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孤高のベーシスト、ミシェル・ンデゲオチェロ来日記念インタビュー

ミシェル・ンデゲオチェロ来日記念インタビュー

 1993年にマドンナ主宰のマーヴェリックからのデビュー以降、音楽シーンより多大なリスペクトを受け、今年リリース20周年となる名盤『ピース・ビヨンド・パッション』をはじめ自身のアルバムのいずれも、いまだ鮮明なインパクトを放つ続ける孤高のベーシスト、ミシェル・ンデゲオチェロ。ビルボードライブ大阪(1月17日)と東京(1月18日)での来日ツアーが迫る中、今現在のミシェル、来日バンドメンバー、そして彼女が注目しているミュージシャンなどについてのインタビューに答えてくれた。

今、世界は物凄い速さで変化している

――名盤『ピース・ビヨンド・パッション』のリリース20周年を迎えましたが、今までのキャリアを振り返ってみて、どのような変化がありましたか?

CD
▲『ピース・ビヨンド・パッション』

ミシェル・ンデゲオチェロ:私の人生は常に変化していて、喜び、達成感、失敗、そして悲しみで満ちているの。ミュージシャンとして感じる変化は、音楽に対しての技術やアクセスの仕方(聴き方)が、想像を超えるほどの物凄い速さで、おもしろいように変わったことね。最近は少しずつだけど、またレコードを買ってゆっくりと音楽を聴くようになってきたのよ。それから自分自身の興味の矛先をポップカルチャーではなく、もっとエクスペリメンタルな実験音楽に向けるようにしているわ。それに『ピース・ビヨンド・パッション』の時ような宗教的な考えも減ってきたの。今はもっとグレーな中間領域だったり、グルーヴは控えめに、その空間や色彩に興味を持っているわ。


――今回の来日公演はどのようなライブになりますか?ステージの構想はできていますか?

ミシェル:この1カ月は休息期間だったの。今はLAにいて、これからバンドメンバーと来日公演について話し合うつもりよ。だからまだ言えることは何もないけど、楽しみにしていてね。

――今回のバンドメンバーには、前回の来日時には参加していなかった新メンバー、ドラマーのエイブ・ラウンズが加わりましたが、彼について教えて頂けますか?彼とはどのように出会ったのでしょう?

ミシェル:彼はオーストラリアのシドニー出身で、4歳から音楽を始めたそうよ。彼が、バークリーの学生だった頃、私も偶然そのときに大学でセミナーをやっていてね。彼の演奏に心を動かされたのよ。彼は全ての楽器を堪能に演奏していたわ。まだ25歳だっだけど、彼の音楽にソウルと安らぎも感じたの。彼は私に、私は今もまだ新しい発見の旅をしているということを気付かせてくれたわ。彼の演奏からは喜びを感じるし、彼のグルーヴは水のように流れていて、それに彼のトーンはしっかりとして温かみも感じるの。彼は観点に捉われないから、とても新鮮だわ。私のような歳になると人はとても内向きになるけど、彼はしかっかりとした聴く耳を持っていて、若気の傲慢さを表したりしないの。それに彼はゴルフやクリケットもするのよ。音楽と同じようにスポーツも楽しむミュージシャンはとても珍しいと思うわ。

▲Comet Come to Me: A Journey into Meshell's Work (mini-documentary)


――2016年には、ドラマーのエイブ・ラウンズやキーボードのジェビン・ブルーニと一緒にオプラ・ウィンフリーがプロデュースのTVドラマ『Queen Sugar』のスコアにも関わったそうですね?スコアを担当することになりどのように感じましたか?

ミシェル:スコアを担当することになって、このスキルを磨きたいと思ったの。だからしっかりと時間をとって、どうやってビジュアル(ドラマの映像)に敬意を払える音楽を作れるかということを勉強したわ。今も引き続き曲作りをしているおかげで、その音や音波の持つ感情を理解できていると思うの。

――今、注目しているミュージシャンは誰でしょうか?また、その理由もあれば教えてください。

ミシェル:ティグラン・ハマシアン(ピアニスト)。彼の奏でる音やメロディーのセンスは本当に心を動かされるわ。それから、KNOWER(バンド)。ドラマーが最高なの。あとは、Beth OlsonやJeff Barbraもお気に入りね。でも、彼らの音楽の何が特に好きなのかと聞かれると、言葉で表すのは難しいわ。だからきっと私は音楽の方が言葉や言語を組み立てて表現することよりも好きなのね。

▲Tigran Hamasyan - The Poet


――現在は、新作制作や新しい音楽作りをしていますか?

ミシェル:もちろん、いつもしているわ。

――2016年に世界中で話題となったアメリカの大統領選挙について質問なのですが、トランプ氏が当選した事実はどのように受け止めましたか?

ミシェル:この質問をしてくれてありがとう。今、世界は物凄い速さで変化しているのよ、でも私は老子の名言を見つけたの。

「理解しようとすることは、泥水の中でもがいているようなこと。忍耐強く待ちなさい。泥水も、そのままにしておくときれいな水になる。」―老子

――最後に、日本のファンへのメッセージをお願いします。

ミシェル:オープン・マインドで公演を見に来てほしいわ。聴いて、感じて、自分自身を楽しむようにね。


ミシェル・ンデゲオチェロ「コメット・カム・トゥ・ミー」

コメット・カム・トゥ・ミー

2014/06/04 RELEASE
PCD-24348 ¥ 2,592(税込)

詳細・購入はこちら

Disc01
  1. 01.Friends
  2. 02.Tom
  3. 03.Good Day Bad
  4. 04.Forget My Name
  5. 05.And Yet It Moves
  6. 06.Comet, Come To Me
  7. 07.Continuous Performance
  8. 08.Shopping For Jazz
  9. 09.Conviction
  10. 10.Folie A Deux
  11. 11.Choices
  12. 12.Modern Time
  13. 13.American Rhapsody

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