Billboard JAPAN


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2022/12/09

【ビルボード 2022年 年間TikTok Songs Chart】ぼっちぼろまる「おとせサンダー」が首位

 2022年の年間Billboard JAPAN“TikTok Songs Chart”で、ぼっちぼろまるの「おとせサンダー」が1位に輝いた。

 “ひとりぼっちロックバンドとしてミュージシャン活動を行う地球外生命体”のぼっちぼろまるの「おとせサンダー」は、<イナズマに打たれました>という歌詞に合わせて、親指と人差し指で稲妻に見立てたダンスが流行。これはトレンドダンスの解説系クリエイターの中野亜紀が振り付けしており、彼女のオフィシャル・アカウントの投稿はこのダンスの解説を含めて500万回以上再生されている。6月3日のデジタル配信開始前からTikTokで人気に火が付き、集計期間中には5度の首位を飾った。

 上半期の“TikTok Chart”で1位を獲得したKlang Rulerの「タイミング ~Timing~」は2位にチャートイン。本楽曲は1996年4月~2002年3月に放送されたバラエティ番組『ウッチャンナンチャンのウリナリ!!』の企画から誕生したブラックビスケッツの大ヒット曲「Timing」(1999)をKlang Rulerがカバーしたもの。ローカルカンピオーネによるダンス投稿をきっかけに、その振り付けに挑戦するユーザーが急増した。このバズを受け、日本テレビの音楽番組『ベストアーティスト2022』ではブラックビスケッツが20年ぶりに復活。TikTokの枠を超えて話題になった。

 3位は水曜日のカンパネラ「エジソン」。楽曲がTikTokで公開されたのはリリースから4か月後にもかかわらず、YouTuberのおおしま兄妹が振り付けたダンスをはじめ、替え歌動画やMVの高速足ダンスを模した動画など様々な形で拡散。コムドットや平成フラミンゴ、ロイといった人気インフルエンサーたちの投稿が相次いだ。YouTubeチャンネル『THE FIRST TAKE』のTikTokアカウントでの歌唱動画や、本人アカウントのMV切り抜きも拡散された。

 2022年のTikTokを語るうえで不可欠な存在といえば、4位のTHE SUPER FRUIT「チグハグ」だろう。8月17日の初登場7位から翌週は1位へジャンプアップ、以降は6週連続で首位を独走した。これはKlang Ruler「タイミング ~Timing~」、心之助「Blue Spring」に並ぶ連続首位記録だ。失敗エピソードや恥ずかしい話を紹介し<それでは聞いてください チグハグ>と、イントロのダンスに繋げる動画で流行りだした本楽曲だが、メンバー本人によるダンス動画の投稿やテレビ露出などから、サビでのダンス動画に人気を移しながら楽曲が拡散し幅広く使用された。

 多くの動画に共通しているのはダンス。チャートインしたほとんどの楽曲に決まった振り付けが存在しているが、そのふり幅は誰でも挑戦しやすい簡単なものから、17位のKep1er「WA DA DA」のような、アーティストのコレオを完コピするものまで様々。アーティストのオフィシャル・アカウントをきっかけにダンスに挑戦するクリエイターも多く見られる。16位のなにわ男子「初心LOVE」や14位のNAYEON「POP!」など、楽曲やアーティスト自身の人気がTikTok上でも反映され、さらに上半身だけで見せられる“TikTokを意識した振り付け”を起用することでより楽曲が拡散したと推測できる。話題性の高いアーティストがTikTokユーザーに寄り添った動画を積極的に発信することで、プロモーションとして戦略的にTikTokを使用できることがわかる。

 TikTokでは上記のようなアーティストが起因のバズと、TikTokで使用されることで楽曲が流行する2パターンが存在するが、どちらも楽曲の流行が流行を呼び拡散されることで、使用される回数が次々と膨らんでいく傾向がある。THE SUPER FRUITの「チグハグ」やHoneyWorks「可愛くてごめん(feat. かぴ)」など、元はネタ動画やダンスが流行の要因でも、拡散していくことでダンス動画を投稿しないクリエイターにも使用されたり、使用される楽曲のパートを変動しながら使用回数が増加していくことが多く見られる。また、12位のSHAUN「Way Back Home (feat. Conor Maynard) [Sam Feldt Festival Mix]」のように、もともとバズっていた楽曲のリミックス版が違う形で再び拡散することもあるため、依然としてどのアーティストにもバズる可能性が大いにある。どのように・誰の楽曲が流行るのかは全く予想できないが、来年はどんな楽曲がTikTokを賑わすのか注目だ。

Text by Yuma Totsuka

【Billboard JAPAN TikTok Songs Chart of the Year 2022】トップ10
1位「おとせサンダー」ぼっちぼろまる
2位「タイミング ~Timing~」Klang Ruler
3位「エジソン 」水曜日のカンパネラ
4位「チグハグ」THE SUPER FRUIT
5位「可愛くてごめん(feat. かぴ)」HoneyWorks
6位「タイトル」メーガン・トレイナー
7位「2:23 AM」しゃろう
8位「だいしきゅーだいしゅき」femme fatale
9位「Blue Spring」心之助
10位「「ぴえん」のうた」針スピ子

集計期間:2021年11月29日(月)~2022年11月27日(日)

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