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「リスナーの許容範囲を広げていくことは、ジャズとその未来にとって有意義なこと」― カマシ・ワシントン x ブランドン・コールマン スペシャル対談

ブランドンxカマシ インタビュー

 今何かとアツいLAシーンで一際注目を浴びる鍵盤奏者ブランドン・コールマンとサックス奏者カマシ・ワシントン。幼馴染の2人は、サンダーキャットことスティーヴン・ブルーナーや彼の兄ロナルド・ブルーナーJr.、マイルス・モズレーなど地元の気の知れた仲間と学生時代から音楽コミュニティを育み、その類まれな音楽センスと才能を開花させていく。そしてウェイン・ショーター、ハービー・ハンコック、チャカ・カーン、スヌープ・ドッグ、ローリン・ヒル、フライング・ロータス、ケンドリック・ラマーなどジャズ、ソウル、ファンク、ゴスペル、ヒップホップ…ジャンルを問わず数多くの実力者との共演するとともに近年のLA発の重要作に軒並み参加し、シーンに革命を起こす存在となりつつある。今では一目置かれるミュージシャンとなった2人が、ブランドンのリーダー公演のために来日、その出会いやウェスト・コースト・ゲット・ダウン結成、6月にビルボードライブ公演を控える盟友テラス・マーティン、LAの音楽シーンについて和気あいあいと語ってくれた。

カマシと一緒だと、不思議とマッコイのようなプレイができる
カマシを通して、コルトレーンのスピリットが伝わってくるから

−−昨年末以来の来日ですが、今回楽しみにしていることがあれば教えてください。

ブランドン・コールマン:グッド・ミュージックをプレイして、グッド・エネルギーをみんなと分かち合うこと。あとは、アルバムが売れれば、言うことがない(笑)。

カマシ・ワシントン:ブランドンが作った音楽をプレイするのは大好きなんだ。けど、最近プレイする機会がなかった―最新の楽曲じゃなくて、(『セルフ・トート』収録の)昔の楽曲を。だから、個人的にすごく楽しみにしてるんだ。

ブランドン:だよな、すごく久しぶりだ。

カマシ:オールドスクールでファンキーなブランドン・サウンド!曲の質感やブリッジがファンクな感じの。

−−そしてカマシは【FUJI ROCK FESTIVAL】に出演にするために再び7月に来日します。

カマシ:そう!

−−その時は、ブランドンも一緒に?

ブランドン:それって、7月だよね?たぶん行くと思うよ。

−−来週は【コーチェラ】にも出演します。普段のオーディエンスとは、少し違う、若めの客層だと思うので、反応が楽しみですね。

カマシ:そこが面白いんだ。ちょっと前に、ケンドリックやディアンジェロも出演した【バイロン・ベイ・ブルース・フェス】に出演したんだけど、徐々に慣れていっているよ。

ブランドン:エネルギーが大切なんだ。俺たちが発したグッド・エネルギーを観客が受け止める心があれば、年齢やそういったものはあまり関係なくなる。

−−わかりました。では、2人の出会いについてお聞かせください。確か、15歳頃ですよね?

カマシ:あぁ、俺が中3か、高校1年ぐらいの時だろ?

ブランドン:いや、俺が駆け出しの16、17歳の頃だから、カマシは高校2、3年じゃないか?

カマシ:いや、もっと前だったような気がするけど…どっちにしろ俺は1歳年上だから、高校2年ぐらいだな。

−−一緒にプレイし始めたのは、どのような経緯で?

カマシ:当時、ブランドンはロバート(・ミラー)とプレイしてた。ある時3人でハングアウトしてて、どっかのバス停にいた時に、ロバートに「こいつ中々凄いんだぜ。」って言われたのがきっかけ。そこでブランドンの家でリハをすることになって、アニタ・ベイカーの曲なんかをプレイしたんだ。そん時って何のためのリハだったんだっけ?

ブランドン:なんかのライブがあったんだよ!てか、近い未来にワールド・ツアーをすることを想定してリハしてたんだよ(笑)。

−−これまで何度もステージを共にしてきましたが、中でも印象深いライブは?

ブランドン:難しいな。毎回ステージに立つ時、常に頂点を目指しているから。そこが大切。その心持ちで挑んだら、どのショーが良くて、良くなったか、って比べることはできない。特にカマシの音楽は“自由”を体現している―その時のお互いのフィーリングを感じ合いながら、プレイしているって感じだな。

−−では、お互いに相手から学んだと思える部分はありますか?

ブランドン:何もない!あえて言えば、ダシキの着こなし方…っていうのは冗談で(笑)。

カマシ:ブランドンに出会う前に、俺は60年代~70年代前半のハービー・ハンコックの音楽にハマっていたんだけど、彼から70年代後半~80年代のハービーの作品の良さを学んだ。確か、『Sunlight』のレコードをくれたのがブランドンだった。それまであんな名盤が存在していたなんて知らなかったんだ。

ブランドン:カマシからは色々なことを学んだけど、一番記憶に残っているのは、マッコイ・タイナー。当時、どうしてもマッコイの音楽が俺には理解できなかった。それはまだ耳が肥えていなかったからだと思うんだけど、ある時カマシがコルトレーンの『A Love Supreme』のレコードをくれて、聴いた瞬間に天に召された気分になった。それにカマシは、コルトレーンと似たスピリットと才能を持っている。だからカマシと一緒だと、不思議とマッコイのようなプレイができる。カマシを通して、コルトレーンのスピリットが伝わってくるから。

カマシ:ブランドンが凄いのは、プレイに様々なスタイルを融合できるところ。たとえば、出会って間もないころに教会でプレイしていた時にはジャズの要素を入れてきたり、逆にジャズをプレイする時はゴスペルやファンクの要素を取り入れたり。そういったジャンルの融合を、俺たちの中で一番最初やっていたのが、ブランドンだった。俺たちより、プレイし始めたのが遅かったのにも関わらず。その頃の俺が、勿体ぶりながら「このファンキーなトラックにジャズを乗せてやろうじゃないか。」って感じだったのに対して、ブランドンはそんなことを考えず、行動に移していたから。それが俺たちの仲間全員に影響を与えたのは間違いない。彼がごく自然とやっているのを目の当りにして、楽曲とは異なるスタイルを無理矢理覆いかぶせず、シームレスに共存させることは可能なんだ、って気づかさせられたんだ。

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テラスのまるでコルトレーンのようなアルト・サックスを聴いた時にはぶったまげた

−−仲間という言葉がでましたが、ウェスト・コースト・ゲット・ダウン結成の経緯は?ちなみに、命名したのは誰ですか?

カマシ:確か、マイルス(・モズレー)じゃないか?

ブランドン:あぁ、多分そうだな。

カマシ:ピアノ・バーというヴェニューでプレイし始めた時につけた名前なんだけど…。俺たちはガキの頃からお互いのことを知ってる。ブランドンなんて、ロナルド・ブルーナーJr.やサンダーキャットと小学生の頃からの付き合いだし。みんなで一緒につるんだり、演奏したりするのが、俺たちにとっては普通のことで、それが日常だった。少し大人になって、その頃のことを思い出した時に、俺のダチは全員アメイジングなミュージシャンじゃないか、って初めて飲み込めた。ブランドンはもちろん、ロナルド、トニー、マイルス、キャメロン、そしてライアン。本当の親友だよ。もし高速で車がエンストしたら、彼らの誰かを呼ぶ。実は、以前スティーヴン・ブルーナー(サンダーキャット)が、車をレッカーされた時…どこまで引き取りに行ったんだっけ?そうだ、モントレーだ。

ブランドン:そんなことあったな~(笑)!しかも俺の車だ。

−−え?元々ブランドンの車だったんですか?

カマシ:そう、スティーヴンに初めての車をあげたのがブランドンだったんだ。

ブランドン:そうそう!今でも憶えてる。

カマシ:こういうエピソードは山ほどあるよ(笑)。仲がいい著名なミュージシャン同士とかよく言うけど…俺だって他にも著名なミュージシャンで仲がいい連中はい何人かいる。でも、こいつらは人生においての親友。自分の誕生日をやるとしたら、彼らを絶対に呼ぶ。そんな仲間に公式な名前を付けたという感じだな。

−−WCGDにエトスがあるとすれば、それは何でしょう?

ブランドン:音楽そのもじゃない?

カマシ:あと、やっぱり歴史だな。いくら仲が良くても、殴り合いの喧嘩をしたり、しばらく口をきかない時だってあるわけだし。俺たちは、ホンモノの家族のなんだ。たとえ音楽がなかったとしても、「カマシがちっとも連絡してこない。」って言うことはきっとないだろ、ブランドン?だって俺たちの関係はそんな軟なもんじゃないから。

ブランドン:だな。

カマシ:音楽を超えた繋がりを持つ仲間なんだ。

ブランドン:でも、ジャズも重要だ。俺たちみんなジャズをやりながら育った。今は、若いジャズ・ミュージシャンが少なくなってるし。

写真▲ 2016.04.09 BRANDON COLEMAN @ Billboard Live Tokyo / Photo: Masanori Naruse

カマシ:運命だった、ってことだよ。俺が中2の時…ピアニストの兄が“アクセル”っていう音楽プログラムから帰ってきた時、「マジで最高のピアノ奏者に出会った!」って興奮して話してたのが、ブランドンの兄マーカスのことだったんだ。

ブランドン:あぁ、確かにマーカスが“アクセル”に行ってたのを覚えてる。

カマシ:俺が、初めて父とThe World Stageで演奏した時も、ブランドンの兄がベースを弾いてた。

ブランドン:その時のベースの腕前はどうだった?

カマシ:冴えてたよ!しかも、俺がいつも通って、パフォーマンスしていた教会とは別の教会での初パフォーマンスはマーカスが連絡してくれて実現したものだった。元々、俺の父がロナルドの父とバンドやっていたのもそうだし、切っても、切れない縁ってとこだな(笑)。

−−そんなWCGDとしても共演している、テラス・マーティンとの出会いは?ちなみに、彼は6月にビルボードライブで公演を行うんですよ。

ブランドン:クール!

カマシ:俺がテラスに出会ったのは、13歳ぐらいの頃だな。みんなジョン・コルトレーンのことが好きだと思うが、俺は彼を溺愛していた。だから、テラスのまるでコルトレーンのようなアルト・サックスを聴いた時にはぶったまげた。もちろんテラスもバンドをやっていて、その内の一人のコラン・ハリソンがブランドンの兄とバンドやっていた。テラスは同世代なのに、マーカスだったり、上の世代の連中と対等にプレイしてて、スゲーと思ったよ。さっきの話に戻るけど、やっぱり俺たちには何か縁があるんだ。

−−カマシも参加している彼の新作『ヴェルヴェット・ポートレーツ』は聴きましたか?

ブランドン:もちろんだよ。最高にいいアルバムだ。

カマシ:同感。すごくビューティフルな作品で、さっきブランドンが様々なジャンルを融合する才能に長けているっていう話をしたが、テラスはソウルとジャズを見事に融合してる。天才的だよ。

ブランドン:そして素晴らしいソングライターで、プロデューサーでもある。

カマシ:今ブランドンが言ったように、高校生の頃からプロデューサーとしての腕を発揮していた。俺たちは、演奏することだけに集中していたけれど、彼は違った。若いうちから、そこまでのヴィジョンを持った仲間は、テラスぐらいだったと思う。彼は、俺にとってインスピレーションとなり、自分でプロデュースしてみたい、と思わせてくれた人物だ。

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今やっとチャンスを与えられて、それで何かをやり遂げなければならない肝心な時期

−−そんな3人が所属する近年のLAの音楽シーンは、革新的な作品を数々輩出していますが、それはなぜだと思いますか?

カマシ:ブランドンのような革新的なミュージシャンがいるからじゃないか(笑)?

ブランドン:意識の改革があったからだと思う。そういった音楽がよりリスナーの耳に入るようになって、関心が高まっている。俺たちにしてみれば、こういう音楽を過去15年間ずっとプレイしてきた。

カマシ:20年だ。

ブランドン:あぁ、長い20年間だった。しかも、駆け出しの頃からハイ・レベルな音楽をプレイしてきたつもりだ。

カマシ:そう、ブランドンの言うとおり。LAのシーンは、完全に見過ごされてた。ブランドンの兄、マーカスやコラン、俺たちの前の世代でも素晴らしい音楽をプレイしたミュージシャンは大勢いた。

−−そのもっと前の世代にも、今でも現役で活躍しているハーヴィー・メイソンなど、いますしね。

ブランドン:その通り!

カマシ:ハーヴィーもそうだし、ホレス・タプスコット、ジェラルド・ウィルソン…名前を挙げたらキリがない。俺たちは、彼らのような先代の偉大なるミュージシャンたちのスピリットを受け継いできている。で、あるとき世界が急に注目し始めた。可笑しなものさ。

−−焦点が当たることによって、実感として何か変わったと感じますか?

ブランドン:ありきたりだけど、道を歩いているときに声をかけられることがすごく増えた。まったく知らない人にね。レコ屋にいる時も、「この間カマシとリージェントでプレイしたライブ見たぜ。最高だったよ!」って言われたり、そういうのはすごく嬉しいよ。

カマシ:これまでは常にきっかけや機会を探し求めていたけど、今やっとチャンスを与えられて、それで何かをやり遂げなければならない肝心な時期だと思ってる。だから、さらなるプレッシャーが圧し掛かってきているような感触はあるな。

写真▲ 2016.04.09 BRANDON COLEMAN @ Billboard Live Tokyo / Photo: Masanori Naruse

−−2人が尊敬するベテラン・ミュージシャンたちも、若手との共演やコラボに対してオープンになっているような空気感は感じますか?

カマシ:最近は特にね。ガキの頃から崇めていたミュージシャンたちが声をかけてくれたりすると、それだけで「俺のこと知ってるの?」ってビックリするよ。

ブランドン:そういえば、ウェイン・ショーターがNYでやったショーに来てたって聞いたぜ。

カマシ:マジで?

ブランドン:そう聞いたよ。あと、ケニー・ギャレットも来てたんだろ?

カマシ:そうだ!来てるって聞いた時、テラス・マーティンと2人でめちゃめちゃビビったんだ!

ブランドン:そりゃ、そうだよな(笑)。

カマシ:2人とも汗びっしょりになって、「お前が最初のソロやれよ。」「嫌だよ、お前がやれよ。」って、2人で押し付けあってさ(笑)。しかも、ステージの目の前に座ってるんだぜ。

−−それは、ビビりますよね(笑)。

ブランドン:だよな。もしハービーがライブを観に来てくれたとしたら、俺はお終いだな。(声を裏返りながら)「皆さん、これからカマシがヴォコーダーをプレイします。」とかテンパって、意味不明なこと言っちゃいそう。そう言えば、前にマルコムとミゲル・アトウッド・ファーガソンとショーをやった時、もしかしたらスライ・ストーンが客演するかもって話があったんだ。俺は「あのスライがまさか来るわけないじゃん。」って思ってたんだけど、ライブの途中でステージ袖にスライがいるのが見えて、そのままピアノに座った時には、どうしようかと思ったぜ。

カマシ:その時スライに加え、ジョージ・クリントンもいたんだ。

ブランドン:思い出した!でも、ジョージは客演しなかったよな?

カマシ:いや、したよ。

ブランドン:スライすら来るかわからなかったのに、まさかジョージ・クリントンを一緒に連れてくるとはね!

2人:(声を合わせて)あのジョージ・クリントンだぜ!

ブランドン:俺、実はライブ前に見かけたんだけど、最初ジョージだって気づかなくてさ。

カマシ:髪が短かったからだろ?

ブランドン:そうそう。だから、まるで別人みたいで。「ジョージ・クリントンですよね?」って話かけたら、「よう、ブラザー、元気か?」って返事してくれて、心の中で「マジで本人だ!」って思ったのを覚えてる。だから、逆にジョージが来てたのを俺は知ってたけど、スライが来てたのは本人がステージに現れるまで知らなかったんだ。俺の「どれを弾く?」っていう質問に対する「じゃあ、クラヴィネットにするよ。」っていう返答とかフィルとか、まさにすべてが完璧で、本当に夢のようだった。

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リスナーの許容範囲を広げていくことは、ジャズとその未来にとって有意義なこと

−−では、LAのミュージシャンや音楽コミュニティが特出している部分は?

カマシ:“人種のるつぼ”だということ。

−−でも、NYもそうですよね?

カマシ:NYは、ミュージシャンが多すぎるから、何かに特化せざるを得ない。選択肢がたくさんある故に、ジャズ・ピアノ奏者が教会でプレイするようなニーズがない。NYには、ゴスペル専門の奏者がごまんといるから。俺たちの場合は、根っからのジャズ・ミュージシャンだけど、教会でプレイするような機会が多くあって、“教会ツアー”的なものをやってたこともある。

ブランドン:教会ツアーか、笑えるネーミングだ(笑)。

カマシ:俺がスヌープ(・ドッグ)のバンドに参加した時なんて、メンバー全員ジャズ・ミュージシャンだった。で、ジャズのジャム・セッションに足を運ぶと、ゴスペル/R&Bミュージシャンの方が多かったり…アンドリュー・グーシェとか。LAのそういう環境が、俺たちみたいな折衷的なミュージシャン生んできたんだと思う。LA在住の高度なプレーヤーたちは、音楽に対してユニバーサルな見解とアプローチをもっている―どんなスタイルの音楽も受け入れ、その中から共通項を見つけるんだ。その共通項が“グルーヴ”―スウィングできるか、ファンキーか。その“グルーヴ”が聴こえるか、いつだって自問してる。LAの能力に長けているミュージシャンたちが他とは違うのは、特定のジャンルに属せず、どんなスタイルにも臨機応変にフィットできるところだな。

−−今後のジャズ・シーンを担う2人に最後の質問ですが、シーンの未来は明るいと感じますか?

ブランドン:あぁ、そう思うよ。ジャズは変化している。今、まさに“新しい”何かへと変化している真っ最中で、拡大しつつある。

カマシ:そうだな。一つ言えるのが、やっと他のジャンルと仲良くやっていけるようになった。これまでずっとジャズは孤立したジャンルだった。

ブランドン:特殊なジャンル。

−−昔から、凡人にはとっつきににくい、ややエリート主義なジャンルとして見られていましたし。

ブランドン:確かにね。

カマシ:音楽自体は違うけれど、君が言うとおり形式はそうだと思う。ジャズ・クラブは特殊で、クラブなのにダンスフロアがなかったり、敷居が高そうなイメージがある。現代のジャズがクールなのは、そういった場所から活動を広げつつあるところ。ロック、ヒップホップ、EDMなどは、同じクラブでプレイしても違和感がなかったけれど、ジャズは違った。今は、DJライブがメインのロウ・エンド・セロリーで俺たちがジャズをプレイしたり、ジャズをより多くの人々に聴いてもらえるように様々なヴェニューでプレイを試みている。昔ながらの固定概念のせいで、待っていても来てくれないんだったら、こっちから行ってやろうじゃないか、って。たとえば、(LAに)Catalina Bar & Grillっていうジャズバーがあるけど、キッズが行くような場所ではなかった。でも、彼らが行きつけのヴェニューで俺たちの音楽を聴いてみて、気に入ったら、「じゃあ、次はCatalinaへってみよう。」という風に思うようになり、次第に世界中の音楽へ視野が広がるようになる。そうやってリスナーの許容範囲を広げていくことは、ジャズとその未来にとって有意義なことだと思ってるんだ。

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