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2018年6月度FM802ヘビーローテーション・Hump BackをDJ・加藤真樹子がひも解く!



Saucy Dog インタビュー

 6/1、ついに開局30年目に突入したFM802。この関西屈指のラジオステーションでは、開局以来毎月おすすめの楽曲をヘビーローテーションとしてオンエアしている。そして記念すべき6月のヘビーローテーションを勝ち取ったのが、Hump Backの「拝啓、少年よ」だ! そこで今回、Hump Backの林萌々子(Vo&G)を招き、FM802のDJ・加藤真樹子との対談を実施!! 自身のTwitterで"(高校時代の)担任の先生から、電話がきた。車内で802からHump Backが流れたらしい。「頑張ってるねんなぁ」って言われて「うん、頑張ってるねん」って言うたあたしの心は、完全に17歳やった(一部略)"と感動のツイートをした林の青春時代や意外な一面が垣間見られるトークをご覧あれ!

FM802代表取締役社長 栗花落 光インタビューはこちらから>>>

FM802 4月ヘビーローテーション 小袋成彬インタビューはこちらから>>>

FM802 5月ヘビーローテーション Saucy Dogインタビューはこちらから>>>

FM802 ヘビーローテーションはこちらから>>>

私、日常を歌いたいんですよね。

--先日初めて会った時、林さんはリアルなロックガールだなと思いました。今日は、10代20代はもちろん、私のような30代後半のロックファンもとりこにする林さんのソングライティングの話を聞きたいなと思います。何を聴いて、どういう人生だと、こういう曲ができるんだろう?って……最初の音楽体験って何ですか?

林萌々子:兄貴が音楽好きでお家でずっと音楽が流れてたり、家族も音楽が好きやからお出かけする時はいつも車で流れてたり……。

--何が流れてたん?

林萌々子:車の中ではKICK THE CAN CREWとかですね。

--アッパーな家族ですね(笑)。

林萌々子:"上がってんの? 下がってんの? Yeah!"って(笑)。今考えるとヤバいですよね(笑)。

--超楽しい(笑)!

林萌々子:RIP SLYMEとかも流れてて……。で、兄貴はロックバンドが好きでチャットモンチーとか聴いてました。あ、でも、最初はピアノですね。小学校6年間通ってたかな。でも練習が嫌いで練習しなかったんで、今になってちゃんとやっとけばよかったなって思いますね。

--今はもうムリ?

林萌々子:今もある程度は弾けるんで、メロディ作る時やコーラス付ける時に弾いたり、あと、私、バンドやってない時に子どもと関わる仕事をしてたんで、そのリトミックで弾いたりはしてました。で、最初に歌を歌い始めたんが中3ぐらい。アコギを持って3曲ぐらい弾いて歌えるようになった時、"ちょっと人に聴かせたい"ってなって、一人で天王寺(大阪の繁華街)まで行って弾き語りしたんです。3曲ぐらいしか歌われへんのに(笑)。

--いい話だな。それはカバー?

林萌々子:カバーです。YUIとか。

--人に聴かせたいと思うのが、やっぱ違うんだよな……。で、それ以降、発掘して聴いたりとかは?

林萌々子:そうですね。好きなバンドが好きなバンドを探っていって、eastern youthとかハナレグミとかを聴いたりしました。

--世代的には、少し上の人たちが聴いてたものが多いのかな。それに言葉が強い人が多いですよね。林さんの歌詞も強いと思うんですけど、ソングライティングのこだわりは?

林萌々子:口が気持ちいいこと。歌詞も音的にとらえてて、言ってて気持ちいいとかリズムがいいとかが好きですね。それに(言葉の)意味がハマった時は"キター!"って思います。

--言葉やメロディを思いついた時はメモしてるの?

林萌々子:めちゃメモります。スマホに書くようにしてます。

--歌詞に日常を感じるんですよね。それこそ、「星丘公園」(2ndミニアルバム「hanamuke」収録曲)とかは実在するの?

林萌々子:ないんですよ。私の地元、めちゃ田舎で遊ぶ所がないんです。だからみんな山に登って、そこにあるただの広場から星を見たりしてて……。そこを勝手に"星丘"って呼んでたんです。

--そういうことか。でも、そういう生活とか放課後の感じにリアルさがあるなって……。

林萌々子:私、日常を歌いたいんですよね。人の家とかも好きで、マンションのベランダに出てる洗濯物とかを見て"子どもがいてるんやな"とか、人のお家に行った時、こういうとこ(イスの背もたれ)が、服の"掛け場"になってるとか、その人の日常が見えるのが好きなんですよ。

--なるほど。そこに味わいがありますよね。それは誰かの日常かもしれないし、林さん自身の日常かもしれないし……。

林萌々子:特別じゃないことが好きなんですよね。

--だから、みんなの日常にグイッと入ってくる。そして何年も前のことをパッと思い出してしまったりするのかな。

林萌々子:うれしいですね。

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  1. 歌いたいことがないって、幸せな時に結構そうなるんですよね。
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歌いたいことがないって、幸せな時に結構そうなるんですよね。

--ところで、林さんの青春っていつですか?

林萌々子:17歳ですね。高校でバンドを組んで……普通のコピーバンドやったんですけど、そん時はそん時の一生懸命でやってました。それがすべてやったし友達がすべてやったし、特別なことはなかったけど、それがすごく楽しかったんですよね。友達と帰るだけ、駄菓子屋に寄ってしゃべるだけとかでも。で、最近当時の仲間と会うことが多くて、ご飯に行ったりするんですけど、当時の話で盛り上がれるんですよね。だから、そういうかけがえのない時間やったんやなって思いますね。

--今そう思えるから、その気持ちが違う形になって詞に出てるのかもしれない。私は大学ぐらいがそういう時期で、夢があって、でもうまくいかなくて、モヤモヤしたりとか一人ぼっちだなって思ったりとか、そういうのをHump Backを聴くとすごく思い出す。"美しきモラトリアム期"って、聴いてて思った。でも、それって大人になっても変わんなかったりして……。

林萌々子:そう思いますね。

--もっと大人の予定だったんだけどな(笑)。

林萌々子:確かに思いますね。結婚とかしてると思ってました。おかしいな(笑)。

--どんな大人になりたいですか?

林萌々子:え~っと。今のままでいいですね(笑)。

--このまま大事なものを持ったまま大人になっていく……なんか、一緒にお酒、飲みたいですね(笑)。

林萌々子:行きましょう(笑)。

--一緒に飲みにいくような、仲いい先輩とかはいるんですか?

林萌々子:レーベルの先輩とかによくしてもらってます。

--近くにそういう人がいるとうれしいですね。先輩には何て言われるの?

林萌々子:"そのままでいいよ"とは言ってくれますね。でも、悩んだりしたら連絡するんですよ。"バンドのカッコいいって、どういうことですか?"とか、"歌いたいこと、言いたいことがない時にどうしてますか?"とか。

--その怖さを感じたことがあるんだ?

林萌々子:ありますね。ま、歌いたいことがないって、ある意味、満たされてるわけじゃないですか。だから幸せな時に結構そうなるんですよね。それで"歌いたいことがない。どうしよう?"って悩んで落ち込んで、曲ができるみたいな……(笑)。

--やっぱり1回落ち込まないと曲にはならないんだ(笑)。ロックバンドの人たちは"満たされている時のことや幸せな時のことは、曲にはならないんだよね"って言いますよね。

林萌々子:後々、客観的になって"こんなに幸せやったんや!"っていうのを思い返して書くことはあるんですけど、その時は書けないですね。

--ね~。恋愛でもせつない!って方が書ける。そういう感情の起伏が曲を書かせるんだろうね。さて、林さんは、おっちょこちょいなんですよね? ここでちょっと性格をひも解こうと思って……。

林萌々子:おっちょこちょいですね。

--そう見えない。

林萌々子:なんか……横着なんですよ。これもこれも持ってんのに、これも持とうとして、全部落とすみたいな感じ(笑)。

--なるほど。欲しがりか(笑)。"全部持ってたら安心"と思ってたら、全部なくすみたいな(笑)。私、買い物して商品持たずに出るみたいなのがたまに……てか、しょっちゅうあります。"お客様!"って言われるパターン。

林萌々子:そういうのありますね。前、遠征中にヘアオイルを2個買ってたんですよね。コンビニ行って、最初に買った(かごに入れた)のに、店内をうろうろしてたらそれを忘れて、でも"ヘアオイル買わな!"っていう気持ちだけが残ってて……。そしたら、また1週間後ぐらいに、今度はシャンプーを2つ買ってたりとか(笑)。

--やりますね(笑)。

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  1. 「拝啓、少年よ」=売れないだろうなと思ってました(笑)
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「拝啓、少年よ」=売れないだろうなと思ってました(笑)

--さて、FM802では、6月のヘビーローテーションションとして「拝啓、少年よ 」をたくさんオンエアしました。でも"これ(「拝啓、少年よ」)は売れないだろうな"っていうひと言(林の当初の予想)を聞いて衝撃でした(笑)。

Hump Back - 「拝啓、少年よ」Music Video
Hump Back - 「拝啓、少年よ」Music Video

林萌々子:売れないだろうなと思ってました(笑)。

--その理由は?

林萌々子:私、ずっとSTANCE PUNKSとか太陽族とかフラワーカンパニーズとか青春パンクを聴いてて、自分もこういう歌を歌いたいっていうのがあって、で、書きためてたノートには"遠回りくらいがちょうどいい"とか"思ってるほど、弱くはない"とか書いてたんです。当時はそこまで遠回りもしてなくて、負けもそんなに感じてなくて、それ(青春パンク)を聴いて、そのまま書いた感じやったんですけど、今は散々遠回りして、負けを見て、やっと歌にできるなって思った時に、やっぱり乗せる音は青春パンクやったんですよ。でも今、周りはきれいなロックバンドとか……それを否定するとかでは全然ないんですけど……時代はそっちに向いてると思ったんです。それに、私らの曲って基本的に難しいことはしてないんですよ。しかも「拝啓、少年よ」は、いつも以上に難しいことはしてないんですよね。だからこのご時世には響かへんやろうなって思ったんです。ま、でも、自分が好きでやってるから、それでも別にいいと思ってのことではあったんですけど、そしたら意外といろんな反応をいただいて、めっちゃびっくりしました。"やっぱり、青春パンクって必要やったんや"ってなりましたね。

--"言ってくれてありがとう感"が世間にある気がするんで、本当に幅広い世代の人に、すごくいいって言われると思うんですよね。何回オンエアしても、歌い出しから気持ちが上がりました。

林萌々子:ほんまに上の世代の方たちに響くのはうれしいし、認められた気がしますね。それに自分らよりも下の世代にも響くのもまたうれしいですね。

--林さんより下の世代にとっても、この曲が自分を持ち上げてくれるというか、引っ張ってくれるというか……"夢は見るよ"って思ったりとかね。そういう曲になってるのかなって思います。ちなみにヘビーローテーションが決まった時は、どんな気持ちでした?

林萌々子:びっくりしましたね、うれしかったです。

--ヘビーローテーションは知ってました?

林萌々子:この曲ができた時、"ヘビーローテーションになったらいいな"って周りに言ってもらってて、そういうのがあるんやっていうのを知りました。でも想像以上でしたね。

--めっちゃかかるからね(笑)。

林萌々子:めっちゃかかってますね(笑)。

--今、目の前にFM802の歴代ヘビーローテーションの一覧がありますが……。

林萌々子:あ、くるりの「東京」。

--1998年10月です。

林萌々子:4歳です。

--4歳か!

林萌々子:バイト先のお客さんに"くるりの「男の子と女の子」に出てくる男の子に似てる"って言われて、聴いてみたんですけど、当時17歳の私にはその良さがわからなくて……。でも最近、もう一回聴き直してみたら、すばらしいってなって。

--くるりの良さは?

林萌々子:ずっと聴ける。聴く状況に合わせて色が変わる。決定的なことを言ってるわけじゃないけど、自分にぴったりくる気がしますね。

--決定的なことを言ってるわけじゃないっていうのは大事かも。"みなまで言うな!"っていう(笑)。

林萌々子:それは曲に限らずですよね。子どもと関わる仕事をしてた時、答えを子どもに考えてもらうのが大事っていうのは、すごく思ってて……。1回、全部子どもに答えを言っちゃったことがあったんですよ。考える時間を与えてあげられなかったと思って、すごく後悔しました。それに通じるところがあるんですよね。だから確かに歌詞でも意識せず、そう(余白を残すように)してましたね。

--風景も感情も浮かんでくるけど、でも結論は出なくてもいいわけですよ。それぞれの結論に至るわけで……。その感じがHump Backの魅力なのかなと思いました。では最後に林さんにとって、カッコいいバンドって、どんなバンドですか? 

林萌々子:そのままですかね。ウソをつかないバンド。何かになろうとしてない人が一番カッコいいなって思います。

--ではこれからも、Hump BackはHump Backのままで走っていってください。楽しみにしています! ありがとうございました!!

林萌々子:ありがとうございました!!

Hump Back「拝啓、少年よ」

拝啓、少年よ

2018/06/20 RELEASE
VPCC-82347 ¥ 1,200(税込)

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Disc01
  1. 01.拝啓、少年よ
  2. 02.ナイトシアター
  3. 03.今日が終わってく
  4. 04.VANS

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