2026/03/06 12:00
ヤマハ初のグローバルビジネスコンテスト【TRANSPOSE Innovation Challenge】のファイナルピッチイベントが、2月25日、横浜・赤レンガ倉庫「Re:Wharf」にて開催された。
本コンテストは、ヤマハが【TRANSPOSE】の名のもとに推進する新規事業創出プログラムの一環として実施されたもの。2025年9月に募集を開始し、一次・二次審査を経て、300社以上の応募の中から選出された国内外のスタートアップ10社に、社内公募代表1組を加えた計11組がファイナルピッチに臨んだ。
審査員は、山浦敦氏(ヤマハ株式会社 代表執行役社長)、杉野祐介氏(Yamaha Music Innovations President and CEO)、Andrew Kahn氏(Yamaha Music Innovations マネージング・パートナー)、西村真理子氏(株式会社HEART CATCH 代表取締役)、西条祐介氏(Counterpart Ventures ファウンディング・ゼネラル・パートナー)の5名が務めた。審査は<顧客課題の具体性><プロダクトマーケットフィット><市場成長性><競合優位性><ビジネスモデル><チーム体制>の6項目に基づいて行われた。
ピッチ冒頭では、プロジャズバンドのライブ演奏に合わせ、登壇者が自身や家族の原体験を起点に、ビジョンや実現したい世界、情熱を1分間で表現する「サウンド・ストーリーテリング」を実施。音楽を軸に事業を行ってきたヤマハならではの演出で会場を彩った。
本編のピッチでは、エンターテインメントや医療など多様な領域と、ヤマハの根幹である「音楽」を掛け合わせた事業構想を各社が提案。AIやVRなどの先端技術を活用し、ウェルビーイングやクリエイター・エコノミーの向上を目指すアイデアが披露された。質疑応答では、審査員からの鋭い質問に加え、具体的な事業展開に向けた逆提案も挙がるなど、活発な議論が展開された。
全11組の発表終了後、審査員による協議を経て各賞が決定。<グランプリ>には、センサー連動型の音響技術で自然音をリアルタイム生成し、オフィスや病院、学校などの騒音環境を改善する“サウンドスケーピング”を提案した「Moodsonic」(イギリス)が輝いた。同社には、PoC(概念実証)の実施および事業提携に向けた最大500万円の費用支援が贈られた。
<ヤマハ賞>は、ラップ・ヒップホップ楽曲の制作・共有・フィードバックを支援するモバイルアプリ「Rap Fame」を開発した「Rap Tech Studios」(イギリス)が受賞。グランプリ同様、PoC実施および事業提携に向けた最大200万円の費用支援が提供される。
<YMI賞>には、社内公募チームが提案した、ノイズを抑制しながら自然な音質を保つミュージシャン向けイヤープラグ「Ear screen」(日本)が選出され、今後の事業に関するディスカッションの機会が与えられた。
さらに<YMI Fund賞>は、スマートフォンのマイクで取得した呼吸音をAIと音響バイオマーカーで解析し、気道閉塞や心不全の兆候を60秒以内に識別する技術を提案した「Eupnoos」(イギリス)が受賞。Yamaha Music Innovationsとの資金調達に向けたディスカッションの権利が授与された。
フィナーレでは、辻本美博(Sax.)、岸本亮(Pf./Key.)、永田雄樹(Ba.)、大津惇(Dr.)によるライブ演奏を実施。受賞者やファイナリスト、審査員らが音楽に身を委ねるなか、終始和やかな雰囲気でイベントは幕を閉じた。
◎イベント概要
【TRANSPOSE Innovation Challenge】
2026年2月25日(水)
横浜・赤レンガ倉庫 Re:Wharf
<グランプリ>
Moodsonic(騒音を緩和する自然音生成サービス)
<ヤマハ賞>
Rap Fame(ラップ/ヒップホップの制作・共作支援アプリ)
<YMI賞>
Ear screen(ミュージシャン向けノイズコントロールイヤープラグ)
<YMI Fund賞>
Eupnoos(呼吸音解析による疾患識別バイオマーカー技術)
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