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実力派ファンク・バンド最右翼、バーケイズ 来日記念特集&ビデオメッセージ公開

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 米国のファンク・シーンの芳醇さは今さらいうまでもないが、ジェームス・ブラウンやPファンクなどのようにいきなり派手なパフォーマンスで人気を呼んだアーティストがいる一方で、職人気質のミュージシャン集団からスタートしたグループも多い。そういった実力派ファンク・バンドの最右翼といわれるのがバーケイズだ。ソウルの名盤のバックで堅実な演奏をしながら、独自のオリジナル曲でもヒットを出すというスタイルは、ブラック・ミュージックの進化に寄与してきた。また、ディスコ時代にファンクを親しみやすく提示したという意味においても、ブラック・ミュージック史に刻みつけておきたいグループだ。この年末に来日公演を行うバーケイズの足取りと魅力に迫ってみる。

オーティス・レディングのバックバンドから本格デビューへ

CD
▲『ソウル・フィンガー』

 バーケイズの始まりは、1960年代の半ばにまで遡る。米国南部のテネシー州メンフィス。古くからブルースやゴスペル、そしてエルヴィス・プレスリーが拠点としたこの街で、ひとつのレコードレーベルが勢力を伸ばしていた。それが、スタックス・レコードだ。スタックスではオーティス・レディング、サム&デイヴ、ルーファス・トーマスといったリズム&ブルースのシンガーたちが続々とヒットを飛ばしていた。

 当時のスタックスでは、バッキングのミュージシャンも凄腕が集っており、ブッカー・T&ザ・MGズやマーキーズといったグループは、個別にレコードを出せるくらいの人気もあった。そんな数あるミュージシャンの中から、オーティス・レディングがセレクトし、彼のバックバンドとして結成されたのがバーケイズだ。

 彼らの実力はバッキングにしておくにはもったいないということになり、本格的にグループとしてのデビューを準備。満を持して1967年に発表されたのが、デビュー・シングルの「Soul Finger」である。「メリーさんのひつじ」のフレーズを取り入れたお遊び感覚と、高揚感に満ちたファンキーなアンサンブルが印象的なこの曲は、ビルボードのR&Bチャートで3位という大ヒットを記録。Hot100でも17位にまで上昇した。その後すぐに、ファースト・アルバム『Soul Finger』を発表。ジェームス・アレクサンダー(ベース)、ジミー・キング(ギター)、ロニー・コールドウェル(オルガン)、カール・カニンガム(ドラムス)という鉄壁のリズム隊に、サックスのファロン・ジョーンズとトランペットのベン・コーリーによるホーン・セクション轟かせてファンキーなナンバーを演奏。一躍、人気バンドのひとつに成長した。

不慮の事故を乗り越え、新生バーケイズを再建

CD
▲『ガッタ・グルーヴ』

 しかし、このアルバム発表直後の1967年12月に悲劇が起こる。キング、コールドウェル、カニンガム、ジョーンズというメンバーの大半が、オーティス・レディングとともに飛行機事故に遭遇。そのまま帰らぬ人となってしまった。同乗していたが唯一健在だったベン・コーリーと、たまたま別の飛行機に乗っていたジェームス・アレクサンダーは、悲しみを乗り越えて新生バーケイズを再建。ハーヴィー・ヘンダーソン(サックス)、マイケル・トーレス(ギター)、ロニー・ゴードン(オルガン)、ウィリー・ホール(ドラムス)の4人が新たに加わりリスタートする。

 1969年には、新メンバーでは初だがバーケイズとしては2作目となるオリジナル・アルバム『Gotta Groove』を発表。スライ&ザ・ファミリー・ストーンから影響を受けた「Don't Stop Dancing (To the Music)」から、ビートルズのカヴァーまで含む初期代表作となった。また、この頃はスタックスでのレコーディングにも盛んに関わるようになり、アイザック・ヘイズの大ヒット作『Hot Buttered Soul』(1969年)や、マージー・ジョセフの初期傑作『Makes A New Impression』(1970年)、ステイプル・シンガーズが最初に大きく評価された作品『The Staple Swingers』(1971年)などで彼らの演奏が聴ける。

オリジナル・メンバーの脱退、ヒット曲を連発

CD
▲『ブラック・ロック』

 その後、バーケイズはメンバー・チェンジを繰り返しながら進化していく。1971年にはオリジナル・メンバーのベン・コーリーが脱退。その後は、ジェームス・アレクサンダーを中核に据え、そこにアルバム『Black Rock』(1971年)から参加したヴォーカルのラリー・ドッドソンの他、多くの凄腕ミュージシャンたちが入れ替わっていくが、バンドならではのグルーヴは常にキープ。そんな中、「Soul Finger」に続く大ヒットとなったのが、1972年の「Son Of Shaft」だ。タイトル通りバーケイズのメンバーも参加したアイザック・ヘイズの大ヒット・サントラ作品『Shaft』を強く意識した楽曲で、「Shaft」をそのまま引用したようなワウ・ギターやソウルフルなヴォーカルがクール。ビルボードのR&Bチャートでは10位にまで上昇した。なお、この曲の演奏シーンはライヴ・ドキュメントの傑作映画『ワッツタックス』(1973年)でも確認できる。

 アルバムにライヴにと精力的に活動を続けていったバーケイズだが、その音楽性も時代に沿って少しずつ変化。結成当初は南部特有の泥臭さが濃厚だったが、EW&FやPファンクの盛り上がりなどを敏感に嗅ぎ分けながら存続していく。マーキュリー移籍後に発表した「Shake Your Rump To The Funk」(1976年)や「Too Hot To Stop」(1977年)などはまさにそんな楽曲といえる。前者はビルボードのR&Bチャートでは5位を記録し、後者は同チャートで8位にまで上昇した。



ファンクからディスコへ…エレクトリック・ファンクを推進、そして現在

CD
▲『アズ・ワン』

 「Let's Have Some Fun」(1978年)、「Holy Ghost」(1979年)、「Shine」(1979年)とライトなファンク・サウンドでポップな作品をチャートに送りこんでいたが、時代はファンクからディスコへと移行していく。バーケイズも迷うことなくディスコ路線を絶妙に取り入れつつも、シンセを大胆に導入したエレクトリック・ファンクを推進。「Move Your Boogie Body」(1979年)、「Hit And Run」(1981年)、「Boogie Body Land」(1981年)といったヒット・チューンを生み出した。「Freakshow On The Dance Floor」(1984年)の頃には、すっかりポップなグループへと変化していたが、ドッドソンのヴォーカルのパワーもあり、ファンク・バンドとしての残り香は十分に感じられる。

 80年代後半から90年代にかけても小ヒットを放ち、近年では2012年にヒップホップなどの要素も加え、ジョージ・クリントンも参加した作品『Grown Folks』をリリースしている。また、現在も勢力的にライヴツアーを周っており、メンバーチェンジは行われているとはいえ、初期メンバーのジェームス・アレクサンダーやラリー・ドッドソンは健在。もちろん、往年のヒット曲はレパートリーとして定番だ。そして、デビューから50年を迎える2017年に向けてのカウントダウン・パーティーが、ビルボードライブ東京で行われる。このアニバーサリー・ライヴは、彼らの歴史の大きな節目になるかもしれない。ソウルやファンクを愛する音楽ファンは、ぜひともこの記念すべき一夜を体感してもらいたい。



バーケイズより、ビデオメッセージが到着!



 

バーケイズ「プロポジションズ」

プロポジションズ

2015/03/04 RELEASE
UICY-77043 ¥ 1,080(税込)

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  1. 01.プロポジションズ
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  3. 03.アンティシペーション
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  5. 05.ドゥ・イット
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