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ゴルゴン・シティ来日直前インタビュー ~UKダンス・ミュージックの気鋭デュオが語る、これまでの足跡とクラブ音楽への愛



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 UKの新鋭ハウス・デュオ、ゴルゴン・シティの来日公演が来週5月1日に渋谷・WWW Xで開催される。そのディープなサウンドで、世界中のフェスやライブ開場に引っ張りだこの彼ら。【KINGDOM】と題した直近のUK&ヨーロッパ・ツアーでも、ルーマニアやエストニア、ドイツ、スウェーデンといったヨーロッパ各地の会場に出演。本国イギリスでは、ベルファスト、ダブリン、リーズと各地でパフォーマンスしたのに加え、ロンドン公演ではキャパ約5,000人の〈O2ブリクストン・アカデミー〉でのライブを成功させた。まさに今最も勢いにダンス・アクトの一組だと言えるだろう。

 ここ日本では、2015年に【FUJI ROCK FESTIVAL '15】への出演も果たしている彼ら。今回、Billboard JAPANでは、その来日公演を前に、ゴルゴン・シティのマットにメールインタビューを実施。彼らのこれまでのキャリアや、気になる新作、来日公演の内容についても話を訊いた。

近年の活動状況

 ゴルゴン・シティのメンバー、マット・ロブソン・スコット(Matt Robson-Scott)とカイ・ギボン(Kye Gibbon)は、もともとはRackNRuin、Foamoという名義で、それぞれに活動していたDJ/プロデューサーだった。そんな彼らは一緒に活動するようになったのは2012年頃。結成についてマットは「エージェントが一緒で、最初はお互い同じイベントでDJをしていたんだ。お互いのDJが好きで、“一緒に何か作ろうよ”って話してスタジオに入ったのが事の始まりだね」と説明する。

 スタジオでの曲作り。全てはその共同作業から始まった。もともとはダブステップ~ベース・ミュージック寄りのトラックを得意としていた2人だったが、スタジオの中ではそれとは違うサウンドが生まれはじめていった。「(最初は)明確な方向性は無かったけど、ヴォーカリストとディープな音を一緒に鳴らしているうちに、どんどんハウスを追求するようになったんだ。色々な種類のハウスが好きだから、ゴルゴン・シティではジャンルにとらわれずに好きな音楽を作っているんだ。



▲Gorgon City Live from Printworks London (DJ Set)


 彼らをサポートしたのはRackNRuinとしても所属していた〈Black Butter Records〉(以下、BB)。現在ではJ・ハスのようなUKグライムを代表するラッパーから、DJキャレド、ゴールドリンク、ザラ・ラーソンなど国際色豊かなラインナップが並ぶ、UKを代表するエッジーなレーベルへと成長した。だが、当時は状況が違ったようだ。「RackNRuinを初めた頃に〈BB〉も立ち上がったから、当初からずっと〈BB〉を見ているよ。ここまでに成長したのは本当に嬉しいね。最初に所属していたのはRackNRuinとルディメンタルだけだったからね。

 ルディメンタルもまた現在、ゴルゴン・シティと同じように、フェスやクラブなどのダンス・シーンで大きな成功を収めている。ヴォーカリストを起用したビッグなトラックを多数発表しているという点も、両者は共通していると言えるだろう。ゴルゴン・シティは最初のEP作品『Real』を2012年にリリース。ヤスミンをフィーチャーしたタイトル・トラックはUKシングルチャートにて44位と好調なデビューを飾った。

 翌2013年にはクリーン・バンディットをフィーチャーした「Intentions」をリリース。さらに2014年、シンガーのMNEKを起用した「Ready for Your Love」をリリースしたことでその人気に火がついた。同曲はUKシングルチャートにてバンドの最高位となる4位を獲得。また、その本格的なハウス・サウンドでその年のクラブ・アンセムともなった。



▲Gorgon City - Ready For Your Love ft. MNEK


 その後もジェニファー・ハドソンとの「Go All Night」(2014年)や、ワイクリフ・ジーンとの「Zoom Zoom」(2016年)など、彼らのディスコグラフィーを見ると、ヴォーカルをフィーチャーした楽曲が印象に残る。ヴォーカリストとの共作は好きか? と尋ねると、力強くこう応えてくれた。「もちろん!常にヴォーカリストと一緒に曲を作りたいと思ってるし、今までも素晴らしいヴォーカリストと働くことが出来たね!」一方で、サウンド制作にあたって意識していることを聞くと「クラブで聞いた時に、ベースが強くて、五感で感じられるような音楽を作るように意識しているよ。もちろん、アルバムの中には、もっと落ち着いた曲も入ってるけど、必ず強いベース要素が取り入れられていることを気にしているね」とも。ヴォーカルとベースの両面にフォーカスしたパワフルでエキサイティングなトラックが、彼らの最大の持ち味となっているのだ。

 クラブ・ミュージックへの愛は、彼らが主宰するレーベル〈REALM RECORD〉の立ち上げとも関係しているのだろう。立ち上げの理由について「クラブ向けの楽曲を自由にリリースしたいと思ったから、自分たちでレーベルを立ち上げようと思ったんだ。長年やりたいと思っていたことがやっと形に出来て本当に嬉しいよ」とマットは語る。現時点で〈REALM RECORD〉からはゴルゴン・シティの「Grooves on the Vinyl」(2017年)しかリリースされていないが「他のアーティストの曲も今年はバンバンリリースしていくつもり」とのことで、そちらにも期待が高まる。また、その「Grooves on the Vinyl」にリミキサーとして参加していた、UKダンス・ミュージックの異才、ポール・ウールフォードについて聞くと「二人ともポールの大ファンだよ。もちろん彼の別名義のスペシャル・リクエストもね。【KINGDOM】ツアーでは彼も回してくれて、人柄もいいから本当にリスペクトしているよ」と褒め称える。こうしたハートのこもった発言からも、彼らが成功を収めた理由が読み取れるだろう。



▲Gorgon City - Grooves On The Vinyl (Paul Woolford Remix)


 ゴルゴン・シティは現在、2014年のアルバム『Sirens』に続く、2枚目のアルバムの制作に取り掛かっているとのこと。一部では、ツアー名の『KINGDOM』と同タイトルになるという噂もあったが「昨年リリースした曲、ラジオ番組、ツアー全部を総合的に“KINGDOMプロジェクト”と呼んでるけど、アルバムのタイトルは違う名前にするんだ! もうちょっとで発表するからチェックしてね!」というのが今回得られた最新情報。さらに今回のジャパン・ツアーでは新作に収録予定のマテリアルも豊富にかける予定だ、と力強く宣言してくれた。

 最後に、日本でのツアーということについて聞くと「日本という国が大好きだし、東京が本当に好きだから、やっと日本に戻ってこれるのがすごく楽しみ!」とピュアなメッセージを送ってくれた。もちろん、東京と日本もゴルゴン・シティが大好き。なので、何度でも戻ってきてくれることを願いたい。ファンが心待ちにするヒット曲はもちろん、彼らが追い求める“五感で感じられるような音楽”を、新曲を含めて存分に体感できる機会が、いよいよ来週まで迫っている。

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