで歌ってるんですよ!」っていう感じが最初から出てたんですよ。カメラの前でも堂々とやっていた。12期はただでさえ4人もいるから、そこはもっと出していったほうが良いんじゃないかなってすごく思う。

--同じハロプロ内で言うと、アンジュルムやカントリー・ガールズは若手がガンガン前に出ていってる印象もありますし、モーニング娘。'15も負けじと新メンバーが活躍する姿を見たいですよね。

※アンジュルム『大器晩成』 (ANGERME[A Late Bloomer]) (Promotion edit(New Ver.))
※アンジュルム『大器晩成』 (ANGERME[A Late Bloomer]) (Promotion edit(New Ver.))

佐藤優樹:そうなんですよ。

--そんな12期メンバーと共に走り出したモーニング娘。'15。4か月間ほど活動してみて今はどんな状態だなって思いますか? 全体としては。

小田さくら:良い雰囲気だなとは思います。年齢の差がぐんと縮まったじゃないですか。キャリアも道重さんは12年もやっていらっしゃったから、その穴はもちろん大きいですけど、今はその穴に対して13人でかかっていってる。なんて言うんですかね? 14のときとは目指しているものが多分違うんですよね。

佐藤優樹:道重さんは「私はこれを目指します。ここを超えていきます、抜かしていきます」っていう意思をメンバー全員に伝えていたので、その目標を達成する為にグループがひとつのカタマリになっていて。でも今は目標がグループ全体としてじゃなく個人個人の規模になっちゃってるから、ボールがいろんなところに飛んじゃうんですよ。それでひとつの的(まと)に誰がボールを当てたとしても、一人の力では「そんな力じゃ足りないぞ」って的に言われちゃう。

小田さくら:14のときは、道重さんが先頭にいて、それを9人が追いかけていた。今は1人1人が何かを成し遂げようとしていて、私だったら今は確実に歌なんですよ。「こんなんじゃ通用しないな」って感じているから。そういう感じでみんなそれぞれに今は「これを頑張ろう」っていうものがあるんだと思います。

佐藤優樹:でも私は私でモーニング娘。'15をまとめることしか考えてないから、メンバーが1人1人になっちゃってるなって感じる。道重さんが1本1本くれた薔薇を優樹たちがくっつけなきゃいけないんですけど……

小田さくら:良い意味で全員がライバル体制になってるかもしれない。

--ひとつのカタマリになれていないということですか?

佐藤優樹:仲は良いけど、「みんなで集まろう」とかもないし……

小田さくら:14のときほどではないと思います。同じ9人(9期10期11期)でも、同じ13人(9期10期11期12期)でも。

--それが今のまーちゃんにとって課題なんですね? 今後そこをどうしていくかが。

佐藤優樹:優樹はもう薔薇をくっつけることしか考えてない。道重さんが1本1本くれた薔薇は、12期も含めてひとつになる為にくれたはずの薔薇なのに、今はまだ12期も優樹たちも1本ずつ手に持ってるだけでサラ~って風に吹かれるまま、みたいな。

小田さくら:道重さんがくれたものがお花だったとしたら、それを花束にしなくちゃいけない。でも今はそれをみんなが匿っている訳じゃないですけど、「これは絶対に自分のもの」って思ってるから、なかなか13本がまとまらない。っていうことですよね?

佐藤優樹:そう。私はそれを完成させることだけ考えてる。前は道重さんがいて、10人でライブ後にフルーツ囲みながら「こうしたかったよね」とか「こういうのを目指してるからこういうことしたいよね」とか、具体的に言えば「昔のモーニング娘。を抜かしたい」とか。それに対して「それ、優樹も目指したい」「私も目指したい」ってみんながなっていったんですけど、最近はフルーツをみんなでつっつき合うこともあんまりないんで。先生に何かを確認したり、12期に何かを教えたりとか、みんなバタバタしているから難しいとは思うんですけど、もうちょっと……みんなでフルーツつっつき合いたい。

小田さくら:今はみんなが個人のスキルアップに努めている感じで、1/13をどれだけ磨くかっていう。私もそうですし、それはそれで大事なことだと思ってるんですけど、それがひとつになることで13/13、もしかしたら26/13とかになったりするかもしれないじゃないですか。

--そこがこれからどうなっていくのか、楽しみにしています。あと、先ほど、まーちゃんが12期の印象を語っていましたけど、逆に12期はまーちゃんにどんな印象を持たれていますか?

尾形春水:佐藤さんは、天才です。

一同:おー!

尾形春水:話していることの例えとか……

小田さくら:分かんないよね。

一同:(笑)

小田さくら:多分、佐藤さんの心の中では完成されてるんですよ。

尾形春水:そういう感じとか凄いなって。人間じゃないなって。

佐藤優樹:人間だよぉー!!

尾形春水:(笑)。すごく天才だなって思います。何でも出来る人やって。

NEXT PAGE
  1. < Prev
  2. モーニング娘。'15最初のシングル“つんく♂さんからのメッセージ”
  3. Next >
モーニング娘。'15最初のシングル“つんく♂さんからのメッセージ”
小田さくら:本当に天才ですよ。佐藤さんはその天才ぶりに気付けてないんですよ。さっき、モーニング娘。を薔薇で例えていましたけど、それは佐藤さんの中ではすごく自然なことで。でも周りからすると「すごくロマンティックだな」って思うじゃないですか。人生のことを方程式に例えてたりすることもあって、すごく壮大な話なんですよ。でもそれも佐藤さんの中では普通の話で。あと、音楽の勘が優れ過ぎていることとか、すごく羨ましいですし、リズムのことは12期にも教えてて、16ビートの刻み方を教えていたり、最近は曲のミックスとかもすごくやってて、BGMとか作ってるし、作詞作曲してるし、何でも出来るんですよ。歌が好きな私からしたら、こんなに素晴らしい体はないんじゃないかって!

佐藤優樹:体っ!?

--こんな素晴らしい生き物は他にいないと。

佐藤優樹:生き物(笑)。

小田さくら:こんな構造の生物、他にいないですよ。自分が佐藤さんと同じ構造だったら、最大限に利用してやる!って思いますもん。本当に羨ましい。

--野中さんから見ていかがですか?

モーニング娘。'15『青春小僧が泣いている/夕暮れは雨上がり/イマココカラ』インタビュー
▲野中美希(12期)

野中美希:先ほども「まとめることを考えてる」って仰っていたんですけど、12期にはダンスを教えて下さっていて、私にもよく教えてくれるんですよ。ダンスの細かいところまで。で、私、佐藤さんのダンス、すっごい好きなので、あんな風になりたいんですよ!

佐藤優樹:あんなヘタクソなのに?

野中美希:佐藤さんのダンスが本当に好きなんです。目標なんです。あと、私も佐藤さんの言葉は凄いなと思ってて、一度ポエム集みたいなものを書いて、本にしてもらいたいぐらい。佐藤さんが本を出してくれたら、絶対に私は何冊も買います(笑)。

--まーちゃん、大絶賛されてますよ。かつて「佐藤優樹こと佐藤優樹です」と自己紹介した人が。

一同:(笑)

佐藤優樹:あれは“こと”の意味が分かんなくって、とりあえず“こと”って言えばいいんだなって思って(笑)。

--そんな自分を今、天才と呼んでくれる人たちがいるのはどんな気分?

佐藤優樹:優樹は「バカ」って言われたくなくって、モーニング娘。のオーディションを受けるときも「おまえは黙っていれば受かる。喋るな」って言われていて、それで一生懸命一生懸命黙ってたりとか、加入後もしばらくは10期の前でも静かにしてたんですよ。でも何かする度にマネージャーさんから注意を受けちゃうんです。ステージで「佐藤優樹こと佐藤優樹です」って挨拶したときも、目に見えるところにマネージャーさんがいて「やっちゃったー」って顔してたんですよ(笑)! それ見た瞬間、私「あれ、今、変なこと言ったっけ? 名前も言ったし、10期って言ったし、ちゃんと“こと”って言ったし!」って焦っちゃって、また変なこと言っちゃったみたいで。だから後輩が入ってくるときもバカだと思われたくないから、頑張って喋らないようにしてて……

小田さくら:でも私も12期も佐藤さんがどんな人かは知ってましたよ。モーニング娘。が好きで入ってきてるんで。

一同:(笑)

尾形春水:実際、最初は全然お話してくれなかったんですよ。「すごく距離があるな」って一番思っていたんですけど(笑)、最近はよく話してくれます。

--そんなモーニング娘。'15の新シングル『青春小僧が泣いている/夕暮れは雨上がり/イマココカラ』が完成しました。12期メンバーにとってはデビューシングルになる訳ですが、どんな作品だなと感じていますか?

※モーニング娘。'15『青春小僧が泣いている』(Morning Musume。'15[An Adolescent Boy is Crying]) (Promotion Edit)
※モーニング娘。'15『青春小僧が泣いている』(Morning Musume。'15[An Adolescent Boy is Crying]) (Promotion Edit)

尾形春水:3曲ともイメージが違って、ダンスも格好良かったり、滑らかだったり、元気だったりして、表情を使い分けるのもすごく大変でした。この曲は可愛い感じとか、この曲はクールな感じとか、それぞれ違うんですよ。なので、先輩の表情を見て勉強しました。

野中美希:9期さんのデビュー曲が「まじですかスカ!」だったり、10期さんのデビュー曲が「ピョコピョコ ウルトラ」だったりしたので、私たちのデビュー曲もフレッシュな感じなのかな?って思っていたんですけど、めちゃくちゃ格好良かったり、めちゃくちゃ切なかったりするシングルだったので、「私に出来るのかな?」ってすっごい不安になってしまって。実際にダンスとか表情の使い分けとか大変だったんですけど、3曲とも素敵な曲なので、こんなに素敵なシングルでデビューさせて頂けて、すごく光栄だなって思いました。

--小田さんは「イマココカラ」のPVでセンターに立ってますよね。嬉しかった?

※モーニング娘。'15『イマココカラ』(Morning Musume。'15[Right Here, Right Now]) (Promotion Edit)
※モーニング娘。'15『イマココカラ』(Morning Musume。'15[Right Here, Right Now]) (Promotion Edit)

小田さくら:私の中ではあのフォーメーションには感謝しかなくて、偶然が重なってっていう認識なんです。「イマココカラ」って振り付けがYouTubeに元々上がっていたんですよ。プリキュアが踊ってる動画が。私はあれを誰よりもしっかり覚えていった自信があるんですよ。で、ダンスレッスンでもみんなに教えていたりして、その姿を先生が見ていて、もしかしたら良い位置にして下さったのかな?とか。12期との歌割りがあって、年功序列で真ん中に立てたのかな?とか。でもそれが本当に嬉しくて。真ん中に立つって私にとってデビュー曲の「Help me!!」以来なんですよね。なので、自分の中では「この曲は大事にしなきゃいけないし、感謝しなきゃいけないことだな」って。「よっしゃあ!」みたいなことではない。嬉しくはあるんですけど、「ありがとうございます!」っていう感じですね。あと、「イマココカラ」は卒業式で学生が歌うような前向きさと明るさがあるので、大事に歌っていきたいです。

--小田さくら加入後のシングルで、ここまで王道なポップスを歌うことってなかったですもんね。

小田さくら:そうなんですよ。初めてシングルでアイドルっぽい曲を歌って。私、EDMしか歌ったことなかったんで、初めてメインでアイドルっぽい曲を歌わせてもらえたことが本当に嬉しいんです。

--「夕暮れは雨上がり」のPVでは、まーちゃんがいきなりソロでエアピアノを披露して目立ってます。どんな気分でした?

※モーニング娘。'15『夕暮れは雨上がり』(Morning Musume。'15[The Sunset After the Rain]) (Promotion Edit)
※モーニング娘。'15『夕暮れは雨上がり』(Morning Musume。'15[The Sunset After the Rain]) (Promotion Edit)

佐藤優樹:最初、ダンスの先生に「どんな気持ちでやったらいいんですか?」って聞いたら、「うん。弾いてくれればいい」って(笑)。でもその後に「12期についてこい!って気持ちでピアノを弾いたらいいんじゃない? 私の背中を見てついてこい!っていう気持ちで」って言ってくれたんです。でも私がピアノを弾いた後、12期は4人とも私の前を通っていくんですね。なので、結果的に「いってらっしゃい!」って気持ちで弾きました(笑)。

--逆に見送っちゃったっていう。

佐藤優樹:見送っちゃった! 妹たちを見送る感じ。小田ちゃんは後輩なんですけど年上なので、どぅー(工藤遥)以外は優樹のお姉ちゃんだと思ってたんですよ。全員。でも12期に対しては、優樹がお姉ちゃんにならなきゃいけないのかな?って思って。それは「青春小僧が泣いている」でもそうだし、「夕暮れは雨上がり」はもちろん、「イマココカラ」もそうなんですけど。あと、「夕暮れは雨上がり」の歌詞はつんく♂さんからのメッセージだと思っていて、道重さんとの時間はもう過ぎちゃったけど、新しい時間は自分たちで作っていくしかないんだよ。無駄には出来ないんだよ。おまえたちが12期を引っ張るんだぞっていう。だからそういうイメージで歌っているし、その想いのすべてをエアピアノに込めてます。自分としてはオレンジのオーラじゃなくて、金色のオーラを出すつもりで。あと、最後、みんなが優樹を中心にして円になって回ってくれるんですけど、あれはふざけてる訳じゃなくて。

--分かってます(笑)。

小田さくら:最後の最後にふざけ出したとは思わないですから(笑)。

佐藤優樹:それでみんなが優樹の周りにギュッてなってくれるんですよ! だから「お姉ちゃんも妹も全員いて、優樹は幸せだな!」って思って終わってます、優樹は。「ありがとう、まーのそばにいてくれて」って。

--じゃあ、堪らない曲だ。まーちゃんにとって。

佐藤優樹:自分の中では、みんながまーのことを好きでいてくれる曲です。

NEXT PAGE
  1. < Prev
  2. 先輩と12期メンバーをひとつにするキーパーソン=小田さくら?
  3. Next >
先輩と12期メンバーをひとつにするキーパーソン=小田さくら?

--あのエアピアノを初めて観たとき、まーちゃんが自宅で曲作りしているエピソードをふと思い出して。たしか小田さんがラジオで喋っていたと思うんですけど、まーちゃんはいつから宅録女子になったんですか?

モーニング娘。'15『青春小僧が泣いている/夕暮れは雨上がり/イマココカラ』インタビュー
▲佐藤優樹(10期)

佐藤優樹:結構前からです。モーニング娘。に入った当時からずっとやってます。

小田さくら:iPadにアプリを入れてからはどこでも出来るようになって、レコーディングしましたもん。

佐藤優樹:ハハハ! そうなんです!

小田さくら:佐藤さんがクリックをチッチッチッチッて……同じテンポでドラムを入れ、ピアノを入れ、ギターを入れ、私の声を入れて、「Fantasyが始まる(佐藤優樹バージョン)feat.小田さくら」みたいな曲を作って! しかも移動の車の中でレコーディングしちゃって。

佐藤優樹:途中で「プー!」ってクラクションの音が入っちゃって(笑)。

尾形春水:あと、佐藤さんは「青春小僧が泣いている」のリズムに12期が苦戦していたときに、佐藤優樹さんバージョンの、リズムの取りやすいCDを作って下さって。佐藤さんが作ったって聞いて「え!?」って思いました。

小田さくら:最初は佐藤さんがマネージャーさんに頼んでたんですよ。「12期に16ビートが取りやすい音源をなるべく早く渡してあげてください」って。そしたら翌日に自分で作ってきちゃって!

--まーちゃんが作った曲をみんなで歌って踊ることはないんですか? 将来的に。

小田さくら:人生はいろいろ~♪

佐藤優樹:ハハハハ!

--なんですか? 今の曲は!

小田さくら:人生はいろいろあーる♪っていう。

佐藤優樹:譜久村さんがリーダーになって「ヤバイ、ヤバイ!」ってなっているときに、譜久村さんの顔をイメージして一生懸命書いたんですけど、それを譜久村さんに聴かせようと思っても恥ずかしくって聴かせられなくって! 唯一聴いているのは、小田ちゃんだけ。小田ちゃんには全部聴かせてます。

--端から見てても2人は仲良いですもんね。名コンビ。まーちゃんはどう思う?

佐藤優樹:まーちゃんにとっては!(小田さくらの左腕にしがみつく)

--腕組んじゃった(笑)。

佐藤優樹:まーちゃんにとっては双子みたいな。お姉ちゃんだけど、双子。だから「タメ口でいいよ!」って言ってるんですけど、「それは無理です。イヤです」って言うんですよ。お姉ちゃんだけど、後輩だからって。なので、優樹の中ですっごく頭がくるっくるするんですよ! でも何でも言い合える。だから不思議な関係だよね。

小田さくら:私は人を嫌いにならない人なので、何を言われても大丈夫なんです。だからお互いに隠し合っていることはあんまりないし、仲が悪くなることもなくて。

佐藤優樹:小田ちゃんは不思議なんです。優樹が小田ちゃんに何か酷いことを言ったとして、「今の言葉、優樹が言われたら絶対キレてるよ!」って言っても、「私は何も思わないです」って。

小田さくら:違うんです! 佐藤さんの良いところもいっぱい知ってるし、ちょっとイヤなことを言われたぐらいじゃ嫌いになれないぐらい好きになってるし……

佐藤優樹:ホ……ホホ……ホホホホ!!

--まーちゃん、照れすぎです(笑)。

小田さくら:こういうところ好きだな。憧れるな。尊敬するな。って思ったら、少しくらい何か言われても、そんなことで人を嫌えないじゃないですか。って思うと……だから楽しいです!

一同:(笑)

--結論、楽しい。良いですね。それが一番じゃないですか。

佐藤優樹:一番楽しんでますよね、人生を。

--まーちゃんが言うならよっぽど楽しんでるだろうね(笑)。12期もこういう仲になれそうですか?

尾形春水:はい。12期同士ではもう素でいられるんですよ。

野中美希:でも先輩たちの前では少し猫をかぶっている感じで……

佐藤優樹:まだ!?

尾形春水:12期同士では言ってます。「先輩の前でももっと猫脱ぎなよー」って。

小田さくら:私は12期が一番近い感覚でいるんですよ。だから加入したときから結構話し掛けに行ってたし。でもまだ少し猫を被ってるのかな?

野中美希:9期さん、10期さん、11期さんは加入タイミングが1年ずつ違うだけなんですけど、12期は結構離れているので、先輩たちの輪の中へ入り込んでいけるのかがすごく不安で、まだ素を出せてないというか……前よりは出しているんですけど!

佐藤優樹:でも小田ちゃんは羽賀(朱音)ちゃんが入ってきてすぐハグしてましたからね。ビックリした。

小田さくら:朱音ちゃんとは研修生のときから仲が良かったんですよ。真莉愛も11期オーディションを一緒に受けた仲だったので。

佐藤優樹:そういうことかー。

尾形春水:小田さんは私が始めて写真を一緒に撮らせて頂いた先輩なんです。12期お披露目の武道館公演の日に楽屋に来て下さって、一緒に撮って下さって。それが小田さんのブログに上がるのが楽しみすぎて、「まだかな? まだかなー?」って思ってたらブログに上がって、「わぁー!」ってテンション上がってすぐ写真を保存しました。

野中美希:私もメンバーさんと1対1で話すのは、小田さんが初めてだったんですよ!

モーニング娘。'15『青春小僧が泣いている/夕暮れは雨上がり/イマココカラ』インタビュー
▲小田さくら(11期)

--小田さん、すでにキーパーソンになってるじゃないですか。

小田さくら:2年間も後輩がいなくて、敬語しか使わない環境にいて、その状況を変えていかなきゃいけないのは私だけだったので、そう思って話しかけたところもあるんですけど、普通に「これから一緒に仕事をしていく娘たちだ」「可愛いなぁ~、仲良くなりたいな」って思ったんです(笑)。

--そろそろ〆に入っていきますが、モーニング娘。'15の目標って何かあったりするんですか?

佐藤優樹:まずは12期が入って最初のツアーをとにかく成功させて、ファンの皆さんを喜ばせて、「今日のコンサート、楽しかったね!」って思わせることですね。ファンの皆さんが満足してくれれば優樹たちも嬉しいし。同時に、モーニング娘。'15を好きでいてくれるファンの皆さんがいるから、私たちはいるんだぞっていう感謝の気持ちを伝えていきたいなって思ってます。

--まーちゃんもそういうことが言えるお姉さんになったんですね。少し驚きました。2年半前のインタビューでは、学校で先輩がボールをパンクさせた話と、お風呂を沸かせないのに嘘ついた話を勝手にして、ほとんど終わっちゃいましたから(笑)。

小田さくら:それは伝説だ。

佐藤優樹:アハハハ! 中学校も卒業して、高校も今週入学式だったぐらいなので、今は学校の話はないんですよ。

--いや、学校の話を求めている訳じゃないんです(笑)。

小田さくら:一回も投げかけられてないです。

一同:(笑)

Interviewer:平賀哲雄


Music Video

モーニング娘。’15「青春小僧が泣いている/夕暮れは雨上がり/イマココカラ」

青春小僧が泣いている/夕暮れは雨上がり/イマココカラ

2015/04/15 RELEASE
EPCE-7089/90 ¥ 1,728(税込)

詳細・購入はこちら

Disc01
  1. 01.青春小僧が泣いている
  2. 02.夕暮れは雨上がり
  3. 03.イマココカラ
  4. 04.青春小僧が泣いている (Instrumental)
  5. 05.夕暮れは雨上がり (Instrumental)
  6. 06.イマココカラ (Instrumental)
Disc02
  1. 01.青春小僧が泣いている (Music Video)

関連キーワード

TAG

Special Contentsmore

ハリー・スタイルズ ソロ・デビュー・アルバム『ハリー・スタイルズ』発売記念特集
ハリー・スタイルズ ソロ・デビュー・アルバム『ハリー・スタイルズ』発売記念特集
全英&全米チャートで初登場1位!表現者としての歩を進める意志と興奮に満ちたアルバムの内容に迫る。
アメリカン・フットボール 来日直前インタビュー 「繰り返しプレイしてきたことで、バンドとして、とてつもなく成長したんじゃないかな」
アメリカン・フットボール 来日直前インタビュー 「繰り返しプレイしてきたことで、バンドとして、とてつもなく成長したんじゃないかな」
ジャパン・ツアーを前にマイク・キンセラが語る、最新作/toe/気になる次作について
Billboard JAPAN×SUMMER SONIC 2017 Billboard JAPAN Party!
Billboard JAPAN×SUMMER SONIC 2017 Billboard JAPAN Party!
Billboard Live10周年のアニバーサリーイヤーとなる今年は、「次の10年を支えていくネクスト・アーティスト」たちが集結。
bonobos インタビュー
bonobos インタビュー
「すごくいいタイミングでバンドが新しく生まれ変わりました」
JY 1stアルバム『Many Faces -多面性-』インタビュー
JY 1stアルバム『Many Faces -多面性-』インタビュー
「音楽でここまで自分のことを語ったのは初めて」
日本×台湾イベント【TOKYO MUSIC LINER】リレーコラム(第1回:Nulbarich)
日本×台湾イベント【TOKYO MUSIC LINER】リレーコラム(第1回:Nulbarich)
【ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2017】ライブ・レポート
【ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2017】ライブ・レポート
 5月4日から6日まで開催された【ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2017】。ビルボードジャパン編集部がピックアップした公演をレポート。
OKAZAKI LOOPS【node_vol.1】開催記念インタビュー - Aimerが伝統の街・京都から世界に向けて発信する普遍的な魅力
OKAZAKI LOOPS【node_vol.1】開催記念インタビュー - Aimerが伝統の街・京都から世界に向けて発信する普遍的な魅力
武道館のその先の可能性を感じてほしい

Chartsmore